冷たいものを欲しがる体と、疲れている胃腸― 夏の入り口に、内側を冷やしすぎない ―
ハイサイ。
ととのえ職人、五木田穣です。
このnoteでは、心と体と思考のズレをやさしくととのえる話を、日々書いています。
夏至を超え、
どんどん夏の空気が強まってきています。
暑い日が続くと、
体は自然と冷たいものを欲しがります。
冷たい水。
氷の入った飲み物。
アイス。
冷たい麺。
冷えた果物。
冷房の効いた部屋。
暑い日には、
冷たいものが本当にありがたく感じます。
外から帰ってきた時。
汗をかいた後。
体の中に熱がこもっているような時。
冷たいものを口にした瞬間、
気持ちよく、ふっと楽になる感覚があります。
体が暑さを受け取って、
冷やしたいと感じている。
体の声がそう言っている。
でも、
少しだけ気をつけたいのは、
冷たいものを欲しがる体と、
疲れている胃腸は、
必ずしも同じ状態ではないということです。
暑いから、冷たいものがほしい。
でも、
胃腸はすでに疲れているかもしれない。
今日は、そんな話をお届けします。
冷たいものがほしくなるのは、自然な反応
暑い日に、
冷たいものがほしくなるのは、自然なことです。
体は、
外の暑さをちゃんと受け取っています。
日差しを浴びる。
汗をかく。
体温を調節する。
喉が渇く。
熱がこもる。
そういう時、
冷たいものを欲しがるのは、
体が、バランスを取ろうとしているからです。
体が暑いと感じている時、
冷たいものに助けられます。
一口の冷たい水で、
呼吸が戻ることもあります。
冷たい果物で、
気持ちがゆるむこともあります。
暑さで消耗している時に、
少し冷たさを入れることで、
体が楽になることがあります。
だからと言って、
冷たいものをたくさん摂りましょうという話ではありません。
大切なのは、
今の体が、
どれくらい冷たさを必要としているのか。
そして、
どれくらいなら心地よく受け取れるのか。
そこを感じとることです。
胃腸は、夏の入り口で疲れやすい
夏の入り口は、
胃腸が疲れやすい時期でもあります。
暑さ。
湿度。
冷房。
寝不足。
水分の摂り方。
食欲の揺れ。
外と室内の温度差。
体は、
いろいろな調整をしています。
その中で、
胃腸も影響を受けます。
なんとなく食欲がない。
食べたいものが偏る。
冷たいものばかりほしくなる。
食後に体が重い。
胃が張る。
お腹が冷える。
朝、すっきりしない。
便通が乱れる。
こういう小さな変化が出ることがあります。
夏は、
外側の暑さに意識が向きやすい季節です。
暑い。
汗をかく。
日差しが強い。
体がだるい。
そういう表面的な疲れはわかりやすい。
でも、
内側の疲れは見落とされやすい。
特に胃腸の疲れは、
「なんとなく重い」
「なんとなく食べたくない」
「なんとなく冷たいものがほしい」
という形で現れます。
なんとなくだから、無視してしまいがち。
その小さな声に気づかないまま、
冷たいものを重ねすぎると、
内側がさらに疲れていってしまうことがあります。
冷やしたい体と、冷えたくない胃腸
夏の体には、
少し矛盾したような状態が起こります。
外側は、冷やしたい。
でも、
内側は、冷えすぎるとつらい。
暑さで冷たいものを欲しがる。
でも、
胃腸は冷たいものばかりだと疲れる。
体は涼しさを求めている。
でも、
内側は温かさや落ち着きを必要としている。
このズレに、気づくことが大切です。
暑いから、
とにかく冷たいものを入れる。
だるいから、
冷たい飲み物を流し込む。
食欲がないから、
冷たい麺だけで済ませる。
口がさっぱりするから、
氷の入った飲み物を何杯も飲む。
それで、一瞬は楽になるかもしれません。
でも、
その結果、冷やし過ぎた胃腸は
少しずつ疲れていってしまいます。
胃腸が疲れると、
体全体の重さにもつながっていきます。
食べても力にならない。
眠っても回復しにくい。
朝から体が重い。
暑さに余計に弱く感じる。
やる気が出ない。
そうやって、
夏バテにもつながっていってしまいます。
だから、
疲れている胃腸にも気づいてあげたいのです。
冷たいものを欲しがる時、体は何を求めているのか
冷たいものを欲しがる時、
体は本当に「冷たさ」だけを求めているのでしょうか。
もちろん、
暑くて冷やしたい時は、あります。
でも、それ以外にも、
いろいろな理由があります。
喉が渇いている。
汗をかいて水分が足りない。
塩分が足りない。
疲れていて甘いものがほしい。
口の中をさっぱりさせたい。
胃腸が重くて、
温かいものを受けつけにくい。
暑さで食欲が落ちている。
睡眠不足で、
体が刺激を求めている。
気持ちが張っていて、
冷たいもので一瞬ゆるみたい。
冷たいものを欲しがる背景には、
単純な「暑い」だけではない声があることがあります。
だから、
冷たいものがほしくなった時に、
少しだけ立ち止まってみる。
今、喉が渇いているのか。
体に熱がこもっているのか。
それとも、疲れているのか。
甘さがほしいのか。
さっぱりしたいのか。
胃腸が重いのか。
何かを流し込みたい気分なのか。
そういう視点で見てあげると、
体に必要なものの、選び方が少し変わります。
冷たい水でいい時もある。
常温の水の方が合う時もある。
温かいお茶を少し飲むと落ち着く時もある。
冷たい麺より、
温かい汁物を少し入れた方が楽な時もある。
体は、
いつも同じものを求めているわけではありません。
その時々で、
必要なものは少し変わります。
内側を冷やしすぎない
夏に入っていく時期に大切なのは、
内側を冷やしすぎないことです。
外の暑さに対して、
冷やすことは必要です。
でも、
内側まで冷やしすぎると、
体が重くなることがあります。
胃腸が冷える。
お腹がゆるくなる。
食欲が乱れる。
体がだるくなる。
汗をかきにくくなる。
眠りが浅くなる。
朝、起きにくくなる。
そういう反応が出ることもある。
だから、体の声を聴きながら、
調整していきたい。
冷たいものは、
夏の体にとって必要です。
でも、
バランスを崩して摂りすぎてしまうと、
内側の疲れを深めてしまいます。
だから、
冷たいものとの付き合い方を、少しととのえる。
氷を少し減らしてみる。
一気に飲まずに、少しずつ飲む。
冷たい飲み物ばかりではなく、
常温の水も挟む。
冷たい食事の日は、
温かい汁物を少し足す。
冷房で冷えた日は、
お腹や足元を冷やしすぎない。
それくらいの小さな調整でいいので、
体にやさしくしていくことが大切です。
胃腸が疲れている日は、がんばって食べすぎない
胃腸が疲れているなと感じる日もあるでしょう。
そんな日は、
無理に食べようとしなくていい。
「ちゃんと食べなきゃ」
と詰め込んでしまうと、
胃腸には負担になります。
食欲がない日には、
まず胃腸の声を聴いてみる。
本当に食べられないのか。
軽いものなら入るのか。
温かいものなら落ち着くのか。
水分が足りないだけなのか。
冷たいものを摂りすぎて、
お腹が冷えているのか。
そうやって、
少し感じてみる。
夏の体は、
食べる量だけでなく、
食べ方にも影響を受けます。
よく噛む。
一気に流し込まない。
冷たいものばかりにしない。
疲れている日は、
消化にやさしいものを選ぶ。
夜遅くに食べすぎない。
体が重い日は、
少し軽めにする。
それは、
我慢ではありません。
体に合わせて、
調整することです。
胃腸に余白をつくることも、
大切なととのえ方です。
冷たいものを責めず、体を置き去りにしない
冷たいものを摂ることは、
悪いことではありません。
暑い日には、
アイスがおいしい。
冷たい飲み物がうれしい。
冷たい麺が食べやすい。
それは、
夏の楽しみでもあります。
ととのえることは、
楽しみをなくすことではありません。
ただ、
楽しみながら、
体を置き去りにしないこと。
冷たいものを取ったあと、
体はどう感じているか。
胃は重くないか。
お腹は冷えていないか。
そのあと、だるくならないか。
眠りに影響していないか。
翌朝の体はどうか。
そこを少し見てあげる。
冷たいものが悪いのではなく、
自分の体に合う量やタイミングを知らないまま、
なんとなく重ねてしまうと、
体を疲れさせることがあります。
夏は、
感覚を失いやすい季節でもあります。
暑さで、判断が雑になる。
冷たさで一瞬ごまかす。
疲れを甘さで満たす
食欲のなさを、
冷たいもので済ませる。
それが続くと、
体の声が聴こえにくくなります。
だから、
冷たいものを責めるのではなく、
体の反応を見ながら付き合っていく。
それが、
夏の大切なととのえ方です。
今日の小さな実践
今日の小さな実践は、
「冷たいものの前後に、体の反応を見てみる」です。
冷たい飲み物を飲む前に、
少しだけ感じてみる。
今、本当に喉が渇いているのか。
体に熱がこもっているのか。
それとも、
疲れていて何かを流し込みたいだけなのか。
そして、
冷たいものを取ったあとも、
少しだけ見てみる。
胃は重くないか。
お腹は冷えていないか。
体は楽になったか。
それとも、少しだるくなったか。
ただ、そうやって
自分の体の反応を少し見る。
それだけで、
冷たいものとの付き合い方は変わります。
今日は、
冷たいものを取る自分の体を、
少し丁寧に見てあげてください。
冷たいものを欲しがる体と、疲れている胃腸
冷たいものを欲しがる体と、
疲れている胃腸。
夏の入り口には、
その両方があります。
暑いから冷やしたい。
でも、
内側は冷えすぎると疲れる。
口は冷たさを求める。
でも、
胃腸は温かさを求めているかもしれない。
そのズレに気づくこと。
それが、
夏の体をととのえる入口になります。
冷たいものを悪者にしなくていい。
でも、
冷たいものに頼りすぎない。
暑さに合わせることも大切。
内側を守ることも大切。
夏の入り口に、
体を外からだけでなく、
内側からも見てあげる。
胃腸の疲れに気づく。
冷えすぎていないか見る。
食べ方を少しゆるめる。
飲み方を少しととのえる。
それだけで、
夏の体は少し楽になります。
夏は、
単に冷やせばいい季節ではありません。
体と相談しながら、
涼しさと温かさの間で、
自分に合うところを見つけていく季節です。
今日も、
冷たいものを楽しみながら、
内側を置き去りにしないでいきましょう。
ととのえ職人
五木田穣
関連記事
・7月のはじまりに、体の声を聴いてみる
夏に入る前に、まず呼吸を戻し、今の体の状態を聞いてみる月初の記事です。
・夏のはじまりは、がんばるより慣れていく
暑さに体を急がせず、少しずつ夏に慣れていくことを書いた記事です。
・梅雨明けの日、体は少し遅れて夏になる
沖縄の梅雨明けの日に、空が夏になっても体は少し遅れてついていくことを書いた記事です。
・五感が鈍ると、体の声が聞こえなくなる
違和感に気づくために、感度を取り戻すことについて書いた記事です。
・体が知らせてくれる違和感を、なかったことにしない
痛みや不調になる前の小さな違和感を、思考で打ち消さずに受け取ることについて書いた記事です。
もうすぐ、二十四節気では「小暑」を迎えます。
小暑は、
文字通り、少しずつ暑さが本格的になっていく頃。
まだ真夏の盛りではないけれど、
体は少しずつ、
夏の熱を受け取り始めます。
この時期は、
外の暑さに意識が向きやすくなります。
暑い。
冷やしたい。
さっぱりしたい。
そう感じるのは自然なことです。
でも、
小暑の頃に大切なのは、
外側の暑さだけを見るのではなく、
内側の状態にも気づいてあげることだと思います。
暑さに向かっていく体は、
まだ夏に慣れている途中です。
だからこそ、
冷たいものを欲しがる体の声も聞きながら、
疲れている胃腸の声も見落とさない。
小暑に向かうこの時期は、
夏をがんばって乗り切る前に、
内側を冷やしすぎないように整えていく時期でもあります。
いいなと思ったら応援しよう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
サポートも嬉しいですが、スキやコメントなどのリアクションもいただけると、とても励みになります☆