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21キロ痩せた手法を無料で教える話

副題 食事は努力ではなく構造の再設計


はじめに


いま振り返ると不思議な感覚がある。

あの頃の自分は必死に痩せようとしていたわけではなかった。

ただ、生き方そのものを立て直そうとしていた。

気づけば三年で21キロ落ちていた。

体脂肪率は12パーセント台に沈み、周囲からは別人扱いされた。

けれど、これは根性の物語ではない。

ほとんどが継続の話だ。

ここでは、その核心だけを無料で渡す。

難しい話は後まわしにして、まずは全体像から描く。


第一章
太っていた頃の俺は、身体の決定権を手放していた。


当時の体重は87キロ

食事は妻に任せ、昼は会社の食堂

無料で食べられるという理由で、考えることをやめていた。

なんなら、妻に隠れて仕事帰りにアメリカンドッグを食べていた。

関連記事
『自由と背徳のアメリカンドッグ』

いま思うと、この時期こそが太った原因だった。

食べた量ではなく、思考の放棄である。

身体がどうなろうと、俺が自分の身体に責任を持っていなかった。

というよりも、結婚しているのだから、見た目に気を使う必要なんてなかった。

だからまずやったのは、減量ではない。

自分の身体のスイッチを取り戻す作業だった。

たぶん、YouTube動画の本要約チャンネルとか、論文で解決チャンネルを300時間は見たと思う。


第二章
痩せる九割は食事、運動は一割でいい。


ジムには三ヶ月ほど通った。

エレベーターやエスカレーターを階段に置き換える。

ほんの少し遠回りする。

それくらいしかしていない。

けれど数字にすると、効果は全体の一割ほど、
残り九割は食事の内容を書き換えたことによる。

なぜなら一時間走ったところで、消費するカロリーは数百kcalにしかならない

それなら少ないカロリーで満腹になるように食べれば良いだけなのだ。

これは家計管理とは真逆の発想で、収入を増やして得る5千円と節約して得る5千円

難易度が低いのは節約するほうだ。

そして、あのアーノルドが言った表現を借りるのなら、
筋肉は、キッチンで作られる。

あれは比喩ではなく、事実に近い。

俺が選んだ手法はリコンプという手法である。

リコンプとは、
減らしながら増やす。

脂肪を落としつつ筋肉を残す。

そのために使ったのがカロミルというアプリだった。

何がどれくらいの栄養価であるかというのは一度覚えれば、ずっと使える。

食事制限はせず、代わりのものに置き換えるだけだった。


第三章
PFCバランスという、再現性の高い食事構造


ダイエットにおいて人が最も失敗する理由は、
危険な民間ダイエットに飛びつき、続けられないこと。

本来の食事設計の土台としては、厚生労働省の食事摂取基準のような公的データを参照すればいい。

一般的な日本人向けのエネルギー産生栄養素バランスとしては、たんぱく質13〜20%、脂質20〜30%、炭水化物50〜65%のように示されることが多い。

厚労省は2025年版の食事摂取基準を公表していて、エネルギー産生栄養素バランスも栄養素ごとの目標量を扱っている。

俺が実際に使ったPFCは、一般的な生活習慣病予防の標準値というより、リコンプ目的で高タンパク・低脂質寄りに調整したものだった。

この記事で紹介するのは後者である。


Pはプロテイン(タンパク質)30%


もっと具体的に言うと、

体重1kgあたり2gを目標にする。

体重が60kgなら120gの計算になる。

最初は多く感じるが、慣れれば普通になる。

タンパク質が不足していると、満腹感が得にくいと感じる人もいる。

そして何より、タンパク質は身体を作る上で必須になる栄養素である。

筋肉、皮膚、髪、内臓、酵素、ホルモン。

身体の多くは、タンパク質と深く関わっている。

もちろん、体内ではタンパク質の分解と再合成が行われていて、アミノ酸もある程度リサイクルされている。

けれど、リサイクルだけで身体を作り続けるのには限界がある。

建物に例えるなら、瓦礫を集めて補修し続けるよりも、新しい材料をきちんと入れた方が、構造として安心できる。

だから、減量中でもタンパク質は削りすぎない。

食べる量を減らすのではなく、身体を作る材料は確保したまま、余分なカロリーを削る。

これがリコンプの基本になる。

そして、高タンパクに寄せると、今度は食物繊維や水分が不足しやすくなる。

特に肉、魚、卵、プロテイン中心になると、主食や野菜、海藻、豆類が減り、便通が悪くなることがある。

だから、タンパク質を増やすなら、食物繊維と水分もセットで増やす必要がある。

そのために、俺は難消化性デキストリンを使った。

難消化性デキストリンは、腸内細菌が食べて短鎖脂肪酸を生み出してくれるから一石二鳥である。


Fはファット(脂質)は15パーセント


俺の場合、減量期は脂質をかなり低めに設定していた。

ただし、脂質は減らせばよいものではない。

n-3系脂肪酸やn-6系脂肪酸のように、身体で作れず食事から摂る必要がある脂肪酸もある。

だから重要なのは、脂質をゼロにすることではなく、量と種類を管理することである。

脂質は量だけでなく種類が重要である。

オメガ3系を意識して整えると、身体の感覚が変わる。

魚の脂、アマニ油、エゴマ油など、

加熱するならオリーブオイルかココナッツの油。

これは酸化に強いことを表している。

MCTオイルは加熱向きではないし、
オメガ3系の油も加熱には向かない。


Cはカーボ(炭水化物)50〜55パーセント


炭水化物を抜くという選択肢は存在しない。

炭水化物すら信じられなくなった瞬間、
そのダイエットは一生続かないことが確定する。

炭水化物を極端に抜く食事は、俺には一生続けられる方法には思えなかった。

長期の極端な糖質制限は、体調やホルモン、集中力、運動性能に影響する可能性もある。

だから俺は、炭水化物を敵にするのではなく、白米を玄米や雑穀、芋類、全粒粉、十割蕎麦などに置き換える方向を選んだ。

体型を変えるとは、習慣を作り変えることだからだ。

そして、読者のみなさんは、お米大好きじゃなかろうか??

そんな人はせめて玄米に変える。

玄米が嫌いな人は、雑穀を少し混ぜるだけでもOK

可能なら全粒粉パスタや十割蕎麦などの低GI食品にもチャレンジしてみて欲しい。

そして、単純に大量に食べられれば良いというのならジャガイモはかなり優秀である。

俺は実際に主食をサツマイモやジャガイモに置き換えていた時期もある。

ちなみに十割蕎麦は、あまり痩せなかった。

間食は、サラダチキンかプロテインがベスト

甘いものは、純ハチミツをティースプーン一杯程度の少量ならOK

意外と、ガリガリくんとかアンパン、どら焼きはダメージが少なくて、

ダブルビッグマックも単品ならバランスが良かったりする。

ただし、ポテトはダメ。

理由はこの記事で書くには多すぎるので割愛する。

逆に太りたい人は甘酒飲んでいればOK!

お金がある人はマルトデキストリンでも大丈夫。


第四章
食物繊維と塩分は、身体の防衛ラインである


PFCだけ見ていればいいわけではない。

タンパク質、脂質、炭水化物

この三つを整えるだけでも、身体はかなり変わる。

けれど、もう一つ見た方がいいものがある。

それが、食物繊維と塩分である。

食物繊維は、男性なら一日20g以上、女性なら一日18g以上をひとつの目安にするといい。

高タンパクに寄せるほど、肉、魚、卵、プロテインが増える。

一方で、主食、野菜、海藻、豆類が減りやすい。
すると、便通が悪くなる。

だから、タンパク質を増やすなら、食物繊維も同時に増やす必要がある。

これは単なる便秘対策ではない。

女性のがん死亡数を部位別に見ると、大腸がんは一位である。

もちろん、食物繊維を摂れば大腸がんを完全に防げるという話ではない。

けれど、腸を整えることは、見た目のためだけではなく、長く生きるための生活設計でもある。

食物繊維は、野菜だけで摂ろうとすると意外と難しい。

だから俺は、海藻、きのこ、豆類、玄米、雑穀、芋類を使う。

足りない分は、難消化性デキストリンで補う。

完璧な食事を目指すのではなく、足りないものを足す。

これくらいの感覚でいい。

そして、もう一つが塩分である。

日本の基準では、食塩摂取量は成人男性で一日7.5g未満、女性で6.5g未満が目標とされている。

WHOの基準では、一日5g未満である。

正直、普通に日本で生活していると、5g未満はかなり難しい。

ラーメンの汁を全部飲む。
味噌汁を飲む。
漬物を食べる。
加工食品を食べる。
外食をする。

これだけで、塩分は簡単に跳ね上がる。

だから俺は、まず一日7g前後を意識するくらいでいいと思っている。

厳密にやりすぎると続かない。

けれど、まったく見ないのも危ない。

PFCは体型を作る。
食物繊維は腸を守る。
塩分管理は血管を守る。

食事を整えるとは、痩せるためだけではない。

身体を長く使える状態に保つことである。


第五章
水分は、量ではなく収支で考える


減量を始めると、食事だけでなく水分まで減らそうとする人がいる。

体重計に乗ったとき、数字を少しでも軽くしたい。

身体に水分をためたくない。

むくみをなくしたい。

その気持ちは分からなくもない。

けれど、通常の減量で水分まで絞る必要はない。

水分を減らして体重が落ちても、それは体脂肪が減ったわけではない。

体内の水が一時的に減り、体重計の数字が軽くなっただけである。

水分を戻せば、体重も戻る。

フィジークの大会直前や階級制競技の計量なら、一時的に水分を操作する意味があるのかもしれない。

しかし、普通に生活しながら脂肪を落としたい人にとって、意図的な脱水は減量ではない。

特に夏場に肉体労働をしているなら、水分は削るものではなく、体温調節と循環を維持するための資源である。

一般的な成人の一日の水分収支は、

飲み水から約一・二リットル。

食事から約一リットル。

栄養素の代謝によって生まれる水が約〇・三リットル。

合計約二・五リットルという例で説明されることがある。

ただし、これは比較的安静に生活した場合の目安であり、汗を多くかけば、その損失分を追加する必要がある。(環境省)

つまり、

一日二リットル飲めば正解。

体重一キログラム当たり四十ミリリットルなら正解。

という固定された答えがあるわけではない。

冷房の効いた部屋で過ごす日と、夏の工場で長時間働く日では、必要量が違う。

身体が必要としているのは、決められた量の水ではない。

失った量に応じた補給である。

厚生労働省も、暑熱環境では水分と塩分を定期的かつ容易に補給できる職場環境を整えることや、休憩、冷却、作業時間の短縮などを組み合わせるよう求めている。水分管理は本人の根性だけで解決する問題ではない。(熱中症予防情報)

一方で、水は多ければ多いほどよいわけでもない。

短時間に大量の水を飲み、汗や尿として出ていく量を上回り続ければ、血液中のナトリウム濃度が薄まり、低ナトリウム血症を起こすことがある。

問題は、一日に何リットル飲んだかだけではない。

どのくらいの速度で飲んだか。

どれだけ汗をかいたか。

どれだけ尿として出たか。

食事から水分や塩分をどれだけ取ったか。

という収支である。

暑熱作業では、一度に大量に飲むより、少量をこまめに補給する方がよい。NIOSHも十五分から二十分ごとの補給を勧め、発汗が数時間続く場合には電解質を含むスポーツドリンクを選択肢としている。ただし、スポーツドリンクであっても、身体から失った量を大きく超えて飲み続ければ過剰補給になり得る。(疾病管理予防センター)

そして、スポーツドリンクに含まれるカロリーを、すべて無駄と考える必要もない。

水分は体温調節と血液循環の材料になる。

ナトリウムは体液の濃度や、神経と筋肉の働きに関わる。

糖質は、身体を動かすエネルギーになる。

肉体労働中の糖質は、単なる余剰カロリーとは限らない。

大切なのは、補給をゼロにすることではなく、必要な補給を残したまま余剰を減らすことである。

水分量を減らして痩せるのではない。

水分を確保しながら、摂取カロリーの余分な部分を調整する。

それが通常の減量である。

また、体重計の数字には水分量が大きく反映される。

塩分の多い食事をした。

炭水化物を多く食べた。

大量に水を飲んだ。

胃腸に食べ物が残っている。

そうした理由で、一日や二日の体重は簡単に動く。

だから、昨日より一キログラム増えたからといって、一キログラムの脂肪が増えたとは限らない。

反対に、汗を大量にかいて一キログラム減ったとしても、一キログラムの脂肪が消えたわけではない。

体重計が示しているのは、脂肪だけではない。

筋肉。

水分。

胃腸の内容物。

それらをすべて含んだ、その瞬間の身体の重さである。

見るべきなのは、一回の数字ではない。

週や月を通した傾向である。

身体は、少なさにも耐えられない。

多さにも耐えられない。

身体が維持しているのは、量ではなく関係である。

減量とは、水分まで削って身体を軽くすることではない。

必要な水分とエネルギーを確保したまま、余剰だけを少しずつ減らすことである。

関連記事

『水を飲みすぎても倒れる――脱水と水中毒のあいだで、身体の収支を考える』


第六章
脂肪酸の理解が、身体を根本から変えた。


人間の細胞膜は脂質を材料にしている。

だから、どんな脂質を摂るかは、身体の状態に関わってくる。

オメガ6系に偏りすぎると、炎症に寄りやすいと言われることもある。

俺の場合、オメガ3を意識するようになってから、集中力や精神状態も安定しやすくなった感覚がある。

理想的な比率については諸説あるが、少なくとも現代の食生活ではオメガ6系に偏りやすい。

EPAとDHAは、基本的には魚介類から摂るのが分かりやすい。

サプリより、まず食品として摂る。

何よりEPA・DHAのサプリは値段が高い。

鯖の缶詰を週に2回くらい取り入れる。

ただし、鯖缶は種類によってカロリーが変わる。

水煮なら扱いやすいが、味噌煮や油漬けはカロリーが上がりやすい。

この頻度を超えてくると、今度はカロリー過多に傾きやすい。

この感覚は本当に大きい。

細胞の中ではミトコンドリアがATPというエネルギーを作り続けている。

だから、食事を整えることは、単に体重を落とすことではなく、身体のエネルギーの作り方を整えることでもある。

魚、卵、発酵食品、海藻、タコ、イカ。

こうした食材を日常の中に持続的に入れられるようになると、身体の感覚はかなり変わる。


第七章
プロテインは水で飲むか、牛乳で飲むか


プロテインを水で飲むか、牛乳で飲むか。

これは意外と迷う人が多い。

俺は水派だった。

理由は単純である。

牛乳で得られる栄養より、牛乳によって追加されるカロリーや脂質の方が、減量期にはデメリットに感じられたからだ。

もちろん、牛乳が悪いわけではない。

増量したい人。

食が細い人。

朝食代わりにしたい人。

そういう人には、牛乳で割る方が合うこともある。

牛乳にはタンパク質もカルシウムもある。

腹持ちもよくなる。

けれど、リコンプ目的で脂肪を落としながらタンパク質を確保したいなら、水で割る方が管理しやすい。

水で割れば、余計なカロリーがほとんど増えない。

PFCの計算もズレにくい。

飲みにくいなら、豆乳やアーモンドミルクでもいい。

ただし、その場合も成分表示を見る。

無調整か。

加糖か。

脂質はどれくらいあるか。

一杯あたり何kcal増えるのか。

そこを見る。

プロテインは魔法の粉ではない。

飲めば痩せるものでもない。

筋肉が勝手につくものでもない。

あくまで、タンパク質を効率よく足すための道具である。

だから、プロテインを飲むことよりも大切なのは、その一杯が自分の食事設計の中でどんな役割を持っているかを理解することである。

水で割るのか。
牛乳で割るのか。
豆乳で割るのか。
アーモンドミルクで割るのか。

答えは一つではない。

ただ、減量期の俺にとっては、水が一番管理しやすかった。


第八章
過食しても、自分を責める必要はない


過食しても、自分を責める必要はない。

ダイエット中に食べすぎてしまうと、必要以上に自分を責める人がいる。

今日は食べすぎた。

もう終わった。

自分には無理だ。

そうやって、ダイエットそのものを辞めてしまう。

けれど、一日食べすぎたくらいで身体は終わらない。

俺も減量中に焼肉食べ放題へ行ったことがある。

当然、その直後は体重が増えた。

だが、一週間ほどで元の数値に戻った。

増えたように見えた体重の多くは、脂肪だけではない。

水分。
塩分。
糖質。
胃腸の中身。

そういう一時的な変動も含まれている。

だから、一日単位で自分を裁く必要はない。

大事なのは、週単位、月単位で元の構造に戻れるかどうかである。

たとえば、一日の摂取カロリー目標が2000kcalなら、週で14000kcal

月なら約60000kcalである。

ある日に2500kcal食べたとしても、別の日に少し整えれば、週全体では収まる。

食事管理は、一日ごとの満点を目指すものではない。

長い期間で帳尻を合わせるものだ。

これは家計管理にも似ている。

一日だけ無駄遣いしたからといって、家計が終わるわけではない。

月全体で黒字なら、資産は残る。

カロリーも同じである。

一日だけ食べすぎたからといって、身体が終わるわけではない。

週や月で赤字が作れていれば、身体は変わる。

だから、チートデイは少し危険だと思っている。

一日まるごと解放すると、簡単に数千kcalを超えてしまう。

それよりも、チートミールの方が安全である。

一食だけ好きなものを食べる。

その代わり、翌日から元の構造に戻る。

ダイエットの効率は、たしかに少し落ちる。

けれど、ダイエットに成功しても、人間関係までダイエットしてしまったら、人生として成功とは言い難い。

誰かと食事に行く。
焼肉を食べる。
誕生日にケーキを食べる。
旅行先で名物を食べる。

そういう時間まで全部削って、数字だけを守ることが、本当に健康なのだろうか。

人は、栄養だけを食べているわけではない。

人は、食事から意味も食べている。

だから大切なのは、食べすぎない人生を作ることではない。

食べすぎても戻ってこられる構造を作ることである。

ダイエットで重要なのは、完璧であることではない。

崩れたあとに、戻れることである。

正直に言えば、俺は一年中ずっとダイエットをしているわけではない。

一年の半分くらいは何も気にせずに食べているし、
2025年に至っては、ほとんどダイエットをしなかった。

それでも体重の増加は、3キロくらいで済んでいた。

たぶん、2024年にジムに通っていたことが効いていたのだと思う。

筋肉量がある程度残っていたこと。

身体を動かす習慣が、完全には消えていなかったこと。

食事に対する知識が、頭のどこかに残っていたこと。

そのおかげで、何もしていないように見えても、完全には崩れなかった。

問題は、二ヶ月ほど無職だった期間である。

あの時期に、7キロくらい太った。

仕事がない。

生活のリズムが崩れる。

起きる時間がズレる。

食事の時間が曖昧になる。

身体を動かす理由が減る。

人間は、意志だけで体型を保っているわけではない。

生活の構造によって、かなり支えられている。

だから、生活の構造が崩れると、身体の構造も崩れる。

けれど、それももう取り戻しつつある。

なぜなら、戻り方を知っているからだ。

PFCを見る。

食物繊維と水分を足す。

塩分を見直す。

プロテインを使う。

食べすぎても一日で判断しない。

週単位、月単位で戻す。

体重計の数字ではなく、傾向を見る。

一度身につけた知識は、完全には消えない。

だから、体重が戻っても、また身体を立て直せる。

これが、俺にとってダイエットを通して得た一番大きな財産だった。

ダイエットとは、一度痩せて終わるものではない。

痩せた状態を永遠に固定することでもない。

生活が崩れたときに、もう一度自分の身体を立て直せる知識と経験を持つことである。


第九章
見た目こそが現実、数字はただの虚数なのだ。


体重計の数字は嘘でも真実でもない。

見た目の変化が本質で、数字はただの影にすぎない。

実際、ジムで120万円するとかいう体組成計を使っていたが、体内の水分量で結果が数パーセント変わる。

そもそも、体重計の数字にも誤差がある。

表示は0.1kg単位でも、実際の測定精度は機種によって違う。

体重帯によっては、数百グラムから1kg前後の誤差が出ることもある。

さらに、家庭では置き場所、床の硬さ、乗り方、測る時間によっても数字は変わる。

そこに、水分、塩分、糖質、胃腸の中身が重なる。

だから、1kgから2kgの増減で一喜一憂する必要はない。

見るべきなのは、一回の数字ではなく、傾向である。

増加傾向なのか。

減少傾向なのか。

横ばいなのか。

体重計は判決を下す道具ではない。

傾向を見るための道具である。

それでも数字に振り回されてしまう人は、あえて体重計に乗る頻度を減らすのも有効だ。

俺も現在では、月に1回しか体重計に乗っていない。

それでも俺は痩せた。

痩せたというより、身体の輪郭が変わった。

生活のアルゴリズムが書き換わったと言った方が近い。

食事も運動も、意思ではなくシステムになった。


最終章
真のダイエットとは、情報で生き方を組み直すこと


21キロ痩せた理由は、

食事
運動
アプリ
知識

そのどれでもない。

一番大きかったのは、
食べるという行為の背景にある、
情報と選択を取り戻したこと。

ダイエットとは、
体重を落とす作業ではなく、
知識を実験し、習慣を編み直し、
新しい自分の身体を再構築する手続きである。

俺がやったのは、減量でも増量でもなく、
生き方そのもののリコンプだった。

もしこれから買うのなら体重計ではなく全身鏡だ!

Amazonにならガラスに貼れるタイプの鏡も売っている。

そしてその核はすべて、
この無料の文章にまとめた。

少なくとも俺は、これで21キロ痩せた。

続けられれば、その先の景色は必ず変わる。

ダイエットの真髄は、体重を落とすことではない。

ダイエットを通して得た知識や経験によって、新しい生活習慣を獲得することにある。

何を食べれば身体が軽いのか。

何を食べると崩れるのか。

どれくらいなら戻ってこられるのか。

自分は数字に振り回されやすいのか。

誰かとの食事をどこまで大切にしたいのか。

そうしたことを一つずつ知っていく。

その結果として、食事が変わる。

買うものが変わる。

外食の選び方が変わる。

体重計との付き合い方が変わる。

自分の身体への責任の持ち方が変わる。

だから、ダイエットとは単なる減量ではない。

情報と経験によって、自分の生活を再設計することである。

少なくとも俺は、21キロ痩せたことよりも、その過程で新しい生活習慣を手に入れたことの方が大きかった。


もし、この記事を読んでもわからないことがあればコメントして聞いてくれて良い。

可能な限りは答えられると思うから。

図1 2022年10月16日〜2023年4月15日までの体重の推移
図2 2023年4月9日〜10月7日までの体重の推移
深夜にラーメンを食べていても、これくらいは痩せる。
図3 2024年4月7日〜10月5日までの体重の推移
ここまでくると、多少の食事管理も必要になる。

余談

ここまで書いてきて気がついたことがある。

カロリーと家計管理は似ているということに。

カロリーは、ほんの少しの赤字を作り続ければダイエットになる。

家計管理はほんの少しの黒字を作り続ければ資産になる。

現実ではそれが逆転しているケースが多いだけで、構造としては似ていると思う。

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