この世界はTrickとTreatだけで再現出来るんだろうか
スプリット・シャンプー
以前制作した本とMV "We Are The AI: 人とAIの交差点"でも似たようなことを取り上げたが、ハロウィンに合わせた2つの曲の公開にともなって、世界はTrickとTreat、つまり0と1だけで表現出来るのか考えた。
今は人間さえもがデジタル化(AI化)しつつある、というよりAIが人間に近づいてるから人間は時代遅れになってきてる。
0と1だけで人間は本当に再現可能なのか。Appleは0と1のSplit Viewに限界を感じてiPadにウインドウ機能を加えたが、それも0と1で処理されてる。
グラデーションカラーや3D曲線も0と1だけで表現出来ることを考えると人間の心もアインシュタインの口髭も再現出来る気がする。
スペクトル・コンディショナー
人の神経や感情の流れはパケット通信制なんだろうか。情報の小包みが絶えず割り込んでくるADHDはパケット通信障害のようなものだが、普通の人の神経もパケット制であることは変わりないはず。定額制か非定型かの違いでしかない。
心臓の鼓動を考えると、白黒思考を特徴とする自己愛性 / 境界性パーソナリティではない人でも人間は0と1のハートを持ってるってことになる。
じゃあ白黒思考を治さなくて良いのか、というと、今まで通り治すことを目標としつつ、0と1だけで感情と思考のグラデーションを描画するというAI時代ならではのデジタル認知療法を提案いたします。
これは上記のメンタル症状を持たない人の話でもある。なぜなら人は精神疾患者と健常者という、0と1しか存在しないわけではなく、人はみな0と1で描かれたスペクトル、それも多元的な心のスペクトルを持っている。
つまり全員が部分的または一時的に精神疾患と健康の領域を持ってたり行き来してるわけで、誰もがみな双子の心を持ち歩いてる。双子の天秤から生まれた双頭のヘビ、それを表す黄道から生みだされたのが人間なんだろう。
マジカル・トリートメント
人間社会はTrickとTreatの上に成り立っている。人の歴史はTrickとTreatの歴史であり、エロス氏とタナトス氏の歴史でもある。
一般的に、TrickからTreatになることを「成長」と呼ぶ。それは基本的には正しいが、この世はただの茶番(Trick)にすぎないと考える私は、そのTrick世界のルールにおとなしく従うことを成長(Treat)と呼ぶことに違和感を感じる。
そういう違和感(Trick)を表現して人の心をマッサージする、それが私にとってのトリートメントであり、同時にジャンクフード以上に命を削る行為でもある。結局、TrickとTreatは切り離せず、「子供じみたTrickをやめてTreat(成長、更生)する」という概念自体が、ショーシャンク的パラドックスを帯びた釈放詐欺でしかないように思う。
動物の肉片を食べつつ爽やかぶってるマクドナルドの元アルバイト店員、自分の作品をまとめて紹介したいが為にこじつけ哲学を語るソングライター、その記事のタイトルだけ見て足跡残していく残り者たち——それらすべてが資本主義のアルゴリズムによって導かれている。
そう考えるとこの世はTrickだけで成り立ってるように思えなくもない。あの世がTreatということか。
この世界はTrickとTreatだけで再現可能かという質問に対して、「Trickだけじゃダメですか?」そう私は問いたい。
治癒
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