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問い合わせの返信に毎日40分。その40分、"下書きまで"をAIに預けると10分になります

朝、メールを開きます。

問い合わせが4件。1件目は在庫の質問、2件目は納期、3件目は「先日届いた商品が思っていたのと違う」、4件目はよく分からない。

内容はどれも難しくありません。答えは全部、自分の頭の中にあります。

なのに、返信ボタンを押すまでが遠い。

「いつもお世話になっております。」まで書いて、次の一行で止まる。3件目のクレームぎみの1通は、後で落ち着いて書こうと思って、開いたまま夕方まで残ります。

夕方には別の仕事が入っていて、結局その日は返せない。


遅れているのは「考える時間」ではありません

ここを取り違えると、いつまでも減りません。

問い合わせ返信が重いのは、判断が難しいからではなく、毎回ゼロから文章を組み立てているからです。

私の場合、1通あたりの内訳はこうでした。

  • 内容を読んで、何を答えるか決める……1分

  • それを日本語の文章にする……7分

  • クレームぎみの1通だけ、書き出しで固まる……+10分

1日4件で、だいたい40分。判断に使っているのは4分だけです。残りは全部「書く時間」でした。

AIに渡すのは、この36分の方です。

判断は渡しません。何を答えるかは自分で決める。決めたことを文章にする工程だけ預ける。この線を引いておくと、AIに任せて事故る余地がほとんどなくなります。


■1つ目:自分の店の「答えの引き出し」を先に作る

いきなり1通ずつ相談していては、毎回説明が要って結局手間です。

先に、自分の商売の前提をAIに教えた「型」を1つ作ります。ここが本体です。

新しいチャットを開いて、これを貼ってください。

━━━━━━ ここからコピー ━━━━━━

■ あなたは、私の店の問い合わせ返信を下書きするアシスタントです。

■ これから私の商売の前提を話します。それを踏まえて、返信の「型」を作ってください。

■ 型は3つに分けてください。/①在庫・仕様など事実を答えるもの ②納期・発送など待たせるもの ③商品への不満・行き違いがあったもの

■ 各型は、件名/本文/署名まで含めた完成形にしてください。

■ 事実がまだ確認できていない箇所は 【要確認:〇〇】 と書いて、私が埋められるようにしてください。勝手に埋めないでください。

■ ③については、原因がこちらにあると決まっていない段階で、過剰に謝らないでください。まず事実を確認する姿勢で書いてください。

■ 長い定型文は避けてください。読む側の負担を増やしたくありません。

━━━━━━ ここまでコピー ━━━━━━

貼ったら、そのあとに自分の商売のことを普通に話します。「食品を扱っている」「発送は基本翌営業日」「クレームは月に1〜2件」——箇条書きにしなくて大丈夫です。しゃべるように書いて構いません。

ここで一番効くのが 【要確認:〇〇】 の一行です。

これを入れておかないと、AIは知らない在庫数や納期を"それらしく"埋めてきます。埋めさせないと決めておけば、出てきた下書きは「穴が空いた状態」で届きます。穴を埋めるのは自分の仕事、という分担になります。


■2つ目:不満の1通は、必ず「事実」と「気持ち」を分けさせる

3つ目の型だけは、もう一段だけ指示を足します。ここが40分のうち一番重い10分だからです。

さっきの続きのチャットで、こう頼んでください。

━━━━━━ ここからコピー ━━━━━━

■ ③不満・行き違いの型について、書く前に必ず2つに分けてから書いてください。

■ 分けるもの/(A) 相手が書いている事実 (B) 相手の気持ちや受け取り方

■ 返信では、(A)には「確認します」と具体的に応え、(B)には受け止める一文だけを添えてください。

■ (B)に対して弁解を並べないでください。

■ 補償・返金・交換は、こちらから提案しないでください。私が判断します。

━━━━━━ ここまでコピー ━━━━━━

最後の1行が要です。

AIは放っておくと「良い対応」をしようとして、返金や交換を勝手に申し出ます。送ってしまえば、それは約束です。お金が動く提案だけは自分の手に残す——ここだけ守れば、あとは任せて大丈夫です。


■3つ目:毎日の作業は「貼って、選んで、直す」だけ

型ができたら、翌日からの作業はこうなります。

  1. 届いた問い合わせ本文を、そのままAIに貼る

  2. 「①の型で」「③の型で」と番号だけ指定する

  3. 出てきた下書きの 【要確認:〇〇】 を自分で埋める

  4. 一度だけ読んで、自分の言い回しに直して送る

1通あたり2〜3分です。

4件で10分ちょっと。判断に使う4分は変わらないので、消えたのはやはり「書く時間」でした。


ここまでやると、何が変わるか

私の場合、40分が10分になりました。ゼロにはなりません。読む・決める・最後に自分で直す、は残ります。そこは残していい作業です。

ただ、時間より効いたのは別のところでした。

その日のうちに返せるようになったことです。

書くのが重い1通は、無意識に後回しにします。後回しにした分だけ返信は遅れて、相手の中では「まだ返事が来ない店」になる。返信の速さは、それ自体が信用です。

下書きが先に用意してあると、残っているのは「送るかどうか」の判断だけになります。判断なら、10秒で終わります。

夕方まで開きっぱなしのタブが消えたことが、正直いちばん嬉しかったです。


次の1本

同じやり方は、見積依頼への返信にもそのまま効きます。①事実を答える型、②待たせる型、③条件が合わないときに断る型——構造は問い合わせとまったく同じです。

問い合わせで型ができていれば、見積は10分で移植できます。

今日やることは、チャットを1つ開いて上のコピー枠を貼るだけです。20分あれば、明日の朝から効きます。


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