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通訳が「どんな話題でもペラペラ話せる」と思ってる人へ、幻想ぶち壊しながら英会話の正しい練習法を語りたい

こんにちは。エバンス愛です。アメリカ人の夫と社会人向けの英語コミュニティ運営、通訳翻訳、英語コンサルティングなどをしています。

前回の英語が「話せる人」と「いつまでも話せるようにならない人」の違いは「シミュレーション力」にあるという記事で、

「あなたが一度も練習したことがないことを 
 いきなり英語でスラスラ言えるようになることは、
 絶対にありません」

というお話をしました。また、

「英語が話せるようにならないと悩んでいる人は、
 英語のセンスがないのではなく、シミュレーション不足である!」

という話もしました。

この内容に心当たりがあった方が多くいらっしゃったようで、メルマガでこの内容を書いたところ、メールでたくさん返信をいただきました。

なので、今日はこの点をもう少し深堀りして、英語がスラスラ話せるようになる感覚やステップについて、お話ししたいと思います!



通訳がどんな話題でもスラスラ話せる(ように見える)理由

昨日の朝、私たちのコミュニティAmbassador Language Program (ALP)で毎朝5:30から開催している自習室で、「通訳がどんな話題でもスラスラ話せる(ように見える)理由」についてお話ししました。

最近は朝の自習室の時間も寒くなりました

多くの人は、

「通訳って、どんな話題でも、どんな単語でも、頭の中に膨大な情報が詰め込まれていて、それを自由自在に出し入れできるんでしょ?」

と、そう思っています。

なんなら、「歩く翻訳機」みたいに通訳を扱う人も多いです。私はそれで、何度キレそうになったことか。でも、実情は違うんです。

通訳が、現場でスラスラ通訳できるのは、

・極秘のトレーニングとか
・ものすごい才能とか

そういうもののおかげで、魔法のように英語がペラペラなのではなく、単に、膨大な準備とシミュレーションをしているにすぎないのです


有能な通訳でも準備は必要

もちろん、通訳歴●十年とかの大ベテランであれば、どんな分野でも、どんな単語でも自動的に口から出てくるかもしれません。でも、それは過去に数々の分野の会議に出席し、その分野の単語や表現をひとつひとつ蓄えてきて、それを保ち続ける努力をしているからにすぎないのです。

ものすごく有能で経験豊富な通訳さんだって、いきなり、はじめての業界、はじめてのジャンルで、何も準備もなしにペラペラ話せるわけではありません

だから、英語学習者さんは、「何の準備もなしに、ペラペラ話せるようになりたい」という幻想は、捨てたほうが良さそうです。


ペラペラ話せる通訳の舞台裏

私は、通訳の仕事を8年間専門でやりましたが、8年程度ではまだまだ新人レベルです。その少ない経験からですが、ALPの朝活の皆さんにダミーの会議資料を見せながら、「私がこの会議の通訳者なら、どんな観点で何を考えて準備するか」を実演しました。

「この議題を見て、私ならこのように考えて準備します」

「この会議参加者なら、私ならこうなりそうだなと予測します」

「私なら、この点で出席者から質問が出そうだなと考えて、事情を知っていそうな人にそれとなく聞きに行き、その内容も通訳できるように準備しておきます」

など、通訳の観点から、「会議本番でペラペラ話せる通訳の舞台裏」をお伝えしました。

結論を言えば、あらゆる事態を考えて、「こういうことが起こるかもしれない」(=こういう英語に通訳しなければならないかもしれない)と、徹底的にシミュレーションをするのです。


誰でも、シミュレーションは日常的にやっている

「シミュレーションなんて、難しそうだし、私にはできそうにない」と、あなたは思うかもしれません。でも、私たちの誰もが、事前のシミュレーションを日常的にやっています。

たとえばスーパーに食料品の買い出しに行く場合、スーパーに到着してから、「えっと、何買おっかなー」と考え始める人は、あまりいないと思います。

今後数日で作ろうと思っている料理の手順と材料を思い出しながら、「あれとあれを買おう」って事前にシミュレーションしますよね。そして、その日にATMでお金を下ろさないといけないなら、「荷物が重くなる前に、先にATMに行ってそれからスーパーに行こう」とか、段取りを考えるはずです。

英語も、それと同じなんです。

「今日、先生とどんな話になるか知らないけど、まあ、とりあえずレッスン受けるかー」

って英会話レッスンを受けるのは、何を料理するのか、何が必要なのか決めずにスーパーに入店するようなものです。


私がフランス語検定1級に合格できた理由

もちろん、通訳の会議と英会話レッスンは違います。英会話レッスンを受ける人が通訳のように、ありとあらゆる事態を想定して大量のシミュレーションをする必要はありません。

ただ、

「今日は、先生にこういうことを伝えたい!」
「もしかしたら、先生にこう質問されるかも」
「話の流れで、この話題も出せるかも」

と、できる範囲で想定して、それに必要な単語や表現を文字化し、それをブツブツと事前に声に出して練習しておくことで、だんだん話せるようになります。

私は、フランス語検定1級合格に向けて毎日オンラインレッスンを受けていた時は、毎朝、ALPのメンバーさんとの朝活の時間を使って、その日のレッスンのシミュレーションをしていました。

その日のレッスンのテーマに即した自分のレベルに合った文をChatGPTに作ってもらい、それを自分の言葉として言えるように練習。それを毎日やっていたら、1週間でフランス語で夢を見るようになり、2ヶ月で劇的に話せるようになり、なんとか試験にも合格できました。


国際結婚夫婦の会話はいつもスラスラではない

私は、夫がアメリカ人ですが、どんなジャンルの内容でも常にスラスラ話せるかと言ったら、全くそんなことはありません。

たとえば、先日イスラエルの停戦が話題になったときは、私は「チーン」となって、夫が一方的に話す状態になりました。

この話題に関する単語や表現は、私は聞けば理解はできます。でも、このテーマで話す練習をしたことがないので、自分が発することのできる語彙として私の脳みそに入っていないからです。

でも、私が母国語のように、めちゃくちゃスラスラ言える英語表現もあります。

それは、たとえば以下です。

・今日、晩御飯どうする?(What do you want to do about dinner?)
・なんか(食事の)リクエストある?(Do you have any requests?)
・(クライアントさんと)何の話したの?(What did you guys talk about?)

なぜ、スラスラ言えるか?それは、夫との日常生活のなかで、何度も何度も口に出してきた表現だからです。

で、こういうスラスラ言える表現の応用形で、たとえば以下のような表現ならスラッと出てきます。

・What do you want to do about it?(それについてどうしたいの?)
・Do you have any problems?(なんか問題ある?)
・What did you guys do today?(今日はみんなで何したの?)

こうやって、すでにスラスラ言える表現を部分的に差し替えて応用できれば、言える範囲がどんどん広がっていきます。

だから、「あなたが一度も練習したことがないことを、いきなり英語でスラスラ言えるようになることは、絶対にありません」とは言いましたが、厳密に言えば、新しいジャンルになるたびにまた完全にゼロからやり直し・・・ではありません。

すでにスラスラ言える文型・表現を応用すれば、どんどん言える範囲は広がりますよ。


シミュレーションをして練習しよう

というわけで、お仕事で英語が必要な方は、

「こういうことを伝える必要がある」
「こういう質問をされる可能性がある」
「もしかしたら、この話題も出るかもしれない」

という状況をできるだけ具体的に想定し、対応できるように練習をしましょう。お仕事で英語を使わない方は、今後、どんな場面で誰と英語を話したいか、その状況を想定して練習してください。

ChatGPTを使えば、文を作るのは簡単です。あとは、自分の口を動かしてスラスラ言えるように何度も練習するだけ。どんな話題でも、何の準備もせず、スラスラ話せるようになる勉強法なんて、ないのですから。

では、今日は以上です!最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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