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慰安婦論28):辻元清美議員・慰安婦問題国会質問


平成十九年四月十日提出
質問第一六八号
提出者  辻元清美


(辻元議員の質問そのものは上記、衆議院議員のURLで確認してほしい。以下、AIにより、検索をかけ、辻元議員の質問の概略と安倍元首相による政府答弁を確認した。なお、解説もあくまでもAIによる。)

安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関する再質問主意書とその政府答弁(2007年)

提出者:辻元清美 衆議院議員 提出日:平成19年(2007年)4月10日

この質問主意書は、2007年3月16日の政府答弁「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」に対し、国際的な波紋が広がったことを受けて提出されました。特に、オランダにおける日本軍の強制連行とそれに伴う軍法会議の判決など、具体的な事例を挙げて、首相の認識を問いただすことを目的としています。


質問主意書の主要な論点と政府答弁

背景: 2007年3月16日の政府答弁「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」に対し、韓国政府が遺憾の意を示し、米主要紙も批判。一方、1994年1月24日に公表されたオランダ政府の報告書には、日本軍・官憲によるオランダ人女性への暴力的拉致が数多く記録されており、「スマラン慰安所事件」として、バタビア臨時軍法会議で日本軍部隊に死刑判決が下されている。日本政府はこのBC級裁判の判決をサンフランシスコ平和条約第11条によって受諾している。このような状況下での安倍首相の訪米を控え、首相の認識を誠実に伝えることが急務であるとされています。


一.《極東国際軍事裁判》について

  1. 質問: 安倍首相は極東国際軍事裁判における「平和に対する罪」と「人道に対する罪」が法律的に無効な概念であり、「罪刑法定主義上、犯罪人だということ自体おかしい」と認識しているか。また、「通例の戦争犯罪」で裁かれた被告についても同様の認識か。

    • 政府答弁(平成十九年四月二十七日受領 答弁第一六八号): 「お尋ねの『平和に対する罪』及び『人道に対する罪』は、当時、国際法上成立していた概念と認識している。」「極東国際軍事裁判所が下した判決について、我が国はサンフランシスコ平和条約第十一条を受諾しており、当該判決の法的な有効性については、政府として争う立場にはない。」「お尋ねの『通例の戦争犯罪』についても、同様に認識している。」

      • 解説: 政府は、極東国際軍事裁判で裁かれた罪の概念が国際法上成立していたと認識し、サンフランシスコ平和条約に基づき、その判決の法的有効性を争わない立場であることを明確にしています。これは、安倍首相の過去の発言とは異なる、政府としての公式見解を示したものです。

  2. 質問: 極東国際軍事裁判所の判決速記録(186ページ)に、「桂林を占領している間、日本軍は強姦と略奪のようなあらゆる種類の残虐行為を犯した。工場を設立するという口実で、かれらは女工を募集した。こうして募集された婦女子に、日本軍隊のために醜業を強制した」とあるが、安倍首相はこの判決について正当性がないと考えるか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの判決についても、政府として争う立場にはない。」

      • 解説: 極東国際軍事裁判の判決に記述された日本軍の行為について、政府は正当性を争わない立場を表明しています。


二.《オランダ政府公文書「旧オランダ領東インドにおけるオランダ人女性に対する強制売春」》について

オランダ政府報告書に記載された具体的ケース(A~D)について、首相の認識や政府の対応が問われています。 (A)1943年3月、ジャワ島ブロラで20人のヨーロッパ人女性を日本軍が監禁・レイプしたケース (B)1944年1月、抑留所からマゲランの慰安所に女性たちを暴力的に拉致したケース (C)1944年2月、抑留所からスマランの慰安所に女性たちを暴力的に拉致したケース(スマラン慰安所事件(D)1944年4月、スマランで女性たちを逮捕し、スラバヤやフローレス島の慰安所に移送したケース

  1. 質問: 安倍首相は(A)~(D)のケースを知っていたか。それぞれについて明らかにされたい。

    • 政府答弁: 「お尋ねの事件については、それぞれ当時、オランダ政府から日本政府に対してその解決を求められ、又は、旧日本軍により処罰された関係者がいたこと等について承知している。」

      • 解説: 政府は、これらの事件について当時から承知しており、オランダ政府からの解決要求や、関係者が旧日本軍により処罰された事実があったことを認めています。

  2. 質問: (A)~(D)それぞれのケースで、当該慰安所は日本政府または旧日本軍の命令で閉鎖されたのか。されたとすれば、いつ、どのような理由で閉鎖されたのか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの慰安所が閉鎖された時期や理由の詳細については、把握していない。」

      • 解説: 慰安所の閉鎖に関する詳細な情報は把握していないと回答。

  3. 質問: (A)~(D)それぞれのケースで、事件の関係者は、日本政府または旧日本軍の手により処罰されたのか。されたとすれば、誰が、どのような処罰をされたのか。されなかったとすれば、その理由も。

    • 政府答弁: 「お尋ねの事件の関係者については、バタビアの軍法会議で有罪の判決を受け処罰された者がいると承知している。」「それらの者について、誰が、どのような処罰をされたのか、全てを把握しているわけではない。」

      • 解説: BC級戦犯裁判で有罪判決を受け処罰された者がいたことは承知しているが、個々の詳細については全てを把握しているわけではないと回答。

  4. 質問: 関係者を処罰することをもって、日本政府または旧日本軍が加害者でなかったとする証明と見なし得るか。

    • 政府答弁: 「お尋ねは、一般論として、処罰されたか否かということにより、加害者であったか否かが証明されるかという趣旨と理解しているが、処罰の有無により加害者であったか否かが判断されるものではないと考える。」

      • 解説: 関係者が処罰されたかどうかで、その組織(日本政府や旧日本軍)が加害者であったかどうかが判断されるものではないという見解を示しています。これは、処罰は個人の責任の問題であり、組織全体の責任とは直接結びつかないという立場を示唆しています。

  5. 質問: 関係者のうち、日本政府が遺族年金・恩給を支払ったものはいるか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの事件に関係し、有罪判決を受けた者で、遺族年金等の支給対象となった者もいるものと承知している。」「具体的な個人名及び支給額、支給期間等については、個人情報に関わるため、お答えすることは差し控えたい。」

      • 解説: 有罪判決を受けた者の中にも遺族年金・恩給の支給対象となった者がいることを認めていますが、個人情報保護を理由に具体的な個人名や金額の開示は拒否しています。

  6. 質問: 関係者のうち、靖国神社へ祭神名票を送ったものはいるか。

    • 政府答弁: 「靖国神社に対して祭神名票を送った者がいるか否かについては、政府としては関知する立場にない。」

      • 解説: 靖国神社への祭神名票の送付は、政府の関知するところではないと回答。

  7. 質問: 関係者のうち、靖国神社との合祀に関する打合せの際に、留保されたものはいるか。

    • 政府答弁: 「政府としては、靖国神社と合祀に関する打合せは行っておらず、お尋ねについては、政府として関知する立場にない。」

      • 解説: 政府は靖国神社と合祀に関する打ち合わせは行っておらず、関知しない立場であると回答。

  8. 質問: 河野官房長官談話の「官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」に、(A)~(D)のケースは相当するか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの事件は、旧日本軍が関与して、現地の住民が慰安婦を集めさせ、その女性に性行為を強制した事案であると承知している。」「よって、お尋ねの各ケースが河野内閣官房長官談話の『官憲等が直接これに加担したこともあった』に相当するものと認識している。」

      • 解説: オランダでのこれらの事件は、旧日本軍の関与があった上で女性に性行為が強制された事案であり、河野談話の「官憲等が直接これに加担した」という部分に相当すると明確に認めています。これは、2007年3月16日の「強制連行を直接示す記述は見当たらなかった」という答弁を補足し、具体的な強制性を示唆する事例としてこれらのケースを認めた形です。

  9. 質問: オハーン氏の証言(旧日本軍将校による「約三十五名の婦人を慰安所に宿泊せしめ売淫を強制し強姦し又不当に取扱った」)について、安倍首相の見解は。そうでないなら軍法会議の判決は不当と考えるか。そうであるなら3月1日の発言(「当初、定義されていた強制性を裏付けるものはなかった。その証拠はなかったのは事実ではないかと思う。」)を撤回するか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの軍法会議の判決については、前記のとおり、政府として争う立場にはない。」「三月一日における内閣総理大臣の発言は、当時の政府が発見した資料の中に、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示す記述が見当たらなかったという認識を述べたものである。」「これらは、いずれもスマラン事件のように直接軍が関与した事案とは異なることを念頭に置いた発言である。」

      • 解説: 政府は軍法会議の判決を争わない立場を改めて表明。安倍首相の3月1日の発言は、あくまで「直接示す記述が見当たらなかった」という資料上の認識を述べたものであり、スマラン事件のような「直接軍が関与した事案」とは異なるケースを念頭に置いた発言であったと説明し、発言の撤回は行わないとしました。これにより、資料上の「直接示す記述」の有無と、個別の事件における「直接軍が関与」した事実の間に区別を設ける姿勢を示しました。

  10. 質問: オハーン氏のケースは、旧日本軍司令部からの指示を示す書類の有無に関わらず、現場では旧日本軍の直接的関与による強制連行および性行為の強要が存在したことを示していると考えられるが、安倍首相の認識は。他に把握しているケースは。

    • 政府答弁: 「お尋ねの認識のとおりである。」「お尋ねの『他に把握しているケース』については、個別具体的に把握しているわけではないが、慰安婦問題については、平成五年八月四日の河野内閣官房長官談話を発表するに当たって、政府として、関係資料の調査を行うとともに、元慰安婦の方々からの聞き取りを行うなど、最大限努力してきたところである。」

      • 解説: オハーン氏の証言が示す「旧日本軍の直接的関与による強制連行および性行為の強要」が存在したという認識を「お尋ねの認識のとおりである」と肯定。これは、2007年3月16日の「直接示す記述は見当たらなかった」という答弁から一歩踏み込んだ、具体的な強制性への関与を認める重要な回答と言えます。他のケースについては個別具体的には把握していないとしつつ、河野談話発表時の調査努力を強調しています。

  11. 質問: 日本政府は、バタビア臨時軍法会議の判決を公文書として認めるか。認めないのであれば、サンフランシスコ平和条約第11条を破棄するのか。

    • 政府答弁: 「お尋ねの軍法会議の判決については、前記のとおり、政府として争う立場にはない。」「お尋ねは、サンフランシスコ平和条約第十一条の意義について、政府として如何なる認識を有しているかということと理解しているが、同条の規定は、同条に掲げる裁判所の裁判を受諾し、日本国で拘禁されている日本国民にこれらの裁判所が課した刑を執行することを規定したものであり、政府としては、かかる認識の下、同条を遵守している。」

      • 解説: 軍法会議の判決を争わない立場を重ねて表明し、サンフランシスコ平和条約第11条を遵守していることを強調。判決自体を「公文書として認めるか」という質問には直接的な回答は避けつつも、その法的効力と受諾を認める姿勢を示しています。


三.《慰安婦の人数、「慰安所」の数》について

  • 質問: 政府は「慰安婦」の人数、「慰安所」の数をどの位と推計するか。その根拠も示されたい。

    • 政府答弁: 「お尋ねの『慰安婦』の人数及び『慰安所』の数については、確定的な数字を把握するに至っていない。」

      • 解説: 政府は、慰安婦の人数や慰安所の数について、確定的な数字を把握していないと回答。


四.《オランダ外相の説明要求》について

  • 質問: オランダ外相の説明要求に対し、日本政府はどのような回答をしたのか。

    • 政府答弁: 「オランダ政府との外交上のやり取りの詳細については、お答えを差し控えたい。」

      • 解説: 外交上のやり取りの詳細は開示しないと回答。


五.《陸軍経理学校で使われていたとされる「慰安施設設置要綱」》について

  • 質問: 「慰安施設設置要綱」(「ピー屋設置要綱」)という文書について、概要を明らかにされたい。

    • 政府答弁: 「政府として、お尋ねの文書の存在を確認するに至っていない。」

      • 解説: 政府は、当該文書の存在を確認していないと回答。


総括

この質問主意書と政府答弁は、2007年当時の安倍首相が、個人的な歴史認識と政府の公式見解との間で、国際社会からの批判を受けながらも、一定のバランスを取ろうとした様子をうかがわせるものです。特に、オランダにおける「強制連行」の具体的事例については、政府として「旧日本軍の直接的関与による強制連行および性行為の強要が存在した」という認識を認めるに至っており、これは「政府が発見した資料の中に、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」という当初の答弁に、具体的な事案として補足を加えるものでした。

一方で、靖国神社に関する質問や慰安婦の人数・慰安所の数については、政府として関与しない、あるいは確定的な数字を把握していないという姿勢を維持しています。このやり取りは、慰安婦問題における日本政府の認識が、国際的な批判や新たな証拠の提示を受けて、変遷していく過程の一端を示しています。

注記1:オハーン氏『オランダ人慰安婦ジャンの物語』

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リンカーンの甥 ★★★☆☆
白人慰安婦の光と影
私は、このジャンさんに少なくとも同情します。しかし、私は矛盾を感じずにはいられません。確かに、大東亜戦争中に慰安所はあり、それが日本軍が運営し、慰安婦を駆り立ててきたのは日本兵だったのかどうか、未だはっきりしていないのに、このジャンさんの証言が特別に優先され、あたかも、日本軍が運営し、日本兵が慰安婦達を駆り立ててきたみたいに言っています。それはなぜ?答えは簡単です、それはジャンさんが白人の慰安婦だからです。世界の発展国は日本以外皆白人の国です。その黄色人種の日本兵が白人の女性を性的奴隷(慰安婦)としていたと言うことを白人達には許せないと言うことです。

それに、オランダ人(白人)がインドネシア人(黄色人)にしたことは許されるのですか?ジャンさん自身、城みたいな家で、何十人もの召使がいて、そのインドネシア人たちを犬みたいな扱いをしきて、それは良いんですか?結局矛盾しています。

やはり、慰安婦問題は証拠を挙げて討論しないと前に進めないと思います。

注記2:『スマラン慰安所事件の真実 BC級戦犯岡田慶治の獄中手記』

バタビア臨時軍法会議で唯一死刑判決を受け処刑された者

Amazon カスタマー ★★★★★
軍事裁判の妥当性

  1. バタビア(現ジャカルタ)で行われたオランダの軍事裁判では、慰安婦になった35人のオランダ人女性の証言が、詳しく検証することなく、既定の事実として認定された。これは裁判開始前に、いわゆる「結論ありき」だったからだ。これは本書にくわえ、別の軍事裁判記録の日本語訳にも明らかだ。

  2. 田中氏が纏めた岡田慶治被告の日記や裁判記録の証言を読むと、検察側に、事実を立証する意欲が見られないだけでなく、事実はどうでも良いという判断がある。しかも、岡田少佐を主犯とすることで結審させるという合意があったようだ。これは何故か。岡田が12人の被告人のうち、一番遅い1947年8月に現地へ移送されたからだ。オランダ女性の殆どと、多くの日本人被告は彼の消息不明という事実を利用した。検察側もこの雰囲気を利用した。

  3. 12人の被告のうち、石田大尉と民間人葛木による裁判記録にある証言は、誰が読んでも首をかしげざるを得ないほど、疑わしい。

  4. 能崎司令官は、司令官としての誇りを捨て、身の保身を図っている。

  5. 自殺した大久保中佐や精神に異常をきたした池田中佐はさておき、岡田を含めた他の証言を突き合わせると、オランダ女性の同意書(2か国語)なしの強制連行は否定される。

  6. 岡田と親しかったL/F嬢(道子)の証言は噴飯ものだ。同胞と結束するために、嘘にうそを重ねている。

  7. 軍事裁判記録と本書を重合わせ読むことにより、バタビア軍事裁判は、帳尻合わせをした茶番となる。再審請求ができるならば、岡田は無罪となる。死後のオランダ女性はキリスト教により、嘘を赦されるのだろうか。石田や葛木は仏教と神道により、仏や蝶になるのだろうか。

yuki ★★★★★
死刑にならなくていい人が死刑に
部下や現地の人間をしっかりと大切に処遇できた才覚の持ち主が、汚名を着せられて死刑にされた。オランダ女性たちは同国人の狭量さを知っているから、責任を問われる前に被害者として立ち回り、自分たちを手厚く処遇した人のことも偽証をしたのだと思う。フランスなどでナチス協力者とされた女性たちが丸刈りにされたのに通ずる。中には堂々と被害者として本を書いている女性もいるが、その本の中では自分たちはインドネシアで素晴らしい統治をしていたと書いていたので、どこまでも独善的・押しつけがましいヨーロッパ気質そのままで、真実性に疑問を感じていたが、今回この本を読んで、外郭が理解できたように思える。韓国人の慰安婦と何ら変わらない。収容所の物資の欠乏などから女性としてそのような状態に追い込まれたのは、同じ女性の目から気の毒に思えるが、自分を正当化するために処遇改善をした人物を陥れたのは卑怯だし、死刑に追いやった後も良心の呵責もなく、本まで出版した女性は最低だと思う。もし、インドネシアが独立した後、インドネシア人が裁いたなら、こんな判決は出なかった。

火盗改 ★★★★★
「スマラン慰安所事件の真実」
大東亜戦争中は、海外の様々な駐屯地で中堅の軍人として才覚を発揮し、戦さにおいても軍人として異能を発揮したほか、後方部隊においても持てる能力を充分に発揮して活躍した軍人が岡田慶治少佐だ。
 その行動の詳細が「獄中日記」に淡々と記述されている。戦後、日本に復員して平和日本で更なる活躍をする筈の男が運命の悪戯でBC戦犯として獄に繋がれたため、この「獄中日記」が生まれたわけで、後世の人間としては実に有り難い、貴重な「日記」といえる。
 実は軍人の日頃の仕事内容など知らぬまま生きてきた戦後の我々にとって岡田少佐の「業務日誌」ともいえる詳細な記述は、軍人の様々な業務内容を具体的に知る希少な機会でもある。
 これだけでも貴重な日記なのだが、日本軍にわずか9日で負けてしまい捕虜収容所に収容された敗戦国・オランダ人から希望者を募って設置したのが「スマラン慰安所」で、将校用として8人の女性が応募して「慰安」の職に従事していた。
 岡田の日記によると、昼間はテニス、ピアノに興じる自由を謳歌していたのがこの女性たちの日常だった。もちろん、体を売るというビジネスが大前提ではあったが、「強制連行」など微塵もあるわけがない。
 ところが、戦況が悪化し、日本の敗戦が決まった途端、彼女たちの立場に天地がひっくり返るような大変化が起きて、戦後の日本で平和に過ごしていた岡田が現地で獄につながれる羽目に陥ってしまった。
 岡田は獄中手記で次のように書いている。「将校クラブの婦人たちをよく可愛がってやったつもり……その彼女たちが告訴している。それも嘘八百を並べて……時勢が変ったので我々に協力していたことになっては彼女達の立場がないのかと想像……起訴状を見ると首謀者にされている……『そうか飼犬に手を咬まれたのだ。もう何も言うことはない』と覚悟した……敵の銃口の前に立って、日本軍人の死に態を見せてやることではなかろうか」
 岡田少佐という人間がなんと素晴らしいことか。大食漢、大酒飲み、女好き、釣り、マージャンなど遊びも好きという型破りの男だが、軍人、商売人、その他様々な能力に優れている。その上、人情に熱い男で卑怯なことが嫌いというのもいい。もし生きていたら政治家、実業家、いずれにしても日本を代表する人物になっていたに違いない。本当に惜しい男を失ったものだ。

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