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「介護の大変さを、少しでも、やわらげる方法」③気分転換の方法を見つける

 家族の介護をされている方にとって、いつまで続くか分からない毎日は、日常だとは思いますが、今は、それに加えて、感染症のことで、さらに、負担が増えているのかもしれません。

 そのことに対して、何か分かったようなことを言うことも失礼だとは思うのですが、それでも、ほんの少しでも負担感というか、ストレスを減らせる方法は、お伝えすることができるとは思います。

 時間的にも余裕がなく、どこかへ出かけることも出来ない場合がほとんどだと思いますが、この「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」シリーズ(これも、勝手にシリーズ化します。すみません)では、何回かに分けて、お金も時間も手間もなるべくかけずに、少しでも気持ちを楽にする方法を考えていきたいと思います。何か違うことを試みること自体も、おっくうだとは思いますが、少しでも気が向いたら、試してみてもらえたら、幸いです。

 「介護の大変さを、少しでも、やわらげる方法」シリーズ第3回目のテーマは、「気分転換の方法を見つける」です。

 ストレスが重過ぎて、何も出来ない。何も考えられなくて、時間が少しでもあいたら、ぐったりしていることしかできない。それは、そうしないと、そういう負担の時期を乗り切れない、ということだと思います。ただ、その時期を少し過ぎて、ちょっとだけ余裕が出来てくると、気分転換をしないと、みたいな気持ちになり、そして、どうしたらいいか、分からない、といった方もいらっしゃるかもしれません。

 そんな方に少しでも役に立てば、と思っています。ご自分に合いそうな方法を選び、気が向いたら試してもらえたらと考えています。


1.  この1ヶ月を振り返り、自分が少しでもリラックスした時を思い出してみる

 毎日、目の前のことに追われて、ご自分が大変であることにも気がつかないくらいかもしれませんが、それでも、少しでもいいので、10分ほどでも、たとえばデイサービスの時間とか、完全に他のことを忘れてもいい時に、この1ヶ月を振り返ってみてもらえませんか。

 そんなに大きく気分転換できた、とか、気持ちよかった、といったことでなくても、ほんのちょっとだけ気持ちが楽になったわずかの間だけ他のことを忘れられた。
 そんな小さい出来事はなかったでしょうか。
 
 たとえば、空を見上げる。散歩する。冷たい水で顔を洗う。ちょっと鼻歌を歌う。誰かの笑顔を見る。バスに乗って、次に降りるボタンを押す。ゴミ箱へ投げたゴミが一度で入った。ドラマが面白かった。知らない音楽が気持ちよかった。誰かに話を聞いてもらった。天気がよかった。

 なんでもいいのですが、その中で、短い時間で、自分だけでできることで、手軽にできること。これだけ条件を出して申し訳ないのですが、そんなことがあったら、1日の中で、そのことを、1回でいいので、試してもらえませんか。

 ちょっといいかも、くらいの感触があったら、毎日、時間がある時に、それこそ、1分間でいいので、気が向いたらおこなうような「いい習慣」になれば、と思っています。

 もし、振り返って、何もない、と思われたら、無理をされないほうがいいと思います。振り返って、気持ちが重くなったり、暗くなった場合は、その振り返ることも、やめたほうがいいと思います。

 それでも、苦痛でなければ、自分のことを考えた時間そのものは、大事だと思います。こうしたテーマにこだわらずに、自分のことを考える時間を、作ってもいいのかもしれません。


2. これまでで、楽しかった1日を思い出してみる

   過去のことを思い出しただけで、辛くなる、といった方が、いらっしゃったら、その方は試みられないほうがいいと思いますが、そうでない場合は、さらに過去まで、時間を伸ばして、振り返ってもらえませんか。

  趣味も気分転換もなかった、といった方でも、過去の自分は意外なことを楽しみにしていた可能性があります。それを元に短い時間で出来る気分転換を、自分で新たに作り上げていけるかもしれません。

   それに、その思い出すこと自体が楽しく、その思い出を今まで忘れがちであったとしたら、その時間そのものが、気分転換になっている可能性もあります。

 ただ、繰り返しになりますが、思い出すことで、気持ちが重くなったり、あまりにも深く気持ちの中に入りそうでしたら、無理せず、中止し、出来たら自分の体に注意を向けながら、何度か深呼吸してもらえたら、と思っています。


3. 子供時代のことを思い出してみる

 これも、おすすめしておいて、申し訳ないのですが、子供時代のことを思い出したくない、という方には、難しいと思います。それでも、それ以外の方には、試していただきたいと思っています。
 
 今、この瞬間は、子供時代のことは何も覚えていないし、その頃から趣味も気分転換もなかった、といったことを思われるかもしれません。そうであっても、やはり、安心できる環境の時に、ゆっくりと思い出してください。

 子供の時、小学校に入る前、何をしていましたか?何をしている時に、楽しめましたか?ただ、ぼんやりしていたとして、何を見ていましたか?毎日のように行く場所はありましたか?好きなところはありましたか?季節は、いつが好きでしたか?

 そんなことを考えて、もし、何か浮かんできたら、すぐに、それが何か分からなくても、しばらくそのイメージを大事していけば、もっと具体的な像になるかもしれません。また、イメージはあいまいなままかもしれませんが、自分が心地いいかどうかは、そっと確認をして、もし、気持ちが重くなったり、暗くなったりしたら、続けない方がいいと思います。

 ただ、その時に、それまで忘れていたような小さな楽しみ、密かな気分を晴らす方法、などが見つかり、それが、今でも出来そうでしたら、試してみてください。それが、安全におこなえることで、それほど時間がかからなかったら、やってみてもいいかもしれません。

 それが、ただ土をこねることだったり、草花をつむことだったり、石を拾って眺めることだったりしても、ご本人の気持ちが少しでも楽になるのでしたら、試してみる価値はあるかと思います。

4. 大声を出してみる

 負担のかかる毎日が続いて、いつまで続くか分からないと、どうしようもなくイライラしてしまうことがあるのでは、と思います。

 その際、「うーっ」というような気持ちが高まった時に、可能であれば、大きな声を出してみるのは、どうでしょうか。もちろん、そのまま家で大声を出せば、ご近所に響いたりすることも気になるので、よくある方法ですが、たとえば、クッションに顔を押し付けて、大声で言いたいことを叫んでみたりする。もしかしたら、大声を出す事自体が難しくなっているかもしれませんが、まずはやってみてもいいかもしれません。

5. 食器をこわしてみる

 これも人によりますが、もう使わなくなった食器を安全な場所に叩きつけて壊すと、普段やらないだけに、ちょっとした気分転換になる可能性もあります。片付けが大変になるとかえってストレスが増えてしまうこともあるので、微妙に気分転換の程度は減るかもしれませんが、大きいゴミ袋を用意して、その中で壊すようなことをすると、後片付けは楽になると思います。


 今回は、以上です。
 もし、合わないと感じられた場合、あるいは、思い出す作業によって、少しでも気持ちが暗くなったり、重くなったりすると、それはかえって気持ち的にはマイナスになってしまうかもしれないので、無理をして試みないほうがいいと思います。

 ただ、どのように試しても、今回の方法が、ご自分には合わないということでしたら、すみません。その場合、もし、まだ未読の場合は、これまでの2回分のシリーズを読んでいただければ、とも思います。(クリックすると、その記事に行きます↓)

介護の大変さを、少しでもやわらげる方法① 自然とふれる

介護の大変さを、少しでも、やわらげる方法②書くこと


 次回は、「介護の大変さを、少しでも、やわらげる方法④」の予定です。書き上げたら、こちらにもリンクさせてもらいます。


(他にも、介護のことをいろいろと書いています↓。クリックして読んでいただければ、ありがたく思います)。

介護books③「介護に慣れてきたけど、希望が持てない人に(もしよろしければ)読んでほしい6冊」

家族介護者の気持ち」②「いつまで続くか、分からない」と、「先を考えられなくなる感覚」

家族介護者の気持ち③「死んでほしいは、殺意ではない」

「介護時間」の光景④「林」と「紙」 4.15

介護離職して、10年以上介護をしながら、50歳を超えて臨床心理士になった理由②


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越智誠  臨床心理士/公認心理師  『家族介護者支援note』  この記事を読んでくださり、ありがとうございました。もし、お役に立ったり、面白いと感じたりしたとき、よろしかったら、無理のない範囲でサポートをしていただければ、と思っています。この『家族介護者支援note』を書き続けるための力になります。  よろしくお願いいたします。