《葬送のフリーレン》第143話「読み合い」感想(その2)ホールは安全か?城塞都市ヴァイゼの秘密など
2025/08/20発売『週刊少年サンデー』(第38号)掲載の《葬送のフリーレン》第143話「読み合い」を読んだ感想(その2)です。ネタバレや先の展開に関する考察・予想が含まれます。
第143話の感想(その1)はこちらです。
《葬送のフリーレン》に関する他の記事はこちら↓のマガジンにまとめています。《葬送のフリーレン》がもっと楽しくなる他では読めないような考察もありますから、ぜひどうぞ。
ここからはネタバレです。
適当な思い付きを書きやすいため、菅野氏と氷室氏の対話形式にしました。話題は多岐に渡ります(目次参照)。第143話自体の感想というよりは、第143話を踏まえての帝国編の感想・考察になっています。
会場は本当に安全なのか?
菅野:そろそろフリーレンたちも舞踏会の会場を出るみたいだよね。
氷室:会場に残るのはゼーリエとゼンゼだけになるのか…。これ、結果として影なる戦士たちの目論見どおりになってないか? ゼーリエと護衛を分断するのが影なる戦士の作戦なんだから。(第14巻132話)

菅野:でも、会場は安全だよね?
氷室:一応な。舞踏会の会場で国賓が暗殺されたなんてことになれば皇帝の顔に泥を塗ることになる。それはフラーゼ(魔導特務隊)が絶対に許さないし、どの勢力もそんなことは望んでいない…
菅野:だよね。
氷室:…だけど、そこが盲点かもしれない。レーヴェの帝国への忠誠が既に失われているのなら、レーヴェ単独で会場で動く可能性はあるんじゃないか?
菅野:えぇ…。まあ、確かに三勢力とも会場でやり合うつもりはないことが強調されてきたし(第141話)、読者も含め皆が会場は安全だと思い込んでいるよね。そこが暗殺の舞台に選ばれるなら「想像を超える」ね(第140話)。
氷室:それに、レーヴェの真の目的を「ゼーリエ暗殺」ではなく「魔法を殺す」だと考えてみろよ。
菅野:この世界の人々が魔法を信じられなくなった時に、この世界から魔法が消える…って話だよね。それが何か関係あるの?
氷室:レーヴェの目的が純粋にゼーリエを殺すことだけなら、誰がどこでどんな殺し方をしたって構わないわけだ。会場で殺すのも地下通路で殺すのも、死という結果は同じだから。
菅野:うん。
氷室:でも、さっきの考察によれば「ゼーリエ暗殺」は「テロ」なんだよ。重要なのは、ゼーリエの死という結果そのものというよりは、その結果が人々に与える影響なんだ。だから、誰がどこでどんな殺し方をするかが意味を持つ。
菅野:なるほどね。
氷室:そして、暗殺(テロ)が人々に与える影響を最大化しようとするなら、平和の象徴である舞踏会の会場を暗殺場所に選ぶのが理にかなっている。大勢の貴族たちが見守る中、皇帝の目の前で大魔法使いゼーリエが無名の人間の戦士に討たれたとなれば、これは大ニュースだぜ。帝国の人々は貴族から平民まで大きなショックを受ける。レーヴェには会場でゼーリエを殺す意味があるんだ。
菅野:つまり…会場は舞踏会ではなく暗殺の舞台になる。ってわけだ。
氷室:上手いこと言うじゃん。
菅野:えへへ。ってか、そうなると危ないのは会場に残るゼンゼなんじゃ…

氷室:今回の作戦ではかなりの重圧がかかっているし、あの表情は思い詰めている様にも見える。ゼーリエを庇って…ということもあるかもな。
菅野:ゼンゼって、ユーベルやフェルンとの絡みもあるキャラクターだからね。まだ死ねないよ…
氷室:ゼンゼは多方面と関係を持っている良いキャラクターだよな。なんなら魔導特務隊にも腐れ縁で繋がっている奴がいそうな雰囲気だしさ。ラーガーとか。私も死なないとは思うよ。
※ラーガー(Lager)。馴染みのある日本語にすればラガービールの「ラガー」だと思いますが、ドイツ語で「寝床」の意味も持つことから、特権として「ぐっすり眠れる魔法」を望んだゼンゼとの繋がりが連想されます。第140話で二人は微笑ましい(?)コミュニケーションをとっています。
レーヴェはいつ動く?
菅野:あと、そろそろ会場に皇帝が来るんじゃない?
氷室:そうそう。フリーレンたちの戦闘を挟んであと何話か後だと思うけど、その時が一番ヤバいと思う。
菅野:なんで?
氷室:たぶんカノーネ(=リネアール)が皇帝の護衛として会場に入るだろ。
菅野:魔導特務隊の副隊長だもんね。それが何か関係あるの?
氷室:カノーネはゼーリエ暗殺の現場に居合わせることになると思うんだよ。
菅野:どうしてそんなことが分かるのさ?
氷室:フラーゼが「カノーネ、貴女が正しい選択をすることを願っています」と言っているからさ。(第139話)
菅野:そうか! おもしろい所から考えるね! じゃあ、カノーネのいる場所が一番ヤバい。
氷室:そういうこと。フラーゼの言によれば、カノーネに選択肢のないところで事態が大きく動くことはない。カノーネに選択肢がある時こそ、事態が動く時なんだ。今までだってそうだったろ?
菅野:うんうん。
氷室:そこでまず思いつくのが、ゼーリエのそばにカノーネがいる時にレーヴェが仕掛けてくるだろうってこと。カノーネはその時の対応を問われているんだよ。帝国の未来を考えて正しい選択をしなさいよ、って。
菅野:そういえば、ゼンゼとリネアール(カノーネ)は確執がありそうだから、二人の絡みもどこかであるはずだもんね。(第14巻129話)

氷室:ケンカするほど仲が良い、ってことだろ。
菅野:あはは。ゼンゼとカノーネの共闘が見られるかもね。この二人の組み合わせ、結構いけるかも…
フラーゼの狙いは?
菅野:ところで、フラーゼの狙いはなんだと思う? クレマティスは「漁夫の利すら狙えると思っていそう」って言っていたけど。(第141話)
氷室:フラーゼはフランメと同じ、誰もが魔法を使える世界を願っている。だから、魔法を一部の才ある者だけで独占しようというゼーリエはフラーゼにとっては邪魔な存在だ。
菅野:ええー。じゃあレーヴェと利害が一致するわけ?
氷室:そうじゃあない。フラーゼは魔法の発展を願っているんだから会場でゼーリエが暗殺されるなんていうことは許さないだろ。
菅野:だよね。じゃあ、フラーゼはゼーリエに生きていて欲しいの?死んで欲しいの?どっちなの?
氷室:フラーゼとしてみれば、ゼーリエが表舞台から静かに退場してくれることが一番望ましいんじゃないかな。生死は問わずにね。
菅野:じゃあ、フラーゼは会場の中では味方だけど、会場の外では敵ってこと?
氷室:たぶんな。水面下で大陸魔法協会と影なる戦士が潰しあってくれれば願ったり叶ったりなんだよ。それがフラーゼの狙っている「漁夫の利」なんじゃないかな。
ゼーリエ暗殺計画の結末は?
菅野:なるほどね。じゃあさ、暗殺計画の結末として、ゼーリエは生死不明、ただし極一部の関係者だけが生きていることを知っている、みたいな落とし所もあるのかな?
氷室:それが三勢力とも一応は納得できる結果になるのかもしれないな。大陸魔法協会だけが損をしている様にも見えるかもしれないけど、ゼーリエも理想論としてはフランメ(フラーゼ)の思想を認めているし…。
菅野:ゼーリエの性格からして、最後まで自分の思想を頑固に貫くというよりは、お前たちが好きなようにやってみろってどこかで弟子たちに任せるような感じはするよね。
氷室:うん。物語全体の流れを見れば、やがて人間の時代がやってきて、エルフたちは葬送する側から葬送される側になるんだろうから。それと、関連して気になっていることがあるんだ。
菅野:なに?
氷室:このクレマティスとレーヴェの会話なんだけど…
クレマティス:ゼーリエ暗殺の理由を聞いても?
レーヴェ:任務の遂行に理由が必要なのか?
クレマティス:貴方の望む結末にできるかもしれない。
レーヴェの使用人:…閣下。
レーヴェ:この世界から、魔法を無くす。
氷室:つまり、ゼーリエ暗殺に失敗したとしても「この世界から、魔法を無くす」という目的は達成できるかもしれない。クレマティスはそういう可能性を模索しているらしいんだよ。
菅野:ゼーリエが実際に死ぬ必要はなくて、人々に「ゼーリエは死んだ」と思い込ませればいいんだもんね。
氷室:そう。このクレマティスとレーヴェのやり取りは、そういう結末への伏線なのかもしれない。
※なお、ゼーリエの暗殺は失敗すると私は考えています。根拠はアニメS1-EP25のフリーレンがフランメの遺言状をゼーリエに持参するところから始まる回想シーンです。
※ゼーリエはフランメの思想について「虫唾が走った」「女の子みたいな可愛い夢」「夢物語」「実現不可能」と評しています(第6巻53話「人間の時代」)。つまり、理想論としては認めているのです。「無にも等しいような短い人生」しかないフランメが理想論を掲げ、「永遠に近い」時間を持つ(しかも魔法の高みに登り詰めている)ゼーリエが現実論に堕しているという逆説をここで見ることができます。

城塞都市ヴァイゼ(黄金郷)の秘密(レルネンは何をしている?)
菅野:レルネンは何してるんだろう?
氷室:そりゃ全くわからないな。
菅野:レルネンはヴァイゼに戻るデンケンとグリュックに会っているんだよね。ただ、ゼーリエは「動いていない訳ではないようだ。一つ心当たりがあるとかでどこかに向かった」としか言っていなくて、詳細は把握していないみたい。(第140話)
氷室:あの二人のことだから何か大きな役割があるんだろうけど、わからないね。デンケンは帝都を離れるんだから戦力としては期待できないのに、なぜ、わざわざ会いに行ったんだろう? 目的は情報だろうか? なぜゼーリエに説明していないんだろう? 疑問はあるけど考える材料がない。
菅野:そっかー。じゃあ、若きフラーゼがヴァイゼに行った目的は?「査察」らしいけど?(第14巻130話)

氷室:うーん。それもわからないね…。グリュックとフラーゼは面識があった。だけどそれに何の意味があるんだろう? デンケンとレルネンを差し置いて、グリュックが帝国編でこれ以上の活躍をする感じはしないんだよなあ…
菅野:でも、このフラーゼの「査察」は帝国編の伏線だよね。
氷室:人物ばかりに着目していて今まで考えたことなかったけど、「査察」ってことは、もしかしてキーワードは「ヴァイゼ」なのか…?
菅野:ヴァイゼ…デンケン…レルネン…。思い出した!
氷室:なにを?
菅野:マハトがヴァイゼを黄金化した時、レルネンたち当時の一級魔法使いはマハトをヴァイゼの都市ごと大結界で封じ込めることを選んだんだよね(第10巻93話)。もしかしたら、ヴァイゼには何か秘密があるのかも!

氷室:黄金化してしまったヴァイゼの人々を助けるためだと思ってたけど?
菅野:でも、レルネンたちはマハトを殺そうとしたゼーリエに無理を言って頼み込んで、ヴァイゼを元に戻そうとしていたんだよ。何百年かかっても、って。
氷室:なるほど。このときゼーリエなら確実にマハトを殺せただろう。それでもマハトを殺さずに封印するというリスクを取った。ってことは、そこまでして復活させたい何かがヴァイゼにはあった…
菅野:そうそう。そう考えると、レルネンが「心当たり」の詳細をゼーリエに説明しなかった理由もわかるよ。ヴァイゼの話をすればまたゼーリエに怒られると思ったんじゃないかな。

氷室:ゼーリエにとって50年前なんて、人間にとっての昨日のようなものだろうからなぁ。レルネンが「元に戻ったヴァイゼを調べたい」なんて言えば、「私の判断が間違っていたとでも?」とか言って機嫌悪くなりそうだ。しかしよく思い付いたな。
菅野:えへへ。
氷室:じゃあ、ラントの両親を殺したのはフラーゼたちだと思うけど、それも関係あるのかな。フラーゼがヴァイゼに行った目的と、ラントの両親たちを襲った目的は同じなのかも。ラントの両親や祖母は一級魔法使いだろ。
菅野:ラントを気遣うゼーリエの様子を見ると、そんな感じがしたよ(第140話「帝都の街並みは懐かしいことだろう。お前の両親や祖母のことは…」)。ラントのお婆ちゃんや両親はレルネンの同僚だったんだから、ヴァイゼの秘密を知っていたかも。
氷室:フラーゼたちはラントの自宅を襲撃していたみたいだけど、ラントと祖母は殺していない。ってことは、何かを探していた…とか?
菅野:何か?
氷室:レルネンの「心当たり」、ヴァイゼの秘密のことさ。若きフラーゼはヴァイゼにある「何か」を探していた。その後ヴァイゼはマハトによって黄金化されて、レルネンたちが大結界により封印した。ラントの両親たちがその「何か」と関係があると疑ったフラーゼは、ラントの両親や、ラントと祖母の暮らす自宅を襲撃した。レルネンはその「何か」の調査と回収をヴァイゼに戻るデンケンたちに依頼した…と。
菅野:一応筋は通るかな。
氷室:では、ヴァイゼには神話の時代から伝わる賢者エーヴィヒによる魔導具または魔導書が眠っている、と予想しておこう。「ヴァイゼ」(独: weise、英: wise)とはドイツ語で「賢者」を意味するが故に。
菅野:中二臭が強いけど、当ったら凄い。
氷室:うるせーな。こういうのは言った者勝ちなんだから。
大陸魔法協会の隠し球
菅野:しかし、レーヴェだけ面が割れていないってのがほんとうに嫌だねえ。
氷室:でも、こっちにも隠し球はある。
菅野:デンケンとレルネン?
氷室:デンケンはグリュックと一緒にヴァイゼに行ったから、舞踏会当日には間に合わないよ。自由に動けるレルネンは帝都に残っているだろうけど、宮殿は出禁だからなぁ…(第140話)
菅野:じゃあ誰なのさ?
氷室:ラントとユーベル
菅野:分身か! でも、ユーベルの分身魔法はラントの絶体絶命のピンチでお披露目されると信じてるよ。
※ユーベルはラントに祖母の墓前で共感済みです(別記事参照)
氷室:そういえばそうだ…。難しいな。
菅野:でもまあ、ラントとユーベルは帝国編の準主役なんだから、見せ場がイーリス・ルティーネ戦だけってことはないよね。ゼーリエ暗殺阻止に一役買うでしょ。
氷室:そうそう。
菅野:あと、地下通路はどう使うんだろう?(第14巻133話)

氷室:会場が大混乱に陥ってゼーリエたちは地下通路へ。なんやかんやあって、そこへレルネン登場ってのはどうだろう?
菅野:詰め込みますなぁ。主役のフリーレンたちだって活躍させなきゃいけないんだから。
氷室:たくさんある伏線を処理しようとするとどうしても無理が出るな。
菅野:まあ、そもそも帝国編があと何話あるのかわからないしねぇ…
氷室:ごもっとも。ヒンメルたちの出番も必要だから、そんなにダラダラとは続けない気はするんだけど。
菅野:うーん。どうなんだろうねぇ…
帝国編と《葬送のフリーレン》
菅野:黄金郷編では、敵側にマハトとソリテールっていう二人のカリスマがいたじゃん。
氷室:うん。人気投票したらマハトとソリテールはかなり上位に入りそうだ。
菅野:で、この二人を倒すことがフリーレンたちの目的だったでしょ。色々と細かい設定はあったけどさ。二人を倒せばハッピーエンドっていう、骨格はシンプルなお話だったよね。
氷室:そうだな。そして、黄金郷編が一番面白かったと評価する人も多い。
菅野:魅力的な敵(課題)が現れて、主人公が仲間たちと協力して敵を倒す(課題を乗り越える)っていう少年マンガ的お話のテンプレートに乗ってたんだよね。
氷室:だよな。アウラ、試験編、レヴォルテ、黄金郷編、女神の石碑編。中長編はみんなそうだよ。
菅野:で、帝国編だと「敵」はレーヴェとフラーゼなんだろうけど、会敵した現時点でもいまだ二人とも謎の多い人物で、マハトやソリテールのようなカリスマ性は発揮できてないよね。
氷室:その通り。レーヴェについては暗殺に着手する直前か直後には回想シーンで深掘りすると思う。魅力のある敵じゃなきゃ戦う意味がないから。でも、現時点ではなんか強そうだけどよくわからない人になっている。
※では誰の回想でなのか?となると、候補はゼーリエとその側にいるゼンゼ、カノーネ。もしカノーネ=リネアール=ユーベル姉なら(別記事参照)、カノーネの回想で姉妹とレーヴェの過去をまとめて説明できてしまいます。
菅野:フリーレンたちの目的も単純にこの二人を倒せばO.K.って話には、今の所は、なってないよね。レーヴェはいいんだけど、特にフラーゼが。
氷室:うん。フラーゼの背景にはフランメの存在があるから、フリーレンにとってもゼーリエにとっても純粋な「敵」ではないよな。ゼーリエに任せるのは心配だから私がなんとかしないと、ってことをフリーレンは言っていて、ゼーリエとフラーゼ(フランメ)の対立の上手い落としどころを探っているわけだし。(第14巻129話、未収録第139話)

誰もが魔法を使えるこの国だけは師匠が残した本物だ。だから、最善の結果を目指す。きっと戦いを追い求めるゼーリエにはそれが出来ないから。
菅野:そうだよね。だから、単純に敵を倒してハッピーエンドって話にはならないでしょ。
氷室:レーヴェと影なる戦士たちを倒せば戦う意味がなくなるから一応の終わりではあるけど、フラーゼという「敵」というか課題はペンディングになるので、読者としてはスッキリしない。
菅野:うん。そして、そういうお話が週刊マンガ雑誌に掲載される少年マンガっていう形式の作品で受け入れられるのかな?って思う。
氷室:確かにな。帝国編の評価…というか好き嫌いは割れると思う。
菅野:だから帝国編の終わらせ方には、すごく興味がある。みんなの受け止め方もね。
氷室:まあ、テンプレートから外れていることについて作者側が無自覚なはずはないだろう。だからこれはチャレンジなんじゃないか?って思ってる。
菅野:なるほどね。
氷室:読み込んでみて、そもそも《葬送のフリーレン》が「敵」を倒せばハッピーエンドって物語であるはずがないと私は感じているし。
菅野:魔族=絶対悪って考える人もいるけど…そこはね、アウラを殺すのに躊躇い心を痛めるフリーレン、アウラを殺す自分の行為を直視できないフリーレン、っていうところでもう最初から示されてるよね。
氷室:うん。フリーレンは魔族のことを「言葉を話す猛獣」とか「化け物」って呼んでいて、それは一面では真実だろうけど、フリーレンがそれを強硬に主張するのは「葬送のフリーレン」の自己正当化の弁にしか聞こえないし、フリーレン自身もどこかでその事(自分が「葬送のフリーレン」=「化け物」になりつつあること。第11巻100話参照)には気付いていて、その不安に蓋をするために言っている。
菅野:フランメに対する気持ちを押し殺すためにゼーリエが花畑を出す魔法を「くだらない」「何の役にも立たない」って頑なに否定するのと同じで、防衛反応だよね。
氷室:《葬送のフリーレン》の登場人物がそういうふうに妙に言葉に拘りを見せるときは大体それ。
菅野:話が逸れちゃったけど、そういう意味ではどこかで物語のギアチェンジがあるんだと思う。それをするのが帝国編かどうかはわからないけど。
氷室:そうそう。わからない。
菅野:『サンデー』じゃ隔週掲載が定着しそうな雰囲気だけど、焦ったいなあ。
氷室:2026年1月のアニメ第2期放送開始時にどこまで進んでいるのやら。
菅野:一か月で2話だとすると、9月、10月…
氷室:おいおい。そういう計算はやめておこーぜ。
菅野:あはは。とにかく楽しみですな。
おわりに
「ヴァイゼの秘密」については書きながら思いつきました。どうなんでしょうね。
コメント歓迎です。
《葬送のフリーレン》の読解・考察記事をたくさん書いてマガジンにまとめていますので、そちらもよろしくお願いします。
※第143話の感想(その3)
※《葬送のフリーレン》に関する他の記事はこちら↓のマガジンにまとめています。


