ドイツ・ブンデスリーガで輝きを放つサッカーアルジェリア代表選手たちⅡ【祝・ワールドカップ出場決定!】
1961年10月17日にパリで命を落とした人々に、
深い追悼の意を込めて。
アルジェリア代表史上5度目のワールドカップ

北アフリカの雄サッカーアルジェリア代表は、これまでに20回行われたワールドカップで、4大会に出場した。名手ラバー・マジェールを擁した1982年大会と1986年大会、無得点に終わった2010年大会と初のグループステージ突破を果たした2014年大会の4度である。そんな過去4度の大会で唯一、複数回に渡って対戦したチームが1つだけある。サッカードイツ代表だ。
ドイツとアルジェリア代表には、幾つかの繋がりがある。例えば、2015年以降、アルジェリア代表のサプライヤーを務めるのは、ドイツの名門スポーツメーカーの「アディダス」。それ以前の2010年から2014年までは、同じくドイツ企業の「プーマ」がサプライヤーを務めた。また2010年のW杯に出場した代表メンバーのうち、カリム・ジア二や主将のアンター・ヤヒアなどの4選手がドイツでプレーした。
上記のような繋がりや2度の対戦の結果が1勝1敗と互角であるを考えると、W杯本大会でドイツ代表とアルジェリア代表が相まみえた場合には、大きな話題となるだろう。今年10月9日に行われた2026年W杯アフリカ予選グループG第9節ソマリア代表戦に勝利したことで、グループ首位通過が確定し、アルジェリア代表は2026年W杯出場権を獲得した。あとはドイツ代表が出場権を掴めば、可能性は出てくる。
アルジェリア代表を3大会ぶりの出場に導いたのは、エースかつキャプテンのリヤド・マフレズ。左足のテクニックを武器に1ゴール2アシストを記録し、チームの勝利に貢献した。今回のアルジェリア代表メンバーのうち、5人の選手が現在、ドイツ・ブンデスリーガで活躍する。本テキストでは、彼らに注目しつつ、プレースタイルや期待される活躍について紹介していく。
Ⅰ. モハメド・アムーラ

Mohamed El Amine Amoura(محمدالأمينعمورة)
所属クラブ:VfLヴォルフスブルク
生年月日:2000年 5月9日(25歳)
出身:タヘル, ジジェル県, アルジェリア
身長:170cm 利き足:右足(あるいは両足)
主なポジション:ストライカー
2025年夏にはSLベンフィカへの移籍の噂も絶えなかっただけに、モハメド・アムーラの残留はVfLヴォルフスブルクにとって大きな戦力のプラスだろう。ユニオン・サンジロワーズから加入したアルジェリア代表のアタッカーは、昨シーズン、出場したリーグ戦31試合で10ゴール9アシストとエース級の活躍を披露。ラルフ・ハーゼンヒュットル監督の戦術に適応してみせた。
170cmという小柄な体格に見合わないパワーと爆発的なスプリント能力を持つアムーラは、様々なポジションでプレーでき、ウイングとしても、ストライカーとしても活躍する。W杯出場を決めたソマリア代表戦では左ウイングとして出場し、マフレズのクロスからボレーとヘディングで2ゴールを挙げた。間違いなくアムーラは、本大会でもアルジェリア代表のキーマンとなるだろう。
Ⅱ. イブラヒム・マザ

Ibrahim Maza(إبراهيممازا)
所属クラブ:バイエル・レバークーゼン
生年月日:2005年 11月24日(19歳)
出身:ベルリン, ドイツ
身長:180cm 利き足:右足
主なポジション:トップ下
ドイツ生まれでありながらアルジェリア代表を選択したライジング・スター、イブラヒム・マザは2025年夏、バイエル・レバークーゼンへの移籍を決断した。マザは、名門ヘルタ・ベルリンのユース出身で、類稀な足元の技術を武器とするトップ下の逸材。19歳らしからぬフィジカルとテクニックを有する2列目のヤングスターは昨季、ミカエル・キュイザンスとのコンビで活躍した。
2024年10月11日に行われたトーゴ代表戦で、フセム・アワールと交代してアルジェリア代表デビューを飾ったマザは、第6節終了時点で先発は2試合とレヴァークーゼンのトップチームでは十分な出場機会を得られていない。今季、彼に期待されるのは、マリク・ティルマンの控えとして1部のスピードに慣れていくことだろう。多くの期待を集める「大器」の活躍に注目したい。
Ⅲ. ファレス・シェイビ(シャイビ)

Farès Chaïbi(فارسشايبي)
所属クラブ:アイントラハト・フランクフルト
生年月日:2002年 11月28日(22歳)
出身:ブロン, フランス
身長:183cm 利き足:右足
主なポジション:6番(プレーメイカー)
2023年夏にトゥールーズFCからアイントラハト・フランクフルトへ加入した「アルジェリアの逸材」が、その才能を発揮しつつある。昨季前半は右サイドハーフとして出場するも鳴かず飛ばずで、シーズン後半に定位置を失ったファレス・シャイビだったが、2025年夏のプレシーズンマッチから中盤中央のプレーメイカーとしてプレーすると、その能力が開花。キックを武器に活躍した。
とくに輝きを放ったのが、第5節のボルシア・メンヒェングラードバッハ戦。コーナーキックからロビン・コッホの先制点をアシストすると、堂安律のアシストから得点を挙げ、チームの6発多少に貢献した。後方から前線の味方に精度の高いキックを送る能力に優れる上、セットプレーのキッカーとしても一級品の輝きを放つ。卓越した技術を持つシャイビに要注目だ。
Ⅳ. ラミ・ベンセバイニ

Amir Selmane Ramy Bensebaïni(أميرسلمانراميبنسبعيني)
所属クラブ:ボルシア・ドルトムント
生年月日:1995年 4月16日(30歳)
出身:コンスタンティーヌ, アルジェリア
身長:187cm 利き足:左足
主なポジション:左サイドバック
ブンデスリーガにおけるアルジェリア代表選手といわれて誰もが最初に思い浮かべるのは、おそらくラミー・ベンセバイニの名前だろう。149試合に出場するなどアルジェリア人選手として最多のブンデスリーガ出場記録保持者であり、ボルシア・メンヒェングラードバッハ在籍時にリーグ屈指の左SBとして活躍したのち、2023年夏にボルシア・ドルトムントへ加入した。
攻撃的SBとして知られるベンセバイニ最大の武器は左足のキック。2025/26シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・グループフェーズ初戦のユヴェントスFC戦では、86分にPKを決めるなど、PKの名手としても知られるうえ、CBも務めるなど守備面の能力も高い。ニコ・コヴァチ監督率いるドルトムントで第6節まで全試合にフル出場するなど、期待は高い。今季、彼の活躍ぶりに注目だ。
Ⅴ. バドレディン・ブアナニ

Badredine Bouanani
所属クラブ:VfBシュトゥットガルト
生年月日:2004年12月8日(20歳)
出身:リール, フランス
身長:177cm 利き足:左足
主なポジション:右ウイング
2025年のDFBポカール王者に輝いたVfBシュトゥットガルトは、ヨーロッパリーグ出場に際して才能あるアタッカーの獲得を決断した。バドレディン・ブアナニ。OGCニースからへ加入した20歳のアルジェリア代表選手は、得意の左足を武器とするアタッカーで、右サイドやトップ下を主戦場としつつ、カットインを織り交ぜたドリブルを武器に活躍する。
実際に、ブアナニのシュトゥットガルトでのデビューゴールは、彼の才能の大きさを物語っているだろう。ヨーロッパリーグ初戦となったセルタ・デ・ヴィーゴとの試合で、GKアレクサンダー・ニューベルのロングキックに合わせてDFの裏を突いた彼は、ワンタッチで相手GKの頭上を抜き、ループシュートを決めたのだ。ニース時代には、レンジャーズFC相手に直接FKを決めるなど、スター性は抜群。更なる活躍に期待だ。
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