【5分で分かる中学社会】ヨーロッパ⑦各国の工業 中1地理
前回はドイツの工業について学びました。今回は各国の工業について学びましょう。今日は有名ブランドがたくさん登場しますよ
1:EU各国の工業

<フランス>
フランスの工業といえば航空機です。フランスにはエアバス社という巨大な航空機会社があります。
フランスではEUのメリットを生かしたモノづくりをしています(EUはこの記事を参照)。EU内では関税がかかりません。それを活用するのです。
航空機を作るにはたくさんのパーツが必要です。そこでフランスでは各国で協力しながら航空機を作っています。
例えば、飛行機の胴体はフランス、主翼はベルギー、垂直尾翼はドイツ、水平尾翼はスペインなど、各パーツを協力して生産するのです。
こうすることで、各国の得意なパーツを生かしてモノづくりができます。フランスのエアバス社はアメリカのボーイング社とならんで世界の二大航空機メーカーです。
また、フランスはファッションにも強みがあります。首都のパリはファッションの街としても有名です。有名ブランドではルイ・ヴィトン、シャネル、エルメスなどがあります。
<イタリア>
イタリアの工業は南北で違いがあります。
北部は工業が発達している地域です。北部にあるミラノ、トリノ、ジェノバの3つの都市は「工業の三角地帯」と呼ばれ、機械や自動車の生産がさかんです。
イタリアの自動車メーカーではフィアットが有名ですね。フィアットはルパン三世が乗っている車としても知られています。(参考HP:【2024年9月10日 (火) ~2025年2月28日 (金)】FIAT × LUPIN THE THIRD キャンペーン)
一方、イタリアの南部は農業や観光業が中心で工業があまり発達していません。ですからイタリアでは南北で経済格差が生じています。
北部の方が豊かで南部は貧しい地域が多いのです。
また、イタリアは革製品の生産で有名な国でもあります。イタリア中部の都市フィレンツェは職人文化の街で、多くの革職人が活躍しています。
革製品を扱う有名ブランドも多いですね。グッチ、プラダ、サルヴァトーレ・フェラガモなどがあります。映画「プラダを着た悪魔」の「プラダ」はイタリアのブランドです。
<イギリス>
イギリスは世界で最初に工業化した国です。18世紀に産業革命が起こったからです。産業革命とは簡単に言えば「機械を使って工場でモノづくりができるようになること」でしたね。(この記事を参照)
19世紀のイギリスは世界最大の工業国となり、「世界の工場」と呼ばれました。(今は中国ですね。)
しかし、20世紀になるとドイツやアメリカの工業が発展してイギリスの工業は衰退してしまいました。
そこで、現在のイギリスでは工業よりも金融業やIT、サービス業に力を入れるようになっています。特に首都のロンドンは世界有数の金融都市です。また、資源では北海油田で石油を取っています。
<スイス>
スイスは資源が少なくアルプス山脈に位置しているので、工業には不向きでした。山地では大きなものや重いものを運ぶことは大変です。そこでスイスは発想を変えました。
スイスでは小さくても高く売れるものを作ることにしたのです。具体的には時計などの精密機械と医薬品です。小さいので輸送にも便利です。
スイスの時計といえばロレックスとオメガが有名です。これらの有名ブランドは世界的に人気です。
また、スイスは医薬品が強い国としても有名です。ロシュやノバルティスという巨大な医薬品メーカーがあります。
このように、スイスの工業は小さくても高い価値を生み出すものを中心に発達してきました。
<北欧の工業>
北欧は資源が豊富ですが、冷帯で人口も多くないので大規模な工業にはあまり向いていません。北欧では資源を生かした工業が発展しています。
例えば、ノルウェーは北海で石油や天然ガスを生産しています。また、スウェーデンの鉄鉱石をおさえましょう。スウェーデンにはキルナ鉱山があり、EUの鉄鉱石のほとんどを生産しています。
また、スウェーデンは針葉樹林のタイガが広がっています(冷帯の記事参照)。そこで取れる木材を活用して家具作りが発展しました。北欧家具は世界的にも人気です。日本ではIKEAが有名ですね。
ほかにも、スウェーデンにはボルボという自動車メーカーがあります。
2:工場の移転
最近のEUの工業の特徴として工場が移転していることが挙げられます。具体的には西ヨーロッパから東ヨーロッパへ工場が移転しています。なぜでしょうか?
西ヨーロッパは経済的に豊かで、東ヨーロッパは貧しい地域が多かったですね。(この記事を参照)つまり、東ヨーロッパの方が人件費が安くなります。
商売の基本は「安く仕入れて高く売る」ことですから東ヨーロッパの安い労働力を使って製品を作り、西ヨーロッパで販売するのですね。
工場の移転については、アジアでも学習しましたね。中国から東南アジアや南アジアへ工場が移転していました。これと同じことがヨーロッパでも起きています。
3:まとめ
今回の学習をまとめましょう。
フランス
航空機、ファッションに強み
→航空機はEU内で協力して生産
イタリア
南北で経済格差
→北部は工業が発達。南部は貧しい
自動車や革製品に強み
イギリス
産業革命が起こった国
かつて世界の工場と呼ばれた
現在はロンドンが金融都市になる
スイス
時計や医薬品に強み
→小さくても高く売れるもの
北欧の工業
・ノルウェー
→北海で石油や天然ガスの生産
・スウェーデン
→キルナ鉱山で鉄鉱石の生産
→タイガの木材を使った家具
→自動車(ボルボ)
次回はヨーロッパの各国の特徴について学びましょう。
練習問題はこちら
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