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カントリーマネージャーがクビ?外資系企業の解雇理由4つと対処法!

カントリーマネージャーとして働いている方が、突然「ポジションを終了する」「今日から来なくてよい」と言われると、強い不安を感じるはずである。

しかし、外資系企業であっても、日本で雇用されて働いている場合には、会社が自由にクビにできるわけではない。

この記事では、「カントリーマネージャー クビ」と検索している方に向けて、解雇・退職勧奨・退職パッケージ・初動対応をわかりやすく説明する。

カントリーマネージャーのクビについては、以下の動画で詳しく解説していいる。




1章 カントリーマネージャーのクビとは

カントリーマネージャーは、日本法人の責任者として高い裁量を持つことが多い。

そのため、「自分は一般社員と違うから、労働法で守られないのではないか」と不安になる方もいる。

しかし、最初に見るべきなのは、肩書ではなく契約の中身である。

1-1 カントリーマネージャーでも雇用契約なら労働者である

カントリーマネージャーでも、会社と雇用契約を結んで働いている場合には、労働者として扱われる可能性が高い。

理由は、労働法は肩書だけで適用されるかどうかが決まるものではないためである。

例えば、雇用契約書があり、毎月給与が支払われ、会社の指揮命令のもとで働いているケースもある。

この場合、「カントリーマネージャー」「日本代表」「責任者」と呼ばれていても、解雇規制が問題となる。

解雇は、会社がいつでも自由にできるものではなく、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要となる。

1-2 代表取締役や役員として登記されている場合は別の検討が必要となる

代表取締役や取締役として登記されている場合には、労働者ではなく役員として扱われる可能性がある。

役員は、会社との関係が雇用契約ではなく委任契約になることがあるためである。

例えば、登記上は代表取締役であり、役員報酬として支払われ、勤務時間や業務の進め方を自分で決めていたケースもある。

この場合、一般的な不当解雇の問題ではなく、役員の解任、報酬、任期、損害賠償の問題になることがある。

ただし、役員登記があるだけで必ず労働者性が否定されるわけではない。

雇用契約の有無、業務命令の有無、報酬の性質、勤怠管理の有無を見て判断する必要がある。

1-3 「解雇」「退職勧奨」「ポジションクローズ」「ガーデンリーブ」は分けて考える

会社から「クビ」と言われた場合でも、法的にはいくつかの種類に分かれる。

ここを混同すると、自分が何を主張できるのか分からなくなる。

例えば、会社が一方的に雇用契約を終わらせるなら解雇である。

一方で、「退職合意書に署名してほしい」と言われている段階なら、退職勧奨であることが多い。

ポジションクローズは、役職や職務がなくなるという会社側の説明であり、それだけで当然に雇用契約が終わるわけではない。

ポジションクローズについては、以下の記事で詳しく解説している。

ポジションクローズについては、以下の動画でも詳しく解説している。

ガーデンリーブは、退職日まで出社させず給与を払う扱いを指すことが多いが、その条件も合意書や会社の通知内容で変わる。

ガーデンリーブについては、以下の記事で詳しく解説している。

ガーデンリーブについては、以下の動画で詳しく解説している。

まずは、会社が何をしようとしているのかを言葉ごとに分けて確認する必要がある。

1-4 外資系企業でも日本で働く場合は日本の労働法が問題となる

外資系企業であっても、日本法人に雇用され、日本で働いている場合には、日本の労働法が問題となることが多い。

海外本社が強い権限を持っていても、日本法人が雇用主である場合には、日本のルールを無視できないためである。

例えば、米国本社の方針で「グローバルではこのポジションをなくす」と決まったケースもある。

その場合でも、日本法人の労働者をどう扱うかは、日本の解雇規制や退職勧奨のルールを前提に考えることになる。

「外資だからすぐクビにできる」と決めつける必要はない。

外資系企業のクビと日本の法律については、以下の記事で詳しく解説している。

外資系企業のクビと労働基準法については、以下の動画でも詳しく解説している。

2章 カントリーマネージャーがクビになる理由4つ

カントリーマネージャーがクビと言われる場面には、いくつか典型的な理由がある。

多いのは、業績、本社方針、人間関係、コンプライアンスである。

ただし、会社が理由を述べたからといって、そのまま解雇が有効になるわけではない。

2-1 理由1:業績目標やKPIを達成できていない

カントリーマネージャーのクビで多い理由は、業績目標やKPIの未達である。

日本市場の売上、利益、契約数、成長率などが本社の期待に届かなかったと言われることがある。

例えば、「年間売上目標を達成していない」「パイプラインが不足している」「日本市場の成長が遅い」と指摘されるケースもある。

しかし、数字が未達であるだけで、直ちに解雇できるとは限らない。

目標が合理的だったのか、本社の支援は十分だったのか、市場環境の影響はなかったのかを見なければならない。

2-2 理由2:ポジションクローズや事業縮小・日本撤退

次に多いのが、ポジションクローズや事業縮小である。

外資系企業では、グローバル方針により、日本法人の組織が急に変わることがある。

例えば、日本のカントリーマネージャー職を廃止し、アジア太平洋地域の責任者に統合するケースもある。

この場合、会社は「職務がなくなった」と説明することがある。

しかし、職務がなくなったという説明だけで、当然に解雇が有効になるわけではない。

人員削減の必要性、解雇を避ける努力、人選の合理性、手続の妥当性などが問題となる。

2-3 理由3:本社や部下との関係悪化・リーダーシップ不足

本社や部下との関係悪化も、クビの理由として挙げられることがある。

カントリーマネージャーは、日本法人のトップであると同時に、海外本社へのレポートラインにも置かれる。

そのため、上にも下にも説明責任を負う立場になりやすい。

例えば、「本社とのコミュニケーションが悪い」「部下の離職が多い」「リーダーシップに問題がある」と指摘されるケースもある。

ただし、人間関係の評価は主観が入りやすい。

誰が、いつ、どのような事実を根拠に問題視しているのかを確認する必要がある。

2-4 理由4:ハラスメントやコンプライアンス違反の指摘

ハラスメントやコンプライアンス違反を理由に、退職を迫られることもある。

この理由は、カントリーマネージャーにとって特に影響が大きい。

転職市場での評判、リファレンス、退職理由の説明に関わるためである。

例えば、「部下への発言がハラスメントに当たる」「経費処理に問題がある」「社内調査で問題が確認された」と言われるケースもある。

この場合でも、会社の調査が公平だったのか、弁明の機会があったのか、指摘された行為が解雇に値するほど重大なのかを見る必要がある。

感情的に反論するよりも、指摘内容を書面で出してもらい、事実ごとに確認する方がよい。

ハラスメント解雇については、以下の記事で詳しく解説している。

ハラスメント解雇については、以下の動画で詳しく解説している。

3章 カントリーマネージャーのクビが無効となる可能性がある場面

カントリーマネージャーのクビは、役職が高いほど有効になりやすいと思われがちである。

しかし、雇用契約で働いている以上、会社側にも説明すべき点がある。

ここでは、クビが無効となる可能性がある場面を説明する。

3-1 数字未達だけで直ちに解雇できるとは限らない

数字未達だけで、直ちに解雇できるとは限らない。

業績は本人の努力だけで決まるものではないためである。

例えば、日本市場の景気、競合状況、本社の価格設定、製品の不具合、人員不足、マーケティング予算の削減が影響するケースもある。

このような事情がある場合、目標未達をすべて本人の責任にするのは無理がある。

特に、直近まで高い評価を受けていた、昇給していた、ボーナスが支給されていたという事情があれば、会社の説明と矛盾することがある。

3-2 目標設定が不合理又は本社事情の影響が大きい

目標設定そのものが不合理な場合もある。

本社が日本市場の規模や商慣習を十分に理解していないことがあるためである。

例えば、海外で成功した売上目標を、そのまま日本に当てはめたケースもある。

また、本社の承認が遅い、採用が止まっている、製品投入が遅れている、価格決定権がないという事情もあり得る。

このような場合、カントリーマネージャーだけに結果責任を負わせることが妥当かが問題となる。

目標、権限、予算、人員、本社支援の関係を確認する必要がある。

3-3 PIPの内容があいまいで改善機会が十分ではない

PIPがあるからといって、その後の解雇が当然に有効になるわけではない。

PIPは、改善を目的とするものとして使われるべきだからである。

例えば、達成基準があいまいで、期間も短く、何をすれば合格なのか分からないケースもある。

また、既に退職させる結論が決まっているのに、形式だけPIPを進めるケースもある。

このような場合、PIPは解雇の根拠として弱くなることがある。

PIPを受けた場合には、目標、期限、支援内容、評価方法、未達時の扱いを必ず書面で確認すべきである。

PIPについては、以下の記事で詳しく解説している。

PIPについては、以下の動画で詳しく解説している。

3-4 ポジションクローズでも人員削減の必要性や人選が問題となる

ポジションクローズでも、会社が自由に解雇できるわけではない。

それが人員削減を伴う解雇であれば、整理解雇として厳しく見られることがある。

例えば、カントリーマネージャー職は廃止すると言いながら、同じような職務を別の人に担当させるケースもある。

また、他のポジションへの配置転換を検討していないケースもある。

この場合、会社が本当に解雇を避ける努力をしたのかが問題となる。

厚生労働省も、整理解雇では人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の妥当性が考慮されると説明している。

3-5 退職勧奨が強すぎる場合は違法性が問題となる

退職勧奨は、それ自体がすべて違法というわけではない。

しかし、労働者の自由な意思を奪うようなやり方は問題となる。

例えば、長時間にわたり何度も退職を迫るケースもある。

「署名しないなら懲戒解雇にする」「今日中に署名しないと条件をなくす」と強く迫られるケースもある。

退職勧奨は、労働者が自由な意思で応じる場合は問題となりにくいが、その自由な意思決定を妨げる場合には違法な権利侵害となることがある。

その場で署名せず、持ち帰って確認することが必要である。

退職強要については、以下の動画で詳しく解説している。

4章 クビと言われた直後にやってはいけないことと初動

カントリーマネージャーがクビと言われた直後は、判断を急がされやすい。

しかし、この段階での行動が、その後の交渉や法的手続に大きく影響する。

まずは、署名しない、理由を確認する、証拠を残すという順番で動くべきである。

4-1 退職合意書やリリースレターにすぐ署名しない

最初に避けるべきなのは、退職合意書やリリースレターにすぐ署名することである。

署名すると、退職に合意したものとして扱われる可能性があるためである。

例えば、退職日、退職金、秘密保持、請求放棄、競業避止、非難禁止、リファレンスについて書かれているケースもある。

内容を十分に読まずに署名すると、後から条件を変えることが難しくなる。

会社から「今日中に署名すれば条件を出す」と言われても、まずは持ち帰るべきである。

署名する前であれば、交渉できる余地が残りやすい。

退職勧奨を拒否できることについては、以下の動画で詳しく解説している。

4-2 解雇理由証明書や会社の説明を書面で求める

解雇と言われた場合には、会社の理由を書面で求めるべきである。

口頭だけでは、後から説明が変わることがあるためである。

労働者が解雇の理由について証明書を請求した場合、会社は証明書を交付しなければならない。

例えば、「業績不振」と言われた場合でも、どの数字を、どの期間で、どのように見ているのかを確認する必要がある。

「ハラスメント」と言われた場合でも、誰に対する、どの発言や行動なのかを確認する必要がある。

理由があいまいなままでは、適切な反論や交渉ができない。

解雇理由証明書をもらえない場合の請求の仕方については、以下の動画で詳しく解説している。

4-3 雇用契約書・オファーレター・職務記述書を確認する

次に、契約関係の資料を確認する。

カントリーマネージャーの場合、契約内容が複雑になりやすいからである。

例えば、雇用契約書、オファーレター、職務記述書、報酬規程、ボーナスプラン、コミッションプラン、RSUに関する規程があるケースもある。

これらの資料には、役職、職務、報酬、解雇時の扱い、退職時の権利が書かれていることがある。

特に、英語のオファーレターや本社規程がある場合には、日本語の雇用契約書との関係も確認する必要がある。

資料を見ずに交渉すると、本来請求できる可能性があるものを見落とすおそれがある。

4-4 評価資料・KPI・PIP・メール・チャットを保全する

会社の説明に反論するためには、証拠が必要である。

特に外資系企業では、評価や指示が英語のメール、チャット、オンライン会議で残っていることが多い。

例えば、直近の評価、昇給通知、ボーナス通知、KPI資料、PIP、事業計画、本社からの指示、採用停止の連絡などが証拠になることがある。

ただし、会社の機密情報を無断で持ち出すことは別の問題になる。

自分の権利を守るための資料であっても、保存方法には注意が必要である。

可能であれば、弁護士に相談したうえで、どの資料をどのように保全するか決める方がよい。

4-5 就労意思を示す通知や撤回通知を検討する

解雇を争う場合には、働く意思があることを示す通知を検討する。

解雇が無効であると主張するなら、労働者側も働く意思を示しておく必要があるためである。

例えば、「解雇には納得しておらず、就労する意思がある」と書面で通知するケースもある。

また、退職合意書に署名してしまった場合でも、状況によっては撤回や取消しを検討する余地がある。

ただし、撤回できるかどうかは、署名時の状況、会社の説明、圧力の程度、合意書の内容によって変わる。

自己判断で強い文面を送るよりも、早めに弁護士へ相談した方が安全である。

5章 カントリーマネージャーが請求・交渉できる可能性があるもの

カントリーマネージャーのクビでは、毎月給与だけでなく、退職パッケージ、ボーナス、コミッション、RSU、リファレンスまで問題になりやすい。

年収が高い分、数か月分の差でも金額が大きくなる。

ここでは、請求や交渉の対象になり得るものを説明する。

5-1 解雇が無効な場合のバックペイ

解雇が無効となる場合、バックペイが問題となる。

バックペイとは、解雇後から解決までの賃金を請求する考え方である。

例えば、月額給与が高いカントリーマネージャーの場合、数か月分でも大きな金額になる。

ただし、バックペイを請求できるかどうかは、解雇の有効性、就労意思、他社収入の有無などによって変わる。

会社が「高年収だから守られない」と言っても、それだけでバックペイの可能性が消えるわけではない。

解雇を争うか、退職パッケージで解決するかを考えるうえで、バックペイは交渉上の軸になりやすい。

バックペイについては、以下の動画で詳しく解説している。

5-2 退職パッケージや特別退職金

外資系企業では、退職パッケージが提示されることがある。

退職パッケージとは、退職に合意する代わりに、通常の退職金とは別に支払われる金銭条件を指すことが多い。

例えば、数か月分の給与、未払いボーナスの一部、ガーデンリーブ期間中の給与、再就職支援などが含まれるケースもある。

提示額が低い場合でも、すぐに受け入れる必要はない。

解雇の弱さ、退職勧奨の進め方、年齢、役職、転職までにかかる期間、社内での評価などが交渉材料になる。

ただし、相場は一律ではない。

法律で「何か月分」と決まっているものではないため、個別事情をもとに交渉することになる。

退職パッケージについては、以下の記事で詳しく解説している。

退職パッケージについては、以下の動画で詳しく解説している。

5-3 ボーナス・コミッション・RSU・ストックオプション

カントリーマネージャーでは、固定給以外の報酬が大きな問題になりやすい。

特に、ボーナス、コミッション、RSU、ストックオプションは、退職日や解雇日によって扱いが変わることがある。

例えば、「支給日に在籍していること」が条件とされているケースもある。

また、RSUについては、ベスト前に退職すると失効する内容になっているケースもある。

ただし、会社側の解雇や退職勧奨が不当である場合、その条件をそのまま受け入れるべきかは検討の余地がある。

規程、付与通知、株式報酬プラン、退職合意書を必ず確認する必要がある。

RSUについては、以下の動画で詳しく解説している。

5-4 ガーデンリーブ・有給休暇・社会保険・会社都合退職

金額だけでなく、退職までの扱いも交渉対象になる。

外資系企業では、退職日まで出社させないガーデンリーブが提示されることがある。

例えば、退職日まで給与を支払い、業務や社内アクセスを停止するケースもある。

この場合、給与、社会保険、有給休暇、会社貸与物、競業避止との関係を確認する必要がある。

また、雇用保険上の離職理由も見落とせない。

「自己都合退職」とされるのか、「会社都合退職」に近い扱いになるのかで、失業給付や転職活動への影響が変わることがある。

退職合意書では、退職理由の表現まで確認した方がよい。

退職合意書については、以下の動画で詳しく解説している。

5-5 競業避止・秘密保持・非難禁止・リファレンスの条件

カントリーマネージャーの場合、退職後の条件も非常に重い。

特に、競業避止、秘密保持、非難禁止、リファレンスは転職に直結する。

例えば、一定期間、競合企業に転職しないという条項が入るケースもある。

また、会社や役員を批判しないという非難禁止条項が入るケースもある。

これらの条項は、範囲が広すぎると転職活動を強く制限することがある。

金銭だけで合意するのではなく、次のキャリアに支障が出ない内容に修正する必要がある。

リファレンスについても、誰が、どのような表現で対応するのかを決めておくと、転職時の不安を減らしやすい。

6章 カントリーマネージャーのクビへの対処手順

カントリーマネージャーのクビでは、感情的に反論するよりも、順番を決めて進める方がよい。

特に、外資系企業では本社、HR、リーガル、外部弁護士が関与することがある。

こちらも法的な見通しと交渉方針を持って対応する必要がある。

6-1 外資系労働問題に詳しい弁護士へ相談する

最初の手順は、外資系企業の不当解雇に詳しい弁護士へ相談することである。

カントリーマネージャーの解雇問題については、とくに専門性の高い分野である。

法的な見通しを分析したうえで、適切な方針を立てて、一貫した対応をしていく必要がある。

そのため、弁護士であれば誰でもいいというわけではなく、早い段階で同様の問題について実績が豊富な弁護士を探すべきである。

6-2 会社に通知書を送り、解雇の撤回又は条件交渉をする

次に、会社へ通知書を送ることを検討する。

通知書では、解雇に納得していないこと、就労意思があること、解雇理由の開示を求めることなどを記載する。

例えば、解雇の撤回を求める方針もある。

また、復職ではなく金銭解決を目指す場合でも、会社の説明を求めたうえで条件交渉をすることがある。

通知書を送ることで、会社側も正式に対応せざるを得なくなる。

口頭のやり取りだけで進めるよりも、交渉の土台を作りやすい。

退職条件の交渉については、以下の動画で詳しく解説している。

6-3 退職パッケージを交渉し、退職合意書を修正する

復職を強く望まない場合には、退職パッケージの交渉が現実的な選択肢になることもある。

特に、カントリーマネージャーは社内での立場が特殊であり、関係が悪化した状態で戻ることが難しい場合がある。

例えば、特別退職金、ガーデンリーブ、ボーナス、RSU、会社都合退職、リファレンス、競業避止の範囲をまとめて交渉するケースもある。

退職合意書は、会社が最初に出したものをそのまま受け入れる必要はない。

不利な請求放棄条項、広すぎる秘密保持条項、転職を妨げる競業避止条項がある場合には、修正を求めるべきである。

6-4 交渉でまとまらない場合は労働審判・訴訟を検討する

交渉でまとまらない場合には、労働審判や訴訟を検討する。

解雇の有効性やバックペイを争う場合、任意交渉だけでは会社が動かないこともあるためである。

労働審判は、比較的短い期間で解決を目指す手続である。

訴訟は、より時間がかかるが、争点を詳しく審理する手続である。

どちらを選ぶかは、解雇理由、証拠、希望する解決、会社の対応によって変わる。

早期の金銭解決を目指すのか、解雇無効を正面から争うのかを決めて進める必要がある。

労働審判については、以下の記事で詳しく解説している。

労働審判については、以下の動画で詳しく解説している。

不当解雇の裁判については、以下の動画で詳しく解説している。

6-5 転職活動と並行してレピュテーションを守る

カントリーマネージャーの場合、法的な争いと転職活動を同時に進めることが多い。

そのため、レピュテーションを守る視点が欠かせない。

例えば、退職理由をどう説明するか、リファレンスチェックで誰が対応するか、前職との合意内容をどこまで話せるかが問題になる。

会社と争っていること自体が、必ず転職で不利になるわけではない。

ただし、感情的な発信やSNSでの批判は避けた方がよい。

退職合意書に非難禁止条項がある場合には、その内容にも注意が必要である。

7章 カントリーマネージャーのクビでよくある疑問

最後に、カントリーマネージャーがクビと言われた場合によくある疑問を説明する。

外資系企業では、本社主導で話が進みやすいため、労働者側が正確な情報を得にくいことがある。

ここで、自分の状況に近いものを確認してほしい。

7-1 Q1:本社が海外でも日本の労働法は適用されますか?

日本法人に雇用され、日本で働いている場合には、日本の労働法が問題となることが多い。

海外本社が意思決定していても、雇用主が日本法人である場合には、日本での雇用関係として考えることになるためである。

例えば、米国本社が「ポジション廃止」を決めたケースでも、日本法人がどのように雇用契約を終了させるかは別問題である。

本社の決定だけで、当然に日本の労働者をクビにできるわけではない。

7-2 Q2:カントリーマネージャーは管理職なので解雇規制は弱くなりますか?

管理職であることだけで、解雇規制がなくなるわけではない。

「管理監督者」という言葉は、主に労働時間や残業代の場面で問題になる考え方である。

解雇については、雇用契約で働く労働者である限り、解雇に合理的な理由が必要となる。

ただし、カントリーマネージャーは職責が大きく、期待される水準も高い。

そのため、会社がどのような期待を示し、本人がどの程度達成できていたのかが細かく問題になる。

7-3 Q3:「今日でクビ」と言われたら出社しなくてよいですか?

まずは、会社の言う「今日でクビ」が何を意味するのか確認すべきである。

解雇なのか、退職勧奨なのか、ガーデンリーブなのかで対応が変わるためである。

例えば、会社が「今日からアクセス権を止める」と言っているだけで、給与は支払うと言っているケースもある。

一方で、雇用契約を今日で終了すると言っているケースもある。

出社を強行するとトラブルになることがあるため、無理に入館するのではなく、書面で就労意思を示し、指示内容を確認する方がよい。

7-4 Q4:退職パッケージの相場はどのくらいですか?

退職パッケージに法律上の決まった相場はない。

ただし、外資系企業では、数か月分の給与を基準に交渉されることがある。

例えば、3か月分から12か月分程度が話題になるケースもある。

役職、年収、勤続年数、解雇理由の弱さ、転職までの期間、退職合意書の条件によっては、より長い期間が交渉対象になることもある。

ただし、必ずその金額が取れるわけではない。

最初の提示額だけで判断せず、交渉材料を確認する必要がある。

7-5 Q5:PIPを拒否すると不利になりますか?

PIPを単に拒否すると、不利に見られることがある。

会社から「改善機会を与えたのに協力しなかった」と言われる可能性があるためである。

ただし、内容がおかしいPIPにそのまま同意する必要もない。

例えば、達成不可能な目標、不明確な評価基準、短すぎる期間、必要な支援の欠如がある場合には、書面で質問や異議を出すべきである。

「拒否」か「同意」かの二択で考えるのではなく、問題点を記録しながら対応することが必要である。

7-6 Q6:役員登記されている場合も不当解雇として争えますか?

役員登記されている場合には、まず契約関係を確認する必要がある。

代表取締役や取締役としての委任契約であれば、不当解雇ではなく役員解任の問題になることがあるためである。

ただし、役員であると同時に、従業員としての地位を持つ場合もある。

例えば、取締役として登記されていても、別に雇用契約があり、会社から具体的な業務命令を受けていたケースも考えられる。

この場合、労働者性が問題となる余地がある。

登記、契約書、報酬、業務実態を見て判断する必要がある。

7-7 Q7:争うと次の転職で不利になりますか?

争うこと自体が、必ず次の転職で不利になるわけではない。

ただし、進め方には注意が必要である。

例えば、会社への連絡内容、退職理由の表現、リファレンスの扱い、SNSでの発信が転職活動に影響することがある。

退職合意書を作る場合には、リファレンス対応や退職理由の表現を入れておくことも検討すべきである。

法的な権利を守りながら、次のキャリアに傷を残さない進め方を選ぶ必要がある。

8章 外資系企業や管理職の不当解雇の相談はリバティ・ベル法律事務所へ

外資家企業や管理職の不当解雇は、是非、リバティ・ベル法律事務所に相談してほしい。
 
この分野は、専門性が高い分野であるため、弁護士であれば誰でもいいというわけではない。
 
法的な見通しを分析したうえで、あなた自身の意向を踏まえて、適切に方針を策定する必要がある。
 
リバティ・ベル法律事務所では、解雇や退職勧奨事件に力を入れており、とくに外資系企業や管理職の不当解雇問題に圧倒的な知識とノウハウを蓄積している。
 
初回相談は無料となっているため、まずはお気軽にご相談いただきたい。
 
お問い合わせ – リバティ・ベル法律事務所

9章 まとめ

カントリーマネージャーがクビと言われた場合でも、まずは落ち着いて、契約関係と会社の通知内容を確認すべきである。

雇用契約で働いているなら、外資系企業であっても、日本の解雇規制が問題となる。

業績未達、ポジションクローズ、本社との関係悪化、ハラスメント指摘などがあっても、それだけで当然に解雇が有効になるわけではない。

特に、退職合意書やリリースレターに署名する前の対応が、その後の交渉を左右する。

解雇理由証明書、雇用契約書、オファーレター、職務記述書、評価資料、KPI、PIP、メール、チャット、報酬規程、RSU規程は早めに確認すべきである。

そのうえで、復職やバックペイを目指すのか、退職パッケージ、ガーデンリーブ、ボーナス、RSU、リファレンスまで含めた金銭解決を目指すのかを考えることになる。

カントリーマネージャーのクビは、一般的な解雇よりも交渉項目が多い。

本社やHRから強く退職を迫られても、すぐに署名せず、外資系労働問題に詳しい弁護士へ相談することをおすすめする。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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