『タンパク質の底力』 −不足が招く“怪我・不調・不完全燃焼”−
第1章|適量糖質高タンパク質
noteでは主にサッカー選手のパフォーマンスアップにお役立ていただきたいテーマで記事を書いています。ただ、その中でも栄養の重要性についてはサッカー選手にかぎらず、幼いお子さんからご高齢の方まで広く認知してほしいと考えています。「體は食べた物で作られる」の本質は老若男女、世界中の人々に当てはまる真理でしょう。
とは言うものの、実はこうした仕事をするまで私自身がかなり酷いジャンキーでして、ラーメン、コンビニ、ファミレス、お菓子、ジュース、栄養ドリンクなど好き放題に食べて飲んできたボロボロの體の持ち主だったので、徹底的に栄養を意識した食事改革によって劇的に体質が改善してしまいました(笑)
2013年の秋、44歳の時に見舞われた衝撃的なぎっくり腰がきっかけとなり、この道に入ったわけですが、栄養を研究し始めたのは2017年に初めてJリーガーをサポートすることになってからでした。それまでの人生において全く氣にしたことがなかった「食と栄養」という新しい分野に触れてから、私の探究心に火がつきました。知れば知るほど、調べれば調べるほど、自分でもやってみたくなるというのが性でして、2018年に自分自身も本格的な栄養改善に取り組みました。
最初に始めたのが砂糖や人工甘味料などの甘味断ちと精製糖質の制限でした。これと同時に実施したのがビタミン・ミネラルをサプリメントで強化した所謂オーソモレキュラー栄養療法でした。
これが良かったのか3ヶ月ほどで体調の変化が現れました。それまで3日一度の頻度で襲ってきた頭痛がぱたっとなくなったのです。こうなると俄然研究にも力が入り、あれよあれよと栄養ヲタクの道へまっしぐらでした(笑)
という冗談はさておき、Jリーガーたちは栄養強化で体質改善も進みました。新たにサポートすることになった選手については2週間限定で食事メニューのアドバイスもしています。MTR Method®︎が提唱している栄養戦略のコンセプトについては詳細を下記noteにて解説していますので、ご興味ある方はぜひご高覧ください。
私たちが提唱しているサッカー選手の栄養戦略のコンセプトの一つが「適量糖質高タンパク質」になります。崩れた體をニュートラルに戻す体質改善においては糖質制限は一定の効果があります。サッカー選手の走力強化を図るマフェトン理論の実践でも2週間限定の糖質制限を実施します。
しかし、厳しいシーズンを過ごすサッカー選手にとって、これからプロサッカー選手を目指す成長著しい育成年代の選手にとって、良質な糖質を多く摂ることは至上命題となります。糖質はそのままエネルギーとして使われますから、その選手一人一人にとっての適量があります。トレーニングの強度やゲームの前日、当日、後日で糖質量をコントロールできれば理想的です。
米にしろ小麦にしろ糖質は、必要量を比較的摂取しやすい栄養素です。一方、タンパク質はコストがかかりますから氣づくと不足がちになる栄養素と言えます。選手たちとの会話で「そんなに食べなきゃならないんですね!?」という反応が多いのも事実です。
そんな時、私は手っ取り早く卵を勧めます。卵1個で約6gのタンパク質が摂取できます。現役のサッカー選手なら卵は最低4個、大人は3個、子どもでも2個は食べておきたい栄養の王様です!!タンパク質が足りなくなると本当に弊害が多いのです。もちろん摂り過ぎればそれも問題ですが、タンパク質を摂り過ぎる方はあまりいないので、やはりタンパク質不足に注意しておきたいですね。
我が家の卵の消費量は、大人は3個、子どもは2個(4人)、合わせて14個/日。栄養価(コレステロール、良質なタンパク質、ビタミン群)の王様だから、子どもたちの補食も卵料理が多いです。冷蔵庫にはたっぷり卵が保存されています🥚😆🔥
— 續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎ (@kintsuzuike) April 29, 2024
ちなみに、卵の加熱によるの吸収率の違いは下記。… pic.twitter.com/J2QrUlozn0
第2章|タンパク質とは
そもそもタンパク質とは何でしょうか?
英語名はみなさんご存知の「プロテイン(protein)」です。その語源は、ギリシャ語の 「πρωτεῖος(prōteios)」 に由来します。これは 「第一の」「最も重要な」 という意味を持ちます。1838年にオランダの科学者によって命名されました。彼らは生命維持においてタンパク質が最も重要な栄養素であると考え、「第一の栄養素」という意味を込めて「プロテイン」と名付けました。
この語源の通り、タンパク質は筋肉、内臓、皮膚、髪、爪、酵素、ホルモン、免疫細胞など、人体のあらゆる部分を構成する「最も重要な」栄養素の一つです。
タンパク質は、20種類のアミノ酸が結合して作られた高分子化合物です。これらのアミノ酸がさまざまな順序で結びつくことにより、無数の異なるタンパク質が形成されます。人間の体内には約10万種類以上のタンパク質が存在し、それぞれが特定の機能を持っています。
筋肉・骨・皮膚・髪・爪の構成成分(コラーゲン、ケラチンなど)
酵素としての役割(消化酵素、代謝酵素)
ホルモンの材料(インスリン、成長ホルモンなど)
免疫システムを構成(抗体、サイトカインなど)
血液の成分・酸素の運搬(ヘモグロビン)
エネルギー源(ただし、炭水化物・脂質の方が優先)
第3章|アミノ酸を知る
アミノ酸はタンパク質の最小単位のことです。体内のあらゆる機能を支える基本成分です。食事で摂取したタンパク質は胃や腸で分解されアミノ酸になり、アミノ酸は体内で吸収され必要な場所で再びタンパク質として合成されます。
一部のアミノ酸はエネルギーとして利用されたり、酵素やホルモンとして働きます。体内で合成できないため食事から摂取する必要がある必須アミノ酸が9種類あります。体内で合成できますが不足すると機能低下することもある非必須アミノ酸が11種類あります。


■ アミノ酸の特別な役割
「BCAA(Branched-Chain Amino Acids:分岐鎖アミノ酸)」= 筋肉のエネルギー源(バリン・ロイシン・イソロイシン)
BCAAは筋肉のエネルギー代謝に関与し、筋肉の分解を防ぐ重要なアミノ酸群です。筋肉は運動時にエネルギーを消費しますが、BCAAは直接筋肉で分解されエネルギー源として利用 されます。トレーニング中や減量中は筋肉の分解(カタボリック作用)が起こりやすいですが、BCAAを摂ることで筋分解を抑え筋肉を保持 できます。BCAAは乳酸の蓄積を抑えるため、運動時の疲労を軽減し持久力増加に貢献します。
赤身肉、鶏むね肉、魚、卵、大豆 などに多く含まれています。トレーニングの30分前もしくは運動中に摂ると、エネルギー補給と筋肉分解防止に効果的です。「セロトニン(幸せホルモン)」を作るアミノ酸(トリプトファン)
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、精神の安定やリラックス に関与する神経伝達物質です。トリプトファンはセロトニンの前駆体(原料) であり十分な摂取が精神の安定やストレス軽減に重要です。セロトニンはメラトニン(睡眠ホルモン)の材料にもなるため不足すると不眠や寝つきの悪さの原因になり、欠乏状態が続くと不安感・鬱症状に陥ります。
牛乳、ヨーグルト、チーズ、バナナ、ナッツ、鶏肉、大豆製品 などに多く含まれます。朝日を浴びたりトリプトファン摂取でセロトニンの分泌が促進されます。「疲労回復アミノ酸」(アスパラギン酸・グルタミン)
運動後の回復をサポートし筋肉の修復を助けます。
アスパラギン酸(Asp)はエネルギー代謝をサポート し、ATP(細胞のエネルギー)の生成を促進します。アンモニアの除去に関与し疲労物質を速やかに排出します。スタミナ増にも貢献し持久力を向上させます。
グルタミン(Gln)は筋肉の修復を助けます。特にトレーニング後の筋肉疲労回復に必須になります。運動後は免疫が一時的に低下しますが、グルタミンを摂ることで回復が早まります。腸の粘膜を修復し消化機能を維持します。
アスパラガス、豆類、肉類、魚、乳製品 などに多く含まれます。運動直後もしくは寝る前 に摂ると、筋肉回復や免疫システム正常化に効果的です。「血流促進アミノ酸」(アルギニン)
血管を拡張し栄養の供給をスムーズにします。アルギニンは一酸化窒素(NO)を生成し、血管を拡張して血流を改善します。血流が良くなることで、筋肉に必要な栄養(アミノ酸・酸素)がスムーズに届き、老廃物(乳酸)の除去もスムーズになり回復力が高まります。アルギニンは成長ホルモン(GH)の分泌をサポートし、筋肉の成長や脂肪燃焼を促進します。
ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ)、大豆製品、鶏肉、魚、スイカ などに多く含まれます。運動前もしくは寝る前に摂ると、血流改善&筋肉の修復促進に効果的です。
第4章|タンパク質が摂れる食材
タンパク質が豊富な食材を動物性と植物性に分けてみましょう。
■ 動物性タンパク質
肉類:鶏胸肉(皮なし)、ささみ、牛赤身肉、豚ヒレ肉、ラム肉
魚介類:マグロ(赤身)、カツオ、サーモン、サバ、イワシ、エビ、カニ
卵:鶏卵(特に白身)、うずらの卵
乳製品:ギリシャヨーグルト、カッテージチーズ、プロセスチーズ、スキムミルク
投票いただきありがとうございました🙇
— 母と子のモリンガ配合たんぱく【公式】 (@moringa_family) February 17, 2025
✅ 各食材の100gあたりのタンパク質量
🐓 鶏むね肉(皮なし) → 約23.3g
🐟 サーモン(生・銀鮭) → 約20.5g
🥚 卵(全卵) → 約12.3g
🍣 マグロ(赤身) → 約26.4g
👉 正解は…なんとマグロでした!(26.4g/100g)🔥…
食材100gあたりのタンパク質量ですが、最も多いのはマグロ(赤身)です。意外ですが鶏むね肉より若干多いという結果が出ています。
■ 植物性タンパク質
大豆製品:豆腐、納豆、おから、枝豆、テンペ、豆乳
豆類:レンズ豆、ひよこ豆、黒豆、あずき
ナッツ・種子:アーモンド、ピーナッツ、チアシード、パンプキンシード
穀物(比較的多いもの):オートミール、キヌア、全粒粉パン
第5章|タンパク質不足の弊害
タンパク質は第一の栄養素と言われるようにとても重要な栄養素です。體を形作る物質に他なりませんが、タンパク質が不足した時の弊害はとても大きいです。ここでは10個のデメリットを挙げておきましょう。
筋肉量の減少・筋力低下
タンパク質は筋肉の主要な構成要素であり、不足すると筋肉の合成が十分に行われず、筋力低下につながる可能性があります。特に、加齢とともに筋肉の合成能力が低下するため、高齢者にとってはサルコペニア(加齢性筋肉減少症)のリスク要因となることもあります。
予防策:鶏肉、魚、大豆製品、乳製品などの良質なタンパク質をバランスよく摂取することが推奨されます。免疫システムの不調
免疫細胞や抗体の材料となるタンパク質が不足すると、感染症に対する抵抗力が低下する可能性があります。特に、病気の回復期や手術後は、免疫細胞の活性が重要であり、タンパク質の十分な補給が求められます。
予防策:魚、卵、納豆などのタンパク質とともに、亜鉛やビタミンCを含む食品を摂取すると免疫機能の維持に役立ちます。髪の細さ・抜け毛の増加
髪の主成分である「ケラチン」もタンパク質で構成されているため、不足すると髪のコシやツヤがなくなり抜け毛が増える可能性があります。また、爪のもろさや割れやすさにも影響を及ぼすことがあります。
予防策:動物性タンパク質(卵、肉)とともに、ビタミンB群や鉄分を含む食品を組み合わせて摂取することが推奨されます。肌荒れ・シワ・ハリの低下
皮膚のハリや弾力を維持するコラーゲンもタンパク質の一種です。タンパク質が不足すると皮膚の再生が遅くなり乾燥やシワの増加につながる可能性があります。また、傷の治りが遅くなることもあります。
予防策:コラーゲンを多く含む鶏皮、魚の皮、ゼラチンなどを意識的に摂取し、同時にビタミンCを摂ることでコラーゲンの合成をサポートできます。爪の割れやすさの増加
爪も髪と同様にケラチンから作られているため、タンパク質不足によって爪が薄くなり割れやすくなる可能性があります。
予防策:乳製品や大豆製品などのタンパク質に加え、鉄や亜鉛を含む食品(レバー、ナッツ類)を摂取すると爪の健康維持に役立ちます。集中力の低下・脳機能の低下
神経伝達物質の合成にはタンパク質が関与しており、特にセロトニンやドーパミンといった物質は精神の安定や集中力に重要な役割を果たします。タンパク質が不足すると思考力や注意力が低下し、精神的な不安定さにつながる可能性があります。
予防策:卵、魚、大豆製品などのタンパク質とともに、ビタミンB群を含む食品(玄米、ナッツ類)を摂取すると良いでしょう。浮腫みやすくなる
血液中のアルブミン(タンパク質の一種)は、体内の水分バランスを調整する働きを持っています。タンパク質が不足すると、血管内の水分保持能力が低下し、浮腫みやすくなる ことがあります。
予防策:魚や鶏肉などのタンパク質に加え、カリウムを含む食品(バナナ、ほうれん草)を摂取すると水分バランスの調整に役立ちます。代謝の低下・太りやすくなる
筋肉量が減少すると、基礎代謝も低下し、エネルギー消費量が減るため、脂肪が蓄積しやすくなる 可能性があります。特に、タンパク質は食事誘発性熱産生(DIT)が高いため、不足すると消費カロリーが減少することも考えられます。
予防策:肉や魚を適量摂取し、適度な運動を継続することで筋肉量を維持し、代謝を高めることができます。傷の治りが遅くなる
傷が治る過程では、新しい細胞の生成が必要ですが、その材料となるのがタンパク質です。タンパク質が不足すると皮膚や組織の修復が遅れる可能性があります。
予防策:肉や魚などのタンパク質を適切に摂取するとともに、ビタミンCを含む食品(柑橘類)を摂ることで治癒力を高められます。貧血になりやすくなる
貧血といえば鉄分不足がよく知られていますが、実はヘモグロビン(酸素を運ぶ赤血球の成分)はタンパク質と結合することで機能します。タンパク質不足により赤血球の生成が滞ることで貧血につながる可能性もあります。
予防策:赤身肉やレバーなどの鉄分とともに、タンパク質をバランスよく摂取することが重要です。
第6章|タンパク質と腸内細菌叢
タンパク質は筋肉や内臓を構成する主要な栄養素であると同時に、腸内環境にも影響を与えることが知られています。腸内には多種多様な細菌が存在し、食事から摂取した栄養素がこれらの腸内細菌によって代謝されることで健康にさまざまな影響を及ぼします。タンパク質と腸内細菌の関係について詳細をまとめておきます。
■ 腸内細菌の基本とその役割
腸内には 100兆個以上 の細菌が生息しており、これらは大きく次の3種類に分類されます。腸内細菌は食事の影響を強く受けるため、タンパク質の摂取量や種類によって腸内環境のバランスが変化すると考えられています。
善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌・酪酸菌など)
腸内を酸性に保ち有害菌の増殖を抑制します。短鎖脂肪酸を生成し腸のバリア機能を強化します。免疫機能を調整してくれます。悪玉菌(ウェルシュ菌・大腸菌の一部など)
腸内で腐敗物質(アンモニア・硫化水素など)を生成します。腸の炎症を引き起こす可能性があります。日和見菌(バクテロイデス・クロストリジウム属など)
腸内の環境に応じて善玉菌・悪玉菌のどちらの性質も持ちます。
■ 動物性タンパク質と腸内環境
肉や魚、卵などの動物性タンパク質は、高品質な必須アミノ酸を含むため、体の組織維持に重要な栄養素です。しかし、腸内で分解される際に一部の成分が悪玉菌のエサとなることがあるため、摂取バランスが腸内細菌の構成に影響を与える可能性 があります。
動物性タンパク質が腸内で発酵するとアンモニア、インドール、硫化水素などの有害物質が生成されることがあります。これらは腸内の炎症に関与する可能性が指摘されています。度を超えた高タンパク食が継続すると、「ウェルシュ菌」など悪玉菌が増えやすい環境 になることがあります。ただし、個々の腸内細菌叢や食事の全体的なバランスによって影響は異なります。
食物繊維と組み合わせることで、腸内環境を調整することができます。食物繊維(野菜・海藻・きのこ)を一緒に摂取することで、短鎖脂肪酸が生成され、腸のバリア機能を強化する可能性があります。発酵食品(納豆、ヨーグルト、ぬか漬け)を組み合わせることで腸内の善玉菌をサポートできます。
■ 植物性タンパク質と腸内環境
大豆やナッツ、豆類などの植物性タンパク質は、食物繊維やポリフェノールなどの成分を含み、腸内の善玉菌を増やす働きが期待されます。大豆タンパクや発酵食品は腸内で発酵しやすく、ビフィズス菌や乳酸菌の増殖をサポートする可能性があります。短鎖脂肪酸(酪酸・酢酸・プロピオン酸)は腸の粘膜を保護し炎症を抑える働き があるため、腸内の健康維持に寄与します。大豆製品(納豆、豆腐、味噌)を意識的に取り入れ、食物繊維と組み合わせて腸内細菌のバランスを整えることが重要です。
■ プロテインと腸内環境
ホエイプロテインやカゼインプロテインは消化吸収が速く運動後のタンパク質補給に適していますが、乳糖不耐症の人は注意が必要です。乳糖不耐症の人は、乳糖が腸内で発酵しやすくお腹の不調を引き起こす可能性があります。ホエイアイソレート(WPI)やソイプロテイン(植物性)を選択することで、腸内環境への負担を減すことができます。
第7章|乳糖不耐症と腸内細菌叢
乳糖不耐症とは、乳製品に含まれる 乳糖(ラクトース)を分解できず、腹痛・膨満感・下痢などを引き起こす症状です。 「ラクターゼ(乳糖を分解する酵素)」の不足によって起こるとされていますが、腸内細菌叢(腸内フローラ)の状態とも深く関係している可能性があります。乳糖を発酵してガスを発生させる菌の存在や、腸内炎症や腸粘膜の損傷がラクターゼ活性を低下させます。つまり、乳糖不耐症は「酵素の不足」と「腸内細菌叢の状態」の2つが関係していると考えられます。
■ 腸内細菌が乳糖をどう処理するか?
乳糖は小腸でラクターゼによって分解されるのが理想ですが、ラクターゼが不足すると、そのまま大腸へ流れ込み腸内細菌が発酵を開始します。このときに水素・メタン・二酸化炭素などのガスが発生し、膨満感・腹痛・下痢の原因になります。乳糖を適切に処理できる細菌が多いと、症状が軽減される可能性がありますが、一方で、ガスを大量に発生させる細菌が多いと症状が悪化してしまいます。腸内細菌叢のバランス次第で同じラクターゼ不足でも症状に個人差が出ます。
■ 腸内環境が乳糖不耐症を悪化させる
腸内環境が乱れていると腸の粘膜が傷つき、ラクターゼの分泌がさらに低下する可能性があります。慢性腸炎やリーキーガット症候群(腸粘膜の透過性異常)は顕著にラクターゼ活性を低下させます。さらに、腸内の悪玉菌が増えると、乳糖の発酵が進み症状が悪化してしまいます。しかし、善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌)が多いと、乳糖の分解を助けてくれます。このことから、乳糖不耐症は単純に酵素の問題ではなく、腸内環境の悪化による二次的な影響も大きいと考えられます。
■ 腸内細菌叢(腸内フローラ)を整える
乳酸菌・ビフィズス菌の一部は乳糖を発酵し、乳酸に変えることで腸内環境を改善する働きを持ちます。乳糖を分解する「β-ガラクトシダーゼ」を産生する細菌も存在します(プロバイオティクスの一部)一部の研究では、「乳酸菌を長期間摂取することで、乳糖不耐症の症状が軽減する」ことが報告されています。つまり、腸内細菌叢を整えることで、乳糖不耐症の症状が和らぐ可能性があると考えられます。
改善のためにできること
発酵食品を摂る(ヨーグルト、ぬか漬け、納豆、キムチ)
プロバイオティクス・プレバイオティクスを摂取する(乳酸菌・ビフィズス菌+食物繊維)
乳糖が少ない乳製品を選ぶ(ギリシャヨーグルト、ハードチーズ、WPIプロテイン)
腸内炎症を抑える(グルテン・加工食品を控え、食物繊維を増やす)
第8章|プロテイン
これまで見てきた通りタンパク質には私たちの生命活動を支える重要な役目がとても多いのです。バランスの良い食事で十分量のタンパク質が摂取できれば良いのですが、忙し過ぎる現代人の食生活ではどうしてもタンパク質が不足がちになる人が多いという現実があります。
2018年に自身の栄養改善に取り組むなかで一番困ったのがタンパク質でした。プロテインで足りないタンパク質をカバーしようと考えていたのですが、国内大手メーカーのプロテインは添加物や人工甘味料が多く、私たちが考える栄養戦略のコンセプトから外れてしまう商品ばかりでした。だから、自分で商品を作ってしまいました(笑)
私は大学を卒業して食品メーカーに就職しました。IT業界に転職するまでの7年間はどっぷり食品業界にいました。かれこれ30年近く昔の話ですが、この時の経験が自社プロテイン開発に役立つことになるとは、当時の自分には想像すらできませんでした。因果は巡るとはまさにこのことかと思い知らされました。食品業界には、テレビCMをするようなナショナルブランドだけではなく、良質でこだわりの商品を企画製造しているメーカーがたくさんあります。運良く最高のOEM(Original Equipment Manufacturer)メーカーさんと出会うことができトントン拍子で商品化が進みました。
ぼくが妻と子どもたちのために開発した『医食同源Lab モリンガ配合たんぱく』
— 續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎ (@kintsuzuike) December 10, 2020
・植物性と動物性のタンパク質バランス
・筋肉マンのプロテイン⇨子どもや女性の欠如が問題
・モリンガはクロロフィル(Mg)が青汁より豊富
・甘味料は黒糖(人工甘味料は❌)
⚠️宣伝です🤙😎https://t.co/TtX5H3ZssC pic.twitter.com/6O01JFfk5c
私が自社プロテイン開発でこだわったポイントは…
動物性と植物性のタンパク質配合
グラスフェッドホエイ
「グラスフェッド(Grass-Fed)」とは、牛が主に牧草を食べて育てられたことを指します。一般的なホエイプロテインの原料となる牛は穀物飼料を与えられて育つことが多いですが、グラスフェッドの牛はより自然に近い方法で飼育されることを特徴とします。飼育環境がナチュラルに近い
ホルモン剤や抗生物質の使用が少ない傾向
オメガ3脂肪酸や共役リノール酸(CLA)の含有量が多い可能性
非遺伝子組み換えソイ
遺伝子組み換え(GMO)とは、特定の遺伝子を操作することで害虫耐性や収穫量の向上などの特性を持たせた作物を指します。大豆は世界的に遺伝子組み換え技術が多く利用されている作物の一つであり、市場に流通している大豆の多くはGMO品種です。非遺伝子組み換え(Non-GMO)のソイプロテインはこうした遺伝子組み換え技術を使用せずに栽培された大豆から作られたプロテイン であり、より自然な状態に近い大豆由来のタンパク質です。スーパーフードのモリンガ
モリンガ(Moringa)は、「奇跡の木(Miracle Tree)」とも呼ばれる植物で、高い栄養価とさまざまな健康効果を持つことで知られています。主に熱帯・亜熱帯地域で育ち、特にインド、アフリカ、東南アジアなどで古くから食用や薬用として利用されてきました。モリンガは90種類以上の栄養素を含み、特にビタミン・ミネラル・アミノ酸・抗酸化物質が豊富です。そのため、スーパーフードとして注目されています。そして、モリンガは古くからアーユルヴェーダ(インド伝統医学)で利用されており、多くの健康効果が期待されています。豊富なビタミン含有
ビタミンB群の中でも特にナイアシンを高容量で含有しています。ナイアシンは生体内の基本的な代謝反応を支える極めて重要な栄養素であり、約500種類の酵素反応に関与すると考えられています。

2018年に発売した母と子のためのタンパク質補助食品『医食同源Lab 琉球モリンガ配合たんぱく』です。タンパク質が不足がちな妻や子どもたちの健康を願ってイメージしたお氣に入りのパッケージです。子どもでも飲めるようにモリンガの苦味を消すために抹茶と微量の黒糖で甘味付けしています。普段から甘味の量が多いお子さんには、これでも苦いかもしれません。
2022年にリリースした新ブランド、アスリート栄養サポート『Growith –MTR Nutrition– モリンガ配合プロテイン』です。配合は医食同源Labの物と全く同じですが、モリンガの産地が滋賀県産になります。多くのJリーガーのみなさんにご愛顧いただいている自信の一品です。彼らは、1日スプーン2杯から3杯の摂取でパフォーマンスを維持しています。
お知らせ|定番『モリンガ配合たんぱく』
医食同源LabとGrowithでは初夏恒例のキャンペーンを実施しています。
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モリンガの抗炎症作用と、グラスフェッドホエイ×非遺伝子組み換えソイたんぱくのバランス設計により、朝のだるさ・PMS・甘いもの欲・肌のくすみなど、“なんとなくの不調”をやさしく整える一杯です。
暑い夏にむけて、栄養の土台を立て直す機会にぜひご活用ください。
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当社サービスと、おすすめnote記事のご紹介
■ 筋肉チューニング整体院UROOM
肉チューニング整体院「UROOM」は、慢性的な痛みや不調に悩む“痛み難民”の方々を救うために誕生しました。體を「部分」ではなく「全体のつながり」として捉え、筋肉・骨格・血流を最適化する独自のメソッドで、根本改善と再発予防をめざします。特に大腰筋や骨盤の機能性を重視し、姿勢・動作・呼吸の調和を取り戻すことで、体本来のしなやかさを引き出します。高いリピート率(約60%)を誇り、アスリートからご高齢の方まで幅広く支持されています。

■ 医食同源Lab
医食同源Labは、「食は最良の薬」という理念のもと、自然由来の素材と科学的根拠を融合させた健康食品ブランドです。栄養不足や現代生活による不調に着目し、ミネラル・ビタミン・タンパク質など、體に必要な成分を高品質に補える商品を開発。原料の厳選から製造工程まで徹底的にこだわり、安全性と実感力を重視しています。日々の食卓に寄り添いながら、薬に頼らず「本来の回復力」を引き出すことを目的とし、家族の健康を守る“新しい日常の栄養習慣”を提案しています。
■ noteメンバーシップのご紹介
有料記事をリーズナブルな料金でご購読いただけるメンバーシップを3つのコースで開設しました。
①MTRスタンダードプラン:過去に公開したサッカー専門記事の中から再現性の高い記事を厳選し、毎月2本以上(15日・30日)を公開します。
②MTRプレミアムプラン:①に加え最新記事もしくは①とは別に過去の特選記事を2本以上を公開します。常に4本以上の購読が可能です。
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■ おすすめのnoteマガジン
プロアスリート向けコンディショニングメソッド「MTR Method®︎」の概要と関連noteの集積マガジンです。筋肉チューニング(ケア)、栄養戦略(Growith)、身体操作(リアクティベーション)含めプロサッカー選手のフルサポートは延べ200名を超えました。お陰様で育成年代の選手のご利用も増えています。
オーソモレキュラー栄養療法noteマガジンは、分子レベルで體を整える栄養戦略を解説する専門マガジンです。ビタミン・ミネラル・タンパク質などの働きを科学的に紐解き、最新の知見や実践法をわかりやすく紹介。疲労回復やパフォーマンス向上、病気予防に役立つ“栄養で體を最適化する智慧”を、日常生活やアスリートの実例とともにお届けします。
筋肉チューニング&身体操作noteマガジンは、體を部分ではなく全体のつながりとして捉え、筋肉・骨格・神経を調律する独自の視点を発信するマガジンです。痛みや不調の根本改善から、スポーツにおける動作効率やパフォーマンス向上までを体系的に解説。テンセグリティ構造や骨盤機能、2軸動作など最新の身体理論を実践的に紐解き、誰もがしなやかに動ける體づくりをサポートします。
體が整えば、心も整います。
このマガジンでは、日々の思考習慣や感情の揺れを見つめながら、メンタルを健やかに保つための視点を探ります。ポジティブ思考に偏らず、中庸を大切にすること。社会毒やストレスをどう受け止め、どう手放すか。體と心の精緻なつながりをひも解きながら、より自然体で生きるための思考法とメンタルの在り方をお届けします。
ミトコンドリア物語noteマガジンは、“生命の発電所”と呼ばれるミトコンドリアをテーマに、エネルギー代謝・老化・持久力・免疫といった多面的な役割を深掘りするマガジンです。共生進化の歴史から最新研究、日常生活での活かし方までをわかりやすく解説。栄養・運動・呼吸などを通じて「増やす・活かす」方法を探り、健康やパフォーマンスを根本から支える智慧をお届けします。
