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警察・検察から呼び出されたらどうする?出向く前に決めるべき3つのこと

「警察から電話があり、明日署に来てほしいと言われました。何の事件か聞いても、来たときに説明するとしか言われませんでした。」よくある相談です。

多くの方は、呼ばれたのだから行かなければならないと考え日程の調整をしてしまうでしょう。しかしあまりお勧めできません。

逮捕・勾留されていない人が警察や検察から呼び出されたときは、「出頭するか」、「何を話すか」、「供述調書に署名するか」を分けて考える必要があります。以下は、被疑者として呼ばれた場合や、参考人と言われても被疑者になる可能性がある場合を想定してのお話です。

折り返す前に何を確認すればよいですか

まず、警察等から受けた電話口で事件の説明を始めないでください。確認するのは、次の事項です。

  • 警察署・検察庁、部署、担当者の氏名

  • 何の件についての連絡か

  • 自分は被疑者なのか、参考人か

  • いつ、どこへ来るよう求められているか

  • どれくらいの時間を予定しているか

  • 折返しや日程調整はいつまでに必要か

本当に捜査機関からの連絡か不安なら、相手が伝えた番号へそのままかけ直すのではなく、警察署や検察庁の代表番号を自分で調べ、担当部署につないでもらう方法もあります。

この確認だけで電話を終えてもまったく問題ありません。まず自分の立場を確認し、対応を決める時間を作ることが先です。

1 呼出しには必ず応じなければなりませんか

逮捕・勾留されていない被疑者について、刑事訴訟法第198条第1項ただし書は、取調べのための出頭を拒み、出頭後もいつでも退去できると定めています。警察から呼ばれたというだけで、直ちに強制的な出頭義務が生じるわけではありません。

ただし、任意だから全部断ればよい、というわけでもありません。呼出しを断ったこと自体が直ちに逮捕の理由になるわけではありませんが、捜査機関が他の事情と合わせ、逃亡や証拠隠滅のおそれを主張する材料に使う可能性があります。反対に、日程を調整して出頭し、連絡可能な状態を示すことが、身体拘束を避ける方向に働く事件もあります。

どちらを選ぶべきかは、事件の内容、捜査の進み方、相手が持っていると思われる証拠、仕事や家族への影響によって変わります。「行くか、行かないか」は、電話を受けた瞬間に決める問題ではありません。

2 出頭するなら、質問には答えるべきですか

出頭することと、事件について供述することは別です。

取調べで危ないのは、意図的な嘘だけではありません。日時、会話内容、移動経路、仕事上なにをしたかなどについて、メール、手帳、スマートフォンなどで確認できないまま記憶だけで答えてしまうと、後から客観的な記録と食い違うことがあります。本人は正直に話したつもりでも、「記録と矛盾している」「それは嘘をついているからだ」と評価されてしまいます。

身に覚えがない事件ほど、早く誤解を解きたいと思うでしょう。しかし、捜査機関がどの証拠を持ち、何を疑っているか分からないまま詳しく説明することが、誤解を解く最善の方法とは限りません。話すなら、何を、どこまで、どの資料を確認したうえで話すのが良いかを先に決めるべきです。

3 供述調書には署名しなければなりませんか

取調べで話すことと、その内容を供述調書にして署名することも別です。

供述調書は、単なるメモではありません。自分の話した内容が捜査官の文章で整理され、後の刑事裁判で証拠として使われる可能性がある書面です。「だいたい合っている」「早く帰りたい」と考えて安易に署名してしまうと、後ほど自分自身を苦しめることになります。

意味が分からない、言っていないことが書いてある、重要な事実の記載が抜けている、資料を確認していないから本当に話した内容が正確か分からない。そのような場合には、訂正を求めるだけでなく、署名しないという選択肢もあるのです。

弁護士は取調べに同席できますか

現在の日本では、被疑者取調べに弁護士が当然に同席できる制度はありません。だからこそ、取調室へ入る前の準備が重要です。

逮捕・勾留されていない任意取調べであれば、退室を求めて取調べを打ち切り、弁護士へ相談する体制を作ることも重要です。弁護士が警察署や検察庁に同行し、取調室の外で待機する。そして、疑問があった場合には部屋を出てきて弁護士に相談することができます。ただ、実際には退室を渋られることもあるため、困った場面で何と言うかまで事前に決めておいた方がよいでしょう。

取調室の外で弁護士が実際に何を確認し、どの節目で方針を決め直すのかは、こちらの記事で具体的に紹介しています。

どの段階で弁護士に相談すべきですか

まだ何もわからないので弁護士に相談する意味がない。そう考えるのは誤りです。最も弁護士のアドバイスを受ける意味があるのは、最初の取調べが終わった後ではなく、その前です。特に次の場合は、折り返しや出頭の前に相談する価値があります。

  • 被疑者として呼ばれていると言われた

  • 逮捕の可能性を示された

  • スマートフォンや資料を持参するよう言われた

  • 会社、学校、家族に知られたくない事情がある

  • すでに一度話したが、内容に不安がある

弁護士へ相談する際は、担当部署と氏名、言われた用件、呼出日時、すでに話した内容、持参を求められた物を整理してください。事件の結論まで分からなくても、初動の選択肢は整理できます。

スマホや資料を持ってくるよう言われたとき

警察から「スマホを持ってきてください」「会社の資料を持参してください」と言われた場合、言われた物をそのまま持って行く前に、少なくとも何を、なぜ、どの範囲で求められているのかを確認してください。任意のお願いなのか、令状を示されたうえで求められているのかも分けて考える必要があります。

ここで一番してはいけないのは、不安になって中身を削除したり、初期化したり、資料を編集したりすることです。多くの場合、メタデータとして削除や編集の事実は発覚してしまいます。その事自体がその後にあなたを苦しめる事実になりかねません。

会社のPC、業務用スマホ、取引資料、通帳、経理資料など、本人だけの物ではないものは、本人の判断だけで持参しない方がよい場面もあります。誰から、いつ、何を求められたのか。提出した場合は何を渡したのか。日時、担当者、対象物をまずは記録しておいてください。

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FAQ

Q. 日程変更をお願いすると不利になりますか。
日程調整を申し出ただけで直ちに不利になるとは限りません。無視せず連絡可能な状態を保ち、いつなら対応できるかを伝えることが大切です。

Q. 参考人と言われた場合も注意が必要ですか。
必要です。取調べの途中で疑われる立場が変わる可能性もあります。何の件で、どの立場から話を求められているのかを確認してください。

Q. すでに電話で説明してしまいました。手遅れですか。
手遅れではありません。これまで何を話したかをメモし、今後も話し続けるか、資料を確認するか、弁護士を通じて説明するかを改めて決められます。

Q. 呼出状が届いたら強制ですか。
書面の名称だけでは判断できません。裁判所からの召喚などとは区別が必要です。差出人、根拠、記載内容を確認し、分からなければ書面を持って相談してください。

呼出しへの対応を整理したい方へ

警察・検察から呼出しを受け、出頭、供述、調書への署名をどうするか迷っている方は、こちらで「警察から呼出し」とお伝えください。

担当部署、呼出日時、現在の立場、すでに話した内容を整理し、個別相談が必要な段階かを確認します。

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