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神への信仰と国家の誕生を考えるためのリンク

 書籍など読んでゆっくり考えてみましょう。



滝村国家論の権力について

権力とはいったいなんなのだろうか。 滝村は権力を「人間主体に対する、外部的・客観的な〈支配力〉」と規定している。 人間社会において、こうした支配力は、当初、「原初的な神的・宗教的権力」のかたちをとって出現した。神(自然)の力と、神の力を律する者が、人びとの生活を支配したのである。 神的・宗教的権力は、次第に強力な政治的権力へと発展していく。その背景に、人間社会の歴史的発展があったことはいうまでもないだろう。 権力は国家だけの現象ではない。職場においても、学校においても、支配−服従関係の発生する場においては、どこでも権力が発生する。 権力が存在するところでは、権力者の指示・命令(支配者の意志)にしたがって人が行動する。逆に、そうした関係がまったくないところでは権力は成立していない。

滝村国家論をめぐって(まとめ1)
https://karinkarin01.seesaa.net/article/2018-05-20.html

 強調はnote筆者

新石器時代の祭祀巨大遺跡ギョベクリ・テペ

「神」の誕生

「神への生け贄」が階層化社会を生み出していた

93のうち40の文明(43パーセント)で、人身御供の証拠が確認された。3グループの割合を見ると、平等主義の社会では20のうち5つ(25パーセント)、適度に階層化された社会では46のうち17(37パーセント)、高度に階層化された社会では27のうち18の文明(67パーセント)で人身御供が確認された。

研究グループは次に、複数の確率モデルを用い、93の文明がどのように変化していったのか、その変化において人身御供がどのような役割を果たしたのかを調べた。

その結果、人身御供は「高度に階層化された社会」の維持に役立つこと、そして「適度に階層化された社会」を「高度に階層化された社会」に変化させることがわかった。興味深いことに、人身御供を行っていた平等主義の社会が階層化されることはなかった。

つまり、階層化された社会で力を維持したいエリートにとって、人身御供は有益な手段になったということだ。これはオーストロネシア人の文明に特に当てはまる。多くの場合、宗教あるいは政治のリーダーが人身御供を行い、奴隷や社会的な地位の低い人が生け贄にされていたためだ。

https://wired.jp/2016/04/13/calculate-the-benefits-of-human-sacrifice/

社会の複雑性の進化によって「神」が生まれた?-ビッグデータ解析により世界の宗教の歴史的起源を科学的に解明

統計解析の結果は、「神の信仰」仮説に基づく因果予測と大きく矛盾していました。データが入手できたほぼ全ての世界地域において、神の信仰は社会的複雑さの増大に先行するのではなく、むしろ後続する傾向にあることが明らかになりました。さらに、宗教的儀式は、神の信仰が生まれる何百年も前に出現する傾向にありました。これらの結果は、宗教的儀式を通じた集団行動が、人々の協力関係を促し、大規模な人類社会を形成する要因となった可能性を示唆しています。

慶應義塾大学 社会の複雑性の進化によって「神」が生まれた?
-ビッグデータ解析により世界の宗教の歴史的起源を科学的に解明
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2019/3/22/190322-1.pdf

『宗教の起源』私たちにはなぜ“神”が必要だったのか ロビン・ダンバー

『宗教の起源』要約

1. なぜ〈神〉が必要だったのか? 社会脳、ダンバー数、そして宗教
2. 宗教はどのようにして集団を結束させたのか?
3. 宗教体験の生物学的ルーツ
4. 宗教の進化段階

https://note.com/shoseki_kaisetsu/n/nb4802118f6d6

目次

第1章 宗教をどう研究するか
第2章 神秘志向
第3章 信じる者はなぜ救われるのか?
第4章 共同体と信者集団
第5章 社会的な脳と宗教的な心
第6章 儀式と同調
第7章 先史時代の宗教
第8章 新石器時代に起きた危機
第9章 カルト、セクト、カリスマ
第10章 対立と分裂

宗教の起源―私たちにはなぜ“神”が必要だったのか
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784826902489

神々の沈黙──意識の誕生と文明の興亡

「私」なんてものはまだそのカケラも発生していないだろうから、その「私」をまるっきり引き算した何者かが、実は関与していたにちがいないのではないか。そう、ジェインズは予想した。

 その何者とは何者か。それは今日のわれわれがもっている知識の総勢をかけて言っても、「神」と言わざるをえないものであったはずである。いや、「神のアナローグ」がそこに前哨していたということであったはずだ。時間に所属していた神が、人間史の発達のなかで空間の次元をもったのである。

 かくてジェインズは、この「神のアナローグ」を用意していた状態を、古代におけるバイキャメラル・マインド状態とみなしたわけである。それは左右の脳の半球の片方に出現した神だった。」(神の声)

「 ジェインズが独創的だったのは、バイキャメラル・マインドと意識の起源を結びつけたことにあっただけではなく、そのバイキャメラル・マインド状態に似た神聖政治や神聖社会文化が、その紀元前2000年あたりをさかいに頂点を迎えたことを、この古代脳仮説に強く結びつけたことだった。
 ジェインズが注目したのは、わかりやすくいえば、『イーリアス』が語られていた時代のことである。のちにホメーロス(999夜)がその当時の語り言葉の文字化をはかったけれど、そのホメーロスの作業が「神の声」の時代をよく保存していたとしたら、これについては大方の研究者が認めているのでほぼまちがいのないことだろうが、そうだとしたら、その『イーリアス』や、それ以前の楔形文字や線文字Bによる叙事詩などには、なるほどバイキャメラル・マインド状態の言葉がそのまま記されていたはずなのである。
 それは、白川静(987夜)が「絶対王の時代」とか「巫祝王の時代」と言っていた中国古代社会に似て、古代独自の呪能と、言語と、文字を創出した時代でもあった。当時は、多くの言葉と文字はまさに「神々の言葉の世」であり、「神々の文字の代」だった。平凡社新書の『白川静』に詳しく書いておいたことだ。

古代人は「大きな表情」に右半球脳を揺さぶられ、「語る偶像」を見た。
 こうして神々は、紀元前9000年くらいから紀元前2000年近くまで、古代脳の右半球になんらかの「告示」をしつづけたのである。しかしやがて、このような時代にも変質がおとづれる。それがバイキャメラル・マインドの縮退や崩壊になっていく。ダブル・ブレインにブリッジができて、両脳が統合性をもつようになったからだ。
 さまざまなことがきっかけになっただろうけれど、ジェインズはアッカドやアッシリアなどの古代帝国の確立、その帝国間での物的交易の発達、エーゲ海での火山噴火や地震の到来による自然環境の大変化、気候や温度の転変などをあげ、それの変質や変化と踵(きびす)を接するように、神聖政治にヒビが入り、たとえば「王と占い」の関係に不確実性が広まったりして、ついには古代脳に「意識」が立ち上がっていっただろうことを推理した。
 すなわちここにおいて、いよいよ「神のアナローグ」から自立した「初期の自己意識」が誕生したわけである。」

https://1000ya.isis.ne.jp/1290.html


反穀物の人類史:国家誕生のディープヒストリー

「人類の農耕の起源は気候が安定してから」福井県・水月湖の堆積物から解明
https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=2215



国家の起源とその本質

<原始的>共同体においては、殺人・傷害・姦通・窃盗等の成員相互間のもめごと の出来に際して、慣習的な<共同体的規範>に従った、形式的かつ名目的な祭祀的主 催者たることによって、同じく形式的かつ名目的な調停・勧告者として<首長>ない し<長老>が登場し、共同体全体に関わる他共同体との紛争とりわけ戦争に際しては、 右の平時<首長>とは別に、形式的かつ名目的な軍事指揮者がその都度選出された。 かかる事情をふまえるならば、軍事的指揮者であると同時に祭祀的主催者としても 現出する<部族国家的・王>は、当初の単なる<軍事的指揮者>から、戦争による 他共同体の掠奪・支配によって獲得した食糧・家畜・財貨・奴隷等が否応なしに齎す 物質的な富裕を、いわば唯物論なバネとして、やがて必然的に、共同体にかかる大き な利益を約束する<軍事的指揮者>たることによって、<首長>の地位を獲得し、 そのことによって同時に<祭祀的>主催者としても登場することになったものと 思われる。

滝村隆一『国家の本質と起源』( 勁草書房)「歴史的国家の形成 第一章<部族国家>とは何か?1原始的共同体 と部族国家」
http://adat.blog3.fc2.com/blog-category-42.html

贈り物の交換による地位の競争と社会構造の変化ー文化人類学への統計物理学的アプローチ

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