なぜ占いをするの?/卜術編
占いには「命術」「卜術」「相術」と、大きくわけて3種類あります。
前回は「命術」について書いてみました。
命術とは生年月日から占うもので、実は、その日に、その両親のもとに生まれることは自分で決めてきたという考え方があります。つまりは「日」にとてもエネルギーがあり、毎日それぞれ異なっているということになるのですが、これについては、マヤ占いのツォルキン暦がわかりやすいので、マヤ占い関連の記事をご覧ください。
卜術とは
卜術には以下の占いなどが分類されます。
タロット占い
タロットカードを引くという偶然の要素から、運勢などを占います。易(周易・断易)
陰陽五行説や八卦などを用いて、物事の成り行きを占います。ルーン占い
古代ルーン文字から答えを導き出します。サイコロ占い
サイコロの出目を使って占います。六壬神課
干支と天文の知識を組み合わせて占う、中国由来の占術です。ジオマンシー
地に描かれた図形などから吉凶を占います。杯珓(はいが)
2つの杯を投げて、その裏表で吉凶を占う道具です。
上記の占いのラインナップを見て、おわかりかと思いますが
卜術(ぼくじゅつ)は、「その瞬間の象徴を読む術」といえます。
六壬神課とジオマンシーについては、あまり知られていないと思いますので、別の記事で紹介します。
さて。卜術で面白いのは、ここで現れる象徴が「偶然」ではなく、「その人と世界の無意識が投影した必然」として働くこと。
つまり、卜術は、個人の潜在意識と集合的無意識が今という瞬間を通して結晶化したメッセージを読み取る行為なのです。
潜在意識
潜在意識というと、いくつかの意味で使われています。多くは氷山の絵と共に説明されていますが、すべてをちゃんと説明している場面は少ないです。
潜在意識については、以下にまとめてあるので、知りたい方は読んでみてください。
では、定番の氷山の絵で(笑)

この水面に見えているのが顕在意識。
「お腹すいたな〜」と思う
明日の予定を立てる
言葉で会話する
これらは顕在意識がやっていることです。
乗り方を考えずに自転車に乗ることができる
子どもの頃の出来事が行動に影響している
顔を見ると安心する人/なぜか苦手な人
これが潜在意識の部分。
そして潜在意識の下には集合的無意識があります。
卜術は、たとえばカードを引く「偶然の瞬間」に、その人の無意識と宇宙の流れが同期(シンクロ)して、今に必要な象徴が現れるというしくみです。
共時性(シンクロニシティ)を唱えたユング自身も、タロットや易経、夢分析を通して共時性の実験をたくさんしていました。
ちなみに、ユングがこの理論をまとめるときに物理学者のパウリ※(ノーベル賞受賞者)と交流していて、
「意識と物質は、深層でひとつの秩序を共有している」
という視点を一緒に探っていたんです。
※ヴォルフガング・エルンスト・パウリ(Wolfgang Ernst Pauli, 1900年4月25日 - 1958年12月15日)は、オーストリア生まれのスイスの物理学者。スピンの理論や、現代化学の基礎となっているパウリの排他律の発見などの業績で知られる。ニュートリノの仮説を提唱する直前に、深刻な精神的不調に悩まされ、彼は精神科医・心理学者で、パウリと同じくチューリッヒ近郊に住んでいたカール・グスタフ・ユングの診察を受けた。そして自分の「元型夢」の解釈を始めるようになり、ユングの最高の生徒となった。間もなく彼は、ユング理論の認識論について科学的な批評を行なうようになり、ユングのシンクロニシティの概念についての説明を与えた。これらについて二人が行なった議論はパウリ=ユング書簡として記録されており、Atom and Archetype(『原子と元型』)というタイトルで出版されている。
卜術と潜在意識の関係
卜術は技術というよりも意識の状態づくりが重要です。特にタロットのような「象徴を読む占い」は、外の情報を当てるよりも、内と外の波を同調させる力、共鳴力で決まります。
だから、カードの意味を覚え、その象徴と意識を同調させるというテクニックをちゃんと使えるまでにはタロットは時間と経験が必要です。それに対して、ルノルマンカードは絵が示すものがそのままなので、解釈しやすいといえます。
さらに深刻な質問は自分でやってはいけません。
わたしが一番最初に買ったタロットの本の前書きに「タロットを扱うものは扱いを間違えると狂う」というようなことが書かれていました。これはどういうことかというと、深刻な質問を自分で何度も占うことで、「答えを操作してしまう」危険があるのです。
単に「当たらない」だけであればいいのですが、説明しているように潜在意識と深くかかわっているため、危険なのです。
深刻な状態のときは、結果の一言一句が心に深く刺さります。「悪いカード」が出たと感じると、それを現実の呪いのように信じてしまう人もいます。本当は「象徴的な意味」なのに・・・・・。
本当に重いテーマのときほど、人は「何が起こるか」よりも「どう受け止めるか」が鍵になります。だからその瞬間は、他者に鏡になってもらう方が安全なのです。
カードを読む人(=第三者)は、読み手の意識を客観の場に引き戻してくれます。つまり「深い闇の中でも、光を見る角度」を提示できる存在なのです。
だから、軽い迷いや方向性 は 自分でリーディングし、重いテーマや深い痛み 信頼できる読み手に委ねることが理想です。
卜術の精度を上げるには
① 「場(フィールド)」を整える
卜術の精度は、「どんな意識状態でカードを引くか」で激変します。
カードなどは潜在意識の鏡だから、雑念の多いとき・不安なときは、自分の波が濁ります。
深呼吸を3回
お香・音・光などで神聖さを呼び起こす(演出する)
「わたしを通して、最も必要なメッセージが届きますように」と心の中でいいので宣言する
これだけで、カードが集合的無意識と同期しやすくなります。
② 「問いの質」を明確にする
タロットの精度は、質問の解像度で決まります。
たとえば——
❌「これから私は幸せになれますか?」
⭕「このプロジェクトを進めるために、今必要な視点は?」
質問が具体的であればあるほど、カードは明確な象徴を通して答えてくれます。
「何を知りたいのか」ではなく、
「どんな意識で見ようとしているか」もポイント。
占いは未来予測ではなく、無意識との対話だからです。
③ 「象徴の理解を“覚える”より“感じる”」
カードを読むのではなく、聴くように扱う・・・とイメージしてみましょう。絵の中の人の視線、色、動き、背景の空気を感じてみて・・・。
たとえば「カップのエース」なら
愛情・始まり・感情の泉……
と本には書いてあるけど、
その瞬間に感じる印象(光の強さ、水の動き)こそが、「今の答え」です。
象徴は生き物なので同じカードでも日によって表情が違います。
④ 「共時性を信頼する」
たまたま引いたカードを「たまたま」と思わないこと。
その瞬間に出たという事実こそが、共時性(シンクロニシティ)です。
無意識が「今ここでこの象徴を通じて語る」ことを選んでいるのです。
疑いを手放すほど、精度が上がります。
⑤ 「定期的な空っぽタイムを持つ」
卜術をやっている人ほど、情報過多になりやすいのです。
だから日常の中で、何もしない・考えない・ただ感じる時間を持つと、
感受性が再調律されます。
瞑想や、お風呂でぼーっとしてる時間がまさにそれです。
鑑定で感じていること
ご自身で並べたカードのリーディングレッスンなどでは、
「ただ、質問をしているだけ」の場合と
「願っちゃってる」場合は違いがわかります。
依頼された場合は、できるだけ「人生相談に答える自分」を抹消し、質問だけをカードに伝えます。
自分で考えないようにするために100回切ります。
100回切ることも、そのあと、どう並べるかもカードに伝えて、ひたすら100を数えて無になります。
潜在意識の中で依頼者の方の深層心理と同調することで、伝えるべき結果が提示されます。
あと・・・大切なのは、結果ではなく、そこからどう動くかです。
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