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偽物の大丈夫が、爆発を作っていた。|家族の部屋

私は長い間、限界でも「大丈夫」と言い続けていました。

それが優しさだと思っていた。

でも本当は、爆発の種をまき続けていただけでした。


先週末、初めて「帰りたい」と言えた。

ダナンの気温が40度近い週末のことです。

来月のフランス帰省に向けて、家族へのお土産を買いに夫と市内へ出かけました。

眠たくてご機嫌ななめの息子を抱っこしながら、1時間以上の買い物。

その後、夫が教会のミサに行く間、私と息子はカフェで待つ。

その後、ランチをしてから帰ろうという計画でした。

体調が完全に回復しきっていない状態で、あちこち痛くて、体力の限界でした。

夫がミサを終えて迎えに来た時、私は言いました。

「お昼ごはんはいい。体力が限界だから、今すぐ家に帰りたい。」

夫はすぐに動いてくれました。迷わずに。まっすぐ家に帰った。

帰宅後、疲れたから休むと伝えて横になりました。

目が覚めたら、夫が息子と私のご飯を準備してくれていた。

「つきあってくれてありがとう。ゆっくり休んでね。」

それだけでした。

こんなにシンプルなことが、以前の私にはできなかった。


「大丈夫」と言い続けていた頃。

心配かけたくない。夫は夫で頑張っているから。

そういう自分なりの優しさから「大丈夫」と言い続けていました。

だから夫の中では「妻は大丈夫」が前提になっていく。

その前提のまま、夫はいろんなことを考えてくれる。

帰り道に食材を買おう。市内の用事を済ませてから帰ろう。

お昼を食べてから帰ろう。

彼なりに家族のことを思って動いてくれている。悪意は一切ない。

でも私の中では、小さな「大丈夫じゃない」が毎日積み重なっていく。

そしてある日、限界を超えて爆発する。

夫からすると、何が起きたかまったくわからない。

私からすると、点と点が明白につながっている出来事の連続なのに、

夫には突然雷が落ちてきたようにしか見えない。

偽物の大丈夫を積み重ねてきたから。

その裏側に相手への配慮という動機があるから、余計にたちが悪い。


国際結婚だから、じゃなかった。

正直に言うと、最初は「言語の壁があるから伝わらないんだ」と

思っていた時期がありました。

でも違いました。

日本語同士でも、同じ国籍でも、

偽物の大丈夫がいろんな事実を隠してします。

国際結婚だから難しいんじゃなくて、

人と人の間にある壁は、国籍や言語に関係なく存在する。

伝えないと伝わらない。それは万国共通でした。


夫は子どもでも、社員でもない。

産後、気づかないうちに夫に求めすぎていました。

自分がこだわっていることを、夫も同じようにやってほしい。

私がしんどいのに動いているんだから、夫も同じようにできるはず。

でも夫は子どもじゃない。社員でもない。

彼には彼の考え方がある。

私が細かく指摘するたびに、

夫は「手伝っても怒られる」という経験を積み重ねていた。

それに気づいた時、ハッとさせられました。

夫が何もしないんじゃない。

彼が練習する場所を、私が奪っていたんだと思います。


歯磨き粉と、夫と息子。

引っ越したばかりの新居で、一日中ものを探す日がありました。

夫が定位置に置かないから、どこに何があるかわからない。

その日、歯磨き粉が見つからなくて。

疲れていたこともあって、もう全部がいやになってしまった。

「なんでこんなこともできないの」

その日の怒りを全部夫にぶつけて、

人間として信じられないというところまで言い詰めた日がありました。

言いながら、自分でも止まれなかった。

でも後から、ふと思ったんです。

歯磨き粉のない人生は我慢できる。

でも夫と息子のいない人生は、絶対に考えられない。

そこまで考えたら、少し自分でも笑えてきました。


周りは変えられない。でも、関わり方は変えられる。

周りは変えられない。

でも巻き込み方・接し方・関わり方を自分が変えることで、

周囲も自然と同じ方向を向いてくれることがある。

強制するんじゃなくて、自然と。

私が穏やかになった分、夫も失敗を恐れず動くようになってきました。

自分でメイドさんを手配したり、

新しいレシピの料理を作ってみたり、

休みの日に息子と2人でキッズカフェに行ったり、

私が外出した日は家の掃除や片付けをしてくれたり。

私もこだわりを緩和でき始めたおかげで、

やってくれることにまず感謝できるようになった。

やり方が違うなと思っても、そこは重要じゃない。

やってくれたことを大切にして、

やり方は後で二人が納得いくものに一緒に仕上げればいい。

夫がKYなことを言ってくる時も、

「状況説明が足りなかっただけだな」と思えるようになり、

どうしても譲れないところはちゃんと書き出すようになりました。


私たちが目指す家族のかたち。

私が目指しているのは、家族3人それぞれの人生や考え方はあるけれど、

同じ方向を向いて一緒に歩んでいくこと。

誰かに無理があるなら、先に行って「早く来てよ」と言うんじゃなくて、

一緒に歩き方を考える。歩く方向を話し合う。テンポを合わせる。

私の夫と息子は世界に一人しかいないから。

万人の正解より、私たち家族の中の正解を探していきたい。

どんな教則本よりも、私たち3人が納得できる答えが、

一番いいと思っています。


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お読みいただきありがとうございます。

「何者かにならなくていい。全部の自分のままでいい。」

そう信じながら、等身大のまま書いています。

諦める前に、もう一回だけ試してほしい。

そのための実験を、私自身が続けています。

どこかの誰かのエールになれたら、嬉しいです。

スキやコメント、とても励みになります。

フォローして、続きも一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。

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【この記事を書いた人】まなラボ

音楽フェスのステージを降りた瞬間に、フランス人の夫と出会いました。

自転車旅行の途中で家族になって、今はダナンで、3人で暮らしています。

国際結婚も、多文化の子育ても、うまくいく日ばかりじゃない。

産後には、家族がバラバラになりかけた時期もありました。

それでも、ぶつかって、話して、笑って。

何もない日常の中にある、小さな幸せを、ひとつずつ数えながら生きています。

完璧な妻でも、母でもないけれど。

この家族でよかったと、毎日思えるように。

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