フリーレン様、私はなぜ不合格なのでしょうか?(ゼーリエ「エンデに行ってほしくないから」)
ゼーリエはなぜフェルンを不合格にするつもりでいるのか
三次試験時のフリーレンの台詞に関する疑問です。(第6巻第57話、アニメS1-EP27)

「そう来たか。ゼーリエは私とフェルンを受からせる気はないね」(試験開始前フェルンに対して)

「フェルンも同じように不合格にするつもりだろうけれども、多分それはできないよ」(フリーレン面接中ゼーリエに対して)
フリーレンは「ゼーリエはフェルンを不合格にするつもりでいる」と考えています。(同時に、「ゼーリエが実際にフェルンに会えばフェルンの実力を認めて必ず合格させる」とも考えています。フェルンが面接中に回想したフリーレンの「フェルンは何を言っても合格になる」です。(第7巻58話))
これは少し不思議です。ゼーリエとフェルンには直接の関わりがないからです。なぜ、ゼーリエはフェルンの試験結果に予断(不合格)を持っている(とフリーレンは考えている)のでしょうか?
「そう来たか」と「同じように不合格」というのも、今一つピンと来ません。
ゼーリエがフェルンについて知っていること
最初の疑問から考えます。
予断を持っているということは、ゼーリエはフェルンについて面接前から既に何かを知っているということになります。
ゼーリエがフェルンに関する情報を得ているとすれば、入手先としてまず考えられるのはゼンゼです。
なぜなら、ゼンゼは二次試験でフリーレンとフェルンに同行していて、試験官の中では一番良くフェルンを知っているからです。
三次試験前に協会の試験担当者を集めて御前会議が開かれた原因はフリーレンですから、ここで弟子のフェルンについても話題になった可能性があります。
その場合、ゼンゼの報告内容として、
フェルンがフリーレンの弟子であること
フェルンがフリーレンに次ぐ実力者であること
の2点は外せません。
この2点のうち後者の「フリーレンに次ぐ実力者であること」は不合格理由にはなりえません。
では、前者の「『フリーレンの弟子であること』を理由にゼーリエはフェルンを不合格にする」とフリーレンは考えているのでしょうか?
だとすれば、フリーレンはゼーリエをかなり狭量な人物だと理解していることになります。
これは読者のイメージするゼーリエの人物像とはかけ離れていますし(例えば、ゼーリエは弟子を殺したユーベルを合格させるという度量を見せています。)、フリーレンのゼーリエ理解だとしてもしっくりきません。
そうすると、上記2点を理由に「ゼーリエはフェルンを不合格にするつもりだ」とは考えにくいのです。
では、この他にゼーリエがフェルンについて知っていること(しかも不合格にしたくなるようなこと)が何かあるのでしょうか?
二人の受験目的
そこで思い当たるのが、そもそもの二人の受験目的と、ゼンゼとフェルンの「私が分からないのは君だよ。フェルン」から始まる零落の王墓での会話です。(第6巻第49話、S1-EP23)
ゼンゼは、フェルンからフリーレンとの旅について聞いています。その際に、フェルンは旅の目的地(エンデ)についても話したのではないでしょうか。それがゼンゼを通してゼーリエに伝わっている可能性があります。
また、ゼンゼが二人の旅の目的地を伝えていなかったとしても、ゼーリエはフリーレンの受験目的(特権には興味がないはずなので、目的は北部高原への通行証)はわかるはずです。そして、「なぜフリーレンが北部高原へ?」と考えれば、旅の目的地はエンデだと気付いたでしょう。
つまり、ゼーリエはフリーレンをエンデに行かせたくないと考えている。しかも、フリーレンはゼーリエのその気持ちを知っているのではないでしょうか。
そうすると、フリーレンの「フェルンも同じように不合格にするつもりだろう」も理解できます。「エンデに行ってほしくない」という同じ理由で不合格にするつもりだと理解できるからです。
※ゼーリエの気持ちとしては、「できればエンデには行ってほしくない」程度で、なんとしてもエンデ行きを阻止するという意思はありません。
二人の師弟関係
問題は、フリーレンとフェルンの師弟関係についてです。
ここまでの議論が成り立つためには、
ゼーリエが面接開始前には二人の師弟関係を知っていて、かつ、
「ゼーリエが二人の師弟関係を知っていること」をフリーレンが知っている
必要があります。
ゼーリエは、遅くともフリーレンの面接時には二人の師弟関係を知っています。フリーレンがフェルンに言及するからです。
しかし、この時のゼーリエの様子からは、二人の師弟関係を既に知っていたように見えます。フリーレンもそれを前提にフェルンの話をしています。(いきなり赤の他人の話を持ち出したら奇妙です。)

よって、面接開始前に二人の師弟関係についてゼンゼから報告があったと見るべきでしょう。
次に、「ゼーリエが二人の師弟関係を知っていること」をフリーレンが知っている理由です。
三次試験の形式が急遽変更になったことから、協会内でフリーレン対策が取られたと推測できます。だとすれば当然、ゼンゼから報告が上がって弟子のフェルンも対策されているはずだとフリーレンは考えたのではないでしょうか。
こう考えると、ファルシュの説明(試験形式をゼーリエによる面接に変更)を受けての「そう来たか(通行証を渡したくないから二人とも不合格にするつもりだな)」とも合致します。

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