あ行で言葉遊び─「あかいろのありんこたち」「アラブのあぶら売り」
少しずつnoteに上げていくことを始めた「子守話」。
子守話とは、子どもを寝かしつけるとき、羊を数えるかわりに、羊を数えるかわりに即興で語り聞かせていたおはなしのこと。
『あいうえおパラダイス』に触発されて
言葉遊びの子守話を作ったのは、読売夕刊の書評欄で紹介されていた『あいうえおパラダイス「ら」 らったらった らくだのらっぱ』がきっかけ。
「ら」「り」「る」「れ」「ろ」で始まる言葉だけで紡がれた5つの話が納められた、「ら」行縛りの短編集。
評者ひこ・田中さんは「『無茶な展開するなあ』と笑いながら読んでみて。言葉が愛おしくなってきますよ」と紹介していた。
不自由なルールを設けると、制約の中で自由自在に動けるしなやかさを見せ、「そんなこともできるのか」とアクロバティックな潜在能力を見せてくれる日本語の天才ぶりを堪能できる。
「あ」行編にはじまり「か」「さ」「た」「な」「は」「ま」「や」行編と来て、「ら」行編で9巻目。
こういうことを思いついて9巻も作ってしまった作者・二宮由紀子さんの発想とパワーに舌を巻いた。絵は巻ごとに変わり、「ら」は佐々木マキさん。
わたしもならって、「あ」ではじまる言葉で子守話を作ってみようと思い立った。
すべての単語を「あ」はじまりにするのは難しく、「あまいわな」など、「あ」ではじまる文節止まりとなった。
「アラブ」と「あぶら」がきょうだいみたいに似た言葉なのが、子どもの頃から不思議だった。
子守話58「あかいろのありんこたち」
あまいかおりの あかいあめだま
あれは あくまがしかけた あまいわな
あわてんぼの ありんこたちが あつまってきて
あやしむまもなく あめだまに ありついた
あれあれ あらら あわわ あーめん
あわてて あわくって あばれて あきらめて
あっというまに ありんこたちは あくまになった
あめだまみたいな あかいろの ありんこたち
あわれ あくまになった ありんこたち
子守話59 「アラブのあぶらうり」
アラブの あぶらうりが
あらしの あらなみこえ
あらわれたのは あるいなかまち
あらあら あきれた あぶらうり
あさからばんまで
あっちこっちへ あそびあるいて
あれじゃ あきない あがったり
あれがほんとの あぶらうり
これまでの子守話
📙48話「ひつじが100ぴき」
📙58話「あかいろのありんこたち」
📙59話「アラブのあぶらうり」
📙74話「チョコレートのちきゅう」
📙104話「ちょうちょの木」
📙108話109話「ドラキュラとあかいチョコレート」
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目に留めていただき、ありがとうございます。わたしが物書きでいられるのは、面白がってくださる方々のおかげです。