フランツ・ベッケンバウアー(Franz Beckenbauer):「皇帝」と呼ばれた、ドイツサッカーの象徴 サッカードイツ代表のレジェンド選手たち #1
フランツ・ベッケンバウアー

Franz Anton Beckenbauer
生年月日:1945年 9月11日
出身:ミュンヘン, バイエルン州
身長:181cm 利き足:右足
代表通算記録:103試合 14得点
主なポジション:リベロ, ミッドフィルダー
「攻撃的で華やかなドイツサッカーの象徴」

「規律」、「組織的」、「保守的」。多くの人は、ドイツ代表に対してこのようなイメージを抱くだろう。ヨハン・クライフを擁し、華やかなサッカーを展開した「機械仕掛けのオレンジ」オランダ代表に、組織的なサッカーで勝利したドイツ代表。
しかし1970年代前半、ドイツ代表としてピッチに立ったのは、その印象とは違う一面をもつ選手たちだった。超攻撃的SBパウル・ブライトナー、天才MFヴォルフガング・オヴェラートとギュンター・ネッツァー、フランクフルトの両WGユルゲン・グラボウスキとベルント・ヘルツェンバインなどは、むしろ「自由」であり、革新的な存在だったのだ。その中心でタクトを振るった選手が、フランツ・ベッケンバウアーである。
フランツ・ベッケンバウアーのプレースタイル

そもそもセンターバック、あるいはリベロとしてプレーしたベッケンバウアー自体が非常に攻撃的な才能を誇る選手である。22歳で出場した1966年のイングランド・ワールドカップで中盤としてプレーした彼は、後方からのビルドアップを担う存在として活躍した選手だった。
代名詞はアウトサイドキックでの前線へのパス。起動が読まれにくいうえ、右足でも左回転のパスを出すことができる天才だったのだ。のちにマッツ・フンメルスが得意としたのと同じようなパスである。アウトサイドキックを中央とサイドに蹴り分け、味方に届ける様はプレーメイカーそのもの。そのうえでそのまま直進してゴール前にまで進出し、ときには得点まで奪ってしまうのである。
現代では、4バックの中央でプレーしている選手がそこまで進出するシーンは、あっても試合中に1〜2度ほどだろう。しかしベッケンバウアーは、14ゴールを挙げている。プレーメイカーであり、攻撃的。1974年の決勝でオランダ代表に勝利したドイツ代表は、決して守備的ではなく、現代に通じる攻撃的なサッカーを披露したチームだった。その象徴こそがベッケンバウアーだったのである。
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