FPG(7148)vs JIA(7172)|税制改正直撃から5ヶ月、高配当6%のFPGに追加で入れる勇気はあるか
FPGとJIA、どっちも保有してんねんけど、正直なんで2銘柄並べて見とるかって言うと、追加投資できひんかなって思てるからや。
FPGは2025年12月に税制改正のストップ安をくらって、あの時の記事でも「配当重視で保有継続」って判断したけど、今の株価は1,502円でストップ安時の1,698円よりさらに下や。売上は前年比44%減という衝撃の半期数字が出た。
一方でJIAは2026年2月の急落から2,079円まで回復して、今期Q1の進捗率44.2%と絶好調や。
「FPGに追加で入れるか」「JIAに積み増すか」「それとも両方か」——この問いに、ばんこくが数字を並べて正直に語るで。
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第1章 市場環境認識
1-1. FPGを直撃した税制改正——確定した現実として向き合う
2025年12月19日(金)引け後、FPGは衝撃的な開示をした。2026年度与党税制改正大綱に、不動産小口化商品の相続税評価額を「路線価方式」から「実際の取引価格ベース」に変更する内容が盛り込まれたのだ。
この改正の本質は明快だ。富裕層が不動産小口化商品を買う最大の動機だった「評価ギャップによる相続税圧縮効果」が丸ごと消える。1億円で購入した商品の相続税評価が7,000万円になっていたのが、改正後は1億円の評価になる。節税メリットが消滅する。
翌2025年12月22日(月)、FPGはストップ安。そして2026年3月31日、この税制改正法案は国会で可決・成立した。施行日は2027年1月1日だ。もはや「リスク」ではなく「確定した現実」として向き合うしかない。
FPGの事業構成(2025年9月期売上総利益ベース)をあらためて確認する。リースファンド事業174億円(48%)は税制改正の影響を受けない。国内不動産ファンド132億円(37%)が壊滅的打撃を受けた。海外不動産ファンド31億円(9%)は影響なし。利益の37%を支えていた柱が一本折れた形だ。
1-2. JOL市場とマクロ環境
日経平均は2026年4月27日に初めて6万円台に到達し、5月上旬に6万3千円超えを記録した。一方で長期金利は2026年5月15日に一時2.73%(29年ぶり高水準)まで上昇し、日銀は6月の追加利上げ+0.25%が有力視されている。
中東情勢については、2026年2月28日にイスラエル×イランの軍事衝突が開始し、ホルムズ封鎖によりWTI原油が105〜107ドル台に上昇した。停戦交渉は継続中だが合意には至っていない。「中東×長期金利高騰×日銀利上げ」という3大懸念が重なる局面だ。
JOL市場(日本型オペレーティングリース)そのものは堅調だ。コロナ禍から回復した国際航空需要は2026年もコロナ前を上回る水準が続き、航空機不足・リース料上昇という売り手優位の環境が続いている。この市場の恩恵はFPGもJIAも引き続き享受できる。
第2章 企業概要と事業構造
2-1. FPG(7148)の8軸プロフィール
【企業規模】中型株(時価総額1,259億円)
東証プライム上場の金融サービス会社。従業員383人と小規模ながら、ピーク時のROEは32.93%という異常な高収益体質を誇った。税制改正で事業の一本柱が折れた現在、「再構築局面の中型株」という正確な認識が必要だ。
【投資スタイル】バリュー×高配当(PER8.1倍・PBR2.10倍・MIX係数17.0)
現在のPER8.1倍は税制改正前の利益水準に基づく数字だ。不動産小口化の利益37%が毀損した後の実力値に置き換えると、表面上の割安感は額面通りに受け取れない局面にある。
【景気感応度】景気敏感(中小企業のJOL需要・航空機需要に連動)
主力のJOL事業は中小企業の節税需要に依存する。不動産小口化の節税需要は税制改正で消えた。事業感応度の構造が変化している。
【業種】その他金融(リース・ファンド組成)
主軸のJOL(航空機・船舶・コンテナ)は税制改正の影響を受けない。全利益の48%を占めるこのセグメントが今後の収益の柱だ。
【テーマ】高配当★★★★☆ / JOL市場拡大★★★★☆ / 事業再構築★★★☆☆
配当維持・JOL拡大で37%の穴をどこまで埋められるかが最大のテーマだ。
【ビジネスモデル】ジーパン型(一部損傷)
JOLというゴールドラッシュを支える「ツルハシ販売者」機能は維持している。不動産小口化という第2の収益柱が法制度によって折れた状態だ。
【フェーズ】市場心理「悲観」/ライフサイクル「再構築期」
2025年12月のストップ安以降、株価は底値圏でのもみ合いが続いている。新しい成長ストーリーを示せるかどうかが次の株価の方向性を決める。
【外部要因】JOL需要拡大・航空機需要回復(プラス)/ 不動産小口化消滅・日銀利上げ(マイナス)
マイナス要因の「不動産小口化消滅」は確定した現実だ。
2-2. JIA(7172)の8軸プロフィール
【企業規模】中型株(時価総額1,269億円)
東証プライム上場の金融投資会社。従業員343人でFPGと規模感は近い。2026年2月12日に中期経営計画未達懸念で16%急落したが、現在は2,079円まで回復している。
【投資スタイル】バリュー×高配当(PER9.7倍・PBR1.63倍・MIX係数15.8)
ROE15.02%に対してPER9.7倍は概ね適正水準。アナリスト目標株価2,200円との乖離+5.82%で、大きな割安感はないが過大評価でもない。
【景気感応度】景気敏感(航空機需要・金利水準に感応)
有利子負債244.3%という高レバレッジ構造により、金利変動への感応度がFPGより高い。日銀利上げ局面では継続的な注意が必要だ。
【業種】その他金融(リース・多角化投資)
JOL事業を主軸に、環境エネルギー・不動産小口化・M&Aアドバイザリー・証券など多角化している複合金融企業だ。
【テーマ】高配当★★★★☆ / 増配継続★★★★☆ / M&A仲介拡大★★★☆☆
10年間減配ゼロという配当安定性と、今期+18%増益という業績の勢いが並立している。
【ビジネスモデル】ジーパン型+コングロマリット型
主軸のJOL組成・販売に加え、資産運用・証券・M&Aを展開するプラットフォーム的な収益構造だ。
【フェーズ】市場心理「標準」/ライフサイクル「成長期」
2026年2月の急落から回復し、現在は52週株価水準48.9の標準的な位置にある。
【外部要因】航空機需要回復・業績上振れ期待(プラス)/ 日銀利上げ・有利子負債コスト上昇(マイナス)
有利子負債244.3%という構造上、長期金利の高止まりはJIAにとって最大のマクロリスクだ。
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第3章 株価を動かす3つの論点
3-1. FPGの核心——「37%の穴」は今どこまで埋まっているか
ばんこくの既存記事「配当利回り7%の罠?FPGストップ安で揺れる高配当投資家の本音」では、2025年12月のストップ安直後に「配当重視で保有継続」「減配発表なら即売却」と整理した。あれから5ヶ月が経過した。現状を確認する。

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