【Legend of Lineage】第0話:プロローグ(全34話完結済/今だからこそ読みたい王道冒険ファンタジー)
【あらすじ】
光の英雄たちが闇を封印してから約三百年。世界では再び闇の気配が人々の日常を侵食しつつあった。
道端で倒れていた青年騎士は、型破りな魔導少女エリーゼに拾われる。己の名前すら失っていた彼は、「アルトリウス」と勝手に名付けられ、エリーゼ、詐欺師ジークと共に旅へと踏み出す。そしてその旅路の中で、三人に受け継がれた英雄の血脈が徐々に明かされていく。
裏社会のフィクサー・バルトロ、銀の仮面をつけた女剣士シルヴァとの出会い。愛情深き叔父ウィルに起きた異変。世界を蝕む邪神の影は、三人を避けられぬ宿命へと導く。
託された愛と背負うべき贖罪。
三人が奏でる「響き」は、時代を超えて世界に真の調和をもたらすことができるのか。
【BGM再生】
※再生ボタンを押し、音と共に物語の世界へお入りください。(BGM無しでもお楽しみいただけます)
※BGMは任意です。音楽と共に物語へ浸ることも、テキスト単体で楽しむこともできます。お好みのスタイルでお楽しみください。
なお、本楽曲は『Legend of Lineage』オープニングテーマの先行公開版となります。
☆ ☆ ☆
プロローグ:『残響の終焉』
目の前にあるのは、赤く燃え広がる火の海と漆黒の闇。そしてその闇は周囲からじわじわと侵食し、次第に視界全体を黒く染めていく。
見上げると、空から降り注ぐのは恵みの雨ではない。熱を帯びた灰と、焼けた石の礫。かつてその美しさを誇った教会の尖塔は、その中ほどから無残にもへし折られ、天を突く火柱へと変わっている。
「……リオス!今のうちに…、…早く、早く逃げるのだ!」
耳の奥で、誰かが叫んでいる。ひどく懐かしく、そして今は最も聞きたくない、絶望に震えた声。
だが、私の喉からはヒューヒューと掠れた音が響くだけで言葉にならない。握りしめた剣の柄は、自身の血か、あるいは守れなかった誰かの血か、よくわからないぬめりとした感触で滑り、立ち上がることすらままならなかった。
目の前には、巨大な「影」が立っていた。
それは生物というにはあまりに理不尽で、この世の「無」そのものを形にしたように揺らめいている。光を喰らい、音を削り取り、ただそこにあるだけで世界を「無」へと塗りつぶしていく。
かつて私が憧れ、その背中を追い続けた「騎士道」も、「正義」も、この絶望的な状況の中にあって、あまりに無力であった。
「逃げ……ろ……」
誰に言ったのかはわからない。自分にか、あるいは、自分の背後にいる誰かにか。
不意に、胸の奥で何かが弾ける音がした。それは、この世のどんな楽器よりも美しく、そして残酷な響き。
「……光を絶やしてはならない……」
その言葉を最後に、私の意識は急速に冷えていった。
激痛すらも遠ざかり、燃え盛る街並みの音も、愛する者たちの悲鳴も、すべてが深い海の底へと沈んでいく。
残ったのは、ただ一つ。
絶望の彼方で鳴り響く、微かな、しかし決して消えることのない「旋律」だけだった。
『創世の残響:第一節』

かつて、そこには強く輝く光のみが存在した。
強すぎる光の中では、何者も存在し得ない。それを悟った光は、自らを「光」と「影」に分かち、この世界を編み上げた。
光の精霊「ルミナリス」が彩りと温もり、そして美しい響きを与え、世界は目覚めた。
だが、分かたれた影の精霊「ルミナリス・シャドウ」は、元の「無」こそが完成された美であると信じていた。全てを無に還すべく、影は世界に魔物を放つ。
光と影は、元より一つ。影が消えれば、世界もまた消える。
ゆえにルミナリスは影を消し去ることをせず、自らの力を三つの紋章に分け、その封印を人間に託した。紋章は道具に、そして剣に力を与えた。
光の剣が輝くのは、闇を消し去るためではない。
深すぎる闇を照らし、溢れすぎる光を抑え、世界が続くための「調和」を奏でるため。
それは、絶望の淵で鳴り響く、希望という名の旋律であった。
☆ ☆ ☆
※全話リンクは下記に掲載しております。
昔PS2でやった
「存在しない神ゲー」の記憶
そんな記憶を呼び起こす
音楽と画像で紡ぐ
デジタル・アートサウンド・ノベル
『Legend of Lineage』
ぜひ、本小説で
「あの頃の JRPG の記憶」をご体験ください
ご挨拶&全話リンク

Legend of Lineage の世界へようこそ
プロローグをお読みいただき、ありがとうございます。本作は、完全オリジナル楽曲・ハイクオリティなビジュアル・物語を組み合わせた「デジタル・アートサウンド・ノベル」として構成していますが、テキスト単体でもお楽しみいただけます。
音楽は完全オリジナルですが、画像作成には一部生成 AI 技術を利用しています。
元々は、私の音楽をより深く楽しんでいただくために書き始めた作品です。RPG 向け音楽をメインにしていたため、JRPG をリスペクトした王道のファンタジー物語としました。
BGM や画像は物語に必須ではありません。音楽や画像と共に楽しむことも、物語単体として楽しむこともできますので、お好みのスタイルでお楽しみください。
実は物語自体は第32話で終わるのですが、それに続く最終話「第33話:グランド・フィナーレ」において、通常の物語とは少し異なる形でこの旅の幕を閉じます。できれば、第32話まで読み終えた後、余韻を持ったままお進みください。
プロローグ
第1章:日常の終わりと「捏造」の騎士道
第2章:洞窟の崩落と「爆破テロ」疑惑
第3章:自由の街「フリーヘイヴン」
第4章:軍事都市と宿命の旅路
第5章:伝承の村と「光の盾」の覚醒
第6章:再会と試練、空駆ける翼の予感
第7章:絶頂の尖塔と「光の英雄」の再臨
第8章:虚飾の聖君と宿命の決着
第9章:刻の境界と贖罪の聖堂
エンディング
ご紹介など
あとがき
上記は目次として活用いただけます。
それでは、音楽を聴いていただくための小説、そしてハイクオリティな画像も含めた「デジタル・アートサウンド・ノベル」として、本作 Legend of Lineage をぜひお楽しみください。
なお、二次創作(マンガ化やスピンオフ等)も歓迎してます。詳しくは下記ガイドラインをご参照ください!
各種リンク
以下、個別のリンクとなります。
▶︎ 第1話「泥まみれの騎士と紫電の少女」を読む
📜 【ご紹介資料】はこちら
📜 【全話収録マガジン】はこちら
📜 【バルトロの手帳】はこちら
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