若い時こそ、利害関係を先に設計する。|仕事の部屋
30代になった時に大きな差がついている人と、そうでない人。
その違いを一言で言うと、20代のうちに
「大義」と「利害関係」の設計ができていたかどうかだと思っています。
まず、大義と利害関係の話。
大義とは、自分が何のために頑張るかという軸のこと。目標・夢。
利害関係とは、その大義に向かって人を巻き込む技術のこと。
この2つは別々のものじゃなくて、セットです。
大義がはっきりしているから、同じ方向を向いてくれる人が集まる。
利害関係が一致するから、自分一人の力以上のものが動き始める。
日中バイリンガルの女の子の話。
最近関わっている会社に、中国出身の新卒1〜2年目の女の子がいます。
日本で大学を出て、日本で働いていて、
性格はとても前向きで、諦めない姿勢がある。
今はコンサルタントに成長するための勉強をしつつ、
さまざまな社内調整業務をやってくれています。
でも日本人と比べると、まだきめ細かさが足りなかったり、
ネイティブの日本語ビジネスというにはまだ経験が必要だったりする段階で。
こういった新卒の方々にお伝えしたいのは、
まず今持っているものを最大限に使うことです。
20代前半という若さに加え、日本語と中国語で通訳ができるレベルにある。
だったら今ある自分の素材・才能・能力を使って、
サイドワークで通訳や言語に関する経験をどんどん積む。
通訳で実績と知見を積み重ねながら、
会社では日本人のビジネスマンとしてのスキルや
経営者の考え方を吸収していく。
その先にある姿を想像してみると、
日中二言語+日本のビジネス感覚+経営者思考+前向きな実行力。
ここに英語を加えれば、三言語でグローバルをカバーできる
コンサルタントになれる土台が十分にある。
まだ30代にもなっていないうちに。
インターン大学生の話。
スタートアップで働いていた頃、
LinkedInを使った外部リクルーティングがとにかく上手な
大学生のインターンがいました。
それを事業にしたいと言っていたんですが、
当時はビジネスの設計方法も、経営者の考え方も、
サービスをどう作るかもわからない状態で。
私が伝えたのは、まずは無料でもいいから、
リクルーティングスキルが必要な会社に飛び込んで
経験とサンプルと実績を積みまくることでした。
その過程で経営者と関係を作って、
クオリティが上がってきたら初めてサービスとして売り込む。
実績を作った相手が最初の顧客候補になる。
失うものが何もない状態で、
ネットワークと実績と製品を同時に作っていける。
利害関係を一致させて、貸しを先に作ってから、商談をする。
その順番がうまくいく近道だと感じています。
今いる環境を、利害関係の入り口として使う。
この2つのケースに共通しているのは、
「今いる環境を利害関係の入り口として使う」という発想の転換です。
単独で副業や起業をしようとすると、
お金も時間も人脈も信頼も、全部ゼロから作らないといけない。
でも今いる会社や環境を利害関係の土台として使えば、
給与をもらいながら経験が積めて、
会社のネットワークがそのまま資産になって、
生活基盤を確保したまま挑戦できる。
「なんで自分はここにいるんだろう」という問いを、
「ここから何を取り切れるか」に変えるだけで、
同じ環境が全く違って見えてきます。
1+1が2じゃない、循環モデルの話。
本業と副業を「別々のもの」として考えていると、
どちらかに集中しなきゃいけない気がしてくる。
でもそうじゃなくて、本業と副業はお互いを強化し合う
循環モデルとして設計できます。
会社では経営者の近くで判断を学ぶ。
その経験を副業の現場で使ってみる。
副業で失敗したこと・学んだことを会社に持ち帰って改善する。
会社でまた新しい課題に出会う。
そのサイクルが回り始めると、
どちらか一方だけでは絶対に得られない速度で成長していきます。
1つの会社だけにいると、その会社の常識が自分の常識になっていく。
でも同時に別の環境にいると、
「あ、こっちではこうやるんだ」という比較軸が生まれる。
その比較軸こそが、思考の幅を広げて、
どちらの環境でも突き抜けた存在になれる理由になっていく。
1+1が2じゃなくて、3にも5にもなる。
それが若い時に循環モデルを設計することの本当の価値だと思っています。

若い時の投資は、複利で返ってくる。
若い時って、スキルもネットワークも知見もない。
だから時間と努力で何回も回して、経験を積みまくっていくしかない。
でもこれは、複利の考え方と同じです。
若い時にしっかり投資しておけば、30代になった時に
とても大きな違いになって現れる。
20代に100回経験したことは、30代では同じ時間で
1,000回分の判断力になって返ってくる。
焦らなくていい。でも、止まってもいけない。
今いる環境で取り切れるものを全部取り切って、次のステージに向かっていく。
そのサイクルを若い時から回し始めた人と、30代から始めた人では、
10年後に大きな差がついていることが多いように感じています。
私自身も、不器用だった。
私も昔は利害関係をうまく作れなくて、たくさん衝突してきました。
後輩や先輩を正論でまくしたてて傷つけたこともある。
経理チームのリーダーに歯向かって入出金を全て止められたこともある。
社長の右腕に正論で立てついて、
それが原因で会社を去ったこともある。
これは全部、相手の立場・受け取り手のことを考えて、
その上で何かを遂行するために必要な仲間づくりをするという
意識が低かったから生まれたもの。
だから、もっとうまくやる方法を若い時に知っておきたかったなと
感じています。
それでも前に進めてこられたのは、
周りの人たちが手を差し伸べてくれたから。
一緒にやろうよ、次の一歩まで一緒にいてあげるよと、
押し進めてきてくれた人たちのおかげだと感じています。
若い時にそれができなくても、大丈夫です。
少しずつ、自分の大義を見つけながら、
同じ方向を向いてくれる人を増やしていけばいい。
周りは変えられない。でも、使い方は変えられる。
今の会社も、周りにいる人たちも、外部環境は基本的に変えられない。
それを前提として受け入れてしまう。
そう思うといろんなことが楽になります。
その上で、この会社から入れるものは全部取り切る。
入れないものは他から取ってくればいい。
問題の解決を人頼みにするんじゃなくて、
人を巻き込みながら自分が主導で解決していくスタンスになれると、
できないことはほとんどなくなっていくんじゃないかと感じています。
周りや相手に対する期待値を手放して、
変えられないことを前提として持っていくことで、
生きることが少し楽になる。
そう感じてもらえたら嬉しいです。
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【この記事を書いた人】まなラボの紹介
ベトナム在住10年・ダナン在住。4言語(日英仏西)、5カ国居住、約40カ国経験。
音大中退後、学位も貯金もゼロからパスポート一枚で海外へ。
物流・金融・コンサルとキャリアを積み、2016年にベトナムでコンサル会社を立ち上げ・売却。
ジェトロや中小企業基盤機構、公的機関の現地アドバイザーや、日系企業2,000社超の相談・支援に関与。
証券外務員/米国MBA保有。
ベトナムで息子を出産したことをきっかけに、日本経済の将来を人任せにするのをやめようと決めた。
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