『ルイ・ヴィトン—旅を愛する人へ贈る、永遠のトランク』調査ノートハイブランド・バッグ編③全5話
「ルイ・ヴィトンのバッグといえば、モノグラムが象徴的ですが、その原点は“旅のためのトランク”だったんです。今回は、旅する人々の夢を支えてきたヴィトンの物語を紐解きます!」
🐰過去の業界シリーズ🐰
1.製造業界
2.IT・通信業界
3.小売・流通業界
特別編.飲食業界 ファストフード編
特別編.ハイブランド・バッグ編
①『エルメス—一生モノのバッグが語る優雅な時間』
②『シャネル—女性の解放を象徴する“2.55”の革命』
③『ルイ・ヴィトン—旅を愛する人へ贈る、永遠のトランク』
④『セリーヌ—ミニマリズムが紡ぐフランスのエレガンス』
⑤『グッチ—伝統と革新が交錯する“GG”の軌跡』
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「荷物が多すぎてバッグが壊れそう…どうしよう。旅行の準備って本当に大変だなあ…。」
休日を利用して旅行へ行く準備をしていた私(ユキ)は、山積みになった荷物と小さめのスーツケースを前にため息をついていた。洋服や化粧ポーチ、お土産用のスペースなどを考えると、どうしてもバッグがパンパンになってしまう。荷物を抑えようにも、旅先で後悔したくないからあれもこれも入れてしまうのだ。
そんなとき、我が家に居候中の“うさぎ先生”がソファから耳をぴょこんと動かして話しかけてきた。先生は闇の組織によってウサギに変えられてしまった元大学教授で、マーケティングやビジネスモデル、そしてブランドストーリーにも詳しい博識な相棒である。
「ユキくん、それなら“ルイ・ヴィトン”のバッグやトランクが思い浮かぶね。実はヴィトンって、もともと“旅を愛する人のためのトランク屋”として始まったブランドなんだよ。大量の荷物をうまく収納して、しかも美しいデザインで旅を彩るという機能美をとことん追求してきたんだ。」
「へえ、ルイ・ヴィトンといえばモノグラムのイメージが強いですけど、トランクが原点って話は聞いたことあります。どういう歴史なんでしょう? すごく興味があります!」
私が目を輝かせると、先生は「ちょうど“ハイブランド特集 バッグブランド編”の第3話としてルイ・ヴィトンをまとめようと思っていたところさ。今回は“ルイ・ヴィトン—旅を愛する人へ贈る、永遠のトランク”のテーマで、創業からモノグラム誕生までの物語や、バッグ展開、そして今後のハイテク素材やアートコラボまで、その魅力をたっぷり掘り下げようか」と誘ってくれた。
こうして私は、旅行のパッキングで困っている現実と重ね合わせながら、世界中の旅人の憧れであるルイ・ヴィトンの歴史と理念、功績、そして未来への展望にワクワクしながら筆を執ることにした。
1. 歴史:1854年に旅行用トランク専門店として創業
1.1 創業者ルイ・ヴィトンがトランク職人だった話
ルイ・ヴィトンの歴史は、1854年にまで遡る。創業者であるルイ・ヴィトンは16歳でパリに出てきて、旅行者の荷物を運ぶ「ボワイヤージュ職人(トランク職人)」として修行を積んでいた。先生が解説するには、「当時、蒸気機関や鉄道が普及し、人々が遠くへ旅をする機会が増えていた。そこで旅の荷物を整理し、運ぶトランクが大きな需要を持っていたわけさ。ルイ・ヴィトンはそのトランク制作・修理の腕前を認められ、1854年にパリに自分の工房を構えて独立したんだ」
私が「なるほど、バッグというより最初は“旅のトランク”がメインだったんですね。だから今でもトランクやスーツケースがルイ・ヴィトンの代表アイテムなんだ」と感心すると、先生は「そう。創業者ルイ・ヴィトンは『旅をどう快適にできるか』を第一に考え、軽量で積み重ねやすい平らな蓋のトランクを発明したり、防水加工を施したキャンバス素材を使ったりして、当時の旅人の悩みを解決した。そこがブランドの原点なんだよ」と耳を立てる。

1.2 1896年、モノグラムパターンを発表し、不朽のアイコンに
そしてルイ・ヴィトンの二代目を継いだ息子ジョルジュ・ヴィトンが、1896年にブランドの象徴でもある“モノグラムパターン”を世に発表する。先生いわく、「あの花や星形、LVロゴが組み合わさった独特のモチーフは、当時模倣品が横行していたため、模倣防止を目的にデザインされた面が大きい。とはいえ、それが結果的に世界でも類を見ないアイコニックな柄になり、“ヴィトン=モノグラム”という強固なイメージを確立したんだ」と語る。
私が「模倣防止のためにあのモノグラムを作ったって話は聞いたことがあります! でもそれが世界中で有名なデザインになるなんて、すごいですよね」と興味津々になると、先生は「まさにブランドのアイコンという点で大成功だ。20世紀前半から欧米のセレブや貴族がこぞってヴィトンのトランクを持ち歩き、鉄道駅や豪華客船に積まれたトランクがステータスの象徴になった。モノグラムは“旅を愛する富裕層”の誇りだったわけさ」と耳をぴんぴん動かす。
2. 理念:「旅を彩る機能美」を追求。イノベーションを重視しながら、伝統を守る姿勢
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