夏の甲子園2025開幕『帰ってきたPL野球からプレミア1年生まで』隠れ見どころ5傑
今年も選ばれし高校3年生たちにとっての最後の夏が、クライマックスを迎えようとしている。全国の49代表校が出揃い、残すところは組み合わせ抽選会のみ。その翌々日には、いよいよ18日間におよぶ戦いの幕が切って落とされる。
やはり今夏の下馬評は専ら「横浜の春夏連覇」なるかだ。確かに今年の横浜は段違いの強さを誇る。春季関東大会の準決勝で破竹の連勝街道はストップしたものの、続く夏の神奈川大会ではシビれるような底力を発揮。
松坂大輔ブームに沸いた1998年以来の甲子園春夏連覇を期待する高校野球ファンが、巷で溢れ返るのも無理もない。
人気どころは今夏ハマスタで3本塁打を叩き込んだ4番の奥村頼人、センバツで脚光を浴びた大谷翔平ばりの打撃フォームを披露する阿部葉太の2人。彼ら横浜ナインとは別に、健大高崎の石垣元気に「夢の160km到達」という期待を込める高校野球ファンも計り知れない。
そのほかセンバツ準Vでタレント揃いの智辯和歌山、春季近畿チャンピオン校の東洋大姫路、同じく東北王者の仙台育英が人気上位だ。
もちろん、これらの高校や人気球児は話題性重視の大手メディアが取り上げる頻度も高く、いわば連動性は否めない。裏を返せば、こうしたメディアに拾われなかったり、取り上げられても内容がイマイチだったりするケースもある。
今回は、そこにスポットライトを当てた。高校野球は筋書きのないドラマ、必ずしもハイレベルな高校球児を揃えた強豪校が勝つとは限らない。これから紹介する「 5つ 」の甲子園出場校にも優勝できるチャンスは充分にある。
まずは7人の注目選手から見ていこう。
江藤蓮(未来富山)
MAX145km「プロ志望ダブルインカム」
180cm84kg 左/左 長野県須坂市立常磐中学 newsdig.tbs.co.jp/articles/tut...
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中込大(未来富山2年)
蜃気楼旋風のキーマン
173cm79kg 右/左 東京都府中市立府中第一中学 newsdig.tbs.co.jp/articles/tut...
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堅田徠可(高知中央2年)
MAX151km「今夏覚醒シンデレラボーイ」
170cm72kg 右/右 奈良県葛城市立白鳳中学校 www.fnn.jp/articles/-/9...
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稲山壮真(鳴門2年)
高校通算21発「徳島史上最強モンスター」
180cm90kg 右/左 徳島市城西中学校 www.topics.or.jp/articles/-/1...
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川口琥太郎(明豊1年)
新スター爆誕「将来のスーパー広角砲」
178cm80kg 右/左 福岡県春日市福岡中学 nishispo.nishinippon.co.jp/article/9094...
— ドラ穴「ドラフト・レポート・アナザー」 (@hajimeou.bsky.social) 2025-08-01T15:29:10.264Z
本間律輝(日大三)
高校通算25発「背中で見せるガッツマン」
178cm78kg 右/左 神奈川県相模原市立東林中学 www.sanspo.com/article/2025...
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田中諒(日大三2年)
高校通算15発「天才勝負師バカボン」
180cm92kg 右/右 東京都中央区立晴海中学
— ドラ穴「ドラフト・レポート・アナザー」 (@hajimeou.bsky.social) 2025-08-01T15:40:51.715Z
【未来富山】 指揮官は日大三OB
部員23人で北信越チャンピオン撃破
全校生徒数24人、そのうち野球部員23人という通信制高校の未来富山。授業形式ではなくプリント提出のスタイルで、午後は丸々と野球の練習に時間を費やせる少数精鋭の新興校だ。
2018年の開校と同時に野球部も発足し、今夏創部8年目にして富山県初の通信制高校による甲子園出場で一躍話題に。23人全員が規律正しい寮生活を送る。頭も丸刈りに統一し、ハキハキとした受け答えができるチームで、伝統校と比べても何ら遜色ない。
なお通信制高校の甲子園第1号は富山と隣接する長野県の地球環境で、2012年のセンバツに出場している。この年のセンバツといえば、大谷翔平と藤浪晋太郎の直接対決で盛り上がったなか、その裏で実は地球環境も甲子園史に名を刻んだ。
さらに通信制高校の甲子園初勝利は、2023年夏のクラーク国際が記憶に新しい。このクラーク国際の1勝が最高成績で、それを上回る勢いを持つのが今夏の未来富山だ。
プロ入りを熱望する二刀流にしてチームの大看板「江藤蓮」のみならず、バッテリーを組む2年生の中込大も侮れない。
そして彼らの指揮を執る角鴻太郎監督も注目すべき1人。日大三高の野球部OBで、元ヤクルトの角富士夫氏を父に持つ34歳の若き指揮官だ。2023年9月から未来富山の野球部監督に就任している。まだ監督歴2年足らずとキャリアは浅い。
つまり、江藤ら今の3年生たちは一から指導していないにもかかわらず、いきなり夏の富山制覇だ。まさしく快挙であり、実にホープフルな監督が爆誕した瞬間でもある。
日大三高時代は、千葉ロッテに進んだ関谷亮太・吉田裕太のバッテリーらと夏の甲子園に出場するなどレギュラーとして活躍。1学年下に、今や球界を代表する日本ハムの山崎福也もいる全国有数のチームだった。
そんな角鴻太郎監督による手腕の見せどころといえば、準決勝で優勝候補筆頭の富山第一を退けた一戦だ。相手は何と言っても県内三冠に王手を掛ける、春季北信越チャンピオン校という絶対的王者。
それでも当日はエース江藤が富山第一打線を3安打1失点に抑え、創部史上初の決勝進出を果たす。これまで夏は、昨年のベスト4が最高成績。続く決勝も、春に苦汁を飲まされた高岡商とのリベンジマッチを制してのけた。
ミラクル召喚で新たなる幕開け
実はこの決勝、未来富山は運も味方する。相手チームの絶対的エースが準々決勝の攻撃時に足を負傷し、決勝当日はベンチスタートに回っていた。江藤と同じくドラフト候補の二刀流左腕で、高岡商打線の中軸を担う岡田一桜(かつえい)だ。
178cm75kg 左/左 富山県高岡市立福岡中学 www.hokkoku.co.jp/articles/tym...
— ドラ穴「ドラフト・レポート・アナザー」 (@hajimeou.bsky.social) 2025-08-01T14:59:23.379Z
岡田は準々決勝で自己最速の146kmを計測するも、進塁中に足が痙ってしまい敢え無く負傷交代。続く準決勝は出番なし。それでも未来富山戦ではワンサイドゲームの負け展開から5番手としてマウンドに上がり、最後の打者を抑えている。
続く9回裏は高岡商打線が江藤から一挙4点を奪い、最後まで粘りを見せた。岡田のアクシデントがなければ、試合はどうなっていたか分からない。果たして未来富山は甲子園で、今度は魔物をも味方につけてしまうのだろうか。
総じて夏の富山大会における江藤蓮の投手成績は以下の通りだ。

今夏の最多失点は7、決勝の高岡商業戦で12安打を浴びている。全体的にヒットを許しやすく、フォアボールも多いが、ここぞで奪える三振能力はピカイチ。球速も中学3年時から30キロ近くアップさせているだけに、甲子園で150kmの大台を連発させる可能性は高い。
一方の打撃面は高校通算9発、この夏は打率.455(22-10)・9打点・2本塁打をマーク。不動の4番打者として、理想的な働きを見せた。同じく不動の3番に座る中込も、全試合安打の打率.526(19-10)・9打点・1本塁打と堂々たる成績である。
ちなみに、この2大ポイントゲッターを抑えられたとしても、下位の固め打ちから得点に結びつけられるのが、未来富山打線におけるもう1つの特徴だ。
早いイニングから江藤・中込の強力バッテリーが自分たちのペースを築ければ、魚津市で眠ったままの「蜃気楼旋風」が目を覚ますに違いない。
【高知中央】 PL野球復活の巻
心機一転から「王者明徳ミラクル撃破」
未来富山とは対照的に、不運から奇跡を起こしたのが高知中央だ。こちらも高知県内というより、四国の絶対的王者「明徳義塾」が君臨する。明徳は新チーム結成から四国で敵無し、土をつけたのは神宮大会の横浜とセンバツの健大高崎という超絶な2校のみ。
プロ注目エースの池崎安侍朗を筆頭に、昨夏の甲子園を知るメンバー多く残る。一方の高知中央も県内で3本の指に入る強豪チーム。昨秋の高知大会決勝では、明徳義塾を相手にロースコアの投手戦を繰り広げ、最終的には1点差まで詰め寄ったほど。
この試合で登板した左右二枚看板を軸に、今夏も高知大会決勝まで駒を進めた。サウスポーの横山宏伸と、2年生エースの松浦伸広だ。ところが決勝当日、それも試合直前にエース松浦を欠くアクシデントがチーム襲う。
もっとも、高知中央にとっての修羅場は、今に始まったことではない。高知中央を初めて夏の甲子園に導いた前監督が3月で退任し、今年の新入部員0という異例の事態からスタートしている。
この太田弘昭前監督は、2020年4月から高知中央野球部で指揮を執り、2023年に夏の甲子園初出場。就任と同時にユニフォームを刷新し、大胆な赤のタテジマと「KC」のマークから、夏の甲子園に出場した際には「ケンタッキーみたい」と想定外な話題を振り撒いた。
今春から古巣の香川・寒川高校に戻り、再び野球部の監督として指揮を執っている。それまで高知中央に進学を決めていた現在の高校1年生たちも、太田監督を追いかけて寒川に全員入学した、というのが事の顛末だ。
ちなみに寒川野球部といえば、ココリコの遠藤章造が著名なOBの1人。これまで夏の甲子園2回(2009年と2015年)の出場経験を有する。
高知中央野球部「今昔ストーリー」 ←昔 今→
— ドラ穴「ドラフト・レポート・アナザー」 (@hajimeou.bsky.social) 2025-08-01T15:21:09.653Z
からの高知中央で新たに指揮を執るのが、PL学園出身の山野司監督だ。就任から僅か3カ月、初めて迎える夏で甲子園出場を決めているあたりに大物感しかない。
PL学園時代は1学年上が清原和博・桑田真澄の「KKコンビ」で、山野監督も自分たちの代に中軸打者としてセンバツ出場の経験を誇る。1学年下には立浪和義や野村弘樹、片岡篤史といった甲子園春夏連覇のメンバーが揃う、いわゆるPL黄金期の谷間世代だ。
そんな山野監督の就任に伴い、高知中央は再びユニフォームを一新している。どことなくPL学園チックな仕上がりなので、今夏の甲子園は「PL野球復活」とか「PL魂」だったりがトレンドワードになりそうだ。
爆誕「令和のシンデレラボーイ」
それでは、話を例のアクシデントに戻す。
2年生エースの松浦が試合直前の投球練習で「右肘の痛み」を訴え、場の空気は一変。高知中央ベンチに激震が走ったなか、新指揮官の下した決断は、今大会まだ1イニングしか投げていない2年生右腕、堅田徠可(くうが)への先発チェンジだった。
それでも背番号10の堅田は、初回から球場全体の度肝を抜く147kmのストレートを放り込む。それまでの自己最速は143km、いきなり4キロも更新してのけた。
その直後に1点を先制され、3回にも追加点を許したが、4回以降は落ち着いた内容でギアも加速させていく。圧巻だったのは8回の場面だ。それまでノーヒットに抑えていた明徳打線にノーアウトから安打を許し、犠打と2つの四球で一気に満塁のピンチを招く。
そんな局面においても堅田は、この日の初となる150kmのストレートを連発。三振でツーアウトとした。なお高知中央は中盤に追い付いている。もはや1点も与えられない状況で、続く打席はバッティングセンスにも定評があるエース池崎だ。
堅田は池崎が振り負けするほどのストレートを連発させ、最後はセンターフライで凌いでいる。このうちの2球は、バックスクリーンの電光掲示板に「151km」と表示されていた。
尻上がりに、それもピンチでギアをグンと上げられるピッチングスタイルは、今井達也が作新学院時代に夏の甲子園決勝で魅せた、まさに“そのもの”でしかない。
【鳴門】 レジェンド伝統校
今年は一味違う公立の雄
四国には、実は2年生の逸材がもう1人いる。「徳島史上最強スラッガー」の呼び声もある、県立鳴門の稲山壮真だ。鳴門野球といえば、伝統の堅守から攻撃に結びつけるスタイルに変わりはない。今年のチームも広島商がセンバツ2025で披露したような伝統校らしさを色濃く残している。
そうしたなか、一発で試合を動かせる稲山の存在は極めて大きい。今夏は徳島大会の4試合で打率.455(11-5)・4打点・1ホーマー。特筆すべきは、この少ない試合数において複数の敬遠を含む全4戦で7四死球をマークしている点だ。伊達に高校通算21発を誇るだけはある。
この本数は高校2年生の全国トップ5圏内、今夏の甲子園でもモンスターアーチを見せてくれるに違いない。異名は「阿波の怪物」だ。
ちなみに鳴門は大柄な球児がいないので、一際デカい稲山は瞬時に見分けがつくぞ。1~4番打者まで2年生で固めるフレッシュなチームでもある。
【明豊】 大分の無敵艦隊
福岡産のレベチ1年生現る
大分で話題沸騰中の1年生スラッガーも、夏の甲子園2025におけるスター候補の1人。その名は川口琥太郎、彼を見たさに、この夏は高校野球フリークが全国から大分に集まる異例のにぎわいを見せた。
川口の名が全国へと広まったのは、春季九州大会での衝撃的な代打満塁弾だ。この前日の九州大会初陣で公式戦デビューを果たし、初打席からタイムリーを放ってのける。続く打席も逆方向への3ベースと勢いに乗った。
総じて九州大会はベスト8まで進んだ3戦すべて途中出場にもかかわらず、打率.857(7-6)・6打点・1ホーマーという末恐ろしい記録を残している。
なお九州では、関東や関西と違い、しばしば入学式と春季県予選の終盤日程が重なるケースも。なかには、入学式前に大会が終わっている学校も意外に“あるある”だ。今回の明豊の場合、入学式から約2週間後に九州大会が開幕している。
この間、川口が練習試合で記録したホームラン数は2本だ。高校第1号は入学直後の先頭打者弾、1番ショートで起用され、いきなり指揮官の度肝を抜いている。こんな伝説を残すあたり、まさにスター要素しかない。
4月の時点で高校通算3発をマークした川口に、明豊の川崎絢平監督も「規格外」と珍しく感嘆の言葉を口にしたほど。
高嶋野球もう1人の継承者
川崎監督といえば、冷静かつクレバーな采配で、今や明豊野球部「中興の祖」と呼ばれるまで駆け上がった名将だ。高校時代は智辯和歌山で活躍し、1年時にはベンチ入りメンバーとして、同校初となる夏の全国制覇を経験している。
この初代優勝メンバーの主将が現任の中谷仁監督で、いわば2人は智辯和歌山の黄金期を知るレジェンド門下生。生粋の高嶋野球を継承しつつ、時流にマッチした取り組みで、それぞれが新たな地盤を築いている。
分かりやすく例えるなら、中谷監督が猛将肌、川崎監督が智将タイプといったところだ。
川崎監督は智辯和歌山が誇る全国屈指の名ショートストップとして、高校2・3年時に甲子園の土を踏んでいる。そんな指揮官がスカウトに出向いたほどなので、やはり川口の非凡さはバッティングセンスのみではない。
行く行くは万能型の超高校級ショートストップを見越しているのだろう。
川崎監督伝説
ちなみに川崎監督は極度の人見知りで、積極的なスカウトを行わない派としても知られている。川口の方は数多くの強豪校からスカウトを受けていたが、最終的には川崎監督が一番乗りという理由で明豊を選んだ。
まさに千載一遇、WBCのプレミアムチケットを入手するくらいの確率である。それだけ川口に運命的なものを感じ、何かが川崎監督の琴線に触れたのだろう。
一方で、明豊の快進撃は日を追うごとに目覚ましい。今夏も昨年同様に大分グランドスラム、いわゆる県内無敗の三冠達成で、甲子園切符を掴んでいる。それも大分高校野球史上初の夏5連覇で。
もはや明豊は前述した明徳義塾、はたまた健大高崎や聖光学院といった“ご当地鉄板校”のゾーン突入でしかない。
そんな明豊を九州大会上位進出の常連校へとグレードアップさせた川崎監督は、2019年に就任後初の明治神宮大会出場。2021年には、創部初のセンバツ準優勝という大きな飛躍を遂げ、今夏の5連覇にいたる。
日進月歩とは、川崎監督のために用意された言葉と言っても大袈裟ではない。
川口の初聖地「なるか清宮超え」
翻ってチーム的には昨年より下級生を起用する傾向にある、投打バランス型。川口を含む3人の1年生がスタメンマスクだったり、途中出場だったりで躍動を見せている。
投手陣はエース寺本悠真と大堀羚斗のダブル左腕、長身右腕の大浦崇輔が3本柱だ。打撃面は主将の岡田晴樹を筆頭に、多くの左バッターを揃えている。
川口は準決勝で高校初スタメンを果たすも、敢え無く4タコ。全5試合に出場し、2安打2打点、待望の一発は甲子園まで持ち越しに。それでも、あわやホームランという特大のタイムリー3ベースを放ち、大物らしい爪痕を残した点は流石だ。
決勝戦では、一塁到達4.09秒と俊足ぶりも披露している。
実はこれまで高校1年生が、夏の甲子園でホームランを記録したケースは数少ない。なかでも2発マークしているのは清宮幸太郎と桑田真澄の2人だけ。今年の明豊は強いだけに、多く勝ち進めば、それだけ川口の打席も注目されることになる。
【日大三】 14年ぶり全国制覇へ
注目の3・4番コンビ
最後は角鴻太郎監督の件で触れた日大三高だ。ここはもう、言わずと知れた強打の三高なので、諸々の解説は省く。まずは高校通算25発を誇る、主将の本間律輝から。
三拍子が揃う万能タイプで、東京の3本指に入る外野手だ。もちろん東西を合わせたなかで。残る2人は、この夏の甲子園に出てくる二刀流の坂本慎太郎、二松学舎大付の花沢莞爾といったところ。
この夏の大会を通して不発の本間だが、決勝では3安打5打点と大爆発。しかも相手は東京屈指の左右二枚看板、上原慎之輔と藤平寛己だ。東海大菅生の若林弘泰監督をして「過去1、2位を争ういいチーム」と言わしめたほど。
確かに下馬評ではセンバツ出場の早実と双璧、あるいは投手陣で東海大菅生に分がある見解も多かった。
優勝候補筆頭の東海大菅生からすれば、言葉より行動で示すタイプの本間ひとりにしてやられた結果といえる。甲子園では、本間が魅せる守備範囲の広さも必見だ。とにかく日大三が波に乗ると強いのは、昔も今も変わらない。
高校通算15発の田中諒は、2年生ながら既に「ザ三高」というムキムキ系で、この夏は準決勝で劇的なサヨナラ弾を神宮球場のレフトスタンドに叩き込んでいる。三高伝統の打ち勝つ粘り強さは健在だ。
従来の「9点取られたら10点取り返す」という三高野球に加え、三木有造監督は「ガッツ・気合・根性」を強調している。今年は本間とバカボン田中の3・4番コンビを中心に、夏に強い日大三が久しぶりに聖地で大暴れしそうな気配しかない。
田中のバカボンは、国民的人気アニメ「天才バカボン」からのニックネーム。笑うとバカボンの顔になる日大三の愛されキャラでもある。
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松井稼頭央がPL学園時代に打ち立てた「大阪大会の奪三振記録」は未だ破られていない。