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その世界に引っ張られた。古・日常を切り取るのが上手なエッセイを紹介【創作大賞感想】

「創作大賞の作品、読むのめっちゃ早いですよね」ってよく言われます。そして、どうしてそんなに感想を書くのが早いのかと。

 その件に関しては、「職業的な慣れ」もあるかもしれません。いつも締切に追われ、「今日はここまで読んで、書かなきゃ」みたいな生活してるので。

 けれど私的に早さは「納期(仕事の場合は絶対に守らないとNGで、遅れる時は交渉が必要)」さえなければ、あんまり関係ないかなと。

 あとは、文の長さも。伝えたい気持ちと、あとはその気持ちが「相手に伝わるかどうか」じゃないでしょうか?

 たった一文でも、その感想に気持ちがこもっていて、書き手に想いが届くならそれは素晴らしいことじゃないかなって。(あくまで私の話なので、押し付けとかではないよ)

 もちろん一文で刺されまくることも、ヤフコメで散々学んできた私。だからこそ、短くても言葉選び……私自身も改めて気をつけたい所存です。

 エッセイには旅、飲食などいろんなジャンルがあり、私もその道のプロではないのでよくわからないのですが……。

 私の場合は、日常の何気ないシーン、過去の記憶、道端から小さく輝く宝を見つけられる人の作品に惹かれます。日々の生活から幸せを見つけて、宝物のように磨くことができると、同じ人生を過ごしても幸福度がアップしそうな気がします。

 そこで今回は、日常の何気ないシーンや、古(いにしえ)の思い出を切り取るのが上手と感じた方々のエッセイを紹介します。

①8mmビデオをダビングして、18年ぶりに亡き父に会った話/髙塚しいもさん

 亡きお父さまが、幼い頃のしいもさんに声をかけている様子が「ビデオを再生することで、もう一度よみがえる」というシーンはとても泣けます。ここは何回も読み返してて、お気に入りです。

 娘の写真はたくさん残していますが、ビデオをあまり残していません。けれど、しいもさんの作品を見て「ビデオ」を通じて相手の動く姿、声を思い出としてファイリングするのも素敵だなぁと感じました。

 写真や動画もいいですが「声を残す」って、いいですね。いつかのために、娘向けのメッセージやビデオレターを残しておこうかしら。(まだ死なないよ??)

 記事内に紹介されている写真も、レトロでエモさもあり、ノスタルジックな気持ちになります。

 母親と自分って、歳を重ねるごとに「あれ?もしかして似てる?」と思う時、あります。

 とくに実物より、写真は客観視できるからより感じるのかも。七五三のくだりで、昔のお母さまとしいもさんの姿が「似てるかも?」と感じるシーン、とても共感できました。

 こちらの記事、なんと注目記事に選出から話題を呼び、朝日新聞の取材も受けられたとのことです。

↑取材の時の様子も、丁寧に書かれています。

 noteの記事が多くの人へ届くと、新たな奇跡を生むのかも。noteを書き続ける人々にとっても、希望を抱けるような素敵な記事でした。

②わたしがドトールに通わなくなった理由/レモンさん

 レモンさんの作品紹介は、今回初めてです。

 実はレモンさんの存在を知ったのは、普段からnoteで仲良くしている(と思っている)、ほのむらさんの紹介でした。

↑ほのむらさんは、この記事が面白かったです。好かれることに縛られすぎず、けれど燃えないように(結構大事笑)……バランスよくやっていきたいところ。

 それからレモンさんの作品が気になり、足を運ぶとどの作品も読みやすく、なおかつ「共感しやすいもの」が多い気がしました。

 たとえば今回紹介する「ドトール」は、全国展開するチェーン店。お世話になった方も多い気がします。実際に読んでみると「あっ、知ってるドトールだ!」と、自分ごととして連想しやすいと感じました。

 そういう意味でも、「丸亀製麺で、うどんに振られた」みたいなタイトルで記事を書いても面白そうです。

#なんのはなしですか

 そのドトールを「どんな時に行くのか」は人それぞれ。レモンさんの作品は、その視点が「なるほど」というものでした。

 そういえば私も昔、じっと家にいられなくて。けれど人と会うまででもなくて……という時に、人が多く集まるカフェで時間潰しをしていたことがあります。

 あの時、私はカフェでコーヒーを楽しんでいたのか。それとも、満たされない思いを「カフェに行く時間」を通じて満たそうとしていたのか。そして、そう考え始める時点で私はきっと「レモンさんが紡ぐ世界」に引き摺り込まれていたのかもしれません。

 昔の自分を振り返られるとともに、時間との向き合い方について考えさせられるエッセイでした。

③兄と弟のヤクルト事件/mikaさん

 ヤクルト、我が家も私がこぼすこともあれば、娘にこぼされることもしばしば。

 意外と粘り気があって床にこびりつくと取れないですよね……。あいつ、可愛い見た目の癖になかなか手強いっすよ。親分。

 その辺りの「ヤクルトの粘り気」についてエッセイで丁寧に書かれている作品を見たの、実は初めて。

 私は思わず、mikaさんのエッセイを読みながら毎日欠かさず飲み続けているヤクルトを片手に、

——同志!!!

と叫びました。

 mikaさんは、ヤクルト事件から兄弟の関係性とともに、母親の愛情が「サラッと」溢れていて。その、あまり狙ってない「サラッと感」。なかなか出せるもんじゃないです。

 私ならヤクルト拭いてるところで「こんなにお掃除を頑張ってる、かわいそうな私感」を出すかも。

 むしろ「ああ、もう、うるせーーーー!!!!」って、本音をガンガン書いてるところ。冒頭の「朝のクソ忙しい」の「クソ」を横線で引く感じとか、本音ダダ漏れのラップ感とか——最高です。

 mikaさんは、noteで超超超超素敵な小説を書かれているモスキートエリさんのファンから追っかけを通じて「お友達」になったという行動派でもあります。

 感想文の熱量も凄いです。読んでたら、私もモスキートエリさんをますます好きになっちゃいそうです。

モスキートエリさんより、先日感想を書いたら「感想の感想」をいただき、なんと私の「夢占い記事」のファンで、実は数年前から崇拝されていたことが判明!立場そのうち逆転しそうなので、今のうちから……フフフフフ(冗談です)

 実際に、昨日Xでやり取りしたところモスキートエリさんが犬、私が金魚担当で謎のやり取りを交わしました。

何してるんですかwww

 それにしても、mikaさんの熱量に隠された引力と朗らかなコミュ力、素晴らしいです。ぜひ見習いたいところです。

【完】

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