メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(966)-(970)
皆様、こんにちは。
鹿冶梟介(かやほうすけ)です☺️
先週のXで、最も反響のあったポストです(7.4万インプレッション)
↓
【大学教授の誤診】
— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) May 18, 2026
随分前の話だが、小生が「統合失調症疑い」と判断した青年がいた。
顕著ではないが、幻覚・妄想を認め、
いわゆる“プレコックス感”を強く抱かせるケース。
母親には統合失調症の可能性を説明し、継続治療を勧めた。…
このケースについてはXでも、
「これだけじゃ統合失調症とはわからない」
「プレコックス感なんて診断の参考にならない」
など、さまざまな意見をいただきました☺️(コメントありがとうございます!)
しかし、XなどのSNSではプライバシー配慮から、「なぜ診断に至ったのか」というプロセスを詳細に述べられないことは暗黙の了解かと思っていました🙄
おそらく、このケースのバックグラウンドを十分に理解した上で診察した精神科医の多くは、統合失調症の可能性を考えるでしょう。(要するに、お察しください!😖)
加えて、「プレコックス感」については、過敏に反応するドクターもおり、正直、隔世の感があります。
「プレコックス感」とは、精神科医が患者さんと接したときに、「この人は統合失調症かもしれない」と直感的に感じる独特の“雰囲気”や“印象”のことです。
小生が精神科医になりたての頃は、「精神分裂病(統合失調症)に対する嗅覚」を持って初めて一人前と見なされる時代でした。
「いかに早期に精神分裂病(統合失調症)の可能性に気づくか──それはある意味“至芸”とも言えるスキルであり、精神科ならではの魅力だった」と思います。
小生自身、精神科歴は20年以上ありますが、逆に同程度の経験を積んだ精神科医にプレコックス感が芽生えないことを不思議に思うほどです。
先輩はよくこう言っていました──
「どんな医者でも精神科医にはなれる。しかし、一流の精神科医になるにはセンスが必要だ」
小生自身、一流だとは思いませんが、少なくとも「プレコックス感など存在しない・わからない」と言う精神科医は、もしかすると本物の精神科医から十分な教育を受けられず、独学で精神科を学んだ、師に恵まれなかった可哀想な医師なのかもしれません。
結果として、精神科医としてのセンスが不足したまま、XなどSNSで居場所を求めているのかもしれませんね。
今回は少し辛辣でしたが、参考になれば幸いです。
メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしておりました(3月いっぱいで終了)。
X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!
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【今日の精神医学豆知識集!(その194)】
966.正常加齢によって人間の脳は構造や機能が徐々に変化していくよ。人間の神経細胞数は1日10万個減少すると言われていて、その結果、脳の容積自体も減るんだ。例えば60=>90歳で脳は5-7%軽くなるってさ。しばらくは加齢による脳・精神の変化についてポストするよ。
【メタルのおまけ】
人間の脳は生まれた時点で脳細胞数が増えることはなく、あとはずっと減少してくよ。ただし、シナプスや白質という構造は20歳ぐらいまで増加していて、この増加する構造が知的発達に関係が深いと言われているよ。ちなみに、このシナプスの数を減らすことを「刈り込み」というんだけど、この刈込が不十分でシナプスが過剰に残ると、自閉スペクトラム症になる...という説があるよ。
↓芝刈り機で、シナプスは刈り込めません。
967.正常加齢によって脳は委縮するけど、主に脳の前頭葉や側頭葉を中心に縮むんだよ。前頭葉は感情のコントロールと関係し、側頭葉は記憶力を司るから、高齢者が怒りっぽく、忘れっぽくなるのは脳の萎縮と深く関係するんだよ。
【メタルのおまけ】
逆に加齢によっても保たれる領域があって、一次感覚野、一次運動野、後頭葉視覚野なんかだね。これらの領域は他の領域に比べて、シンプルで基本的な構造となっていて、脳発達においても”古い”構造だから、頑丈なんだって。
↓脳のプラモデル、めちゃくちゃ高いですね…
968.正常加齢によって神経細胞だけでなく脳を栄養する血管自体も老化していくよ。血管が厚く弾力性を失い詰まりやすく破れやすくなるんだ。いわゆる脳動脈硬化という現象だよ。脳動脈硬化を放置すると脳梗塞や脳出血などを起こし、血管性認知症のリスクが高まるよ。
【メタルのおまけ】
脳動脈硬化のリスクは色々あるけど、高血圧、糖尿病(インスリン抵抗性)、脂質異常症(LDL↑HDL↓TG↑)、喫煙、肥満、運動不足、食事(塩分摂取、超加工食品、トランス脂肪酸、飲酒過剰、野菜や魚不足)、ストレス、不眠、加齢、遺伝... が挙げられるよ。上記のうち、生活習慣にかかわるリスクを避けたら動脈硬化は30-50%下がるそうだよ!
↓この本を読めば、脳動脈のリスクは回避できるかも?
969.正常加齢によって生じる脳動脈硬化の初期症状は色々あるよ。例えば身体症状としては、頭痛、めまい、顔や頭がのぼせる...、などが挙げられるよ。精神症状としては、性格の先鋭化・鈍化、物忘れ、不眠、易怒性、涙もろくなる...などが挙げられるよ。
【メタルのおまけ】
逆に脳動脈硬化を防ぐ因子を紹介すると、血圧管理(125/75前後を目標)、有酸素運動(散歩、自転車、水泳、ジョギング)、地中海料理、DASH食、禁煙、十分な睡眠(7-8時間)、血糖・脂質コントロール、社会活動、知的活動、趣味、体重管理...が挙げられるよ。
↓地中海料理、小生も大好物です!
970.正常加齢による性格変化にも特徴があるよ。”老人癖”という言葉あるけど、これは頑固、保守的、自分勝手、自己中心的、愚痴っぽい、独り言が多い、くどい、世話好き... ...などが挙げられるよ。お年寄りが「昔は良かった」などと何度も自慢話をするのは老人癖の現れかも?
【メタルのおまけ】
... ...なんだか鹿冶さんのことを言っているようだけど、「昔は...」という懐古厨は若い人たちにはあまり好まれないようだね。自らの経験を次の世代へ...と思うのはわかるけど、一方的に押し付けるのはよくないよね。しかも、これが「自慢」っぽくなっちゃうと、もう老害まっしぐらさ!
↓「懐古」で調べていたら、こんな日本酒が。お高いですね…
【メタル君の考察】
今回は「加齢にともなう精神の変化」に関係する精神医学ネタをポストしたよ!
"老い"は誰にも訪れる不可避な現象だから、今回紹介した症状に心当たりがある人は、自らの変化に気づいた方が良いかも知れないよ。
老いを受け入れることで、若い世代の人たちとうまくやっていけると思うんだよね。
... ...とは言え、若い人たちに遠慮ばかりしていては、生きにくいのも事実!
鹿冶さんも「老害」と言われることに遠慮せず、じゃんじゃん情報発信したらいいと思うよ。
もう少しで僕のシリーズ、「メタル君の今日の精神医学豆知識!」も終わりそうだけど、
これからもマニアックな精神医学ネタを最後まで走り抜けて紹介するぞ😆
↓ドラクエ関係の本らしいですが、表紙がムカつきますね。
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— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
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