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米国と財界による「新自由主義日本改造計画」

この記事は、以前書いた「自民党は米国と財界によって作られた売国政党」の後半部分を切り離して大幅に加筆・修正したものです。

前半は、こちら。


米国による日本改造

「バブル崩壊」後、「対日年次改革要望書」(1980年代は「日米構造協議」「日米円ドル委員会」(現在は「日米経済調和対話」)、「日米FTA」(本丸はTPPだったが、トランプが不参加を表明)、2000年に始まり2024年の第6次まで多岐に渡る要求を日本政府に突き付けている「アーミテージ・ナイ・レポート」※などによって米国は内政干渉同然の要求を毎年日本政府に突き付け、米国に一方的に有利な「日本の新自由主義構造改革」の具体的実行を要求してきた。

今もって国民にはあまり知られていないが、こちらの要求内容は公開もされているのでいわば表側のルート。

※「アーミテージ・ナイ・レポート」=米民間シンクタンクCSIS(米戦略国際問題研究所)の対日強硬知日派であるリチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、マイケル・グリーンなどのジャパン・ハンドラー(別名「日米安保村=日米安保体制の受益者)が中心となって作成された対日改革要求書。

表があるなら当然裏もある訳で、裏の対日要求ルートは二系統ある。中でも最も強力なのが日米地位協定に基づいて設置された「日米合同委員会」のルート。

建前上は駐留米軍の運用について両国で協議するとなっているが、実際にはこの範囲を大きく逸脱して日本の基本政策を左右する要求が「合意」されている可能性が高い。日米合同委員会は現代版GHQとも言える存在だ。

ここでの合意内容は両国政府を拘束する非常に強いものだが、日本全土が米軍の実質的軍事占領状態に置かれている日米の力関係からほぼ100%日本側だけを縛るものになっている。合意内容は国会に報告する義務はなく、総理でさえ知らされない事の方が多い。

「日米安保法体系」は日本国憲法の上に君臨し「日米合同委員会」には国会の国政調査権も及ばないため、何が話し合われ、どんな合意があったのかなど、内容についてはは全くのブラックボックス状態。

第二の裏ルートは、米国日本大使館経由。当然の事だが、米国日本大使には米本国政府の対日要求を日本側に伝え、実現させる役割がある。

昨年の3月に来日したユダヤ人エマニュエル大使は前任者のウィリアム・F・ハガティと比べると気性が荒く目立ちたがり屋で、内政干渉まがいの発言を繰り返している。「日本の本当の支配者は俺様だ。」という事を強調したいのかもしれないが、同性婚やLGBTの権利法制化を迫る発言などは、隷米極右界隈でさえすこぶる評判が悪い。

1957年に大問題になった「砂川事件訴訟」では、当時の田中耕太朗最高裁長官が審理の過程をマッカーサー駐日米大使に逐一リークして協議。その指示通りに動いていたことは有名だが、エマニュエル大使の言動は日本の米国への隷属関係が可視化されてかえっていいのかもしれないが。

米国による日本の内政干渉は政治、経済、軍事、法律、商習慣、規制緩和、著作権、農政など非常に多岐に渡っている。米国の要求は少し調べればすぐに分かるように、日本国民にとっては不利益になる事項ばかり並んでいる。米国の傀儡自民党は、以下の通り米側要求のほぼすべてを丸呑みする形で忠実に履行して来た。

米国から見たら、どんなに不利益な事を要求されても文句も言わずに「仰せのままに」と自発的に米国に隷従する自民党は、世界で最も成功した模範的植民地傀儡政権として花丸表彰ものであるに違いない。

ソ連の崩壊により東西冷戦が終わった1990年代以降の日本改造方針

1 二度と米国の経済覇権の脅威とならないようよう、日本経済の復活阻止
2 「戦時経済体制」を引き継ぎ、戦後日本の高度経済成長を牽引した「日本的経営方式」の破壊
3 日本の社会構造を小さな政府と自己責任の「新自由主義体制」に改造
4 「聖域のない規制緩和」と「公共部門の縮小・廃止」(新自由主義の具体化)
5 日本の対米従属と日本の国富収奪の更なる強化
※「日米FTA」締結によって米国による日本の国富収奪は更に強化された
6 日本をフルスペックで戦争が出来るよう、憲法改正、戦争法規整備、輸出三原則など邪魔な規制の撤廃
7 米軍と自衛隊の一体化を更に進め、吉田茂が旧安保条約調印の際、口頭で約束した「日本有事の際、自衛隊は米軍の指揮下に入る」という「密約」を「自衛隊を常時、米インド太平洋軍の指揮下に置く」に改める
8 日本の社会システムやビジネス環境を根底から米国型に塗り変えると共に、国民を守っている各分野の規制の緩和廃止を加速させ、米国企業が日本で制約なしに自由に活動できるようにする 

なお、以下の5項目はGHQ時代から現在まで続く基本的対日統治方針
①日米安保条約によって日本を米国の属国として永久占領状態に置く
②二度と米国の軍事的脅威とならないよう経済発展阻止
③米国に食糧依存させるために食料自給率低下
④エネルギー自給率低下
⑤人口減少

【米国の対日要求の具体例】

【米国の要求〇とその結果】

①経済・法律・規制緩和関係

米国型企業統治(株主資本主義)を導入して日本的経営を破壊
・社外取締役の比率を60%以上に引き上げ、機関投資家の権限を強化。
・株式会社では株主が実質的支配者でその代理人が経営者である事を明確化し、日本企業の「株主資本主義」化を促進。
・戦時経済体制下の改革で従業員重視・終身雇用・年功序列が原則だった日本的経営から株主利益の最大化を追求する株主最優先主義へと転換⇒株主配当を強化、賃金を抑制して利益のより多くを株主に還元する
・自社株買いなど内部留保が急増⇒労働分配率の低下⇒実質賃金の減少⇒内需の減少⇒デフレ経済
・日本経済のデフレ体質は高市政権下でも継続。物価高騰しているのは需要増加よるものではなく、円安によるコストプッシュインフレと海外資源高。
・円安により株主に占める外国人投資家の割合が激増し、多くの日本企業が外資の実質的支配を受けるようになった。企業の儲けも外国人株主配当として海外に流出。日本株全体における外国人投資家(外国法人等)の保有比率は、2024年度末時点で32.4%となり、調査開始以来の過去最高を更新

詳細はこちら。

日本のエレクトロニクス産業の発展阻止日本半導体産業と先進的パソコンOS「B-TRON」の壊滅
米国は日米間の貿易摩擦(対日貿易赤字)を理由に通商法301条(スーパー301条)などを使って日本政府に圧力をかけ「日米半導体協定」(1987~1997)を結ばせ、当時世界シェア50%を超えていた日本の半導体産業を潰した。

同様に当時Windowsよりも先進的だった国産パソコンOS「Business TRON」もスーパー301条をたてに日本政府に圧力をかけ、パソコンメーカーが「B-TRON」を搭載するのを妨害。米マイクロソフト製のOSである「MS-DOS」を採用するように仕向けた。

日本の学校教育用標準OSでも導入寸前だった「B-TRONを」は排除され、MS-DOS搭載のパソコンが採用された。

こうして「B-TRON」を世界標準OSとする日本の夢は潰え、パソコンOSは米国製OSの一人勝ちとなった。

ただし「TRON」は完全に消えたのではなく、「I-TRON」が家電製品や産業ロボットなどの組み込みOSとして現在も広く使われている。

「郵政民営化」➡日本郵政を4分社に分けて民営化。
郵貯・簡保の350兆円以上に上る国民資産を米国に投資、資金を運営したのはゴールドマンサックスの代理人
ノルマ至上主義による郵便局員の違法保険販売
郵便配達等のサービス低下や料金値上げ 
郵便局の廃止が加速               
※米国郵政公社は依然として公社のままで、未だに民営化などしていない。

新NISA➡投資枠や非課税枠などが大幅に拡大され、お得な投資先として政府が大々的に宣伝している新NISAだが、元本割れで長期間塩漬けになったり、大損したりするリスクがある事は伝えない。

投資先も国内には向かわず主に米国ファンドで、一般庶民のなけなしの預貯金を根こそぎ投資資金として米国へと移転させる米国への利益誘導売国政策。必然的に国内投資が減少。日本の経済にとってはマイナスでしかないとんでもない代物。

労働者に投資家意識を持たせるには最適。
現代日本の労働者には、労働者対資本家という階級闘争意識がほぼない。

「がん保険の解禁」➡米国保険会社への新たな市場提供 
郵政民営化に伴い、郵便局は「アフラック」の保険商品だけを独占販売。

公的国民年金や厚生年金、共済組合制度などの廃止➡米民間保険会社の市場拡大の参入障壁になっている公共部門の廃止。

公的皆保険である「国民健康保険制度」の廃止による米国メガファーマ及び米大手健康保険会社の日本参入障壁除去➡健康保険証のマイナンバーカード組み込みによる健康保険証の廃止、後述する「OTC類似薬保険適用除外」はその突破口。

〇政府自民党は「公的国民皆保険制度廃止」に向けて、着々と外堀を埋めつつある➡病気は自己責任に

・「国立病院独法化」で、独立採算制を強制→日本医師会の調査(2024年度決算)では国立病院の92.5%が医業利益で赤字に陥っており、国立大学病院でも7割近くが赤字。老朽施設の修繕、建て替えはおろか職員の賃上げさえ不可能に。
・保険証廃止とマイナ保険証導入強行
・高額療養費上限引上げは患者団体等の強い反対で一旦引っ込めたが、再提出される可能性が高い

「OTC類似薬の保険適用外し」には「国民健康保険制度」全体を崩壊させかねない危険な地雷が仕込まれている➡「健康保険法等改正案」において、新たに創設された「一部保険外療養」の対象が薬剤に限定されておらず、条文上は厚生労働省令(大臣の裁量)で診察や検査など他の医療行為へも拡大できる仕組みになっている。

第六十三条第二項の追加条文に「薬剤を用いた療養その他の適正な医療」と明記されており、「その他の」部分が薬剤以外の療養(診察、検査、処置、手術、在宅・入院療養など)を包含する余地を残している➡今後保険適用除外の範囲が拡大され、なし崩し的に「混合診療」に移行させていくのが狙い➡公的国民皆保険制度の事実上の崩壊

・保険料及び患者窓口負担引き上げ
・全体の約1割4兆円の医療費削減と病院ベッド数11万床削減
・診療報酬引き下げとマイナ保険証対応強制による病院・診療所潰し
大きな病院も赤字のため、倒産の危機に瀕している
・薬価基準引き下げによる薬品不足
・医師・看護師不足⇒日本の医療従事者数は先進各国と比べて非常に少ない
・自由診療枠拡大
以上の政策は連動しており、狙いは国民健康保険制度を形骸化させて廃止しやすくすること

現在、日本の医療水準は急速に低下しつつある。
・倒産・閉院等で病院がなくなり、保険料だけ徴収されて医療を受けられない医療難民が増加。公的国民皆保険制度が形骸化する。
・国民健康保険制度が廃止されれば国庫支出分約12兆円を削減でき、軍事費に回すことができる。
・参入障壁がなくなり、日米民間巨大医療保険会社や米メガファーマが医療市場に参入。当然保険料や薬剤費は爆上がりし、米国と同じように一般庶民はおいそれと医療を受けられなくなる。
・一部にしか公的医療保険がない米国の場合、州によって異なるが保険なしの盲腸手術代は数百万〜1000万円以上と非常に高額。入院費は軽症の場合でも一泊平均450万円。
・米国中産階級が没落した最大の原因が高額な医療費負担。
・掛け金が高額な民間医療保険に加入できる富裕層以外はおいそれと医者にかかれず、治療費を払えない国民はマイケル・ムーア監督の衝撃的なドキュメンタリー映画『シッコ』で描かれていたように素人療法に頼るか、自分で「手術する」か、死を待つしかなくなる。
・公的皆保険廃止で薬代も大幅に値上がりするので、米国のメガファーマが参入してくる。

〇公的介護保険制度の廃止と民営
・介護報酬引き下げによる介護事業所の廃止・休止促進⇒介護事業所の空白地帯が広がりつつある。利用できないのに高額の介護保険料だけはしっかり徴収される。医療と同じ政府による詐欺行為。
・介護サービス利用料の引き上げ⇒介護サービスを利用しにくくする。

・政府自民党が狙っているのは、公的介護保険制度の廃止⇒民営化によって民間介護企業を儲けさせると同時に公費負担分約3兆円を削減できる一石二鳥。民営化されれば介護費用がが大幅に値上げされるのは確実で、富裕層しか介護サービスを受けられなくなる。

「原発推進と再稼働・新増設」
・民主党政権時の福島第一原発事故事で日本の原発は米国の許可がなければ廃止できない事が露呈。米国は再稼働と新増設を強く要求。

BIS規制の導入
・日本独自のメインバンク制の破壊⇒日銀が民間銀行を通して産業界をコントロールする「窓口指導」の終焉と日本経済の強みだった「護送船団方式」の廃止

「国際会計基準(IFRS)の導入」

〇「金融ビッグバン」➡金融市場の規制緩和・撤廃
・橋本行革で金融市場改革を実施⇒それまで認められていなかった銀行・証券・保険間の相互参入の解禁、持ち株会社制度の導入、連結決算制度の本格導入など。

「持ち株会社解禁」
・M&Aの推進 巨大持ち株会社による寡占・独占化 子会社の切り売りと子会社の賃金引き下げ

「三角合併の解禁」
・株式時価総額が巨大な米国企業による日本企業の併呑・買収をやりやすくする

「大店法」の廃止」
・非関税障壁だとする米国からの強い批判を受けて、1998年に廃止 ⇒中小企業の保護廃止による小売店潰し→シャッター通り商店街化

〇「司法試験制度改革」
・弁護士の大幅増加による日本の訴訟社会化促進
・米大手法律事務所の日本市場への参入 
・米国大手法律会社の手広くてあくどい商売ぶりは、日本でも大ヒットした米国TVドラマ『SUITS/スーツ』でその一端が描かれていた。ヒットを受けて織田裕二主演の日本版も作られている。

「日本の労働者を安く使うために派遣労働を解禁」         
・派遣労働を解禁した1999年の「労働者派遣法改正」によって日本経済の強さの大きな要因であった終身雇用・年功序列が否定され雇用が一気に流動化。
・消費税とセットで非正規雇用・間接雇用促進による人件費コストの大幅削減が進み、企業の都合による自由な雇止め(首切り)が容易になった。
・派遣会社による30~40%の中間搾取(中抜き・ピンハネ) 日本の派遣会社数は断トツで世界一。
・中間搾取を禁じた「労働基準法」第6条の形骸化
・「非正規社員」という身分差別 
・労働者の貧困化⇒低賃金による内需減少⇒長期デフレ⇒現在はこれにコストプッシュと円安による物価高騰が重なり日本経済はスタグフレーション化

「ホワイトカラーエグゼンプションの導入」
・残業代廃止と労働時間規制撤廃⇒長時間労働とただ働き、ブラック企業の横行

「水道民営化」
・フランスの「ヴェオリア」などグローバル水メジャーの日本参入障壁撤廃と外国企業への利益供与

「道路公団の解体」

「農協解体」
・解体して株式会社化した上で、信用部門・商社部門・農業部門の三部門に分割。商社部門を米穀物メジャー・カーギル社に売り渡し、信用部門は農林中金を含むJAバンク、JA共済の170兆円に上る預金を米国に差し出す。
・元の農協に残される農業部門は単体では赤字であるため、黒字の信用部門と商社部門を失えば立ち行かなくなる。その結果、農協に支えられていた日本の農業は壊滅する。
・実現すれば、元祖小泉劇場で強行された「郵政改革」の二の舞となる事は確実。

詳細については、こちら

「農地法改正」
・自営農家を潰し、農業とは無関係の外国グローバル企業に日本の農地を売り渡す⇒日本の食料生産が外国資本に支配される

「規制緩和による米国産農畜産物の大量輸入」
・日米FTAで米国産農畜産物に対する関税が引き下げられた事による輸入量の大幅増加。
・輸入肉の成長ホルモン規制基準の大幅緩和 ⇒成長促進剤ラクトパミンは 乳癌、前立腺癌に強い関係性があるとされる。

「グローバル農業複合企業(種子メジャー)のための利益供与と規制緩和」
・種子法の廃止と種苗法の改正(種子供給が外国資本に支配される)
・残留農薬・食品添加物等の大幅規制緩和
・遺伝子組み換え食品表示の事実上の廃止、ゲノム編集食品の解禁
・残留農薬基準の大幅緩和
・日本の食料自給率カロリーベースで38%だが、実はこれも砂上の楼閣。種子、肥料、飼料、農業用燃料などの大部分を外国に頼っている日本の実質的食料自給率は、10%以下に過ぎない。

「建築基準法改正」

農業、農薬、水道などに関する規制緩和については、こちらの記事の中で詳述。

②政治・軍事関係

「TPPへの早期加盟」➡米国抜きでも加盟
「日米FTA締結」➡締結済み
「秘密保護法の制定」➡成立
「スパイ防止法の制定」➡一部成立
「憲法9条改正」➡風前の灯火状態
「有事関連法・安保法制の制定」➡成立
「経済安保情報保護法の制定」➡22024年通常国会で成立
経済安全保障上の機密情報を扱う民間事業者らを身辺調査するセキュリティー・クリアランス(適性評価)制度の導入⇒現代の「治安維持法」  〇「武器輸出三原則の撤廃」➡撤廃済み
「PKF法改定」➡改定済み
「ミサイル防衛システム導入」➡導入済み
「水陸機動団(日本版海兵隊)発足」➡発足済み
「自衛隊基地と在日米軍基地の日米共同使用」➡進行中
「米軍と自衛隊の共同訓練強化」➡進行中
「有事の際の日米指揮命令権の統合」➡表向きは検討中だが、日米合同委員会の「指揮権密約」により、有事の際は自衛隊が米軍指揮下に入る事は合意済み。だから事実上総理大臣に自衛隊の指揮権はない。
「自衛隊戦力の強化」➡決定済み
「防衛予算の大幅拡大」➡決定済み⇒「財源確保法」
「型落ち米国製兵器の言い値爆買い」➡米国製兵器爆買いを倍増するために防衛予算を倍増。実質的には米国への巨額貢納金。
「敵基地攻撃能力の保有」➡自衛隊新型中距離ミサイルが開発配備されるまでのつなぎとして、ポンコツミサイル米国製トマホークを大量購入予定。

作成 ブリキ屋さん

属国日本と宗主国米国との関係についてはこちらに詳しく書いているので、参照願いたい。

マイナンバーカードによる「国民健康保険制度」の破壊についてはこちら。

財界による日本改造

一方、経団連も「提言」や「経済財政諮問会議」などを通して自民党に「憲法改正」「規制緩和の促進」「緊縮財政政策による財政再建(PB黒字化)」「TPPへの早期参加」「税の直間比率の見直し」(消費税増税)など広範囲に渡る「提言」(要求)を出して来た。その一部を以下に例示するが、こちらもその大方が実現したか実現途上にある。

財界の「提言」は、米国の「日本の新自由主義体制化」の要求に100%応えたものであった事は言うまでもない。「新自由主義体制」は資本家の利益の最大化に最も適した体制だから、米国の要求は財界や資本家たちにとっては渡りに船で大歓迎したのは言うまでもない。

【財界の自民党に対する要求の具体例】 

①財政・租税制度の見直し

「緊縮財政政策による財政再建(PB黒字化)」➡政府は2025年までのPB黒字化方針を堅持
※通常の方法でのPB黒字化は最早不可能⇒マイナンバーカードによる国民の全資産把握⇒財産税の導入と国家財政破綻回避のための預金封鎖による資産没収で政府累積債務を解消

「直間比率5対5の実現」➡消費税の導入前の直間比率8対2が現在は6対4

「直間比率5:5実現のために2025年までに消費税を19%まで引き上げ」➡半分程度実現。更なる消費税増税が実現すれば、大企業に対する「輸出戻し税」も自動的に増額される。毎年、消費税額の4分の1が「輸出戻し税」として労せずして大企業の懐に入る。

※輸出還付金は企業努力などしなくても自動的に巨額の税金が転がり込む。輸出企業にとっては円安と同じような阿片のようなもので、結果的に日本企業の劣化を招いた。還付金の額はトヨタ1社だけで、年間6千億円。

※OECDは、日本に対し消費税を26%に上げるよう勧告している。
※消費税は内需を減少させ、日本が30年間全く経済成長せず、賃金が上がらない長期デフレ状態に陥った最大の要因。物の値段が一律に上がり国民の可分所得が減少するので、物が高くなって消費意欲が減退する。消費税増税は消費マインドを更に冷やし、設備投資などに対する波及効果で増税分以上の内需を減少させる。これでが景気がよくなる訳がない。
 
※消費税は利益と人件費に対して8~10%の税金を課すもので、間接税ではなく第2法人税とも言うべき直接税。

「2025年までに法人税を25%まで引き下げる」➡1980年代の43.3%が既に23.2%にまで低下しており、超過して実現。
※減税分は労働者の賃上げや新規設備投資には向かわず、役員報酬や株主配当の大幅増額と内部留保拡大に使われたため、日本の経済成長には全く役立たない。株主は外国人の比率が高く、配当金の多くが海外に流出。

「所得税の最高税率引き下げ(累進課税の大幅緩和)」➡平消費税導入前の最高税率75%が平成27年度には45%に激減

②規制緩和

〇「労働者派遣法の導入による人材派遣の解禁」➡米国の要求(外圧)を利用して日本的経営(終身雇用・年功序列)を廃止。
雇用を流動化させた結果は、日本企業全体の活力の低下・衰退として顕著に表れている。
労働者の約4割4000万人以上が低賃金で不安定な非正規雇用者となり、この30年間、労働者の実質賃金が上がるどころか逆に低下し、消費税と共に日本経済全体が衰退する大きな原因となった。

〇「雇用規制緩和による雇用の流動化」➡終身雇用制の廃止、「整理解雇要件」の緩和⇒要するにいらなくなったら、労働者を使い捨てにしたいという事。日本は既にOECD諸国の中でも解雇規制がゆるい国になっている。

〇「労働時間の規制緩和」➡裁量労働制・高度プロフェッショナル制度の導入⇒政府自民党は労働時間の制限がなく、残業による賃金割増もない裁量労働制を一般労働にも広げようとしている。⇒過労死の増加  

〇「年功序列賃金から成果主義への移行」➡労働者を競わせる一種の競争原理主義で個々の企業で実施済。「成果主義」と言えば聞こえはよいが、実質的には企業ごとの総賃金の引き下げによる企業人件費の削減が狙い。

〇「外国人労働者の本格導入」➡奴隷同然の「技能実習制度」として一部実現。➡問題が多すぎる「技能実習制度」を廃止して、外国人労働者の本格導入を検討。⇒日本の移民国家化の推進
※大量の外国人労働者の流入は、日本人労働者の更なる賃金低下を誘発する。企業は現在より更に安いコストで労働者を雇う事が出来るようになる。

〇「産業別最低賃金制度の廃止」➡「地域別最低賃金」よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認める産業について設定されており、全国で227件の最低賃金が決められている。「地域別最低賃金」よりも割高になるので、財界はこの制度の廃止を要求している。
G7各国の最低賃金は日本の1.5倍以上。

〇「武器輸出の解禁」➡「武器輸出三原則」の撤廃

〇「残留農薬、食品添加物、遺伝子組み換え・ゲノム編集食品などに関する規制の大幅緩和」➡安倍政権下で規制の大幅緩和が実現 その結果、日本は「残留農薬、食品添加物、遺伝子組み換え・ゲノム編集食品天国となった。

③社会保障の抑制と削減

〇「社会保障給付の自然増を毎年2000億円抑制」(以下の方策によって実現)

〇原則1割だった後期高齢者の医療費窓口負担率の引き上げ➡2022年10月から一定以上の所得のある者は、窓口負担倍増。           

〇米国と歩調を揃え、国民健康保険制度廃止を要求
公共部門である国民健康保険制度が参入障壁となり、医療保険分野に民間医療保険会社が参入できない。公的皆保険を廃止して新自由主義市場に開放し俺たちに大儲けさせろという事。なお、日本の保険会社は外資系が多い。

〇公的介護保険を形骸化と民間介護保険への誘導➡介護報酬引き下げ・介護保険料及び介護サービス利用料の引き上げ⇒公的介護サービスを担う介護事業所の廃業・倒産の加速化。介護保険の利用控えを促進。→介護保険の形骸化

〇「マイナンバーカードを活用して高齢者の預貯金などの資産を把握し、医療・介護の負担増に反映させる仕組みの導入」➡来年度、マイナンバーカードと銀行口座紐付け法案を提出予定。マイナンバーカードの普及率が上がれば、国民の新札切り替えと同時の「預金封鎖」も視野に入ってくる。   

〇「病床数削減や公立病院・医療機関の再編・統合の推進」➡コロナ禍にあっても依然として粛々と推進。                  

〇「生活保護費の削減」➡削減済み。
※自民党国会議員を先頭にした生活保護受給者バッシングと窓口での申請抑制政策→基本的人権(生存権)の侵害 日本は、生活保護捕捉率が非常に低い国。

④その他

〇「日米同盟の強化」=日本の更なる属国化

〇「憲法改正」➡憲法九条「改正」により日本を戦争の出来る国にする。
※戦争を起こす事で軍事産業は大儲けできる。これを世界規模でやって来たのが軍産複合体に支配された戦争国家米国。バイデンはその手先の戦争屋。

〇「憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認」➡安倍政権による「解釈改憲」により実現

〇「防衛費の大幅増額」による軍需産業の振興⇒「財源確保法」

〇「財政支援による国内軍事産業の生産・技術基盤強化、武器輸出への助成推進」➡2023年の通常国会で「安保3文書」の具体化である「軍事産業支援法」が成立⇒下請けを含む従業員に守秘義務を課し、情報漏洩や教唆に刑事罰を課す。国が採算のとれない軍事企業の製造施設を買い取り、軍事企業が設備投資や維持管理の経費を負担せずに経営することを可能にします。新たな販路拡大のために武器輸出への助成も進める。

〇「フルスペックでの集団的自衛権」➡安保法の制定によって半分程度実現

〇「原発推進と原発再稼働」➡ベースロード電源として出来るだけ再稼働 電事連の要求通り60年以上の老朽原発運転容認 
新型原子炉の導入新設⇒計画中 
核融合炉の研究推進⇒欧州・ロシア・米国・韓国・中国・インドが共同で進めている核融合研究開発プロジェクト「ITER計画」への参加。 
原発推進を優先するために再生可能電源を抑制➡クリーン電源の買取価格引き下げ。原発を優先して太陽光等で作られた電気を棄てる。       

〇「経済安保法の早期制定」➡2022年の通常国会で成立         

〇「研究開発促進税制(大企業優遇税制)の導入と拡充」➡法人税額から、試験研究費の額に税額控除割合(2%~14%)を乗じた金額を控除。この結果、法人税を払わない大企業多数。

〇「国立大学の独立行政法人化」➡年々、公的補助金を減らして大学経営陣を締め上げ、民間大企業からの寄付金や国の軍事研究費に頼るように仕向ける。大学を民間大企業や軍事産業のための研究機関化する。
・国立博物館関係も同様で、クラウドファンディングに頼らざるを得ない施設も出てきている。

〇「民主党政権が導入した高校授業料無償化の廃止」➡安倍政権による所得制限の導入             

〇「児童手当の対象及び金額の削減」➡所得制限の導入    

〇「SDGsの推進」➡マスコミを総動員した国民の洗脳によって根拠の怪しい「地球温暖化CO2犯人説」はいつの間にか「定説」となり、「持続可能な世界」が全てに優先する世界共通目標化された。
※巨額のカネが動く「CO2排出権取引」や昆虫食など、SDGsは財界にとって新たな新自由主義市場の創出であり、文字通り「金のなる木」。
※グローバール新自由主義の総本山「WEF世界経済フォーラム」(ダボス会議)は、究極のSDGsとして家畜や及び地球人口の半減を提唱している。

自民党の本業は国民から搾り取った税金を米国や財界などに回す事

自民党が宗主国米国やスポンサーである財界・大資本家のためにこれまで実施してきた政策の一部をざっと列挙してみたが、米国・財界の利益と一般国民の利益とが二律背反なのは一目瞭然。米国と財界の要求を通す事は、国民の不利益や不幸、貧困化を生み出す事に直結する。

自民党の本業は思いやり予算(年間2千億円以上)、米国製型落ち兵器の言い値爆買い(相場の2~3倍)、多重下請けシステムによる中抜き、各種政府補助金、各種基金、輸出戻し税、政府諮問会議など様々な手法を駆使して国民から搾り取った税金を宗主国米国、財界や大資本家層、外国グローバル企業、電通やパソナなどのオトモダチ企業、高級官僚、海外バラマキなどに回す事。

日本を超円安にして二歩日本の資産を米国などのグローバル企業に超安値で叩き売ることも含まれる。

その見返りとして自民党には宗教団体を含む各企業・団体から企業献金、闇献金、巨額パーティ券購入、組織票、選挙運動員、豪華天下り先などが提供され、熱心に売国に励んだ総理にはドジを踏まない限り長期政権が約束される仕組み。

米国と財界の要求を進んで丸呑みし、そのツケを一方的に国民に押し付ける「売国政党」が戦後72年間も政権を握り続けて来たのだから、国民の生活がよくなる訳がないのは自明の理。自民党の支持者たちは、こうした自民党の実態を分かった上で、それでも支持しているのだろうか。

主権者は国民であり自民党議員はその国民の雇われ人に過ぎないくせに、裏では平気で国民を裏切り、宗主国米国と財界に尽くしてそのおこぼれ(金や地位・利権・特権)にありつく事で自分たちも上級国民の一員になったつもりでいる。特権に胡坐をかく自民党は、一般国民などいくらでも税金を引き出せるATMか家畜、雑巾くらいにしか思っていない。

大政党に有利な現行選挙制度に問題があるとは言え、これだけの事をされても能天気で忘れっぽい日本国民の多くは深く考える事もせず、国政選挙で米国と財界の利益になる事しかしない自公や野党のふりをした自民党補完勢力維新、国民、参政、N国、保守などに投票してしまう。

参院選の後には、更なる経済破壊と過酷な収奪、そして最後には、止めの一撃としての「憲法改悪」(最大の狙いは万能の独裁権「緊急事態条項」の導入)が待っているとも知らずに。その先にあるのは、国民がそれとは気付かずに奴隷化されるマイナンバーカードによる「デジタル監視社会」。

「肉屋が大好きな豚」「自分で自分の首を絞めるゆで蛙」とは、まさにこの事。

このままだと日本は、自らの国をその国の政府が意図的に破壊した世界初の狂った「自滅国家」として、世界史にその名を残す事になるだろう。

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気分転換に記事とは全く関係のない場違いなハードロックを2曲。

ディープパープル「ハイウェイスター」(1972)

ディープパープルの代表曲。                    ジョン・ロードのキーボードもいいですが、リッチー・ブラックモアの間奏は天下一品一世一代の名演奏。「超かっこいい!」と、当時のギター小僧たちがこぞって真似しました。

リッチー・ブラックモアズ・レインボー「オールナイト・ロング」(1979)

こちらのイントロもかっこいい!
グラハム・ボネットの高音域でのボーカルがど迫力。半面、リッチー・ブラックモアのギターは割と控えめです。 
レインボーはディープパープルを脱退したリッチー・ブラックモアが1975年に結成したハードロックバンド。私が行った来日コンサートでは、「オールナイト・ロング」は演奏してくれなくてがっかりでしたが。

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