『親の介護をしてほしいから、看護師と結婚したい。』その一言が、頭から離れない。
「親の介護をしてほしいから、看護師と結婚したい。」
結婚相談所に通っていた知人男性が、何気なく口にした一言です。
私はその場で、うまく返事ができませんでした。
否定したかったわけではありません。
でも、「それは違う」とも言い切れませんでした。
確かに看護師は、介護や医療の知識があります。
病気のことも、薬のことも、ある程度は分かります。
だから、そういう理由で結婚相手として魅力を感じる人がいるのも、不思議ではありません。
むしろ、現実的な考え方なのかもしれません。
それでも、私は引っかかりました。
その人が好きだから結婚したいのか。
それとも、
「看護師」という資格を持っている人と結婚したいのか。
その違いは、とても大きい気がしたのです。
私は看護師として働く中で、多くの患者さんやご家族と出会ってきました。
そして、介護がどれほど大変なのかも見てきました。
仕事として向き合う介護と、
家族として向き合う介護は、
まったく別のものです。
看護師だからといって、家族の介護を平然とこなせるわけではありません。
仕事が終われば、一人の人間です。
疲れる日もあります。
泣きたくなる日もあります。
「今日は誰とも話したくない。」
そんな日だってあります。
それなのに、
「看護師だから大丈夫だよね。」
その一言だけで背負わされるものは、決して軽くありません。
私は知人に聞いてみたくなりました。
「もし相手が看護師じゃなかったら?」
でも、その言葉は飲み込みました。
答えを聞くのが少し怖かったからです。
もし、
「じゃあ違うかな。」そう返ってきたら。
それはもう、
その人を好きなのではなく、
「資格」を好きだと言っているように聞こえてしまう気がしたからです。
恋愛は自由です。
結婚相手に条件があることも、おかしなことではありません。
年齢。
価値観。
仕事。
収入。
どれも大切な要素です。
でも、
その条件の中に「看護師だから」が入った瞬間、
私は少しだけ立ち止まってしまいます。
その人自身を見ていますか?
それとも、
その人が持っている資格を見ていますか?
あの日の知人に、私は結局何も返せませんでした。数年後知人は希望通り看護師と結婚しました。
今でも、あの一言を思い出すことがあります。
「親の介護をしてほしいから、看護師と結婚したい。」
あの言葉は、正しいとか間違っているとか、そんな単純な話ではありません。
ただ一つだけ思うことがあります。
もし看護師でなかったとしても、
知人は、今の奥さんを選んだろうか。
怖くて聞けなかった分の代償かなのかなんなのか、今でもその答えが分からないままです💦
ではまた★
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