はじめての学級経営⑨その1「授業の導入」~基礎学力を定着させるベーシックタイム~
学級経営の中でも、子どもたちの「学びたい!」という気持ちを引き出すために、最初に勝負が決まるのが授業の“導入”です。
教科書を開く前のわずかな時間。
子どもたちの目が輝くか、それとも沈んでいくか。
この瞬間に、授業への集中度や学びへの意欲が大きく左右されます。
では、担任は何を意識して授業の導入を設計すればよいのでしょうか。
本記事では、授業冒頭に行う「ベーシックタイム(ウォーミングアップ)」をどのように構成するか、効果的な工夫や具体例を交えて紹介します。
<授業の型 基本の9ステップ>
①ベーシックタイム(ウォーミングアップ)←★今回はここ!
②導入
③一人の時間
④ペア・グループ交流
⑤みんなの時間(全体交流)
⑥つけ足しタイム
⑦まとめ
⑧練習
⑨ふりかえり
ベーシックタイムを取り入れることで、子ども達は学習への準備を整えることができ、基本的な知識も身につきます。
最後まで読むことで、ベーシックタイムを授業で取り入れられるようになり、楽しみながら子ども達の基礎学力を定着させることができますよ。
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<目的>
前向きに学習するための準備運動をさせて、基礎学力の定着を図る
<要点>
・ベーシックタイム
授業の冒頭で単元の基礎基本を楽しく習得する時間を設ける
<既習内容の確認>
本記事は、<授業の型 基本の9ステップ>から「①ベーシックタイム」「②導入」部分を詳細に解説した記事になります。
<授業の型 基本の9ステップ>
①ベーシックタイム(ウォーミングアップ)←★今回はここ!
②導入
③一人の時間
④ペア・グループ交流
⑤みんなの時間(全体交流)
⑥つけ足しタイム
⑦まとめ
⑧練習
⑨ふりかえり
「はじめての学級経営⑧授業の流れ」で全体像を理解しておくと、より本記事の理解が深まります。
ピンポイントで導入部分だけ見たい!という方はこちらのリンク「3.⑴ベーシックタイム⑵導入」をタップしてください。
今回紹介するベーシックタイムの概要を読むことができます。
1.ベーシックタイムって何だろう?
基礎・基本を「楽しく・繰り返し・習得する」時間にする
①ベーシックタイム(ウォーミングアップ)
各教科の基礎知識をゲーム感覚で習得します。基礎学力を身につけ、授業に向けてのウォーミングアップをしていきます。
⑴ ベーシックタイムとは?
授業の冒頭3~5分程度で毎時間行う“ウォーミングアップ”
各教科において、知識や技能の定着を図る基礎的な活動を取り入れることで、子どもの学力の土台を築きます。
ベーシックタイムを取り入れるときはは、「毎時間」「同じ流れで」「楽しんで」行うことを意識しましょう。
繰り返しによって脳が定着しやすくなり、各教科の学習へスムーズに切り替えることができます。
また、
✅暗記してクイズにする
✅タイマーをカウントアップさせて自己ベストを目指す
など。
「できない→できる」
「できる→昨日の自分よりできる」
とゲーム性を取り入れ、どの習熟度でも自分を高められるよう工夫します。
さらに、生活に役立つ教養や語彙も身につけることができ、長期的に見ても子どものこれからの人生の役つであろう知識を身につけることができます。
⑵ 各教科の活動例
各教科でどんな活動があるのか、具体例を理解する
どの教科でも、基本を「アウトプットする」ことを意識すると効果が高まります。
<各教科の活動例>
・国語:
詩の朗読、漢字ドリル音読、教科書音読、ことばの暗唱、漢字ミニテスト など
・算数:
五十マス計算、フラッシュカード(図形の名前、九九、計算問題)など
・理科:
フラッシュカード(植物や実験器具の名前)、生き物クイズ、今日の理科豆知識 など
社会:
地図帳クイズ、語句の暗唱、歴史人物クイズ、歴代内閣総理大臣の暗唱など
英語:
単語クイズ、アルファベットビンゴ、英単語のフラッシュカード など
「ベーシックタイム」がルーティンになれば、子どもたちは自ら楽しんで取り組むようになります。
緊急時やトラブルで担任が授業の冒頭にいない場合でも、自分たちで学習をはじめることができるようになっていくという副産物もありますよ。
2.ベーシックタイムを導入しよう!
ベーシックタイムを授業に取り入れる
まず始めに、負担が少なく一番カンタンなベーシックタイムの導入方法を紹介します。
次に、手間はかかるけど、より効果的なベーシックタイムの導入方法を解説します。
今の自分に合ったやり方を選んで、試してみましょう。
⑴一番カンタンなベーシックタイムの始め方♪

最も簡単な方法は「eTeachers」というサイトを利用する方法です。
こちらのサイトは登録すれば無料。
さらにブラウザ上でフラッシュカード教材を使用することができます。
新しくアプリを入れる場合は自治体によっては制限がかけられることもあります。
その点、ブラウザで完結するので、安心して導入することができますね。
一番のメリットは教師の手間が少なく、設定の工夫次第で難易度の調整ができること。
デメリットは単元によって適したフラッシュカードがないことがあることです。
とはいえカンタンにできるので、初めてベーシックタイムを取り入れる時にはとても効果的です。
ここからは授業で取り入れるまでの全手順を解説します。
この記事だけで導入~使い方まで分かるようになっていますよ。
【具体的な手順はこちら↓】
【ステップ1】
<eTeachers登録方法&使い方>
①「eTeachers」からサイトにアクセスする
②会員登録をする
Googleアカウントでもできます。
③フラッシュカードの画面へ
「デジタル教材」→「フラッシュ型教材」をクリック
④「学年」「教科」を選択
⑤使いたいフラッシュカードをクリック
→これでフラッシュカードが使えるようになりました!!
【ステップ2】
<eTeachersを使ったベーシックタイム 手順>
⓪授業開始までにフラッシュカードを画面に映す
①授業あいさつ
②フラッシュカードスタート!
③全員で声に出して回答する
→終わったら導入へ!!
【ステップ3】
<eTeachers「フラッシュ型教材」 難易度調整のコツ>
クラス全体の習熟度に合わせて難易度を上げていきます
★レベル1★
はじめてモード
前から順番/正解あり/2秒
★レベル2★
ふつうモード
ランダム/正解あり/2秒
★レベル3★
ちょいむずモード
前から順番/正解なし/3秒
★レベル4★
むずかしいモード
ランダム/正解なし/3秒
★レベル5★
鬼モード
ランダム/正解なし/2秒
ステップ1
<eTeachers登録方法&使い方>
①「eTeachers」からサイトにアクセスする
②会員登録をする
Googleアカウントでもできます。
③フラッシュカードの画面へ
「デジタル教材」→「フラッシュ型教材」をクリック
④「学年」「教科」を選択
⑤使いたいフラッシュカードをクリック
→これでフラッシュカードが使えるようになりました!!
実際の画面に沿って、手順を説明していきます。
①「eTeachers」からサイトにアクセスする

②会員登録をする
トップページ右上の「会員登録/ログイン」ボタンをクリックします

ログインが画面に移ったら、下へスクロールします

「会員登録」ボタンをクリックします

メールアドレスとパスワードを入力、会員登録ボタンをクリックします

③フラッシュカードの画面へ
「デジタル教材」→「フラッシュ型教材」をクリックします

④「学年」「教科」を選択
画面左のボタンから「学年」「教科」を選択します

⑤使いたいフラッシュカードをクリック


この画面を教室にある電子黒板や液晶モニターを映して、フラッシュカードとして使います。
→これでフラッシュカードが使えるようになりました!!
ステップ2
<eTeachersを使ったベーシックタイム 手順>
⓪授業開始までにフラッシュカードを画面に映す
①授業あいさつ
②フラッシュカードスタート!
③全員で声に出して回答する
→終わったら導入へ!!
eTeachersを導入したら、次は実際にクラスで使ってみましょう!
ここでは、授業でのフラッシュ型教材を活用するときの手順を解説します。
⓪授業開始までにフラッシュカードを画面に映す
休み時間のうちにeTeachersのフラッシュカードを画面に映しておきましょう。
事前に準備しておくことで、授業あいさつの後すぐに、フラッシュカードに取り組むことができます。
慣れてきたら、日直や気付いた子どもに設定を委ねると担任の手が空きます。
電子黒板の使い方をレクチャーして、子ども達も使えるようにしておくことで、担任不在時にも子ども達で学習を始めることができます。
(もちろん、いつでも担任が授業の開始時刻前に黒板の前にいることが理想ですが、緊急時にはそうもいかないこともありますからね。)
※休み時間の過ごし方については「はじめての学級経営④休み時間の過ごし方」で詳しく話しています。
①授業あいさつ
準備が整ったら授業のあいさつをします。
授業のあいさつについては「はじめての学級経営⑤授業あいさつ」で解説しています。
②フラッシュカードスタート!!
使用するフラッシュカードをクリックします。

すると、フラッシュカードが始まります。

スピードや正解の有無など、フラッシュカードの設定は「ステップ3 難易度調整のコツ」で詳細をお話します。
③全員で声に出して回答する
全員で一斉に声に出して回答します。
一斉に取り組むことで、まだ覚えられていない子どもも安心して取り組めます。
と同時に、周りの子がスラスラと回答している様子も見ているので、適度にプレッシャーを感じることにもなります。
→フラッシュカードが終わったら、本時の導入に入っていきましょう!
【ステップ3】
<eTeachers「フラッシュ型教材」 難易度調整のコツ>
クラス全体の習熟度に合わせて難易度を上げていきます
★レベル1★
はじめてモード
前から順番/正解あり/2秒
★レベル2★
ふつうモード
ランダム/正解あり/2秒
★レベル3★
ちょいむずモード
前から順番/正解なし/3秒
★レベル4★
むずかしいモード
ランダム/正解なし/3秒
★レベル5★
鬼モード
ランダム/正解なし/2秒
最後に、フラッシュカードの速度などの設定について紹介します。
同じ問題をくり返していると子ども達も飽きてきます。
そのため、難易度を上げていくことで、ゲーム性をもたせながら、楽しんで知識を定着させていくことが大切になります。
そこで登場するのが「スライドショーの設定」。
設定を変えて難易度を上げていくことで、"レベルが上がっていくワクワク感"を演出していきます。
コツは「○○モード」のように、難易度に名前を付けること。
今回は例として、5段階のレベルを用意しました。
じょじょにレベルを上げ、子ども達が前向きに取り組める工夫を紹介します。
まずは、画面右上の「スライドショーの設定」をクリックします


すると下のような画面が出てきます

レベル1から5までの設定を画像でおみせしますね

はじめてモード
前から順番/正解あり/2秒

ふつうモード
ランダム/正解あり/2秒

ちょいむずモード
前から順番/正解なし/3秒

むずかしいモード
ランダム/正解なし/3秒

鬼モード
ランダム/正解なし/2秒
このように、じょじょに難しくしていきます。
同じフラッシュカードをくり返し学習するため、基礎学力が定着しやすく、さらに楽しんで取り組むことができますよ。
ちなみに、計算など時間がかかるフラッシュカードは+1秒にすることがおすすめです。
また、画像にあったカウントダウンの項目「カウント」ははじめに「3・2・1」という表示を出す設定です。
必要なければ「使用しない」にしておきましょう(私はワクワク感があって好きだったので入れていましたが、ここは好みでOKです)。
以上の設定はあくまで例ですので、クラスの子ども達の実態に応じて柔軟に変えていきましょう。
<⑴一番カンタンなベーシックタイムの始め方♪ まとめ>
【ステップ1】
<eTeachers登録方法&使い方>
①「eTeachers」からサイトにアクセスする
②会員登録をする
③フラッシュカードの画面へ
⑤使いたいフラッシュカードをクリック
【ステップ2】
<eTeachersを使ったベーシックタイム 手順>
⓪授業開始までにフラッシュカードを画面に映す
①授業あいさつ
②フラッシュカードスタート!
③全員で声に出して回答する→終わったら導入へ!!
【ステップ3】
<eTeachers「フラッシュ型教材」 難易度調整のやり方>
クラス全体の習熟度に合わせて難易度を上げていきます
⑵もっと子どもを伸ばしたい先生向け!ベーシックタイム
<ベーシックタイムの進め方>
⓪授業のあいさつ
①タイマースタート
②ペアで取り組む
③一人で取り組む
→タイマーの合図で終了
ステップ1:プリントを作成・配布する(先生)
5教科分の活動内容を1枚にまとめた「ベーシックタイムプリント」を配布します。
ステップ2:インプットする
まずはプリントを見ながら声に出して言う、書いて覚えるなどインプットをします。
ステップ3:アウトプットする/自己ベストを目指す
慣れてきたらプリントを見ずに挑戦したりタイムを測ったりします。子どもたち同士でチェックし合うと楽しくなります。
ステップ4:クイズ形式で出題/テスト
月の後半は、クイズ形式でランダムに出題。競争ではなく、「覚えていたら気持ちいい!」という成功体験を共有します。
ステップ5:月替わりの内容に更新
飽きがこないよう、毎月テーマや教科を入れ替えて取り組みます。
↑プリントの作り方(レイアウトなど)
↑ベーシックタイムの進め方/国語算数理科社会の学年ごとの導入例/国語(漢字)/社会(地図記号)のプリント&使い方の紹介
<学習のまとめ>

今回は学級経営の基本である「授業の導入」について解説しました。
まとめると、
<⑴一番カンタンなベーシックタイムの始め方♪ まとめ>
【ステップ1】
<eTeachers登録方法&使い方>
①「eTeachers」からサイトにアクセスする
②会員登録をする
③フラッシュカードの画面へ
⑤使いたいフラッシュカードをクリック
【ステップ2】
<eTeachersを使ったベーシックタイム 手順>
⓪授業開始までにフラッシュカードを画面に映す
①授業あいさつ
②フラッシュカードスタート!
③全員で声に出して回答する→終わったら導入へ!!
【ステップ3】
<eTeachers「フラッシュ型教材」 難易度調整のやり方>
クラス全体の習熟度に合わせて難易度を上げていきます
<ベーシックタイムの進め方>
⓪授業のあいさつ
①タイマースタート
②ペアで取り組む
③一人で取り組む
→タイマーの合図で終了
ステップ1:プリントを作成・配布する(先生)
5教科分の活動内容を1枚にまとめた「ベーシックタイムプリント」を配布します。
ステップ2:インプットする
まずはプリントを見ながら声に出して言う、書いて覚えるなどインプットをします。
ステップ3:アウトプットする/自己ベストを目指す
慣れてきたらプリントを見ずに挑戦したりタイムを測ったりします。子どもたち同士でチェックし合うと楽しくなります。
ステップ4:クイズ形式で出題/テスト
月の後半は、クイズ形式でランダムに出題。競争ではなく、「覚えていたら気持ちいい!」という成功体験を共有します。
ステップ5:月替わりの内容に更新
飽きがこないよう、毎月テーマや教科を入れ替えて取り組みます。
この記事を通して、「今更こんな当たり前のこと聞けない…」と困っている先生の力に少しでもなれていたらうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お相手はもみじでした。
また次の記事でお会いしましょう👋
▼はじめての学級経営シリーズ▼
※シリーズ各記事の概要とリンクを掲載しています。
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