探偵のお茶会ー0杯目ー
〜あらすじ〜
恋愛話が好きな小原ミナは『閑話部』通称:お茶会という珍しい部活が存在する、楓高校に入学する。
部活の内容は、生徒の悩み相談、恋愛話しに至るまで様々な話を聞くことができる。
雑談を主に行なっている部活だが、解決を要求されることもある。
しかし今年は、お茶会の部員全員が卒業し0人だったため1からの創部という形になった。
そこに新入生の南條ヒカリが部員に加わり二人で部活を行なっていくことになる。
そんな時、ある女子生徒がこんな噂を持ってきた『付き合ってるように見えるのに付き合っていない男女』の噂を....
「ミナー、ドラマやってるわよ」
「ん.......ん...う、うそ。朝からドラマやってたら見れないじゃん!」
一階から母のドラマがやってると言う言葉を聞いて飛び起きる。
わざわざ起こすのだから恋愛ドラマなのだろう。
私は自室から慌てて飛び出して小走りでリビングに向かうと、そこにテレビの電源は付いてなく、母が朝食の準備を済ませていた。
「うそ、だったの...」
「だってそうでも言わないと起きないでしょ。今日から高校生活が始まると言うのに」
「そんなこと言わなくても起きるよ」
ママは少し呆れたような顔をしてため息をついた。
花の高校生ということでママはキラキラ輝いてる娘を想像してるのか、自分の高校生時代はもっとキラキラしていたのか分からないけど、高校生何てこんなものだと思う。
少し不貞腐れた態度になってしまったが、ママが言った嘘にはそこまで苛立ちはなかった。それよりかドラマがやってなくて残念と思うのと同時に良かったとも思った。
社会人や学生では朝の大河ドラマなどは見れないから心底悲しい日々を送っているのだろう。
そんな慌ただしい朝になったが今日は楓高校の入学式。
楓高校に入った理由の1番は閑話部の存在だ。
通称:『お茶会』という名で存在して、30年ぐらい前に創部されたとか。
他の有名な部活よりかは歴史は短いけれど、相談する部活という珍しさからここら辺の地域ではかなり有名だ。
創部の経緯として、当時生徒と先生の間での争いが絶えなかったが、社会の変化によって豊かになり、次第に生徒との争いはなくなった。その中で生徒同士の争いが多発するも先生たちは過去の教訓からか、生徒同士の争いには関わらない。
先生方はその方が楽で、問題にもなりづらいという利点があるが生徒が学校に来なくなるという不登校者が数人は出てくるようになった。それを阻止しようとして創部された部活という経緯があったとか。
「それで?早く起こして何かあった?」
「ミナ、春休みボケが抜けてないの?入学式でしょ。早く準備しなさい。」
「忘れてないよ。楽しみだったんだから。」
「お茶会ねぇ…」
ママは何か言いたげな困った表情を浮かべていた。
今日が入学式ということは忘れてはいない。だって閑話部に入部することが楽しみのあまり昨日は夜更かし気味になったぐらいだから。
朝ごはんを食べて私は入学式に行く準備を行う。
ボサボサの髪を梳かし、パジャマから制服に着替え、タイを結ぶためスカーフリングに通す。
セーラー服は私には違和感があったけれど、何か新しい事が起きるようなそんなドキドキがあった。
最後に色付きのリップを塗り、準備完了。
「いってきまーす」
私は勢いよく家を飛び出して行った。

