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ナイトプール童貞卒業か


前々から、大阪駅前にある温浴施設が気になっていた。
シャワーだけの生活が続く中で、ちゃんと温泉に浸かりたいという欲が強くなっていた。
行くからには小綺麗で、ちゃんとリラックスできる場所がいい。
温泉にジム、プール──いわゆる健康ランド的な総合施設だと軽く見積もっていたが、実際に訪れると「今だけプール・水着無料」という文言に釣られた。借りた水着とゴーグルを片手に、クロールや平泳ぎ、水中ウォーキングまで一通り試す。

無機質な屋内プールを想像していたが、実際は南国風の内装で、脳の処理が一瞬止まる。焦らず、プールサイドをゆっくり歩く。
人気のない25mプールとは対照的に、バーカウンターでは男女が談笑している。
これはいわゆるナイトプールという戦場なのだと、ジャグジーに浸かりながらようやく認知が追いついた。
早々に引き返すのも野暮だと思い、しばらく周囲を観察する。貧乏性がこういう時に顔を出す。

そのまま屋外プールへ向かった。
係員に呼び止められ、一瞬「何かやらかしたか」と身構えたが、実際は「水の掛け合いは下のテナントに影響するため禁止」という事前アナウンスだった。心臓に悪い。追加料金かと思った。

夕暮れのオフィス街を眺める時間は、思いのほか静かだった。
かつての前職の本社も見えていたが、光量が足りないせいか、どこか遠く感じる。
煌々とした夜景を遮るサングラスと、手元のマティーニが似合いそうな場所だった。

今回は下見ということで撤収。


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