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Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now で つなぐ「間柄」

CSN とは勿論, Crosby, Stills & Nash, そして 上の写真は 以下の写真から切り取ったもの。

左から David Crosby (Aug 14, 1941 – Jan 18, 2023), Graham NashJoni Mitchell, Judy Collins の 4人。CSN としてのデビュー・アルバム(1969年5月29日リリースのセルフタイトル・アルバム)のレコーディング中(同年2-3月)に撮られたものらしいのだが, CSN の S, つまり Stephen Stills が写ってない。

「青い眼のジュディ」こと Judy Collins との別れが現実的なものになり(なり始め?), Stephen Stills 曰く "It's getting to the point where I'm no fun anymore, I am sorry. Sometimes it hurts so badly, I must cry out loud, I am lonely"(Suite: Judy Blue Eyes, 歌詞和訳はこちら)の頃なのだろうか。

Stephen は何処だ? .. ここだ。CSN の順に並んだ三人, 左から David CrosbyStephen Stills, Graham Nash, みんな若い(頃の写真!)。

Stephen Stills が作詞作曲し, CSN の 3人で歌ったのが「組曲: 青い眼のジュディ

Judy Collins は文字通り, "Judy Blue Eyes"

今日は, まとめ方次第ではゴシップ誌みたいになってしまうけれど(でも多分そうはならない.. かな, 笑), (「雲」と)「愛」と「人生」の意味を問う(問うけど答えはない)Both Sides Now を歌った Judy Collins と CSN の一人 Stephen Stills との間柄(俗に?言う「恋愛関係」), Both Sides Now 作詞作曲者 Joni Mitchell と CSN の一人 David Crosby との間柄(俗に?言う「恋愛関係」), 続いて Joni と CSN の一人 Graham Nash との間柄(俗に?言う「恋愛関係」), で, CSN の両側 Both Sides に それぞれが Both Sides Now を歌った JoniJudy が立つと, JoniCSN(の CN), CSN(の S)と Judy, 併せて 男女(合せて)五人, 「なにげに, なんとなく, さりげなく(!?)Both Sides Now で つながる間柄」なのであった。

だからどうした? .. って言われても困るけど(笑)。


Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now で つなぐ「間柄」

本章は, 「"Both Sides, Now" (Joni Mitchell) 歌詞和訳」第2章, 「"Both Sides Now" (Judy Collins) 歌詞和訳」第3章の内容を加筆編集して再構成。

あらためて書いておくと, CSN とはもちろん, Crosby, Stills & Nash のこと。

さて, Joni Mitchell 作詞作曲の歌, (「雲」と)「愛」と「人生」の意味を問う, 問うけど答えはない(禅問答なのか, いや, 何はともあれ)そんな歌である Both Sides Now(彼女の1969年リリースのアルバム "Clouds" に収録された時は "Both Sides, Now", 彼女の 2000年リリースのアルバム "Both Sides Now" にタイトル・トラックとして収録されたオーケストラ付きヴァージョンは "Both Sides Now" でカンマ無し, Judy Collins の 1967年のヴァージョンもカンマ無し, 些細な?話だけど, 本章では「面倒」を避け カンマ無しで記します), 長い括弧内だね,

ともあれ, この Both Sides Now を, Joni Mitchell 本人よりも先にスタジオ録音して自身のアルバムに収録した(そしてその翌年シングル盤としてもリリースした)のが Judy Collins で,

その Judy CollinsCSNStephen Stills と一時「恋愛関係」になり結局は別れる(JudyStephen を振る)のだが, その恋愛と別れの経験にインスパイアされて Stephen Stills は 1969年リリースの CSN のセルフタイトルのアルバム Crosby, Stills & Nash に収録された Suite: Judy Blue Eyes(邦題「組曲: 青い眼のジュディ」)や

Helplessly Hoping(同じアルバムに収録, 邦題「どうにもならない望み」)を書いている。

一方, Joni MitchellCSNDavid Crosby と短期間ながら「恋愛関係」にあった(Joni の 1968年リリースのデビュー・アルバム Song to a Seagull をプロデュースしたのは David Crosby である)。二人の「恋愛関係」の終わりは, JoniDavid Crosby を振ることで訪れるのだが, その際, Joni は彼に別れを告げる歌を書き, なんと David Crosby 本人を含む友人達の前でその歌を 披露, しかも彼が一度で理解しない可能性を懸念して二度も歌っている。

以下の記事(2021年7月7日付)に掲載された二人の写真は, もちろん当時の若い時の写真ではないけれど(笑)。

このエピソードは 日本のメディアでも取り上げられた。BARKS 2021年7月8日付 記事の Crosby の写真はもちろん若い時の写真ではないが, rockin'on 2021年7月9日付 記事の掲載イメージの方は, Both Sides Now(Both Sides, Now)が収録された Joni Mitchell の 1969年リリースのアルバム Clouds のカヴァー(レコードのジャケット)で, この Clouds には上述の David Crosby に「別れを告げる(告げた)歌」も収録されている(後述)。

上に書いた通り, そして上掲記事にもあるように, 件(くだん)の Joni MitchellDavid Crosby との別れの曲は, Both Sides Now(Both Sides, Now)が エンディング・トラックとして収録された Joni の 1969年リリースの 2作目のアルバム Clouds に同じく収録されており, その LP の A面4曲目の That Song About the Midway がその曲である。

Lyrics https://jonimitchell.com/music/song.cfm?id=34

“She came in and she was kind of different,” Crosby told Howard Stern on SiriusXM recently. “She's like, 'I've got a new song,' and we were all there, and we all said, 'Oh, fantastic, a new Joni song!' And she starts to sing it, and it's plainly a goodbye to me. And then she sang it again in case I didn't get it the first time – unbelievable! Everybody in the room was going, 'Oh.' Everybody. ... It's hysterically funny.”

https://ultimateclassicrock.com/joni-mitchell-dumped-david-crosby/

つまり, Joni Mitchell に振られた側の David Crosby 曰く「そりゃもう, みんなで 大笑いしちゃうくらい 面白かったよ」。

それはまさしく, まるで, Both Sides Now(Both Sides, Now)の 歌詞(和訳は こちら)にあるような光景!

But now it's just another show
You leave 'em laughing when you go
And if you care, don't let them know
Don't give yourself away

だけど今や, 愛 はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを 笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの

そして更に, David Crosby はこんなふうに言っている。

Crosby added that “it's not just me – I don't think Joni gets along with any of her exes. … I was very happy when she went with Graham [Nash]. Graham was, I think, the best of us for her. The best experience she had with a guy was with Graham.”

https://ultimateclassicrock.com/joni-mitchell-dumped-david-crosby/

その通りだったようで, その後, Joni Mitchell は(CSNDavid Crosby と別れた後), 同じく CSNGraham Nash と「恋愛関係」になり, 同棲する。そして, この時期, つまり Graham NashJoni Mitchell(と Joni の2匹の猫)と一緒に ロサンゼルスの Laurel Canyon にあった Joni の家に住んでいた時期に, 彼が Joni のピアノ伴奏により 1時間で書き上げたのが, Crosby, Stills, Nash & Young(CSNY)1970年3月リリースのアルバム Déjà Vu に収録された "Our House"(彼が Joni と同棲していた Laurel Canyonにあった Joni の家, それが「僕達の家」, "Our House")である。

Lyrics https://genius.com/Crosby-stills-nash-and-young-our-house-lyrics

そしてこの曲, Graham Nash による Joni Mitchell との「同棲ソング」Our House が収録されたアルバム(つまり Déjà Vu)のタイトル・トラックは, その前に Joni Mitchell と「恋愛関係」にあり既に彼女と別れている(彼女から別れを告げられた)David Crosby が作詞作曲した Déjà Vu で, 曲(および収録アルバム)のタイトル Déjà Vu は 日本語にするなら「既視感」である。しかも Déjà Vu のアルバム(LP)の Both Sides(Both Sides Now ではなく Both Sides)のうち Side two の 1曲目が David Crosby 作詞作曲の Déjà Vu で, 続く2曲目が Graham Nash 作詞作曲の Our House, なんとまぁ出来過ぎ .. かな(笑)。

Lyrics https://genius.com/Crosby-stills-nash-and-young-deja-vu-lyrics

因みに, 同じアルバム Déjà Vu に収録された曲で, アルバム(LP)の Both Sides(Both Sides Now ではなく Both Sides)のうち Side one の 5曲目, すなわち Side one の最後の曲である Woodstock は Joni Mitchell 作詞作曲の歌で, そのリード・ヴォーカルは David Crosby でも Graham Nash でもなく(Neil Young でもなく), Stephen Stills が とっている(時期的には アルバムのレコーディング時期から推測すると Stephen Judy Collins と別れた直後ぐらい)。

Lyrics https://genius.com/Crosby-stills-nash-and-young-woodstock-lyrics

そして, 同曲 Woodstock は, 同じ年すなわち1970年の4月, つまり CSNY によるアルバム Déjà Vu リリース翌月にリリースされた, Woodstock 作詞作曲者である Joni Mitchell の 3作目のアルバム Ladies of the Canyon にも収録され,

Lyrics https://jonimitchell.com/music/lyricsprint.cfm?id=75

さらに 同アルバム Ladies of the Canyon で Woodstock の次の曲として収録され, アルバムのエンディング・トラックとなった The Circle Game には CSN つまり Crosby, Stills & Nash が The Lookout Mountain United Downstairs Choir という別名のクレジットによりコーラスを 付けている

Lyrics https://genius.com/Joni-mitchell-the-circle-game-lyrics

Joni Mitchell 作詞作曲 Both Sides Now の 歌詞(和訳は こちら)より

Moons and Junes and Ferris wheels
The dizzy dancing way you feel
As every fairy tale comes real
I've looked at love that way

巡る月と 6月と, 観覧車
めまいがするほど踊ってるように感じる
おとぎ話が現実になるたびに
私はそんなふうに を見てきた

But now it's just another show
You leave 'em laughing when you go
And if you care, don't let them know
Don't give yourself away

だけど今や, はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの

I've looked at love from both sides now
From give and take, and still somehow
It's love's illusions I recall
I really don't know love at all

私は 両側から見てきた
与える側からも 受ける側からも, それでもなぜか
私が思い出すのは 愛の幻想だけね
愛のことなんて 本当には何もわかってない

♫ … ♫ … ♫ …

余談になるが(余談じゃないかも?), CSNY(Crosby, Stills, Nash & Young)1974年リリースのコンピレイション・アルバム So Far(「今までのところ(は)」といったニュアンスになるフレーズ)の カヴァー・アート, つまり ジャケットの絵は, Joni Mitchell が描いたものである。

これですね。Joni は絵も上手いのです。

ではでは 🎶

約 50年(半世紀!)後の Judy Collins と Stephen Stills

以下の「組曲: 青い眼のジュディ Suite: Judy Blue Eyes (Stephen Stills, CSN) 歌詞和訳」の第2章第2節 〜 49年後(2018年)に Judy が語る, 「青い眼のジュディ」を Stephen から初めて聴かされた時のエピソード 〜 に, 2018年の二人へのインタヴュー および 2017年の記事 掲載。

それにしても「組曲: 青い眼のジュディ」は ほんと, まさしく「まごうことなき」(「まごうことなき」に「まさしく」を付けるんだからよっぽどだ!)名曲。

ではでは!

Judy Collins と Joni Mitchell

筆者は ジュディ・コリンズ Judy Collins の名前を Stephen Stills 作詞作曲による CSN の名曲「組曲: 青い眼のジュディ」Suite: Judy Blue Eyes によって知ったくらいだから(とはいえ それも既に半世紀以上前のこと, そもそも彼女を知る際のこの経緯は少なくとも日本ではけっこうな比率の多数派かな.. リリース時期的には先に彼女の「青春の光と影」Both Sides Now のヒットがあるけど収録アルバムは1967年リリースで, シングルのヒットは1968年 〜 日本では, ウィキペディアによれば このジュディ・コリンズJudy Collins ヴァージョンの Both Sides Now 邦題「青春の光と影」は文化放送『ユア・ヒット・パレード』で 1969年度の年間1位を記録 〜 1968年から1969年は, 1960年生まれの筆者でもまだ小学2年から3年!しかし括弧の中が長いね!), そしてその後も, Judy Collins のミュージシャンとしてのキャリアをフォローしてきた人間とは言い難いので(言い訳をここまで長く言うか, 笑), もともと Judy Collins に関して詳しく知ってたわけではない。それは今現在もそう, というのが正直なところだと思う。

ただ言えるのは, ミュージシャン Judy Collins のキャリアは 1959年に始まり, デビュー・アルバムも 1961年リリースということで, 彼女は ロックやフォークなどのジャンルの音楽が アメリカ(アメリカ合州国)やイギリス等を越えて世界大, グローバルなレベルの大衆音楽になるよりも前から音楽活動(音楽家活動)を始め, それを今も続けている人, だから Judy は, 言わば「超」のつくヴェテランのシンガーソングライターであるということ。

そして, キャリアの早い時期のうちに, 後に有名になるようなミュージシャン(Joni Mitchell の他にも 年齢は Judy より更に上だが Leonard Cohen, あるいは Fairport Convention のメンバーになる Sandy Denny など)の曲を取り上げ, レコーディングして世にリリースし, 彼らの知名度を押し上げている, その辺りは確かだと思う。

その意味では, Judy Collins は何というか, 言ってみれば, フォークもしくはフォーク・ロック系のミュージシャンの一部のゴッドファーザーならぬ「ゴッドマザー」的な役割を果たしたような人とも言えるのかもしれない。

Judy Collins が 彼女の 6作目(既に6作!)のアルバム Wildflowers で Joni Mitchell 作詞作曲の Both Sides Now を歌ったのは 1967年(10月リリース, アルバムは US Billboard 最高5位)で, 同曲をシングル・カットしシングル盤のヒットをさせたのが 翌1968年(10月リリース, US Billboard 最高8位)。

一方, Joni Mitchell のアルバム・デビュー作は Song to a Seagull で 1968年3月リリース, このアルバムは US Billboard 最高189位。自身の Both Sides, Now を収録した Joni の 2作目のアルバム Clouds は 1969年5月リリース, こちらは US Billboard 最高31位。

Joni Mitchell の曲を彼女自身のスタジオ録音ヴァージョンのリリース前に歌い Joni の名を世に広く知らしめたのは Judy Collins だけではないけれど, しかし Judy Collins ヴァージョンの Both Sides Now が Joni Mitchell の音楽キャリアを大きくすることに貢献したのは 確かな事実であるに違いない。

もっとも(「もっとも」というのはやや言い過ぎかもしれないが), 1959年にミュージシャンのキャリアを開始し, デビュー・アルバムを 1961年にリリースしたアメリカ人ミュージシャン Judy Collins のアルバムが アメリカで初めてチャート入りするのは 1963年12月リリースの3作目 Judy Collins 3 でこのアルバムは US Billboard 最高126位, 続く 4作目の Fifth Album(4作目なのに "Fifth" は面白いね)が 最高69位, 続く 5作目の In My Life が 最高46位, それが, Both Sides Now を収録した 6作目 Wildflowers を 1967年10月にリリースすると 同アルバムは一気に US Billboard 最高5位の大ヒットまで記録し, 翌 1968年10月にリリースしたシングル盤 Both Sides Now も最高8位の大ヒット(それ以前の Judy のシングル・レコードのチャートは1966年に記録した97位が最高だった)。

ということで, Judy Collins をアメリカだけでなく(米英のロック「『先進』諸国」からしたら「極東の」!)日本を含む世界の少なくない国々における「有名ミュージシャン」に押し上げたのは, Joni Mitchell 作詞作曲による名曲 Both Sides Now の曲自体のクウォリティの高さと, いい曲を見抜く(聴き分ける)Judy Collins の確かな耳, センス, そのアンテナの精度の確さ, Judy の名曲をアレンジする力, 彼女の優れたヴォーカルの力, その歌い方や歌声を始めとするミュージシャンとしてのパフォーマンス, それら全てが見事にはまった, かみあった, その結果としてのミラクルのようなものだった, そんなふうにも言えるのかもしれない。

ところで, 以下は, ググって たまたま見つけた, 2022年11月2日付の記事で, やや苦味のある中身, 「やや」Bitter な味わいの記事(筆者はこのメディアの信頼性について詳しくないし, ライターも知らない人なので, あくまで「参考まで」程度だけど)。

“I’m sorry she didn’t have the hit”: Judy Collins on her relationship with Joni Mitchell

"「彼女にヒット曲がなかったのは残念ね」:ジュディ・コリンズ, ジョニ・ミッチェル との関係について語る", で始まる記事。

記事の冒頭は,

Judy Collins was ahead of the curve. Her first album was released in 1961 before the Greenwich Village Folk had even approached its basement-bound apex. Thus, when the likes of Joni Mitchell and Leonard Cohen were emerging as hopeful starlets, she was the stalwart they turned to in order to take their prodigious songwriting and make them into hitmakers.

ざくっと意訳すると,

Judy Collins は時代を先取りしていた。彼女のファーストアルバムは, グリニッチ・ヴィレッジ・フォークが花開きその頂点に達する前の1961年にリリースされた。そのため, Joni Mitchell や Leonard Cohen などの才能が期待の星として台頭し始めた頃, Judy は 彼らが自らの卓越したソングライティングによってヒットメーカーへと成長する過程において頼りになる存在だった。

というわけで, 1960年代前半期から後半期にかけての時代の, あるシーンの空気が感じられるけれど, 記事はさらに, こう続く。

However, it wasn’t just her platform that they were hoping to capitalise on—she had a voice like honey that people never got tired of, and she had a keen eye for a hit too. As she proclaims: “I either fall in love with it after I hear it, or I never want to hear it again.” So, if you got the seal of approval from her, then you could guarantee your song was in good hands, and she wouldn’t perform any sort of mutilation. That’s why the beauteous ‘Both Sides Now’ became an instant hit. However, Mitchell might not have seen it that way.

以下, 大意。

しかし, 彼らが利用しようとしていたのは Judy のプラットフォームだけではなかった。というのは, Judy は人々が飽きることが決してない蜂蜜のような歌声を持ち, ヒット曲を見抜く(聴き分ける)ことができる鋭いセンスをも持っていたからだ, Judy 自身が「私は曲を聴いたらその曲と恋に落ちるか, あるいは二度と聴きたくなくなるのか, そのどちらかよ」と語るように。だから Judy のお墨付きさえ得られればその曲は成功の道が保証されたようなものだったし, 実際, Judy は決して曲の価値を壊すようなことはなかった。だからこそ, 文字通り美しい曲である Joni Mitchell 作詞作曲の Both Sides Now は(Judy Collins に歌われ)瞬く間にヒットしたのだろう。しかし, Joni の方は ことの成り行きをそんなふうに見ていなかったかもしれない。

その後, 記事は, 

“I remember hearing something about Joni not liking my version of the song, but I couldn’t care less,” she humorously told Vulture. “I’m sure she feels that way about a lot of people who sing her songs. I’m sorry she didn’t have the hit, but I’m sure glad I did!” While Mitchell has rightfully been credited as penning one of the most poetically beautiful songs ever written with ‘Both Sides Now’, Collins’ initial effort hit number three in the US charts and eclipsed Mitchell’s own eventual release.

Joni が 私のバージョンの Both Sides Now を気に入らなかったとか何とか, そんな話を聞いた気がするけど(記憶があるけど), でもどうでもいいわ」と彼女は Vulture(おそらくはアメリカのエンタメニュースのメディアのこと)にユーモラスに語った。「彼女はきっと, 自分の曲を歌う多くの人のそのパフォーマンスに対してそんなふうに感じてると思う。彼女のヴァージョンがそれほどヒットしなかったのは残念だけど, 私の方はヒットさせられて嬉しく思うわ!」.. Joni は自身の曲 Both Sides Now によりこれまでで最も詩的に美しい曲の一つを書いたと正当に評価されているが, 確かに Judy Collins による Joni 自身よりも先んじた Both Sides Now リリースは アメリカのチャートで 3位のヒットという結果になり(3位というのは US Billboard Easy Listening, これは現在の Adult Contemporary チャートかな, その 3位のことだと思う, 因みに総合チャートである US Billboard Hot 100 では 8位), それは ヒットという側面において, 後の 作者 Joni Mitchell 自身のヴァージョンを上回るものだった。

と続く(意訳)。

記事はこの後も, 記事の趣旨としては Judy Collins の方にスポットライトを当てながら, 彼女の最初のヒット曲 Both Sides Now および その作詞作曲者である Joni Mitchell との関係を巡るエピソード等を取り上げている。

Judy と Joni ということで言えば ほぼ Judy のサイドのみに焦点を当てた記事だけど(それに細部は何処まで信頼できるものなのか筆者, この note を今現在書いてる筆者には 不明だけれど), ふーむ, まぁそういうことはあったりするのかという感じはする, やや苦味のある記事。

人生, 苦くもあり甘くもあり(リンク先は脱線し過ぎ!)。

因みに, Joni は少なくとも 1969年リリースの, 自身の Both Sides, Now を収録したアルバム Clouds からは, Both Sides, Now をシングル・カットしてないはず。

こっち, 2000年2月リリースのアルバム Both Sides Now に収録されたオーケストラ付きヴァージョンならシングル盤をリリースしているけれど(アメリカではチャート・インしてないものの)。

Both Sides Now, the title track on Joni Mitchell's seventeenth studio album released on February 8, 2000

さてさて, 

時計の針を戻して,

これは 1969年3月に, LA の Laurel Canyon にある Joni Mitchell の家を訪ねた時の, Judy Collins(左)と Joni Mitchell の写真。

説明は以下の Facebook 投稿に。

要するに, CSN, Crosby, Stills & Nash 1969年5月リリースの彼らのセルフタイトル・アルバムのレコーディング中の時期。その歴史的な名作アルバムのレコーディングを Judy Collins と Joni Mitchell はその時に目撃していて, そのアルバムには, Stephen Stills が Judy Collins との恋愛と別離の経験にインスパイアされて作詞作曲した 2曲, Suite: Judy Blue Eyes と Helplessly Hoping が収録されている。

Joni Mitchell は恋愛関係にあった David Crosby と既に別れ, 新たに Graham Nash とつきあい始めた頃かな。いや, もう一度確かめないと正確に書けてないかも, 男女五人の恋物語 いろいろあり過ぎて(笑)。

なお, 以下は, 上記の頃(1969年3月)の写真や 後年の Joni Mitchell との写真 計4枚を添えた, 2015年10月14日付の Judy Collins 本人による, 病気から回復中の Joni Mitchell を気遣う Facebook 投稿。

「雲」も「愛」も「人生」も,

いろいろあります。

Joni, Judy, CSN 〜 関連「歌詞和訳」等ノート

"Both Sides Now" Joni Mitchell/Judy Collins 〜 聴き比べながら歌の意味を探る

写真左は Joni Mitchell 作詞作曲の Both Sides, Now が収録された Joni 2作目のアルバム(1969年5月リリース)Clouds のカヴァーから, 右は作者 Joni 本人よりも先にスタジオ録音した Judy Collins のヴァージョン Both Sides Now が収められた Judy 6作目のアルバム(1967年10月リリース)Wildflowers のカヴァーから。今日は Joni と Judy の「青春の光と影」聴き比べ, そしてそれは歌の意味を探ることにもなり .. 歌詞和訳付き!

下掲 note の前口上

目次 は リンクの下。

【 目次 】

1. 聴き比べてるうちに, この歌の意味を ..

2. "Both Sides, Now", その歌詞(詩)について

 1) There Goes Rhymin' Mitchell 〜 ほら, ミッチェルが また韻 踏んでるよ

 2) "I've looked at clouds that way" 〜 「私はそんなふうに 雲を見てきた」

3. "Both Sides, Now" by Joni Mitchell 〜 歌詞和訳
 1) "Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳
 2) 初出 note 〜 "Both Sides, Now" (Joni Mitchell) 歌詞和訳

4. "Both Sides Now" by Judy Collins 〜 歌詞和訳
 1) "Both Sides Now" from Judy Collins' 1967 album Wildflowers, 歌詞和訳
 2) 初出 note 〜 "Both Sides Now" (Judy Collins) 歌詞和訳

"Both Sides, Now" (Joni Mitchell) 歌詞和訳

Both Sides, Now は, Joni Mitchell 2枚目のアルバム, 1969年5月1日リリースの Clouds に収録された, 同アルバム最後の曲。作詞作曲は Joni Mitchell だが, この曲は「青い眼のジュディ」("Suite: Judy Blue Eyes" by Stephen Stills, CSN) こと Judy Collins が 先にスタジオ録音してリリース(1967年10月リリースの彼女の6枚目, 既に6枚目!のアルバム Wildflowers に収録)している。1967年10月, Judy は28歳, Joni はまだ23歳。

1943年11月7日生まれの Joni Mitchell は Both Sides, Now を既に 1966年11月17日ライヴで演奏しており(同日 ラジオ放送でオンエア, エアプレイされている), 遅くとも 23歳になったばかりの頃には同曲を仕上げていたものと思われる(*)。もっとも, 名曲ではあるものの, 歌詞の内容と相俟ってこの歌から感じられる瑞々しさ(愛や人生を語りながらも醸し出される青春の「青さ」「瑞々しさ」)を想えば, 仮に joni がこの曲を十代の頃に書いていたとしてもそれは驚くことではないのだが。

*日本語版ウィキペディアには「1967年3月」に「書き上げた」と記されている一方で, 英語版ウィキペディアには .. This shows that Mitchell wrote the song before the 1967 year of composition cited in .. とある。後者は上記の この音源を根拠にしており, であれば前者(日本語版)の記述は誤りということになるのだが, 矛盾する Joni 本人のインタヴュー記事もあるようで(本人の記憶違いなどもあり得そうだが)諸説あるのが現状かもしれない。

因みに, Both Sides, Now の邦題は「青春の光と影」。この曲が収録された Joni Mitchell のアルバム Clouds の邦題も「青春の光と影」。異なる英語の原題に全く同じ邦題, これじゃ邦題上はいわゆるタイトル・トラック。まぁ Both Sides, Now の歌詞の中で Clouds が "I've looked at clouds from both sides now" と歌われているわけだし, タイトル・トラック扱いはそこまで突飛な感じがするものでもない .. かな。一方でこの邦題そのものは, 1960年代から70年代にかけての外国の歌や映画の邦題として, いかにも, の感あり。ただ, 歌詞の内容など踏まえればそこまで酷い邦題ではない .. かな。何はともあれ, 今日はこの曲の歌詞の和訳を!

下掲 note の前口上

目次 は リンクの下。

【 目次 】

1. Both Sides, Now 〜 歌詞和訳
 1) "Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳
 2) 訳注 および 解説(歌詞解読)

 3) Both Sides Now, リリース前のライヴ音源

 4) "Both Sides Now" from Joni Mitchell's 2000 album Both Sides Now

 5) Clouds 〜 Joni Mitchell's 1969 album

2. Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now

3. 付録 〜 「脱線」 および 個人的「派生」話題

 1) ディランをディスる 〜 ジョニ・ミッチェル曰く「ディランは盗作者よ」(LAタイムズ), 本人曰く「それは言ってない」けど, 一方で 「ディランは音楽的にあまり才能がないわね」

 2) 我が家から歩いていける公園を カミさんと歩きながら, 紅葉・黄葉を鑑賞 〜 コリーヌ・ベイリー・レイ が, ニール・ヤング に答える

4. The Circle Game

"Both Sides Now" (Judy Collins) 歌詞和訳

Both Sides, Now, 作詞作曲は Joni Mitchell だが(1969年のアルバム Clouds に収録), この曲は「青い眼のジュディ」(*)こと Judy Collins が 先にスタジオ録音してリリースしている。Judy は Both Sides Now を1967年10月リリースの彼女の6枚目, 既に6枚目!のアルバム Wildflowers に収録,

その1年後にはシングル・リリースし, Billboard Hot 100 で最高 8位のヒットを記録した。そのUS盤のB面は Sandy Denny (Jan 6, 1947 – Apr 21, 1978) 作詞作曲の "Who Knows Where the Time Goes", 今日の note タイトル上の画像は同シングル盤レコードのジャケットから.. いや待て, あの画像では Time が複数形になっているではないか, 不思議に思って調べたらあれはなんと当時スウェーデンでリリースされたUS盤シングルのジャケットだったようで, その誤表記, なんとレア物!というわけで B面の話題が長くなってしまったよ。実は第1章第5節にあるようにこの B面にも関心が向いていて(因みに UK盤シングルの B面は Leonard Cohen 作詞作曲の "Hey, That's No Way to Say Goodbye" で, 筆者がとりあえず関心あるのは US盤B面の方!)。

*Judy Collins は, Stephen Stills 作詞作曲の "Suite: Judy Blue Eyes"(Crosby, Stills & Nash が 1969年5月29日にリリースしたセルフタイトルのアルバムに収録, 同アルバムのオープニング・トラック, 邦題「組曲: 青い眼のジュディ」)の Judy, その人。

下掲 note の前口上

目次 は リンクの下。

【 目次 】

1. "Both Sides Now" by Judy Collins, 歌詞和訳
 1) "Both Sides Now" by Judy Collins, 歌詞和訳
 2) 訳注 および 解説(歌詞解読)

 3) 「脱線」「派生」話題, その 1-1, 青い眼のジュディ 〜 "Helplessly Hoping" & "Suite: Judy Blue Eyes"

 4) 「脱線」「派生」話題, その 1-2, 青い眼のジュディ "Suite: Judy Blue Eyes" 〜 49年後の Stephen と Judy

 5) 「脱線」「派生」話題, その 2, "Who Knows Where the Time Goes?" (Sandy Denny) by Judy Collins, Sandy Denny 〜 "Blues Run the Game" (Jackson C. Frank) by Sandy Denny, Jackson C. Frank, Simon & Garfunkel

2. "Both Sides, Now" by Joni Mitchell, 歌詞和訳
 1) "Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳
 2) 初出 note 〜 "Both Sides, Now" (Joni Mitchell) 歌詞和訳

3. Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now

組曲: 青い眼のジュディ Suite: Judy Blue Eyes (Stephen Stills, CSN) 歌詞和訳

タイトル上の写真は「青い眼のジュディ」こと ジュディ・コリンズ(Judy Collins)。彼女の10作目のアルバム "Judith" のカヴァー写真に近いので, 同アルバムがリリースされた1975年もしくは1974年頃に撮影された写真ではないかと思われる。今日は スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)作詞作曲で, Crosby, Stills & Nash の 1969年リリースのアルバムに収められた「組曲: 青い眼のジュディ」, Stephen StillsJudy Collins との恋愛と別離の経験にインスパイアされて作った永遠の名曲, Suite: Judy Blue Eyes の歌詞の和訳を。

下掲 note の前口上

目次 は リンクの下。

【 目次 】

1. "Suite: Judy Blue Eyes" by Crosby, Stills & Nash 〜 歌詞和訳

 1) ちょっとしたことわり書き 〜 [Verse 1], [Chorus] .. といった表記併載の理由
 2) "Suite: Judy Blue Eyes" from Crosby, Stills & Nash's 1969 self-titled album 歌詞和訳

2. 青い眼のジュディ 〜 "Helplessly Hoping" & "Suite: Judy Blue Eyes"

 1) "Helplessly Hoping" (Stephen Stills, CSN), 歌詞和訳

 2) 49年後(2018年)に Judy が語る, 「青い眼のジュディ」を Stephen から初めて聴かされた時のエピソード

3. 付録
 1) "Both Sides Now"(Joni Mitchell 作詞作曲)by Judy Collins, 歌詞和訳
 2) CSN, CSNY 歌詞和訳リンク集

どうにもならない望み Helplessly Hoping (Stephen Stills, CSN) 歌詞和訳

「組曲: 青い眼のジュディ」と同じアルバムに収録の, やはり Stephen が Judy Collins との恋愛と別離の経験にインスパイアされて作った名曲「どうにもならない望み」, Helplessly Hoping,

彼らのファンなら間違いなく誰でも知ってるはずの名曲, CSN としてのデビュー・アルバム(まぁ 2枚目は CSNY になるわけだけど), "Crosby, Stills & Nash" に収められている "Helplessly Hoping", その歌詞を日本語にしてみようと思います。

下掲 note の前口上

目次 は リンクの下。

【 目次 】
1. なぜ この歌の歌詞を訳してみようかと思ったか, というと …

2. この歌の歌詞は 「ちょっと見」「ちょっと聴き」「ちょっと読み」 シンプルに「見えて」「聴けて」「読めて」, しかしその実, 解釈は難解 〜 というわけで 参考に … しようとして, 結局しなかったサイト

3. "Helplessly Hoping" by Crosby, Stills & Nash 〜 歌詞和訳

 1) Helplessly Hoping 〜 歌詞和訳
 2) 英語原詞 について

4. このカヴァーも素晴らしい

5. 恋人同士もしくは かつては恋人同士だった二人のすれ違い, 「宙ぶらりんの」状態を歌った歌といえば 〜 "The Dangling Conversation" by S&G, 歌詞和訳

6. どうにもならない望み 〜 青い眼のジュディ

7. 最後に Stephen Stills の名曲たちに歌われた Judy Collins の歌を 〜 "Both Sides, Now" written by Joni Mitchell

CSN, CSNY 歌詞和訳リンク集

2026.1.16 現在, 計 8曲。

CSN, CSNY, つまり David Crosby, Stephen Stills, Graham Nash の3人もしくは Neil Young を加えた4人, 過去 くっついたり(2年半ほど前にCが亡くなり最早 S, N, Y からの組合せしか出来ないが)離れたりの彼ら。そんな CSN もしくは CSNY のそれぞれが作った曲(ソロ含む)の歌詞の和訳。

彼らの音楽は中1の頃から既に半世紀以上聴いてるし, CSN は 2度(1995年, 2015年), Neil Young も 2003年, それぞれ妻子と共にライヴを観た。まぁ人生の節目節目, いやそんな堅苦しいこと言わなくても, 最近だって, 今だって聴いてるさ。

昨日 2025.8.6(Wooden Ships 歌詞和訳を投稿)時点で計6曲となり, そろそろリンク集 note を用意して, 今後新たにこの範疇に入る曲の歌詞和訳をやったら此処に加えて更新していくという作業をやろうかなと, そんなことを考えた次第(その後, 2025.9.1, The Lee Shore 歌詞和訳が加わり, さらに 2026.1.16, Suite: Judy Blue Eyes 歌詞和訳が加わり, 計 8曲 に)。

なお, これまでこの種のリンク集(的なもの含む)は Paul Simon, Eric Clapton, John Lennon などの曲をそれぞれ集めたものがあるので, 本 note 最終章に「付録」として それらへのリンクも載せておきます。

下掲 note の前口上

ではでは, 今日はこれにて了!

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