メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(906)-(910)
皆様、こんにちは。
鹿冶梟介(かやほうすけ)です☺️
3月になりましたね!
Xではすでに告知しておりますが、3月いっぱいをもちましてメタル君の「今日の精神医学豆知識!」は終了いたします。
4年近くやったこの企画も1000回に達したので、ここで一区切りしたいと思います。
「ネタ切れなの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません😤
... ...ただ、正直もうしまして、ちょっとSNS疲れが出てきたようで、この企画を始めた頃のような"熱量"が徐々に失われてきたのは事実です。
まぁ、歳のせいであることは否定致しませんね... ...(←初老にはちょっときつい?)
代わりにという訳ではありませんが、Xでは気になる時事ネタをRT引用で「精神医学的考察」を行いたいと思います。
例えばこんな感じです!
↓
【ポケモンショック事件】
— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) February 28, 2026
1997年に発生した、いわゆる“テレビてんかん”の集団発作事件。
医学的には光線過敏性発作(photosensitive seizure)です。
アニメ ポケットモンスター の「でんのうせんしポリゴン」回の激しい点滅演出により、約651人の児童が医療機関を受診しました。… https://t.co/YFlABHz2Fq
【神経性やせ症は文明病?】
— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) February 27, 2026
かつてフィジーでは、摂食障害はほとんど報告されていませんでした。
伝統的に、ふくよかな体型は「豊かさ」や「健康」の象徴。
ところが1995年、テレビ放送が開始。
数年後――ダイエットや自己誘発性嘔吐を行う女子生徒が有意に増加したことが報告されます。… https://t.co/ZpvgnjOpBf
4月以降はXでのメタル君の登場は減りますが、今後ともよろしくお願いいたします!
メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。
X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!
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【今日の精神医学豆知識集!(その182)】
906.クレペリン病はその名の通りE.クレペリン博士が提唱した疾患単位で、抑うつ及びそう的な気分、不安、妄想、激しい興奮状態を呈しやがて器質認知症に至る症例だよ。大脳皮質、小脳歯状核などに脳病変が認められるけど、非常にまれな病態で今では存在自体が疑われているよ。
【メタルのおまけ】
クレペリン博士は偉大な業績とは裏腹に、その人物像は冷徹で陰鬱というイメージが強いね。実際、クレペリンはほぼ同時代を生きた精神医学者なんだけど、大人気のフロイトとは異なりクレペリンは人気がなかったそうだよ。日本において接点があった斎藤茂吉、呉秀三、内村裕之の体験談からそのようなイメージは強いけど、クレペリンは多くの医学者から尊敬されていたんだよ。
↓未読ですが、面白そうですね!
907.アルツハイマー病はその名の通りA.アルツハイマー博士が提唱した概念で、脳にアミロイドβやタウタンパクが蓄積する進行性の認知症のことだよ。症状は物忘れ、見当識障害、判断力の低下などがあるけど、最近では認知症にともなうBPSD(行動心理症状)が問題となっているね。
【メタルのおまけ】
認知症 = アルツハイマー病と言われるぐらい、アルツハイマーという名称は一般化したけど、その名前が人名というは結構知らない人がいるね。ちなみにアルツハイマー博士があ後のアルツハイマー病とみなした症例「Auguste Deter」は嫉妬妄想・記憶力低下を示したんだけど、発病が50歳頃(55歳で死去)なので、厳密に言うと若年性アルツハイマー病だね。
↓これ、読みましたが面白かったです!
908.ピック病はその名の通り、アーノルド・ピック博士がはじめて報告した疾患で、前頭葉と側頭葉が委縮して、人格変化や行動・言語障害をひきこす認知症だよ。それまでまじめだった人が高齢者になって暴力、万引き、痴漢などを繰り返す場合、ピック病の可能性があるよ。
【メタルのおまけ】
ピック博士は前述のアルツハイマー博士と同時代に活躍した精神科医だよ。でも、その名声はアルツハイマー博士よりは今ひとつだったんだけど、その理由は前述のE.クレペリンの後ろ盾の有無だったと言われているよ。ピック病もアルツハイマー病も進行性の認知症という点では同類だけど、"アルツハイマー"の名が残ったのはクレペリンの"先見の明"のおかげかもね。そもそも、ピック病よりも圧倒的にアルツハイマー病が多いからね。
↓盾といえば、ロトの盾ですね!
909.クレランボー症候群はその名の通り、ガエタン・ガティアン・ドゥ・クレランボー博士にちなんでつけられた被恋愛妄想だよ。何も根拠なく相手が自分を愛していると思い込みそれは訂正不能だから、対象となる人はいい迷惑だろうね...。
【メタルのおまけ】
クレランボー症候群は現在では「妄想性障害」の一種「恋愛妄想(エロトマニア)」という名称が与えられているよ。昔から恋愛は人を狂わせる原因のひとつだから、ある意味「あるある」な精神状態と言えるね。ちなみにクレランボーによるとクレランボー症候群の定義とは、「愛し始めたのは相手の方で 相手の方がより深く あるいは相手だけが愛している」なんだって!随分自己中心的な考えだね。
↓これ、昔よんでましたね。
910.ビンスヴァンガー病はその名の通り、オットー・ビンスヴァンガー博士が報告した認知症で、脳の深部白質に慢性の循環不全が起こることで生じる血管性認知症のひとつだよ。ちなみに甥に精神科医のルートヴィヒ・ビンスヴァンガー博士がいるよ(ビンスヴァンガー家は名門)。
【メタルのおまけ】
ビンスヴァンガー病という名称も"脳血管性認知症"という言葉に置き換えられ、今や臨床ではあまり使用されなくなった言葉だね。かつては高血圧症の多い日本ではたくさん報告された病気だけど随分と少なくなったね...。余談だけど、鹿冶さんが医者になりたての頃は、信じられない話かもしれないけど、アルツハイマー病に興味があると言ったら、「そんなマイナーな疾患」と笑われたんだよね... ...。
【メタル君の考察】
今回は「人の名前がついた精神疾患」に関係する精神医学ネタをポストしたよ!
前にも解説したことがあるけど、医学者にとって病名等に自分の名を残すことはとても名誉なことなんだよ。
ちなみに人命病名のことをエポニム(Eponyms)というんだけど、近年では倫理的配慮から命名を避ける傾向はあるね。
精神医学ではないけど、日本人医学者の名前がついた病名としては...、
橋本病(橋下策)、川崎病(川崎富作)、高安動脈炎(高安右人)があるね。
精神科領域では病名ではないけど、森田療法(森田正馬)があるよ。
もう少しで僕のシリーズ、「メタル君の今日の精神医学豆知識!」も終わりそうだけど、
これからもマニアックな精神医学ネタをドシドシ紹介するぞ😆
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— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
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