俺はただの殺し屋じゃねぇ (必殺仕事人IV 涙を背負って)
必殺仕事人シリーズといえばバラード調の音楽と共に締めの殺しを行う中村主水(なかむらもんど)の姿が印象的です。
必殺仕事人初期の頃や変化球で主水さんも他のメンバーと同じ曲だった時も。なので人によっては新鮮な気分で殺しが味わえるかもしれません。
い、言い方
これも後期必殺シリーズで括った話ですので前期も混ぜるとまた変わってきたりと。

「テテテンテテテテレレテンテテテン テレレレン テテテテテテテン テレレレンレンレン (テンテレテテテテ テンテレテテテテ テンテレテテテテ テンテテテン) テーレーテレレレレーテレレレレー」
主水登場の導入部だけで泣けてくる
(´;ω;`)
涙を背負って (必殺仕事人IV使用曲)「馬鹿な真似を、生きて帰れると思っているのか。 たかが殺し屋風情が・・・」
必殺仕事人IV(1983年)において最後且つ最大の強敵となる鉄蔵(演:戸浦六宏)との決着の場で吐きかけられた言葉です。

相容れないやり取りの後、紙一重の攻防で鉄蔵を一刺しする中村主水。その時に出た台詞がとても印象的なんですよ。
「おめぇの、息のあるうちにいっときてぇことがある・・・俺はただの殺し屋じゃねぇ。」

この殺陣と台詞のやり取りの中で先程触れた「涙を背負って」がそれぞれのシーンに沿うリズムで流れていくのですよね。まるで曲をベースにやり取り(殺陣)を組み立てたかのように。
正直なところ「ただの殺し屋ではない」的な台詞は余程上手く使わないと陳腐というか白けてしまう類のものだと思うのですよ。特に大人向けのドラマという立ち位置であれば尚更です。
それが2人の役者の類稀な演技力とそれを支えるスタッフ達の研鑽。そこに「涙を背負って」という名曲が流れることで初めて
「俺はただの殺し屋じゃねぇ」
が重々しく生きた言葉になったのだと思います。勿論他の曲であっても上手く合わせることで一定以上のクオリティになったとは思うのですが・・・必殺仕事人IV最終回でのこのシーンにおいては「涙を背負って」があったからこそ最高のワンシーンになったんじゃないかとモブキャラは考えるわけです( ˘ω˘) モンドノ キズツイタ ウシロスガタモ セツナイ
シーンの完成度の話はここらでおいて、主水に投げかけられた「たかが殺し屋」というレッテルについて個人的に考察しますと・・・
中村主水的には感情の表面は「所詮は殺し屋」なんですよね。殺す相手から罵られたように。それでも同じ人殺しとはいえ外道に落ちない為にあくまで仕事とし、恨みを晴らすプロとしての役割に徹しているわけです。
同様に悪を始末するとはいえ、決して正義の味方(義賊)ではないという自戒もありますね。当時はアイドル起用で賛否両論?はあったようですが新たに加入した西順之助(演:ひかる一平)とのやり取りはそこを改めて深ぼった話だと思います。
それでも内面は自身すら認識しない程に常々葛藤し・・・そんな中でつい出てしまった、是が非でも訂正しておきたかった本音の吐露なのではと個人的には思います。
中村主水というキャラクターは他の登場人物以上に長いシリーズをかけて熟成されていったものだと思うのですよ。
正しさへの絶望
仲間への信頼と別離
生きてゆく為の小狡さ
胸の奥に秘めた正義感
業との向き合いと子の喪失
様々な要素がない混ぜ合ったまま歳を重ね手を汚し、ふと振り返れば死人の山。
勿論多くのスタッフが関わる物語ですから整合性が取れなくなったりシリーズ毎にキャラクターが振れたりはあるでしょう。
それでも中村主水という人物像が少しずつ積み重なっていくわけです。
同時に役を演じる藤田まことさんの年輪でもあります。

帰路に着く足取りは重い・・・
「必殺 = 中村主水」となりがちですが、それも仕方がないと思える程に中村主水という"架空の"キャラクターは世代を超えて深く浸透していったのですよね。
中村主水はこの回以外にも多くの名シーンというか印象的なセリフを残しているのですが、折角なので本記事の締めとして戸浦六宏さんが演じる別の悪役での台詞もここで御紹介しておきましょう。
「人の心がわからねぇ奴に、茶の湯の心がわかるわきゃねぇ」
茶室内での決着の際に出た一言です。外道に落ちた茶の道を説く者へのこれ以上ない皮肉(;´Д`)
今回やたら名前を出した戸浦六宏(とうらろっこう)さんですが以前記事にした緒形拳さん主演の迷宮課刑事おみやさんでも兵頭刑事役で出演されてますね。
善悪それぞれの役においてなんだか只者ではない引っかかりを感じさせる名優ですね(゚∀゚) ナサケナイヤクモ ミゴトダヨ
<コム長官?登場!>
<こちらは海外版仕置人?>
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音もなく好きな曲と効果音を推していく連想ゲームかよ?と迷走をみせる熱意のから回った企画です。
