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Jリーグスタジアム問題⑧|FC大阪の北九州開催はなぜ認められた?ライセンス制度と地域密着の矛盾を考える

「ホームゲーム」がホームで開催できない違和感

私はサッカーが好きです。

もちろんJリーグも大好きです。

だからこそ、今回のFC大阪のホームゲームが福岡県・ミクニワールドスタジアム北九州で開催されるというニュースには、大きな違和感を覚えた。

「ホームゲームをホームでできないっておかしくない?」

私はこの問題はFC大阪だけの話ではなく、Jリーグというリーグ全体の信頼性に関わる問題だと思っている。

もしこれが災害や台風、地震など予測できない事情による一度限りの代替開催であれば、誰も文句は言わないだろう。

しかし今回の件はそうではない。

昨年のJ3・J2昇格プレーオフも大阪府外で開催された。

さらに今シーズンも複数のホームゲーム開催地が決まっていない。

つまり、一時的なトラブルではなく、継続的なスタジアム問題なのである。

ここで私が一番疑問に思うのは、

「ホームゲームをホームで開催できないクラブを、Jリーグはどこまで認めるのか。」

ということだ。


ホームゲームとは何なのか

そもそもホームゲームとは何だろう。

それは単純に「主催クラブがFC大阪だからホーム」という話ではない。

ホームタウンのファンが集まり、

地元企業がスポンサーとして支え、

地域の子どもたちがプロサッカーを身近に感じ、

スタジアム周辺の飲食店や商店にも人が集まる。

それらを含めてホームゲームである。

だからこそJリーグは発足当初から「地域密着」を理念として掲げてきた。

ところが今回の開催地は北九州。

大阪から約500km以上離れている。

大阪のサポーターにとっては、新幹線や飛行機を使うレベルの遠征だ。

これは本当にホームゲームなのだろうか。

対戦相手だけが遠征するならまだ分かる。

しかし今回はFC大阪のサポーターまで遠征になる。

両クラブのサポーターが遠征する試合を、「ホームゲーム」と呼ぶことに私は強い違和感を覚えます。


花園が使えないことは想定できたはず

FC大阪が使用してきた花園ラグビー場は、日本を代表するラグビー専用スタジアムである。

全国高校ラグビー大会をはじめ、多くのラグビーイベントが開催される。

つまり、ラグビーが優先されることは最初から分かっていた。

もちろんFC大阪だけが悪いとは言わない。

自治体との調整もある。

施設管理者との問題もある。

しかし、それらを含めてクラブ運営ではないだろうか。

プロクラブになるということは、

「試合を開催する場所を確保する」

という最も基本的な責任を負うということでもある。

大阪にはガンバ大阪、セレッソ大阪という歴史あるクラブが存在する。

その市場へ新たに参入するのであれば、

安定したホームスタジアムをどう確保するかまで含めて準備しておくべきだった。

仮に自前が無理なのだとしたら、東京ヴェルディとFC東京みたいにホームスタジアムを共同で同じスタジアムを使う手もあるわけで。
※自治体が違うと同じスタジアムを使えないとのこと
※手続き、審査、合意など手間はある

だから私は、

「使えなくなったから仕方ない」

では済ませられない問題だと思っている。


ライセンス制度は何のためにあるのか

Jリーグにはクラブライセンス制度がある。

財務状況
育成組織
クラブ運営
スタジアム

一定の基準を満たしたクラブだけがプロリーグへ参加できる制度だ。

これは非常に素晴らしい制度だと思う。

なぜなら、

プロリーグ全体の信用を守るための制度だからである。

しかし、その制度が機能していなければ意味がない。

今回、私が一番危惧しているのはここです。

FC大阪はこれまでにもスタジアム改修や環境整備を進めることを前提にライセンスが交付されてきた。

つまり、

「改善します。」

という約束を前提として参加が認められてきた経緯がある。

もちろん改善に時間がかかるケースもある。

だから一度くらいの猶予なら理解できる。

しかし、

改善を約束する。

ライセンスを取得する。

改善が間に合わない。

また改善計画を提出する。

また猶予を受ける。

これを何度も繰り返しているのであれば、それは本当にライセンス制度と言えるのだろうか。

私は違うと思う。


「特例」が当たり前になった瞬間、制度は崩壊する

世の中には特例という制度が存在する。

それ自体を否定するつもりはない。

災害
事故
予測不能なトラブル

そうした時に柔軟な対応が必要なのは当然だ。

しかし、何度も同じ理由で特例を認めるのであれば、

それはもう特例ではない。

私は以前から会社でもスポーツでも思っていることがある。

守らなくても許されるルールは、ルールではない。

これはJリーグにもそのまま当てはまる。

ライセンス制度がある以上、

守れなかった時の責任まで含めて制度である。

良い部分だけを適用し、

都合が悪くなれば特例。

それでは制度に対する信頼は失われてしまう。


真面目に基準を守るクラブほど損をする

全国には、

スタジアム基準を満たすために自治体と何年も交渉し、

資金集めを行い、

改修工事を進め、

昇格を我慢しているクラブも存在する。

Jリーグに入りたい。

地域のためにクラブを成長させたい。

そんな思いで努力しているクラブは少なくない。

だからこそ私は思う。

もしFC大阪が今回も大きな処分もなく済むのであれば、

真面目にルールを守っているクラブほど馬鹿を見ることにならないだろうか。

ギラヴァンツ北九州も過去にJ1へ昇格できるチャンスがあったがスタジアムの基準が未達のため昇格を認めなかったという事例があるため、FC大阪への特例はすでにおかしいのです。

今後、別のクラブがスタジアム基準を満たせなかった時、

「FC大阪は認められたのに、なぜ私たちは認められないのですか。」

そう聞かれた時、Jリーグはどう説明するのだろう。

制度とは、

厳しいから信頼されるのではない。

誰に対しても公平だから信頼されるのである。


一番負担を背負うのはファン

今回、一番かわいそうなのは誰だろう。

私はFC大阪のファンだと思う。

ホームゲームを見るために、

本来なら大阪府内で済んだはずの移動が、
新幹線や宿泊まで必要になる可能性がある。

チケット代だけではない。

交通費
宿泊費
移動時間
仕事の休み
その全てをファンが負担することになる。

プロスポーツはファンがいて初めて成立する。

だからこそ私は、

クラブ都合でここまで遠方開催になるのであれば、
ファンへの何らかの補償まで議論されてもおかしくない問題だと思っている。

「応援したいなら来てください。」

それだけでは、あまりにもファンの善意に甘えすぎではないだろうか。
会社の不祥事なら全額負担レベルです。

地域密着を掲げるJリーグだからこそ問われる

Jリーグが誕生して30年以上。

これまで日本サッカーがここまで成長した理由の一つが、「地域密着」という理念だった。

企業名ではなく地域名をクラブ名に入れ、自治体や学校、商店街、スポンサーとともにクラブを育てる。

試合の日には地元の飲食店が賑わい、子どもたちが選手に憧れ、地域全体でクラブを応援する。

私は、この理念は世界に誇れるJリーグ最大の魅力だと思っている。

だからこそ今回の件は、その理念そのものに疑問を投げかける。

ホームゲームがホームタウンで開催されない。

地元の子どもたちは試合を見られない。

地域のお店にも経済効果は生まれない。

ホームタウンのスポンサーも、本来期待していた地域への露出を十分に得られない。

「地域密着」を掲げながら、その地域で試合が開催されない。

これほど大きな矛盾はないだろう。

もちろん、FC大阪も好きで応援しているサポーターがいる。

選手たちには何の責任もない。

だから私はクラブそのものを否定したいわけではない。

しかし、クラブ運営とリーグ運営は別の話だ。

Jリーグが地域密着を理念として掲げ続けるのであれば、その理念を自ら崩すような前例を積み重ねてはいけない。


「仕方ない」で済ませてはいけない理由

世の中には、「仕方ない」という言葉で片付けられる問題もある。

しかし、今回の件は違う。

なぜなら、一つの判断が今後の基準になるからだ。

もし今回、

「まあ今回は仕方ないよね。」

で終われば、今後同じようなケースが出てきた時も同じ対応を取らざるを得なくなる。

それが前例というものだ。

制度は、一度例外を認めると、その後の説明責任が非常に難しくなる。

だから私は、FC大阪だけを見ているのではない。

5年後、10年後のJリーグを見ている。

今後スタジアム問題を抱えるクラブが現れた時、

「FC大阪は認められた。」

という前例だけが独り歩きすることを私は危惧している。

個人的意見ですが、もし今回の件でJリーグが何も言わないのであれば地域密着型というJリーグの理念、看板は降ろしてほしい。
各クラブで全て任せ、資金練りの為に企業名を付けても良いなどプロ野球チームのような運営を許さないといけないと思う。
クラブも1企業なのだから。
地域密着を貫きたいなら心を鬼にしてでも処罰は必要だと思う。


自治体との信頼関係にも影響する

もう一つ気になる点がある。

それは自治体との関係だ。

Jリーグクラブのスタジアム整備には、多くの場合自治体の協力が必要になる。

税金が投入されるケースもある。

だからこそクラブやJリーグは、

「地域活性化になります。」

「経済効果があります。」

「地域に夢を与えます。」

そう説明してきた。

しかし一方で、スタジアム基準を満たせなくても特例が認められるのであれば、自治体からすればこう思われても仕方がない。

「そこまで急いで整備する必要はないのでは?」

「結局、県外開催でもリーグに参加できるのでは?」

このような空気が広がれば、将来的にスタジアム整備そのものが進みにくくなる可能性もある。

つまり今回の問題はFC大阪一クラブだけではなく、全国のクラブにも影響を及ぼしかねない問題なのである。


私はFC大阪を潰したいわけではない

ここまで読むと、

「FC大阪が嫌いなんだな」

そう思われる方もいるかもしれない。

しかし、それは違う。

私はFC大阪を潰したいわけではない。

選手もスタッフも、限られた環境の中で必死に戦っている。

サポーターもクラブを愛して応援している。

だからこそ、一日も早く本当の意味で地域に根差したクラブになってほしいと思っている。

私が問題視しているのは、クラブではなくリーグの判断だ。

クラブが苦しい状況なのは理解できる。

だからこそ、その苦しい状況をどう扱うのかはJリーグの責任である。

プロリーグとは、競技レベルだけではない。

運営、理念、ルール、そのすべてを含めてプロフェッショナルであるべきだ。


Jリーグが好きだからこそ、ダメなものはダメと言いたい

私はサッカーが好きだ。

Jリーグが大好きだ。

地元の浦和レッズを応援しながら育ち、全国各地のクラブが地域を盛り上げる姿も見てきた。

だからこそ、日本サッカーにはもっと発展してほしい。

世界に誇れるリーグになってほしい。

そのためには、良いところだけを褒めるのではなく、
問題がある時には「それは違う」と言える環境であることも必要だと思っている。

好きだから何でも擁護する。

それは本当の意味で応援しているとは言えない。

好きだからこそ、間違っていることには声を上げる。

私はそのほうが、Jリーグへの最大の敬意だと思っている。

FC大阪のホームゲーム北九州開催は、単なる開催地変更ではない。

ライセンス制度は本当に機能しているのか。

地域密着という理念は守られているのか。

ファンへの責任は果たされているのか。

Jリーグというプロリーグは、自ら掲げたルールを公平に運用できているのか。

今回、本当に問われているのは、その一点ではないだろうか。

私はFC大阪を攻撃したいわけではない。

私はJリーグを傷つけたいわけでもない。

むしろ、その逆だ。

日本サッカーが好きだから。

Jリーグが好きだから。

だからこそ、ダメなものはダメだと言いたい。

ルールを守るクラブが正当に評価され、地域密着という理念が形だけの言葉ではなく、実際の行動として示されるリーグであってほしい。

その積み重ねこそが、日本サッカーをさらに発展させ、世界に誇れるJリーグを築いていくことにつながると、私は信じている。

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