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【中学受験】息子小4編 偏差値の重み

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夏休み後、少しだけ変化を感じる瞬間があった。
これまでより少し多めのルーティンで回していたが、息子が癇癪をあまり起こさず取り組めるようになっていた。
やがて、1週間に一度くらい、「こんなにスムーズに終わっていいのか」と怖くなる日が出てきた。
スムーズに終わると怖い、初めての感覚に私は逆に戸惑った。
これまでに比べて勉強が足りない感じはしなかったが、息子が無理していないかは気になった。
かと言って、以前が以前だけに負荷を軽くするのも違うような気がした。
息子が「こなしている」ように見え始めたのは、私にとって不思議な感覚だった。

その頃、塾のオープンテストで算数の偏差値が突然10くらい上がった。
息子が、算数で一生取ることはないと思っていた偏差値帯だった。
それでいて、国語はドボン。あちらが上がれば、こちらがドボン。
その構図は紛れもなく息子のものだった。
国語も見たことがないくらいの沈み方だったが、家族全員、算数の偏差値に釘付けとなった。
以前、生成AIから「このまま推移すれば、今は届かない偏差値を取る日が来る」と言われたことがあった。
それが現実に起きたのだが、言われてからだいぶ経っていたため、私はそのことをすっかり忘れていた。
息子の努力が、初めて偏差値で報われたように感じた。
夫も珍しく有頂天になった。
私は国語のドボンが気になりつつ、「まあ、ハリポタ読めばなんとかなるはず」と受け流した。
その瞬間はとにかく、算数の偏差値でお祭り気分だった。
息子は、夫と手を取り合って大喜びしていた。
にわかに調子に乗る男2人。
「明日からまた頑張ろう」
誰からともなく言い合って、皆で笑顔になった。こんなにポジティブな空気を感じたのは、中学受験スタート以来初めてだった。
私は、算数の成績アップを喜ぶ一方で、家族の空気さえ一変させてしまう偏差値というものの重さを、少し恐ろしく感じたのであった。


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