私は、再生可能エネルギーに反対しているわけではありません
私は、すべての再生可能エネルギーに反対しているわけではありません。
これからの環境やエネルギーのことを考えれば、再生可能エネルギーは必要なのだと思います。
ただ、勉強会に参加して話を聞く中で、私は一つの疑問を持つようになりました。
進め方は、このままでいいのだろうか。

大きな風車を建てるには、それを支えるための大きく頑丈な基礎が必要です。
山を切り開き、工事用の道路をつくり、コンクリートを使って土台を造る。
風車だけを見ていると、自然の力を利用した環境に優しい発電に見えます。
でも、その足元で何が行われているのか。

私は、勉強会に参加するまで知りませんでした。
森林を伐採すれば、そこに暮らしていた動物たちの環境も変わります。
北海道にはヒグマやエゾシカなどの野生動物が暮らしています。
開発によって餌場や移動経路が変われば、人里に近づく動物が増える可能性もあります。
人と動物の距離が近くなれば、事故が起きることもある。
そして危険だと判断されれば、最終的には駆除されることになります。
だからといって、風力発電だけが原因だと単純に言える話ではありません。
気候や餌の不足など、野生動物が人里へ現れる理由は一つではないからです。
それでも、発電設備を建てるということは、風車を一本置くだけの話ではない。
周辺の自然や地域の暮らしまで含めて考えなければならないことなのだと思いました。
もう一つ気になったことがあります。

風車には耐用年数があります。
何十年か経てば、いつかは使えなくなる日が来ます。
その時、誰が解体するのでしょうか。
誰が撤去費用を負担するのでしょうか。
誰が、山や土地を元の状態に戻すのでしょうか。
事業を行う会社の中には、合同会社として設立されているところも少なくないと聞きました。
もちろん、合同会社だから悪いという話ではありません。
合同会社でも、きちんと責任を持って事業を行っている会社はあるでしょう。
ただ、風車が役目を終える数十年後まで、その会社が存在している保証はありません。
撤去や原状回復が必要になった時、会社に資金がなかったら。
すでに会社そのものがなくなっていたら。
最終的に対応するのは、誰なのでしょう。

事業者が対応できなければ、行政が処理せざるを得なくなる可能性があります。
行政が対応するということは、そこに使われるのは税金です。
利益は事業者が得る。

しかし、最後に残された設備の処理は地域と行政が引き受ける。
もしそのような仕組みになってしまうのなら、それは本当に持続可能なエネルギーと言えるのでしょうか。
私は、海外資本だからすべて悪いと言いたいわけでもありません。
ただ、国のルールが曖昧なまま、補助金や制度だけが先につくられれば、条件のよい土地は当然、国内外の事業者から注目されます。
事業を始めやすく、撤退する時の責任が曖昧なのであれば、そこを利用しようとする会社が現れても不思議ではありません。
それをすべて自治体の責任にするのも違うと思います。
国が再生可能エネルギーを推進する。
法律や制度をつくる。
その一方で、実際にどこへ建てるのか、住民へどう説明するのか、問題が起きた時にどう対応するのかは、地域や自治体へ任される。
私には、
「法律はつくったから、あとは行政でよろしく」

と、丸投げしているようにも見えてしまいます。
行政も、国の基準やルールが曖昧な中で対応を求められれば、困るのではないでしょうか。
建ててもよい場所。
建てるべきではない場所。
自然環境や住民生活への影響。
事業者の資力や責任。
解体費用の積み立て。
事業者が撤退した場合の対応。
そうしたルールを先につくってから、事業を進めるべきではないのか。
ど素人のおばちゃんは、そう思うのです。
私は、再生可能エネルギーに反対したいわけではありません。

必要なものだからこそ、急いで数を増やすだけではなく、最後まで責任を持てる仕組みをつくってほしい。
建てる時だけではなく、使い終わった後まで考えてほしい。
環境に優しいと言われるものが、数十年後の地域に大きな負担を残すのであれば、それは本当に環境に優しいものなのだろうかと思います。
制度は、つくれば終わりではありません。

誰が運用し、誰が責任を持ち、問題が起きた時に誰が対応するのか。
そこまで決めて、初めて制度として機能するのではないでしょうか。
私はこれまで、制度やルールがあっても、適切に運用されなければ、そこで働く人や地域の人が苦しむことを経験してきました。

だからこそ、再生可能エネルギーについても、同じように考えてしまいます。
制度の隙間や、責任の曖昧さによって苦しむ人が、一人でも減りますように。
そして、何十年か後に地域の人たちが、
「こんなはずではなかった」
と困ることがありませんように。
私は専門家ではありません。

まだ知らないことも、理解できていないこともたくさんあります。
だからこそ、これからも知ろうと思います。
知ることは、賛成することでも、反対することでもありません。
自分で考えるための、最初の一歩なのだと思っています。
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構造を言語化し、現場と制度をつなぐ
現在は療養中のため、無理のない範囲で地域活動やボランティアに関わりながら、日々感じたことを発信しています。
現場で感じた違和感や、制度との間にあることを、少しずつ言葉にしています。
はじめて読んでくださった方へ。私の活動やCoinBridgeについては、こちらをご覧ください。
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