🚹なぜ夫は聞いていないのか──『夫のトリセツ』が解き明かす「モスキート音」の正体
妻の目には、夫である自分がどのように見えているのだろう。
そんな疑問を抱いたときに手に取ったのが、
黒川伊保子さんの著書『夫のトリセツ』でした。
男女のコミュニケーションのすれ違いを、
脳科学の視点からわかりやすく解説している一冊です。
今回はその中から、
第2章①-13「妻の話がモスキート音に聞こえる理由」
という節の内容を、概要とポイントを交えてご紹介します。
この章では、夫が妻の話を「聞いていないように見える理由」を、
男性脳の特徴から説明しています。
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概要
著者はまず、太古の男性たちを「山を行く狩人」としてイメージします。
狩人は、風の音や水の流れ、葉がこすれる音など、
わずかな環境の変化を聞き取ることで、
獲物や危険の気配を察知していました。
そのような環境では、周囲の音に集中していなければ命に関わります。
もしそばで誰かがずっとおしゃべりしていたら、
重要な音を聞き逃してしまうかもしれません。
このような背景から、男性の脳には
「静けさの中の小さな変化には敏感だが、
続くおしゃべりは背景ノイズとして処理しやすい」
という傾向が残っていると言われています。
その結果、妻の話が「モスキート音」のように
聞き流されてしまうことがある、というのがこの節の説明です。
男性脳の特徴:一点集中と微細な変化への警戒
狩りをしていた男性たちは、
自然の中の微かな音を聞き分ける必要がありました。
たとえば、
風の向きの変化
水の流れの音
葉がわずかにこすれる音
こうした小さな変化から、獲物や危険の存在を察知していたのです。
そのため男性の脳は、
「静かな環境の中での一瞬の変化」には非常に敏感ですが、
長く続くおしゃべりにはチャンネルを切りやすい
という特徴があると説明されています。
おしゃべりが「危険だった」時代の名残
狩りの最中に、隣で誰かがずっとしゃべっていたらどうなるでしょうか。
獲物の気配や敵の接近に気づくのが遅れ、命に関わる可能性があります。
このような環境で生きてきた名残として、男性の脳には
「不要な音を遮断する」仕組みが残っているとされています。
そのため、妻の連続した会話は
理解すべき重要な信号ではなく
その場では遮断したほうが安全な音
として処理されやすいことがあるのです。
妻の話が「モスキート音」になる場面
特に次のような場面では、この現象が起こりやすいと言われています。
テレビを見ているとき
スマートフォンを操作しているとき
仕事や作業に集中しているとき
運転しているとき
このような状況では、脳のリソースは
「目の前のタスク+周囲の微細な変化」
に優先的に使われます。
そこに横から長い会話が入ると、音としては聞こえていても、
意味として処理されにくくなります。
これが、いわゆる「モスキート音」のような状態です。
妻側ができる工夫
本書では、次のような工夫が紹介されています。
まず、
「今、少し話していい?」
と声をかけて、夫の注意をこちらに向けてもらってから話すこと。
また、重要な内容は
短く
要点をはっきりさせて
伝えると理解されやすくなります。
さらに、運転中や集中作業中など、いわば「狩りモード」のときは、
後で話す
メモやチャットで伝える
といった方法も有効だとされています。
この章が伝えたいこと
この節のポイントは、
「夫がわざと無視しているわけではない」
という視点です。
そこには、太古の狩人の時代から続く、
男性脳の特徴が関係している可能性があります。
その前提を知ったうえで、
話す側のちょっとした工夫
聞く側の少しの意識
この両方が合わされば、
「言った」「聞いていない」
という夫婦のすれ違いは、かなり減らせるかもしれません。
そんなヒントを与えてくれる内容でした。
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