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音楽と文学のあいだにある新しいエンタテーメント/「踊れる文学」のこれから


まずはアフタームービーをどうぞ!

企画の背景や構成についてはこちらの記事へ

踊れる文学、開催当日の模様

”読みながら踊る”DJ×読書エンターテイメント「踊れる文学」 10月25日に大和市立図書館で無事初開催を終えました!

今回の会場は”日本一行きたい図書館”にも選ばれた「大和市文化創造拠点シリウス」内の図書館「大和市立図書館」様。

事前に実証実験を行い一般の図書館ご利用者様にも迷惑がかからず共存可能とご判断いただき、貸切ではなく通常営業時に図書館の一角をお借りして開催させていただきました。

「図書館でDJ!? 迷惑では!?」
と思われた真っ当な皆さん、ご安心ください。

静寂と熱狂のサウンドシステム


今回「サイレントフェス」という専用のワイヤレスヘッドホンを来場者全員に配布して、DJやライブをオンタイムで共有する”周りから見ると無音に見える”サウンドシステムを導入して開催いたしました。

なので図書館の静寂は保ったまま、ヘッドホンをつけている参加者だけが特別な音楽体験を楽しむことができます。

↑の動画がわかりやすいと思っています!

ヘッドホンは手元で音量も自由自在なので、お子様でも安心して参加可能。同じフロアであれば図書館中どこにいても高音質で深い没入感を得られなライブが聴こえます。

こちらの専用機材はこちらからレンタルも可能


踊れる文学を発見する


今回、踊れるフロアは図書館内の一部区画のみとしていましたが、本を選びに行かれる際も音楽を聴きながら回遊することができます。

本企画の魅力の1つとして「踊るために、どんな本を選ぶか」という選書の楽しさがあると思っています。

「踊れる文学」という未編集のジャンルにおいて、いったい自分にとって踊れる本とはどのようなものなか、それぞれが自問自答し図書館の膨大な蔵書からフロアに持ってきて、実際に踊りながら読むことができます。

下記は皆さんそれぞれの解釈する様々な「踊れる文学」

アーユルヴェーダー(インドの伝統医療)実践BOOK
人工知能が音楽を創る
とるにたらないものもの / 江國 香織
仏教も踊れるらしい

その他、オンラインでもみなさんからお勧めいただいた「踊れる文学」をこちらのInstagramで随時紹介していますので、興味ある方はぜひご覧になってみてください!


深く読み耽る

フロアの一角には読書に集中できる特別な周波数帯を別のヘッドホンで聴ける「ディープリーディングエリア」も設け、ここでは踊らずディープフォーカスできる音楽の中で読書をすることもできます。

空中には踊れる文学を愉しむヒントを書いた言葉を多数吊るしました

ダンスの休憩時にもご利用いただき、静と動2つの音楽と読書のマリアージュをお楽しみいただきました。

路地裏から世界までの連句

参加者自身が書き手となって参加できる連句コーナーも設けました。

連句とは「5・7・5」と「7・7」を1人1首ずつ続けて詠み繋ぐ遊びです。

ここで紡がれた連句を、自分(アメミヤ)のパフォーマンス時に、即興で小説と音楽に書き換えさせていただきました。

今回の発句(最初の1句)は「踊れる文学/文芸コンテスト」で最優秀賞となった歌人の窓べりさんに詠んでいただきました。

発句:
路地裏に 枯れた音符が  落ちている

そこから紡がれた連句は下記

「路地裏」から「この世のすべて」まで繋がってしまいました。

この縦横無尽な飛躍もまた文学の愉快な点です。

現実と虚構のあわいを書くLive Noveling

そして自分のパフォーマンス「Live Noveling」では紡いでいただいた連句をもとに連想して小説を即興で書きつつ、SEQTRACKという小さなシンセサイザーで音楽も同時につくるということをしました。

下記はパフォーマンス前に上映した映像↓

↑はLive Noveling中のアメミヤ。

今回のためにhacha氏にLive Noveling ARシステムを開発していただき、書いている小説のテキストが、スマホを通してリアルタイムに図書館の空間に浮かびました!

小説をご覧いただいている皆さんの様子や空気感、造形なども小説の中に即興で組み込んでいき、実際にその場で起きていることと、小説世界の境目は曖昧になっていきます。

パフォーマンス終了時の光景

その具合をことさら強化していくための演出としてパフォーマーの皆様(SeiRa/Akie Doi/Sayako Shiratori)にも出演依頼をし、通常の図書館に1枚薄い別世界を重ねるようなパフォーマンスを表現していただきました。

そうしてできた小説は自分のDJ中にAIで楽曲に変換し、終盤にかけました。その楽曲はこちら。↓

Live Novelingをしている際は、右脳と左脳を同時に使っているからかトランス状態で、ほとんど記憶がないので、曲を聴いて自分も「こんなこと書いてたのか、、」と恥ずかしくなるなどします。

踊れる文学、企画に至るまでの物語

今回の企画は自分のこれまでの人生の様々な文脈が合流して出来上がったものでした。

2019年から「体験小説」という作風で”小説として書いた仮想世界の物語を、現実で体験できるように開く”体験型のリレーショナルアートをつくりはじめ

今年でサイレントフェスを営むブランドである「Silent it」が10周年を迎え

Silent it

3年かけてつくってきた体験小説の最新長編作である『RingNe』の最終章がちょうど1ヶ月前ほどに幕を閉じ

文藝と、祭礼と、それぞれいいムードで高まりあい、混ざり合っている今の時期だからこそ、そのあわいにこの企画は生まれました。

さらに個人的な物語を添えると、例えばこの企画の開催が1年前では「Live Noveling」をできるだけの力はなかっただろうし、サイレントシステムの技術的にも今回用に開発したものは出来上がりませんでした。

そして今回ビデオグラファーとして依頼したマレーシアの青年、TOPと出会ったのも今年の8月末であり、その出会いがあったからこそ彼がこの場にいたからこそ、今回のバイブスや、これまで紹介してきたような映像を皆さんに届けられています。

イベントごとは本当に繊細な生物であり、その場にいる人が誰か1人でも異なれば再現性が失われるほどです。

文藝と祭礼のあわいを表現し続けてきたキャリアや、2025年10月25日に至るまでの巡り合わせという個人的な出来事と

図書館への来場者数の減少、書店の相次ぐ閉店など活字文化の衰退という社会の流れに対して、新しい読書の楽しみ方を思いついたことと、それを実行できるリソースを持っていたこと

そして本企画に大和市立図書館様にご賛同いただけたこと

様々な文脈が合流し、満員御礼で本企画を開催することができました。

巡り合っていただいた全ての方には、ここで改めて感謝を。

音楽と文学のあいだにある新しいエンタテーメント

そして実際に開催をしてみて、音楽と文学のあいだには”本”当にあたらしいエンターテイメント体験がありました。

皆さんは、右脳と左脳を両方ちょうど同じくらい使っている感覚を知っていますか? 


「踊れる文学」では読みながら踊ることで、聴きながら書くことで、その感覚を得ることができました。 

「読む」だけでも「聴く」だけでも近づけないその感覚はおそらく新しい動詞が必要です。

「読む/聴く」と仮に表記しますが、その感覚は極めてトランシーで深い没入感があり、周囲へ意識を配るリソースが読書に割かれているせいか踊る際の身体は普段より自由度が増し文字を認知しているようで認知していないけれど、なぜか覚えているというような、言語化が難しいクオリアでした。

「読む/聴く」の心地よさは十分エンターテイメントとして成立可能な身体的な快楽を伴っており、いくつかの補助線やテクニックが必要な境地ではありますが、だからこそ「踊れる文学」のようなオーガナイズされた環境があってこそ発生する限定的なクオリアで、希少でした。

サイレントフェスは1人と1つのヘッドホンによる音楽体験が同時に発生し連なるものです。読書も1人と1冊の本による読書体験ですが、通常それが連なっている感覚を得ることはできません。

しかし読書がサイレントフェスと合流することで「1人で本を読んでいるのだけど、それが他の1人たちと同期している感覚」にまで至ります。

これは仏教的な境地とも言えそうですが、1は全であり、全は1であり、個有、かつ全体性を孕む、東洋哲学の世界観に通ずる身体感覚です。

また「読む/聴く」のみならず「書く/踊る」という体験も連句コーナーでは現れました。

踊れる音楽を聴きながら文字を捻り出しつつ、身体を音に委ねている感覚もまた強烈な快楽を伴うエンターテイメントです。

自分の場合はLive Novelingで「物語る/奏でる」という動詞まで体験してしまったのですが、この体験機会も次回皆さんに開けたらいいなと思っています。

踊れる文学、これからのこと

これからも「踊れる文学」は全国各地の図書館、書店、本がある場所で開催していきたいです。 

今回の開催でも「はじめて図書館に来た」という方もいて、廃れゆく活字文化に新しい読書エンターテイメントから、あらたな間口を開いていくことができる企画だと思っています。

偶発的に見知らぬ本に出会ってしまえる図書館や書店のような場所はAIが何でもパーソナライズしてくれる時代だからこそ価値が高く、それぞれが広い世界で生きるために必要な場所です。

未知は最高のエンターテイメントであり、その機会創出をし続けてくれる書店や図書館は、1作家としても1人間としても、どうかなくならないでいて欲しいと願います。

つきましては、

「踊れる文学」を開催したい!と思ってくださる書店や図書館など、本のある場所を全国的に公募します!

今回のイベントパッケージはもちろん

専用のサウンドシステム、装飾物、出演者、パフォーマンス、演出、運営、企画、広報、設営等々

フルパッケージで出張開催できたら、と思っています。


もちろんそのために必要な経費は発生するのですが「踊れる文学」はそもそも書店や図書館に足を運ぶ人を少しでも増やしたい想いから端を発してるものですので、会場となる書店、図書館さんからは何もいただかず

スポンサーを募るなり、参加費を募るなり、お互いが持続可能な形がどのようなものかお打ち合わせさせていただき、共催するパートナーとして歩めたらと思っています。


またもし、本企画へご関心を示していただきご協賛を検討いただける企業様や、その宛が思い当たりましたら、協賛パッケージをまとめた資料をお送りさせていただきますので、ぜひこちらまでお問い合わせいただけますと幸いです。(会場公募の件のご応募は下記開催オファーエントリーフォームへ)


「踊れる文学」の開催を希望いただける会場オーナーさんに関しましては一旦初回募集を今年度中までとさせていただき、応募総数に応じて適宜開催日程等を調整させていただければと思います。(全国ツアー組めたらいいなと思っています)

ご応募はお手数ですが下記エントリーフォームより必要情報をご入力ください。適宜お返事をお返しさせていただきます。

(※ご応募=開催決定というわけではございませんのでご了承ください)


本企画開催に伴う有用性と致しましては、

会場オーナー様に関してましてはマスメディアやSNS向けの新規性と社会性を兼ねたPR、ブランディング、新規客層開拓として

まちづくり関連の企業様、行政担当者様には、街の新たな賑わいをつくるコンテンツ、商店街の活性、有休資産の活用として(街フェスやアートフェスの1コンテンツとしての導入も可能です)

出版関係者様に関しましては書籍のPR企画として、書籍のコンセプトに応じた楽曲やパフォーマンス演出、著者様のトークなどを組み込ことも可能です。

上記以外でも柔軟なカスタマイズが可能ですので、ご興味お持ちいただけましたらぜひお気軽にお声がけください!

また、1参加者として参加してみたいので自分の住んでいる地域に呼びたい!と思ってくださる方がいれば、ぜひお近くの書店や関連企業等へ本noteの情報をシェアしていただけると嬉しいです。

それではまた、次回開催をお楽しみにです!




補足記事:

・開催前の企画note

・体験小説について

・サイレントフェスについて


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アメミヤユウ/体験作家 お愉しみいただけましたか? チップをいただけるとちょっとだけいいコーヒーが飲めるので嬉しいです。