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その海外輸出、"出した"だけで終わっていませんか?〜展示会・商社任せ・一度きりの注文——あなたの海外進出が"点"で終わる3つの理由〜|仕事の部屋

「海外の展示会、出てみたんですよ。でも、その後が何もなくて」

相談に来られる企業の方から、一番よく聞く言葉です。

次によく聞くのが、これです。

「商社に渡して、あとはお任せしているんですが、現地のことがよくわからなくて」

そして、もう一つ。

「最初に一回、注文が入ったんです。でもそれっきりで。手間だけかかって、結局うまくいかなくて、諦めました」

2,000社以上の日系企業の海外展開を支援してきて、

そして、私自身が商社の中で働いていた経験を通して

ズバリと言えることがあります。

この3つの悩みを持っている会社さんは、

ほぼ全部、同じ問題を抱えています。

最後まで読んでくださった方には、無料の資料とすぐに使えるエクセルファイルを無料で提供しています。


ものが売れないのは、品質のせいじゃない。

最初に、はっきり言います。

日本の製品の品質は、世界でも高く評価されています。

食品なら、素材の丁寧さ、味の繊細さ、衛生管理の徹底。

日用品なら、使い心地、耐久性、パッケージのこだわり。

「日本製」というだけで、バイヤーの目が変わる場面を、

私は現場で何度も見てきました。

なのに、気がついたら中国製の安価な製品と同じ棚に並べられて、

価格競争をさせられている。

「高品質だけど高い」で終わって、売り上げが伸びない。

結局、手間がかかる割に結果が出ないから、

展示会に一回出して、そのまま諦める。

これが今、海外展開に挑戦した多くの日本のメーカーが

たどり着いてしまう場所です。

でも、品質のせいじゃありません。


原因は明確です。「商流の設計」が抜けている。

2,000社以上の支援を経て、断言できます。

海外で売れない理由のほとんどは、

商品でも、パートナーでも、市場でもありません。

「誰が・どこで・どうやって・継続的に売るか」の設計が、

最初から抜けているんです。

展示会に出ることは「出会い」です。

商社に渡すことは「物流」です。

でも、売り続ける「仕組み」は、誰も作ってくれません。

メーカー自身が、設計する必要があります。

日本国内で当たり前にやってきた、「販売戦略」。

これが、海外となると、何をしていいのかわからないから、

全部現地任せになってしまっている。

これが海外展開をする上で、うまくいかない大きな原因です。


"点"で終わる3つの理由

理由① 展示会は"出会いの場"であって"売れる仕組み"ではない

展示会に出ると、名刺が集まります。

「いいですね」「サンプルをください」という声もあります。

でも3ヶ月後に振り返ると、何も残っていない。

なぜか。

出会った後のフォローの設計がないからです。

来場者を「継続発注」に繋げる仕組みがなければ、

展示会は一度きりの露出で終わります。

年1回出店して、また来年も出店して。

でも、積み上がっていかない。

展示会は"点"。点を"線"にする設計がなければ、輸出量は増えません。

それからもう1つ。

今の時代、海外の展示会で名刺交換なんてやっても意味がない。

その場で、LINEなのか、WhatsAppなのか、Messengerなのか。

普段彼らが使っているコミュニケーションツールで連絡先交換をしてください。

コンプライアンスと売り上げと。

どっちが大切なのかなんてことを言ってるうちは、

結局は海外のスピードにはついていけない。

理由② 商社は「売る人」ではなく「運ぶ人」

これが一番よく誤解されているポイントです。

商社の本質は、物流・決済・通関を担うプロです。

すでに売れているものを効率よく流すのが得意で、

まだ売れていないものを市場に根付かせるのは、実は本業ではありません。

商社のお客様は「バイヤー」です。メーカーではありません。

バイヤーが欲しがりそうなものを持ってくるのが仕事であって、

メーカーの販路開拓を支援するのが仕事ではないんです。

だから「商社に任せれば海外で売ってくれる」は、

残念ながら、ほとんどの場合、幻想です。

売る火種は、メーカー側が作って渡す必要があります。

理由③ 一回の注文で終わるのは「実需の設計」がないから

最初の注文が入ったとき、多くの会社が安堵します。

でもそれは、スタートラインに立っただけです。

リピートが起きない理由はシンプルで、

「なぜその店で、その商品が売れ続けるのか」の設計がないからです。

バイヤーに使い方を提案する仕組みがない。

季節やトレンドに合わせた企画がない。

現地の顧客に刺さる物語やプロモーション企画がない。

一回売れても、続かない。これは商品の問題ではなく、設計の問題です。

どんなにいい食品や日用雑貨でも、

新しい商品やコンセプトだと、そもそもそれが何に使うものかわからない。


数字で見る。日本と世界の「伸び代」の差。

「うちには関係ない」と思っている方に、少し数字を見てほしい。

これは脅しじゃなくて、希望の話です。

日本の今

日本の総人口は2024年時点で1億2,380万人。

前年より55万人減少し、14年連続で縮小しています。

GDP成長率は1.0%。

縮んでいく市場の中で、同じパイを取り合っている。

それが今の日本の現実です。

(出典:総務省「人口推計」2024年10月1日現在、IMF世界経済見通し)

インドを、一つの「国」として見ていませんか?

ここで少し視点を変えます。

インドの人口は約14億人。日本の約11.4倍です。

でも面白いのは、その中身です。

インドの人口上位4つの州は、それぞれ単体で

世界の国別人口ランキング上位20位に入ります。

さらにインド人口上位7州の人口の合計は約8.3億人で、

G7主要7カ国(アメリカ・日本・イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ)の

人口の合計7.8億人を上回ります。

つまり、インドの一つの州だけで、

日本の人口とほぼ同じか、それ以上の規模の顧客がいる。

「インドに出る」ではなく、

「インドの一つの州に出る」だけでいい。

(出典:インド国勢調査データ、外務省「インド基礎データ」)

東南アジアの今

ASEAN10カ国の人口は約6.7億人。総GDPは約3.98兆米ドル。

IMFの成長率予測では、ベトナム6.3%、フィリピン6.2%、

カンボジア6.1%、インドネシア5.1%と高い数値が続きます。

日本の6倍以上の速度で、市場が育っています。

(出典:ジェトロ「東南アジアの経済成長」2024年、IMF世界経済見通し2024年4月版)

富裕層の増加が、特に重要な理由

成長市場で見逃せないのが、富裕層・中間層の急増です。

2028年までの超富裕層の増加率予測は、

インド50.1%、中国47%、マレーシア34.6%、インドネシア34.1%。

いずれも世界平均の28.1%を大きく上回ります。

インドの高級ブランド市場は2030年までに

売上高が現在の3.5倍、2,000億米ドルに達するとみられています。

単に「人が多い」だけじゃなくて、

「買える人が急速に増えている」市場がそこにあります。

日本製品の品質・信頼・ブランドが、最も響く相手が、この層です。

(出典:Knight Frank「The Wealth Report 2024」、調査会社Altrata「超富裕層レポート2023」)

中東の今

UAE(アラブ首長国連邦)の2025年の成長率予測は4.8%、

サウジアラビアは4.4%。

中東に進出している日系企業の黒字割合は69.1%。

UAEに絞ると79.0%と、世界全体の65.9%を大きく上回っています。

(出典:国連「2025年の世界経済情勢と展望」、ジェトロ「2024年度 海外進出日系企業実態調査(中東編)」)

日本で1%の成長を取りに行くのと、

富裕層が毎年50%増えていく市場に乗るのと、

どちらに可能性があるか。答えは出ています。


日本では斜陽、海外では「これを探していた」。3つの実話。

① 食品サンプル|岩崎模型製造(岐阜県・従業員30名)

レストランの入り口に並ぶ、あのリアルなサンプル。

日本では当たり前すぎて、誰も気にしない存在です。

でも海外では、まったく流通していなかった。

シンガポールの展示会で握り寿司のサンプルを見た

現地レストラン経営者が「これをずっと探していました」と言った。

現地では入手できず、わざわざ日本で買い付けていたというのです。

従業員30名の小さな会社が、

シンガポール・香港への輸出をスタートさせ、

現在はベトナム拠点の設立も視野に入れています。

「日本にしかないもの」は、世界では「誰も持っていないもの」になる。

(出典:ジェトロ「岩崎模型製造株式会社 ジェトロ活用事例」2019年)


② 歯ブラシ|アイオニック株式会社(千葉県)

国内では花王・ライオンという大手の牙城は崩せない。

そこで目を向けたのが海外でした。

「KISS YOU」は累計3億本、毎年1,500万本を売る大ヒット商品となり、

間接販売を含めると世界50カ国に広がっています。

海外での売上高はこの3年間で約10倍の2億円に拡大しました。

3年で10倍。

大手に勝てない市場で消耗するより、

自分が主役になれる市場を選んだ結果です。

(出典:オリコン「日本発『イオン歯ブラシ』が世界50カ国でバカ売れ」2020年、日本経済新聞2019年2月)


③ 即席麺|エースコック株式会社(大阪府)

1993年、国内即席麺市場のシェアはわずか7.7%で業界5位。

大手の牙城を崩せないまま、国内市場も縮む一方でした。

そこで選んだのが、ベトナムでした。

進出当時、ベトナムの即席麺の年間総需要は約12億食。

当時の国営企業の商品は品質がいまいちで、

消費者は半ば諦めながら食べていた。

そこに日本の技術を持ち込んで、現地の味を研究し尽くした。

ベトナム人のソウルフードであるエビだしの酸辛スープを再現した

「ハオハオ」を投入。

発売直後から大ヒットし、10年間は「いくら作っても足りない」状態が続きました。

その後、年間総需要は2010年に約50億食、2022年には約80億食にまで拡大。

その市場でエースコックが握るシェアは約40%。

「ベトナム人でハオハオを知らない人はいない」

と言われるほどのブランドになりました。

2000年の発売から累計300億食超を販売。

2022年度の海外事業売上高は762億円、前年比34.8%増。

日本で5位だった会社が、ベトナムで圧倒的な1位になった。

(出典:日本経済新聞「ベトナムで即席麺1位 エースコック市場攻略の極意」2013年、「価値づくり日本」エースコック事例、食品新聞2023年7月)


3社に共通することが一つあります。

「うちは国内でも厳しい」

「うちの商品は当たり前すぎて」

そう思っていた会社が、外に出た瞬間に

「これを探していた」と言われた。

日本にいると見えない景色が、外には広がっています。

新しいキャンバスは、もうそこにあります。


じゃあ、どうすればいいのか。

今日から3つのシリーズに分けて、

「売れ続ける海外展開の設計図」を、

具体的なツールと一緒に公開していきます。

(今回は食品・日用品を主な例にしています。

産業系・サービス系・FC系についても、順次書いていく予定です。)

今回のテーマは「商社の正しい使い方と、バイヤーが勝手に増える仕組み」。

商社を「運ぶ人」として正しく使いながら、

売れる火種をメーカー側でどう作るか。

独占権の設計、チャネルの整理、動機の設計まで。

「こんなに開示して大丈夫か」と思うくらい、全部書きます。

そのまま使えるツール(Excelテンプレート)も、

無料でダウンロードできるようにしています。

海外展開を考えている方、一度諦めた方、

ぜひ参考にしてみてください。


商社・代理店を「動かす」教科書

海外で売れないのは、品質のせいでも、商品のせいでもありません。

「誰が・どこで・どうやって・売り続けるか」の設計がないだけ。

その設計は、後から作れます。

一度諦めた方も、これからの方も、まだ間に合います。

無料ツール、置いておきます。

商社が動かない5つの理由、実需の作り方、5つの燃料、

独占権の正しい設計、チャネルの交通整理まで。

そのまま使える形でまとめました。

▼ 【商社を動かす教科書_まなラボ版.docx】 →

▼ 【海外販路管理シート_汎用テンプレート_まなラボ.xlsx】 取引先マスタ・チャネル台帳・独占権管理・商談パイプラインがセットです。 →


もし関心をお持ちの方が多ければ、

現地に合ったローカライズの設計、独占権の戦略的な活用、

価格競争にはまらないブランディング、現地バイヤーとの関係構築についても、

順次記事にしていきます。

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今までの海外進出コンサルタントの経験を通して学んだことを軸に、

「外貨を稼げる人と会社を増やす」をテーマに、

【仕事の部屋】は記事を執筆中です。

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フォローして、続きも一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。

皆さまの海外展開・輸出がうまくいきますように。

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【この記事を書いた人】まなラボの紹介

ベトナム在住10年・ダナン在住。4言語(日英仏西)、5カ国居住、約40カ国経験。

音大中退後、学位も貯金もゼロからパスポート一枚で海外へ。

物流・金融・コンサルとキャリアを積み、2016年にベトナムでコンサル会社を立ち上げ・売却。

ジェトロや中小企業基盤機構、公的機関の現地アドバイザーや、日系企業2,000社超の相談・支援に関与。

証券外務員/米国MBA保有。

ベトナムで息子を出産したことをきっかけに、日本経済の将来を人任せにするのをやめようと決めた。

次の世代に「まだ挑戦できる」という背中を見せるために、

今、外貨を稼げる人と会社を増やすことを、自分のテーマにしています。

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