広告経済の次 #21: 「ネトフリ、WBC独占中継」に思うこと
ネット配信へのシフトがここまで来ましたか・・・
もちろん現在のルールにのっとった正当な商取引でしょうから、
良い悪いを議論する話ではないとは思いますが・・・
でもこの流れが、果たして人々を幸せにするのか、
考える意義はあると思います。
まず、最初に気になったのは、
子どもたちへの影響。
前回のWBC、日本戦は軒並み
視聴率 40% 越えだったそうです。
それに対して、
国内のネットフリックスの契約者数は
2024年上期 1,000万人を超えたばかり。
来年にかけて伸びたとしても、
過半数の家庭では WBC を生で観られないことになりそう・・・
もしかすると、子育て世代の加入率は高く、
観ることができる子どもは多いかもしれませんが、
それでも全員にはならないでしょう。
朝の小学校の教室での
「昨日の決勝みた? 大谷ヤバかったね!」
「・・・うち、ネトフリ入ってないから・・・」
みたいな切ない会話を
想像してしまいます。
だからといって、
「国民的大会はネット独占配信禁止」
なんてルールを作ればいいわけでもないですね・・・
公共的な面を重視するか、
民間のビジネスの自由競争を重視するか、
といえば、WBCはどう考えたって、
民間のビジネスですものね。
こういうところで NHK が出てきてしまうのも、
民間のビジネスを邪魔するのは
フェアではないと思いますし。
そう考えると、
WBCが、野球界の将来の発展のために、
配信について何らかの条件をつける、
という選択肢もありそうですが、
きっと、それに見合う放映料を提示できる民放が
ないのかもしれません。
そして、この「放映料」を支えてきたのが、テレビCMでした。
私、これまで散々、広告は嫌いだ、と言ってきましたが、
それは、ネット経由の個別化・密室化した広告のことで、
マスメディアの広告は、そんなに嫌いではないです。
だって、マスメディアでは、
品のない広告や悪質な広告は、
メディアの評判に直結するので、
ちゃんと選別しますから。
観て面白かったり、
会社のブランドイメージをアピールするような、
「いい」広告が生き残ってたわけです。
中でも、
スポーツって、共時性が重要なので、
(生放送でスキップされにくく、
みんなでCMも話題にすることができる)
企業のブランドイメージの宣伝に
ぴったりの媒体だったと思います。
しかも野球は攻守交代がたくさんあって、
視聴者にウザがられずにCMを挟めます。
そんな最優良コンテンツともいえる WBC でさえもが、
サブスクのユーザー囲い込みの「道具」になってしまうというのは、
やっぱり寂しいし、心配なんですよね・・・
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