事業計画の用語 #8: プレシード、シード、シリーズA
前回、ユニコーンやT2D3という、SaaS のビジネス規模や成長スピードの話をしましたが、そうした成長を実現するためには、多くの場合、自己資金だけでは足りず投資家からの資金調達が必要になります。
そこでは「プレシード」「シード」「シリーズA」などの言葉が使われるようです。私の勉強も兼ねて、整理してみます。
(1) スタートアップにおける投資の考え方
スタートアップが成功するには、優れたプロダクトを開発する必要があり、そのためには、まとまった開発資金が必要です。
しかし、ここに大きなジレンマが生まれます。投資家からすれば、まだ成功が不確かな「アイデア」の段階で、その「まとまった資金」を投じるのは非常にリスクが高い。一方で起業家は、その資金がなければ成功を証明するためのプロダクトを作ることすらできません。
この「ニワトリとタマゴ」のような問題を解決するために、スタートアップで採用されているのが「ステージ」という考え方です。
一度にすべての資金を投じるのではなく、事業の進捗に合わせて、段階的に信頼と資金を積み上げていきます。そして、その一つ一つのステージには名前がつけられていて、それぞれのステージで何を証明すべきかが概ね決まっています。「プレシード」「シード」「シリーズA」などは、まさにこのステージを表す名前です。
※ これらの「プレシード」「シード」「シリーズA」などは、その資金調達のイベント (ラウンド) につけられている名称ですが、それに続く「ステージ」の名称としても使われています。
(2) 一般的なステージ
ステージの名称や範囲には揺らぎがあるようです。
調べてみた限りでは、以下のステージに分けて資金調達するのが一般的なように思いました。
プレシード (Pre-seed)
時期: アイデア検証・初期プロトタイプ段階
調達額: 数百万円〜数千万円
投資家: エンジェル投資家、シードVC (ベンチャーキャピタル)
証明すべきこと: 解決すべき課題の存在
シード (Seed)
時期: MVPの完成・初期顧客獲得段階
調達額: 数千万円〜1億円程度
投資家: シードVC、コーポレートVC
証明すべきこと: PMF (Product-Market Fit) の達成
シリーズA / アーリーステージ (Series A / Early Stage)
時期: ビジネスモデル確立・本格成長段階
調達額: 数億円〜十数億円
投資家: 大手VC
証明すべきこと: 持続可能な成長モデル
シリーズB以降 / ミドル&レイターステージ (Series B, C, D... / Middle & Later Stage)
時期: 事業拡大・国際展開段階
調達額: 十数億円〜数百億円
投資家: 大手VC、プライベートエクイティ
証明すべきこと: 市場シェア拡大
(3) 参考情報
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