【美術展2025#72】岡山・瀬戸内 夏の旅行記 4日目(最終日)@倉敷市、岡山市
岡山・瀬戸内3泊4日 夏の一人旅満喫中。
本日いよいよ最終日の4日目。
1日目↓
2日目↓
3日目↓
4日目(最終日):8月16日(土)
06:00起床。
パッキングを済ませてからレストランへ。
初日に感動したセットを最終日にもう一度いただく。
(前日に3種類の中から選んでおく)

やはり上品な味。
最後まで気分よく過ごせた。

ホテルをチェックアウトして駅へ。


途中の小さい駅も作品に。

09:13 岡山着。

帰りの新幹線は14:53 岡山発。
今日はその間に倉敷に行き大原美術館を見て、岡山に戻りラビットホールと街中で展開される岡山芸術交流2025を巡るというなかなかなハードスケジュール。
で、倉敷に行くのになぜ駅を出てしまったのかというと、初日に引き続きレンタカーで行くことにしたからだ。
電車で行けば数駅なのだが、ドライブも好きな私はあえて車で行くことにした。
・アウディ岡山
本日運転する車はアウディ。
しかもレンタカー会社ではなく正規ディーラーでのレンタル。
ということで事前に予約しておいたアウディ岡山へ。

入るとラウンジのソファに案内された。

むむむ、WALTER KNOLLのJAAN781ではないか。
アウディはドイツ車なのでソファもドイツ製のもので揃えるという文脈を踏まえたこだわりの什器チョイス、さすがだ。
…なんて思っていたら「冷たいものはいかがですか?」なんつって予想外のアイスコーヒーとハーゲンダッツをいただく。

涼しくて居心地の良いラウンジでハーゲンダッツキメてのんびりしていたら、あ〜なんかもう倉敷とか別にいいかなぁなんて思いが頭を掠めてしまったが、「違う、そうじゃない」と我に返って重い腰を上げ、キーを受け取り出発することに。危ない危ない。
今日の相棒はAudi TT。
先日はTOYOTA GR86だったが、同じくらいの大きさのスポーツタイプを選んでみた。

現在岡山10:00ちょい過ぎ。
(本当は09:30にちゃちゃっと受付して出発する予定だったのにハーゲンダッツなんて出しちゃってくれるもんだから、居心地良くてつい長居を…)
ということで気を取り直していざ倉敷までかっ飛ばすぜ!(法定速度内で)
倉敷市
11:00頃到着。ハーゲンダッツのせいで予定が大幅に遅れた。(自分のせい)
・大原美術館
大原美術館は、倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家大原孫三郎が、前年死去した画家児島虎次郎を記念して1930(昭和5)年に設立した、日本で最初の西洋美術中心の私立美術館です。
日本美術のコレクターでもあった孫三郎は、友人でもあった虎次郎の才能と、美術に対する真摯な姿勢を高く評価し、三度にわたる渡欧を促します。虎次郎は、そこで制作に励むかたわら、孫三郎の同意のもと、日本人としての感覚を総動員してヨーロッパの美術作品を選び取るという作業に熱中しました。
明治の気骨を持つ虎次郎の選択は、東洋の感覚と西洋美術の精華との真剣勝負でした。彼は、エル・グレコ、ゴーギャン、モネ、マティス等、今も大原美術館の中核をなす作品を丁寧に選び、倉敷にもたらします。同時に進めた中国、エジプト美術の収集にも、東西の狭間で悩みつつ文化の源流に迫ろうとした虎次郎の心情が伺い知れます。
大原美術館は、その後も、倉敷の地にあって活発な活動を続け、西洋の近代から現代の美術、日本の近代から現代の美術、民芸運動にかかわった作家たちの仕事等にコレクションを広げ、日本人の心情に裏打ちされた独特の個性を発揮するユニークな民間総合美術館として世界に知られるようになりました。
今日、大原美術館は、現場で子供達や社会人を対象とした種々の教育普及活動に加え、毎夏の美術講座や、世界を代表する音楽家を迎えてのギャラリーコンサート等を通じ、諸芸術のフロンティアと広く関わりながら、21世紀に生きて躍動する美術館として、多彩な活動を展開しています。
ここも十数年ぶりに訪れた。

日本初の西洋美術中心の私立美術館ということだが、日本に美術館というものが数えるほどしかなかった時代に、いくら自身が生まれ育った土地とはいえ、県庁所在地でもない一地方都市に本格的な美術館を建てるなんて一体どのような将来性を思い描いていたのだろうか。

展示室内は撮影不可。
中に入ると現代の基準では決して良いとは言い難い昔ながらの照明環境なのだが、この美術館にはそれが合っているような気もした。
そこに展示されるモネ、マティス、ゴーギャン、ピカソ…
今でこそ西洋美術の教科書的な作品群だが、1930年当時それらの作品は最先端の現代美術だった。
先見の明があるなあ。
100年前に思いを馳せながら本館を巡る。
本館の次は工芸館・東洋館へ。

バーナー ド・リーチ、河井寛次郎、芹沢銈介等の民藝運動界隈の方々の作品群はこの古い蔵のような展示室の雰囲気にとてもよく合っていた。
今までそれほど興味がなかった棟方志功も展示空間に馴染んでいてなんだかとてもよく思えた。
すぐ近くに立つ児島虎次郎記念館には児島虎次郎の絵画に加え、古代エジプトやオリエント地域の品々が並ぶ。



銀行を改築した建物なので往年の雰囲気が今も残る。

ところで児島虎次郎とは大原孫三郎の命を受けヨーロッパで当時最先端だった作品を買い付けてきた人物で、それが大原美術館建設の礎となっている。
すなわち大原美術館のモネ、マティス、ゴーギャン、ピカソ…などは児島虎次郎の審美眼の賜物とも言えるのだ。
しかも西洋美術にとどまらず、古代エジプトやオリエント地域にまで足を伸ばして各地の美術品を収集してきたというのが素晴らしい。

そのような先進的で視野の広い土壌があったからこそ、後年この地域で岡山市立オリエント美術館のような個性的な美術館の開館や、直島のような画期的な取り組みにも結びついていくことになったのだろう。
1923年に行われた東京府美術館(現東京都美術館)での展覧会にも出品された品々。

エジプト

エジプト、西アジア、スペイン、中国ほか
虎次郎の作品も展示されている。
東京美術学校(現東京藝大)を2年飛び級で卒業しただけあってやはりうまい。






時間があれば美観地区の散策をしたかったが足早に岡山に戻らねばならない。

・倉敷市立美術館
道すがら倉敷市立美術館脇を通ったので建物だけでも見学することにした。


丹下健三建築。

なぜか写真は不可となっていたが奈義町現代美術館にも展示されていた岡崎和郎の《HISASHI》が壁に引っ付いていた。

ハーゲンダッツのせいで予定が大幅に遅れた(しつこい)ため、この辺りで岡山に戻らないといい加減マジでヤバい時間帯に突入。
ということでいざ岡山までかっ飛ばすぜ!(法定速度内で)

岡山市
・ラビットホール
瀬戸内のゲートウェイ(玄関口)に位置する岡山県で、アート、地域創生を重点に置いた活動を行なっています。岡山城からほど近い現代美術館「ラビットホール」は2012年から収集した約400点の現代美術からキュレーションした作品を展示し、建築家青木淳氏にリノベーションして頂きました。
この美術館は本館となります。
今年開館したばかりの現代美術の最先端を集めた美術館。
ここは今回絶対に来たかった。

だが、現在13:15。
実は14:00までにAudiに戻ってTTを返さねばならない。
ということは私にここで残された時間は約30分。
…無理ゲー

一個一個しっかりと見ている時間は全く無いのでとりあえず来た証に写真だけでもばちばち撮っておこう。




しかし剥き出しの壁・床・天井がすごいなあ。
最上階はガラス天井なので室内は熱気がこもり暑い。

フィリップ・パレーノの魚が「暑さにやられて水底で死んでる&空気を求めて水面でパクパクしてる」ように見えて、ある意味リアルで面白かった。
昨年のポーラ美術館の個展はとても良かった↓
で、ここのラビットホールには離れた場所に別館(福岡醤油ギャラリー)とやらがあって、現在そちらではライアン・ガンダーの個展を行っているとのこと。
おいおいおいおいめちゃ行きたいやつじゃんそれ!
今年はポーラ美術館でも展覧会やってるし、その流れで見たかったよ。
6月に行った↓
ということでこの辺りでタイムオーバー。
結局ハーゲンダッツのせいで(違う)、ラビットホール別館も、街中で開催している「岡山芸術交流2025」も、どちらも行けなかった。無念…。
「岡山芸術交流」はラビットホールを運営する石川文化振興財団の石川康晴氏が総合プロデューサーとして関わっている。
倉敷の大原芸術財団、直島の福武財団、と連なるこの地域の起業家とアートの関わりの文脈に石川氏は続けるだろうか。
その志高い挑戦を陰ながら応援し、見届けていきたい。
Audiへ向かう。
TTの運転はとても楽しかった。
子供達がまだ小さい内は全然現実的ではないけれど、いつか子供達が巣立っていったらこのくらいの小さなスポーツタイプの車乗りたいなあ、と思った。
朝と同じようにラウンジへ通され、アイスコーヒーをいただく。

ハーゲンダッツは無しかい!!
…というのはさておき、今回のプレシェアは1時間単位で借りられるし、運転は楽しかったし、スタッフは親切丁寧だったし、アイスコーヒーとハーゲンダッツもいただけたし、結果とても満足している。

14:20 岡山駅着。

お土産を買って14:53岡山発の新幹線に乗車。

めちゃ詰め込んだキツキツの4日間で、新幹線に乗り込んだ途端にどっと疲れたけれども、だけどとても充実していた。
今回の旅は、岡山市立オリエント美術館での古代エジプト展から始まり、近代美術、現代美術、そして最終日のラビットホールでの最先端の現代美術まで、…振り返るとなんだか美術史を辿る旅のようでもあった。
欲を言えばもっとゆっくりと岡山や倉敷を観光したかったし、やっぱり「岡山芸術交流」やラビットホール別館も行きたかったし、なんなら「瀬戸内国際芸術祭」だって直島と豊島しか行ってないので他の島にも行きたかったし…。
…と言い出したらキリがないけれども、うん、良い旅だった。
その時代その時代で作家たちは苦悩しながら美しいものを作ったり、議論する場を生み出したり、問題を解決したり、人々に問いを投げかけたりしながら、人生をかけて新しいものを作り出し、世界の見方を広げてきた。
う〜ん、やっぱり美術はおもしろい。
これからも色々な表現に触れて世界の解像度を高めていきたい。
そう、人生という旅の中でね m9(*`ω´)ドーン!
…さてと、今日は子供にハーゲンダッツでも買ってってやるか。
岡山・瀬戸内 夏の旅行記 完
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