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結局、家が一番だった

結婚した頃。

私たちは時々、近所の温泉宿に泊まりに行っていた。

新婚旅行には行かなかったし、お店も忙しかった。

だからせめて、疲れを癒やしたかった。

温泉に入って、美味しいご飯を食べて、ゆっくり休む。

きっとそれが回復になると思っていた。

オーシャンビューが大好き。

実際、最初は楽しかった。

オーシャンビューのホテルに泊まったり、

少し良い旅館に泊まったり。


部屋に入って大きな窓の向こうに海が見えると、

「わあー!」

とテンションも上がった。

旅行らしい旅行に、浮かれていたと思う。

最初はとても楽しい。


ただ、後から気付いた。

私、あまり旅行で回復しない。むしろ疲れる。

2日目、3日目になると、だんだん疲労が溜まる。

私は特に疲れやすい。


環境が変わること。

食事が変わること。

いつもと違うリズムで過ごすこと。

楽しい反面、それなりにエネルギーを使う。


当時は、

「長く休めば回復する」

と思っていた。

でも実際は違った。

私たちには私たちの回復の仕方があった。


今の結論はとてもシンプル。

日帰りがちょうどいい。

家の布団で眠る。

いつものリズムで過ごす。

その方がずっと元気になる。


世間の正解と、自分たちの正解は違う。

豪華な旅行が向いている人もいる。

長期滞在が好きな人もいる。

それはそれで素敵だと思う。


ただ、私たちは違った。

何年もかけて分かった。

私たちには、日帰りがちょうどいい。

それもまた、自分たちの取扱説明書なのだと思う。



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凪瀬 紬 | 観測記録作家 迷ったりこじらせたりしながら、それでも生存してきた記録です。 「もう少し読んでみたいな」と思ったら、気が向いたときにチップで応援してもらえたら嬉しいです。