■スペイン・フランス旅note■⑤:バルセロナを歩く(前編:かつてのバルセロナのターミナル駅、フランサ駅を目指す)
スペインとフランスを巡る旅、スペインではバルセロナから高速鉄道に乗って内陸のサラゴサまで往復したのと、今回紹介する、バルセロナの街を散策することを楽しみました。(前回までの記事はこちら)
今回は、バルセロナ市内を散策した模様をお伝えします。
■1 バルセロナの街のこと(おさらい)
バルセロナの街のことは、渡欧前に地図を使って下調べをしていました。古くからの街は、「ゴシック地区」という場所にあり、古くは城壁に囲まれた場所に市街地が密集する形でしたが、1850年頃に、セルダさんによる都市計画により、城壁が壊され、碁盤の目の区画の新市街ができました。その後2回の万博や、1992年のオリンピック開催などを機に、様々な都市インフラが作られ、今の街ができました。そのあたりは話は、こちらにまとめています。
では、投宿していたホテル(新市街地の北西側)から、バルセロナの旧市街地、ゴシック地区を目指します。
■2 トラムに乗車(L'illa→Ernest Lluch)
出発したのは、ゴシック地区から少し離れた、サンツ駅の少し北、最寄り駅は、トラム(下の路線図の「T1」「T2」「T3」と書かれたライン)のL'illa駅。ここには、L'illa Diagonalという、バルセロナでもちょっと大きなショッピングセンターがある場所です。Diagonal大通りに面した場所です。





Diagonal(対角線)大通り沿いを走ります。
まずはこちらのトラムに乗って、地下鉄の乗換駅を目指します。このトラムが走っているのが、Diagonal大通り。直訳すると、「対角線」です。バルセロナの新市街は、セルダさんの都市計画によって、1850年代に整然とした碁盤の目の区画が整備されましたが、その市街地の中に、いくつか「対角線」を突っ切る大通りが作られており、この大通りはその一つです。その大通りの広い中央部のスペースを利用して、このトラムが敷設されたようです。

着いたのは、バルセロナ地下鉄のL5との乗換駅である、Ernest Lluch駅です。


■3 地下鉄に乗車(Ernest Lluch→Sants Estacio)


最近日本でもある、次の電車は「あと何分」という標示。
バルセロナの地下鉄は、「あと何分」という標示がとても充実していて、列車本数も多く、この写真では、「あと0分32秒」で電車が来るという意味合いです。
さて、ここからSants駅に移動し、スペイン国鉄(Renfe)の近郊電車(Rodalias)に乗り、ゴシック地区を目指します。多分そんなルートでゴシック地区に行く人はごくまれだと思います(笑)。地下鉄車内は乗客も多く、スリなども多いそうなので、スマホはしばらく収納です・・。
■4 Rodaliasに乗車(Sants→Franca)
サンツ駅は、高速列車が発着する駅と並び、在来線の列車も数多く発着するターミナル駅。目指す駅、フランサ駅行きは、13・14番線から発車します。


スペインの鉄道の何となくの印象です。

直前にならないとホームが確定しないので、結構焦ります(笑)。何本かの列車は、10分以上の遅れで運転されています。恐らくそういうイレギュラーの列車がかなり多いので、それを捌くために直前までホームが決まらないのでは?と推察します。

落書きされた車両がとても多いのが、ちょっと残念・・。


東京都知事さんが一時期提唱していた、「2階建て通勤電車」ですかね。
電車は地下線内を15分くらいかけて走り、終点のフランサ駅へ。

実は、わざわざこのルートで移動したのは、この駅と対面するためでした。
■5 かつてのフランスへの玄関口、フランサ駅




ターミナル駅の風格があります!
このバルセロナ・フランサ駅は、バルセロナ旧市街の南東端の海側に位置しています。Sants駅から発車した電車は、旧市街地の外側を時計回りにぐるっと回り、フランサ駅に到着するというルートを辿ります。

フランサ駅の周辺を地図で見ると、こんな感じです。ゴシック地区(地図の中央部付近の街路が入り組んだあたり)の右に、フランサ駅とカーブが見えます。急カーブが避けているのは、シウタデリャ公園。

このあたりを、先日下調べで使ったバルセロナの歴史地図で見てみると・・、

シウタデリャの要塞は、18世紀にスペイン国王がバルセロナを監視するために作った要塞です。フランサ駅はこの要塞を避けるように敷設された鉄道の終着駅です。ゴシック地区は建物が密集しているので、列車が敷設することが難しく、線路はこの要塞を避けるようにカーブして敷設されたのですね。要塞は撤去されて、その跡地で1888年に万博が開催され、その跡地がシウタデリャ公園になります。今のフランサ駅の駅舎は、その40年後に開かれた次の万博を機に整備されたものだそうです。万博が契機に街ができていく、というのは、何だか日本とも似ている感じがしますね。



いまだに何本か在来線特急の発着も残っているようです。
■6 なんと、ここはスペイン鉄道発祥の地!




Googleレンズさんに和訳を依頼してみると・・
フアン・カルロス1世国王陛下
スペイン鉄道150周年記念展の開会式を執り行った。
最初の鉄道は1848年10月28日にバルセロナとマタロ間を結んだ。
1998年10月28日
ということで、スペイン鉄道開通150周年記念展が開かれた地なのですね。マタロはバルセロナ東郊の街。こことバルセロナのこの地を結ぶ鉄道が、スペインの鉄道開業の夜明けだったようです。


ただ、ここは盲腸線の終着駅なので、実際の利用客はそんなに多くない印象です。改札は特になく、日本で言う、「簡易Suica改札」のようなICカードをタッチできる機械があるだけでした(笑)。

先ほどの模型にもあった、建物から伸びる屋根も印象的。

こうして到着したゴシック地区。なかなか楽しい道のりでした。
■終わりに
バルセロナの観光地、ゴシック地区を目指す移動は、バルセロナの国際列車のかつてのターミナル駅で、スペイン鉄道発祥の地でもある、フランサ駅を目指すプチ旅になりました。今ではちょっと寂れた盲腸線の終点のような場所ですが、今でもとてもきれいな駅が健在ですので、バルセロナに行くときには隠れた名所として訪れるのが楽しいと思いました。
次回はゴシック地区と、世界的に有名なサグラダ・ファミリアを訪れていますので、その模様をお伝えします。
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