AIの「要約」に潜む地雷:契約書の例外条項を読み飛ばさないための「人間の目」の使い分け【生成AI部下と上司の仕事日誌】Day2
「部長、この契約書、AIに要点だけまとめさせました!」
契約書を前に、
「全部読むのは正直きつい…」と思った私は、
生成AI部下に要約を丸投げしました。
返ってきたのは、
契約期間、金額、解約の有無――
パッと見は完璧な要約。
ところが、法務から飛んできたひと言で空気が凍ります。
「この“自動更新”と“違約金”、ちゃんと見てますか?」
この連載では、
🤖 生成AI部下(アグボくん)がやらかす
❄ 空気が凍る
という“現場あるある”をもとに、
・なぜズレたのか
・どこが設計ミスだったのか
を、実務目線で整理していきます。
この連載は、実際に寄せられた相談の中から
「これは多い」と感じたテーマを取り上げています。
ひとりの失敗談ではなく、
現場のあるあるとして読んでもらえたら嬉しいです。
※このシリーズのまとめはコチラ!
1. 契約書を要約させたら「大丈夫そう」だった😅
状況:
購買・総務担当が、取引先との保守契約書を確認するため、
生成AIに「重要なポイントだけ要約して」と依頼。
問題:
出てきた要約は、
・契約期間
・金額
・解約できるかどうか
といった“分かりやすい項目”だけ。
結果:
そのまま稟議に出したところ、法務からストップ。
「この“自動更新”と“途中解約時の違約金”は見てますか?」と指摘され、
結局、原文を最初から読み直す羽目に。
「せっかくAIに要約させたのに…」
こんな経験、ありませんか?
2. 「要約して」が危険な理由😿
ここが、今回の本質です。
要約は、
👉 “平均的な情報”を抜き出すのは得意です。
でも、例えば契約書で本当に怖いのは、
👉 “例外条項”や“地雷ルール”です。
たとえば、
・但し書き
・特約
・自動更新
・途中解約時の違約金
・責任範囲や免責条項
こうした部分は、
文章の中では目立たず、
でもトラブルになると一番効いてきます。
「重要なところをまとめて」
という指示では、
何が“重要”なのかをAIは判断できません。
これは、
「AI部下(=生成AI)が悪い」のではなく、
「上司(=指示する側)が基準を示していなかった」だけなのです。
3. 私の実体験:AI要約を信じかけた話
AIを使い始めたころの私は、「この資料、要約しておいて」とだけ頼むことがよくありました。
ところが後で上司たちと議論していると、
「そんな大事なことが書いてあったの?」というポイントが、
要約にはまったく入っていないことが何度もあったんです😅
それ以来、会議資料など長い文章をAIに投げるときは、
「要約して」に一工夫を足すようにしています。
会議の目的や、今の自分が特に知りたいこと・気になっているリスク・事前に押さえておくべき論点などを伝え、
「私の立場から見て重要な点」と「AIが一般的に重要だと判断した点」の
両方を拾ってもらうようにしているイメージです!
このあたりが、生成AIを「なんか使えないな」で終わらせるか、
「ちゃんと使い続けられる相棒」にできるかの分かれ目だと感じています。
自分のことを何でも分かってくれている前提で、ざっくりした指示だけ出してしまう——
そんな雑な頼み方、リアルな部下にもしていないでしょうか???
本当にほしいアウトプットほど、丁寧に言語化して伝える必要があります😊
生成AIも同じで、「部下に仕事を頼むつもりで」具体的かつ丁寧に指示する。
そして、生成AIにそうやって丁寧に指示する練習は、そのままリアルな部下への指示力も鍛えてくれます💪
4. 生成AIへの指示は「要約」から、プラス一工夫で!
ダメな指示:
「この契約書、重要なところをまとめて」
良い指示:
「この契約書の重要なところをまとめてください。
さらに、以下の内容について、
・自動更新の有無
・途中解約時の条件や違約金
・当社に不利になりそうな条文
・責任範囲や免責条項
を抜き出してください。」
さらに有効な条件:
・「問題になりそうな点を優先してください」
・「判断が必要な箇所は“注意”と書いてください」
・「分からない場合は“判断不可”と明記してください」
ポイントは、
👉 “短くして”(要約して)だけではなく、“重要視するところを探せ”(自分が気になることなど)をプラスすること!
5. まとめ
・契約書要約をAIに丸投げするのは危険
・「重要なところ」だけではなく「危ないところ」「自分が気になるところ」などを指定する
・AIは読む係、人間は判断係
生成AIは、
“読むスピード”は圧倒的。
でも、
“どこが地雷か”は教えないと分からない新人部下。
だからこそ、契約書では
「短くして」だけではなく「危険を探せ」「○○が網羅されているか確認して」
などの指示を加える。
それだけで、
AIは「雑な要約係」から
「下読み担当」に進化します。
次回予告
「AIに議事録を任せたら、会議が改ざんされた話」
便利なはずの生成AIが、
“事実を記録する仕事”では事故を起こすことがあります。
この記事が
「分かる…」と思えたら、
スキをもらえると嬉しいです♪
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