請求書まわりの作業に毎月90分。その90分、"送り状と催促文"をAIに預けると20分になります
月末。金額はもう出ています。請求書ソフトも計算は終わっている。
なのに、送付メールの書き出しで手が止まる。
「いつもお世話になっております。」……そのあと、なんて書くんだったか。先月なんて書いたんだったか。過去のメールを遡って、コピーして、日付を直して、金額を直して、あれ、この会社は締め日が違ったな、と。
そして翌月。入金が確認できない取引先が1社ある。
催促のメールを書こうとして、5分固まります。強すぎると角が立つ。弱すぎると効かない。結局その日は書けずに、次の日に持ち越す。
請求書の"どこ"がAIの仕事なのか
先に線を引いておきます。金額の計算と、会計ソフトへの入力は、AIの仕事ではありません。 そこは数字の正確さがすべてなので、いまお使いのソフトのままでいいです。
減らせるのは、その前後にくっついている文章の仕事です。
請求書に添える送付メールの文面
支払期日を過ぎたときの催促文
締め日や振込先が変わったときのお知らせ文
ひとり社長の請求書まわりが毎月90分かかるとしたら、その大半はここです。私の感覚では、計算そのものより「書く時間」と「催促を書くときの気疲れ」の方が重い。
この3つは、AIに向いている条件を全部満たしています。
毎月必ず発生する(1回作れば毎月効く)
正解が自分で分かる(読めば良し悪しが判断できる)
失敗しても送る前に直せる(取り返しがつく)
逆に言うと、この3条件を満たさない仕事はAIに渡さない方がいいです。判断はそこだけで足ります。
■1つ目:送付メールの"自分の型"を、1回だけ作らせる
毎月ゼロから書いているのが、そもそもの間違いです。1回だけ型を作って、あとは差し替える。
新しいチャットを開いて、これを貼ってください。
━━━━━━ ここからコピー ━━━━━━
■ あなたは、ひとり社長の事務まわりを引き受けるアシスタントです。
■ これから私が普段どんな取引先に、どんな温度感で請求書を送っているかを話します。
■ それを聞いたうえで、私の代わりに使える「請求書の送付メール」の型を1つ作ってください。
■ 条件:件名/本文/署名まで含めた完成形にする。相手名・金額・支払期日の3つだけを毎回差し替えれば使えるようにする。
■ 差し替える場所は 【相手名】【金額】【支払期日】 のように、かぎ括弧で分かるようにしてください。
■ 丁寧すぎて長い文は避けてください。読む側の負担を増やしたくありません。
━━━━━━ ここまでコピー ━━━━━━
貼ったら、そのあとに取引先のことを普通に話します。「長い付き合いの卸が多い」「初めての相手もたまにいる」「みんな忙しいので短い方がいい」——きれいにまとめなくて大丈夫です。
出てきた型は、必ず一度は自分で読んで直してください。1箇所か2箇所、自分の言い回しじゃないところがあるはずです。そこを直した瞬間に、それは「AIが書いた文」ではなく「自分の型」になります。
■2つ目:催促は「3段階」で持っておく
催促が重いのは、その場で温度を決めようとするからです。
先に3つ作っておけば、当日は選ぶだけになります。
1回目:期日から数日。相手のミスとは限らないので、確認のトーン
2回目:1〜2週間。事実を並べて、期日を切る
3回目:電話をかける前の最終連絡。感情を入れず、こちらの次の行動を明示する
これも1回の指示で作れます。さっきの続きのチャットで、こう頼んでください。
━━━━━━ ここからコピー ━━━━━━
■ 次に、入金が確認できないときの催促メールを3段階で作ってください。
■ 1回目=期日から数日後。相手の手違いの可能性を前提にした、確認のトーン。
■ 2回目=1〜2週間後。事実を並べ、いつまでにお願いしたいかを明示する。
■ 3回目=電話をかける前の最終連絡。責める言葉は使わず、こちらが次に何をするかだけを伝える。
■ 3つとも、謝りすぎないでください。こちらに落ち度がない場面です。
■ 相手を追い詰める表現も使わないでください。取引は続く前提です。
━━━━━━ ここまでコピー ━━━━━━
ここで大事なのは「謝りすぎない」と「追い詰めない」を両方書くことです。片方だけ書くと、AIはもう片方に振り切れます。
■3つ目:毎月渡すのは"差分だけ"
型ができたら、翌月からの作業はこうなります。
「先月の型で、【相手名】をA社、【金額】を◯円、【支払期日】を◯月◯日にして」
これだけです。3つの情報を渡すだけ。
チャットを毎月新しく開くなら、型のテキストを1回貼り直す必要がありますが、それでも1分かかりません。よく使うなら、AI側の「よく使う指示」として保存しておくと貼る手間もなくなります。
ここまでやると、何が変わるか
私の場合、90分が20分になりました。ゼロにはなりません。金額の確認と、送る前の読み直しは残ります。そこは残していい作業です。
ただ、時間より大きかったのは別のところでした。
催促を後回しにしなくなったことです。
書くのが重い作業は、無意識に先送りします。先送りした分だけ入金は遅れる。ひとり社長にとって、入金の遅れは資金繰りそのものです。文面が先に用意してあるだけで、「送るかどうか」の判断だけになって、その日のうちに送れるようになりました。
時間が減ったことより、こっちの方が効きました。
次の1本
同じやり方は、見積書にもそのまま効きます。送付メールと、返事が来ないときのフォロー文。構造は請求書とまったく同じです。
請求書で型ができていれば、見積書は10分で移植できます。
今日やることは、チャットを1つ開いて上のコピー枠を貼るだけです。20分あれば、来月から効きます。
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