【S1|形のルール】口が消えた #4
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第4話|自由は、逃げ場をなくす
制限がなくなると、自由が増える。
そう教えられてきた。
選択肢は広がる。
可能性も広がる。
けれど、増えたのは本当に自由だろうか。
増えたのは、逃げ場のなさではないか。
制限があるとき、
判断の理由は外側にある。
「そういう前提だから」
「構造上、必要だから」
「条件がそう決めているから」
そう言える。
だが、前提が消えた瞬間、
その盾はなくなる。
どれを選んでもいい。
だからこそ、なぜそれを選んだのかが
むき出しになる。
自由とは、選択肢の多さではなく、
根拠の不在だ。
理由が外にないとき、私たちは自分の内側を覗くしかない。
それは、案外落ち着かない。
制限があるとき、
形は条件に支えられていた。
制限がなくなったとき、
形は思想に立たされる。
隠せない。
形は、そのまま考え方になる。
逃げられない。
自由は、創造を解放する。
同時に、自分の浅さも深さも露出させる。
では、
何を根拠に、形を立てるのか。
つづく。
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