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【北米エンタメニュース】「韓国のWebtoon市場、2025年1~6月期は大きく縮小」「劇場版「鬼滅の刃」、世界を席巻」「みんながNetflixで観てるアニメは結局なんなのか?」「LINEにAIキャラとチャットできる新機能登場」

日々の北米エンタメ市場などのニュースなどのまとめです。今週は

  • 韓国のWebtoon市場、2025年1~6月期は大きく縮小

  • 劇場版「鬼滅の刃」、世界を席巻 米国でも前売り販売好調

  • みんながNetflixで観てるアニメは結局なんなのか?

  • LINE、AIキャラとチャットできる新機能「AI Friends」登場

です。

スペイン紙が報じる「日本の『フィールグッド小説』が世界の人々の心を癒す」

「気分が良くなる小説」と受け止められる小説が人気を集める中、日本人作家の作品も注目されているとか。柏井壽氏の『鴨川食堂』などが人気とのこと。最近英語圏中心に翻訳作品で日本発が増えているとの指摘は聞きますね。


NYTimesによる「8月に売れたグラフィックノベルとマンガ」

アニメ化発表後、いろいろなランキングで「スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険」の漫画が入るようになっているところに注目を感じます。


東洋経済「日本アニメ狂騒曲 第2幕」

東洋経済の日本アニメの海外展開についての特集記事です。読み応えあり。「なんでもOK」という局面から、誰もが関心を向け競争が厳しくなるマーケットになりつつあります。


アメリカでやおい(Yaoi)が売れている!?ニューヨークの棚で見つけた意外な光景

「米国でのYaoi市場」のひとつを示す、米国の書店の実際に何が並んでいるのかをリポートされている記事です。NYはもちろん保守的なジョージア州のアトランタの書店にも、BLやGLとして韓国や中国の漫画の翻訳版が並びます。


韓国のWebtoon市場、2025年1~6月期は大きく縮小

Webtoon市場はおひざ元の韓国で逆風が吹いています。2025年1~6月期の韓国のWebtoon市場は発表作品数の大幅に減少しました。前年比17.9%減だそうです。特に新作が減っているとのこと。収益の悪化、制作コストの上昇、そしてプラットフォームの閉鎖が作品数の減少につながっているとのこと。作家とスタジオが収益を分け合うビジネスモデル、そして広告やサブスク収入の減少がスタジオの利益率を悪化させています。新たな成長戦略が求められているといえそうです。


劇場版「鬼滅の刃」、世界を席巻 米国でも前売り販売好調

あ前週のnoteで触れましたが、劇場版「鬼滅の刃」の世界進出が止まりません。すでに公開が始まった東南アジアや東アジアでは順調に興行収入を伸ばし、9月以降は米国や欧州などでの公開を控えています。

前売り券の発売が始まった米国では、映画の前売り券販売を手掛けるFandangoによるとアニメ映画としては前売り券の売り上げがプラットフォーム上で過去最高になったそうです。字幕版と吹き替え版が準備され、準備万端です。

米国ではFandango以外のプラットフォームでも前売り券が売れています。「無限列車編」以降、米国で「鬼滅の刃」がいかに浸透したかを示しているといえそうです。

フィリピンでも人気で、2025年公開の映画として初日の売上高が過去最高に。各国で映画として、アニメ映画として記録を作りつつあります。


そしてもうひとつ大きな市場がインド。

インドはまだアニメをスマートフォンなど小さい画面で見る人が多く、ローカル言語の吹き替え版が好まれます。「鬼滅の刃」もヒンディー語、タミル語、テルグ語を準備し、巨大市場に挑みます。

劇場版の前作である「無限列車編」は「日本で興行収入400億円超え」と言われていますが、実は世界興行収入は500億円をこえています。アジア圏の好調さそして北米の前売り券売り上げをみると、世界興行収入は500億円をかるく超えそうです。


OSK、9月に初の英国公演決定 ヨーロッパでは1990年のオランダ公演以来35年ぶり

宝塚歌劇団と並ぶ歌劇団、OSK日本歌劇団が海を渡り、ロンドンで公演します。日本が誇るレビュー文化が是非広まってほしい。


イーロン・マスクの妹トスカが仕掛ける「気持ちよすぎてとろけちゃう」官能版ネトフリ

官能版Netflixといわれる「PassionFlix」が世界中で人気を集めています。立ち上げたのは起業家イーロン・マスクの妹です。ロマンス小説やエロティックなファンフィクションをベースにした映像作品の配信を手掛けています。コンテンツが「エッチ度」に応じてレーティングされているのも面白い。

このサービスの拡大は、日本で電子書籍がまずBL漫画から広がり、いまでも女性向け漫画やティーズ・ラブ小説・漫画が電子でよく読まれていることとの共通点を感じます。日本でいうとシーモアやpixivに近くて、TL、BL、ハーレクインを全部一緒にした感じなのではないでしょうか。そのうち日本の漫画や小説原作もやってほしい。


東西文化の架け橋タトル・モリ エイジェンシー:『ドラゴンボール』から始まるマンガ海外版化35年史

この連載はいつでも面白いのですが、タルト・モリエージェンシーの話は興味深く。1991年からって早いですね。「ドラゴンボール」のスペイン語版が現地の出版社からの熱心なFAXで始まったのはすごい。

そして世界中で「コレクションとしてのMANGA」の需要は面白い現象です。米国や欧州はもちろん、ベトナムもだとか。このあたり実は日本が一番遅れを取りそうな気がする。


【保存版】みんながNetflixで観てるアニメは結局なんなのか?(2025.1月-6月)

みなさんが気になる「Netflixで何を見ているのか」を細かく分析してくれているとてもいい記事です。2025年1~6月のリポートをベースに、2,000位までに入っている日本関連のアニメだけを抜き出したリストが公開されています。アニメの中で一番順位が高いのは同期間に配信が始まった「SAKAMOTODAYS」。とにかく見える国が多いのがポイント。


韓国発コンテンツが広がる中、新たな作品注文は急減

「イカゲーム」「KPop Demon Hunters」と韓国文化を背景にしたコンテンツは依然として人気ですが、配信プラットフォーマーからの新たな作品制作の注文は急減しているという分析の記事。依然としてNetflixは韓国発コンテンツに注目しているようですが、それ以外のプラットフォーマーは様子見姿勢になっているもよう。新作を書くよりも、すでにあるコンテンツの買い付けに注力しているそうです。


コミコンの「アニメ×政治」のパネル、一番人気に

https://animecorner.me/the-dream-con-anime-x-politics-panel-was-one-of-the-summers-best/

テキサス州のヒューストンで開催されたコミコン「Dream Con 2025」。こうしたコミコンに欠かせないのが専門家によるパネルです。出版社による新作発表やクリエイターのパネルはもちろん、業界についてのトークが繰り広げられるパネルは面白いものが多いです。

そのパネルの中でDream Con 2025で注目されたのが「アニメと政治の関係」。作者の意図とは別に、発表されてからアニメというメディアは政治的文脈で読み取られることがあります。「ドラゴンボール」の敵役、フリーザがバブル期の地上げ屋に似ているとの指摘とか。確かにバトル漫画の敵としてはビジネスパーソンぽいですよね。

そして「進撃の巨人」の政治性。この分析、どう受け入れられたかは各国の事情が見えて面白いです。

『ハイキュー!!』声優やMLBメディア編集者が語るアニメとスポーツの関係

こちらも同じく、海外のコミコン「AnimeExpo2025」のパネルのひとつ。こちらはアニメ業界のトレンドである、アニメとスポーツの関係です。

アニメとスポーツといえば、日本ではキャプテン翼とサッカーなど根強いものがありますが、最近は海外でもスポーツ選手がアニメや漫画を楽しんだり、漫画やアニメを見てスポーツを始めたりリアルのスポーツに楽しむようになったりしているとのこと。

その中で最近の強さでは「ハイキュー!!」が目立ちます。ハイキュー通じてバレーボールに関心を持つ世代が増えています。アメリカにはハイキューを読んでバレーボールを始めた人もいるとか。アメリカではつい最近までスポーツは自分でやるかリアルのスポーツをみるかしかなかったわけですが、漫画やアニメという2次元の世界でスポーツのフィクションを楽しむようになってきているのかなと思います。

ラブブ、今年10億ドルの収益か

ラブブの快進撃止まらず。PopMartの決算によるとラブブを含むモンスタートイは2025年1~6月期に世界で6億7000万ドルの売り上げとなりました。年間通して10億ドルに達する可能性も。


「シン・ゴジラ」レビュー 庵野秀明氏の奇妙な宝石は年を重ねるごとに良さを増す

2016年日本公開の「シン・ゴジラ」が米国で映画館で公開され、高評価&堅調なチケット売り上げを見せています。日本公開後、米国で公開されたときはそこまでの評価ではなく「こういうスタイルの映画はヒットしにくい」といわれたのですが、「ゴジラ-1.0」のヒットと、なにより米国がコロナ禍で「逃れられない災害に対する政府の不手際」を経験したことで、作品をリアリティをもって受け止められるようになったという評価です。こういうコンテンツの拡大は、もちろん露出を増やすなどのマーケティングで人気を集めることもできますが、時間がたって受け入れられるということもある事例といえそう。

LINE、AIキャラとチャットできる新機能「AI Friends」登場 オリジナルキャラの生成も可能

LINEがきたかという気がします。AIキャラとチャットができるサービスは、大手ではcharactor.aiやNaverWebtoonなどが出がけています。(日本の漫画やアニメのキャラクターもcharactor.aiでは勝手に使われているのですが)日本でサービスを展開するなら、当然LINEが出てきますよね。歴史上の人物もOKということは「歴史上の人物に歴史を教えてもらう設定」とかの会話もできるのか。オリジナルキャラの生成も可能ということなので、このAIキャラとのチャットをベースにした小説や漫画、アニメが出てきてほしい。


ハーベイ賞2025ノミネート作品が発表されました!

書肆喫茶moriさんのハーベイ賞2025のノミネート作品の紹介です。世界にはまだまだ知らない物語があふれているのだなとわかります。あらすじを読んでいると、こういうの日本の漫画にもあるかもと思うのもあり、興味が惹かれます。


「コンテンツファン消費行動調査2025」1人当たり支出額8.5万円で過去最高

博報堂DYホールディングスと博報堂の共同研究プロジェクト「コンテンツビジネスラボ」による足元のコンテンツファンの消費活動の分析です。ファンへのリーチ力が高いコンテンツと、支出額の多いコンテンツの差が面白いです。支出についてはうまくファンの支出ポイントを作っているかも左右することになりそう。


アフリカ開拓、エンタメが次の主役 TICADで「鬼滅」やゲーム注目

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC151V10V10C25A8000000/

コンテンツの広がりは、受け入れられるかどうかという差はありつつも、各国へのリーチはほぼ同時代に。日本のエンタメはアフリカにも届いています。TICADにあわせて会場ではアフリカ諸国にルーツを持つ作家を招いたトークイベントも開催されました。「進撃の巨人」「ベルセルク」など少年・青年漫画が人気とのこと。すでに自ら作品を発表しているクリエイターもいますが、まだ国としてコンテンツが産業化されていないため、「漫画家」として食べていくのは大変とのこと。ぜひ日本のプラットフォームで作品を発表してほしい。

いろいろ情報をお伺いすると、確かに日本のエンタメはアニメやゲームを中心にアフリカ諸国に届いていますが、企業が期待するような支出につながるかはこれからという感じがします。もちろん各国の富裕層はすでに海外から取り寄せるなどして支出していますが、各国の多数派がマーチャンダイズに支出するようになるのはこれからでしょう。日本の各社は10年後を見据えての種まきの段階か。

海外ファン、Netflixの最新アニメのひとつで海賊版にアクセス

コロナ禍後、海外のアニメファンが望んでいた「日本の放送と同時の配信」が一部作品で実現しましたが、様々な事情で同時配信が遅れることも。そうすると海賊版にいくという流れは変わっていないもようです。


インドの国会で「お金を使って遊ぶオンラインゲーム」を禁止する法律が成立

https://www.reuters.com/world/india/india-passes-bill-ban-money-based-online-games-app-shutdowns-loom-2025-08-21/

インドの国会で「お金を使って遊ぶオンラインゲーム」を禁止する法律が成立しました。国民に金融面での懸念があることが理由です。インドのゲームセクターには大手VCなども出資しているので業界としてはレイオフなどの懸念が広がっています。「"harmful" online money gaming services, advertisements and financial transactions」を禁止するものらしい。問題はどのゲームが禁止の対象となり、例外になるかがはっきりしないところでしょう。また既存のゲームはまだしも、法律成立後は「money games」を提供した人は刑務所に送られるそうです。


そしてインドの鉄道、情報・放送、電子・IT大臣はX上で法律の詳細について解説しています。いいものは推奨するけれども、中産階級や若者に有害なものは禁止する方針とのこと。Xの投稿によると「イースポーツ、ソーシャルゲームはOK。子供が中毒になるようなゲームはNG」らしい。中国同様、若者中心にゲーム中毒になって金銭的に困るケースが増えているようです。


AnimeNYC開幕! アメリカン・マンガ・アワードの受賞者も発表

https://www.dailysunny.com/2025/08/22/nynews250822-4/

今週末、NYCでAnimeNYCが開催されました。もちろん日本のエンタメ関係会社も多く参加しました。

AnimeNYCの中で、アメリカン・マンガ・アワード2025の受賞作が発表されました。Best New Mangaは「気になってる人が男じゃなかった」、「Best New Edition of Classic Manga」は「あしたのジョー」。


映像作品を地産する時代。作品のオリジンと制作体制の移り変わり

2023年の記事ですが、2025年時点を示唆しているようで非常に面白かったです。Netflixの登場で「物語の舞台となる国で作品を制作する」(記事では「地産」と表現)流れが強まっており、ハリウッド映画がこれまでのように各国の原作をアメリカを舞台に映像化するのが難しくなっているという指摘です。題材の当事者や文化的な背景を重視するという点では納得の流れですが、「普遍的な物語を世界から探してきて映像化する」というこれまでのハリウッドの手法が使えなくなるのは事実。そこでハリウッドでは西部劇に注目が集まっているそうです。

この中で日本の漫画やアニメはどのような位置づけになるのか。NetflixによるONEPIECEの実写化の成功でわかるように、日本の漫画やアニメは時代や舞台を必ずしも日本としているものばかりではありません。ということで、いい意味で原作の供給元として日本のアニメや漫画が注目されるという流れは続くのかもという指摘です。


この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。

冒頭のWebtoonの記事で指摘されているように、上場してしまったからには、Webtoonは業績を伸ばし利益を上げていくことが求められている局面なのだなと思います。ディズニーとの提携など、メディアとして注目されていることは事実だと思います。

一方で国内では、めちゃコミのオリジナル作品がまた5億円の売上を記録など景気のいい話も。どのメディアフォーマットを使うかよりも、より大衆に受け入れられお金を払っても読みたい/見たいと思わせるコンテンツをいかに作るかという話なのかなと思います。

今週はここまでです。引き続きよろしくお願いいたします。

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