1000本以上のnoteを書いてきたベストセラー作家が教える、“読者を惹きこむタイトル”とは?
「読んでみたい」と、思わず手が止まるタイトルには、書き手の「心が動いた瞬間」がにじんでいます。
では、どうすればそのようなタイトルを付けられるのでしょうか?
2025年9月22日、個人の情報発信をサポートする「パーソナル編集者®︎」のユーザーコミュニティ「ペンクラブ」では、作家・ライターのゆぴさんと代表のみずのによる「第7回noteコンサル会」を開催しました。
今回のイベントでは、誰もが一度は悩む「タイトルの付け方」にまつわるヒントが数多く登場しました。「“初見の人に伝わるか”を基準に、キーワードを具体化していく」「noteを書いたきっかけに立ち戻ってみる」など、今すぐ実践できるアドバイスが盛りだくさん。
そんなコンサル会の様子の一部をレポートでお届けします!
登壇者プロフィール

いしかわゆき(ゆぴ)
Webメディア「新R25」編集部を経て2019年にライターとして独立。取材やコラムを中心に執筆する。ADHDとHSPを抱えながら、生きづらい世界をいい感じに泳ぐために発信を続ける。著書『書く習慣~自分と人生が変わるいちばん大切な文章力~』は4.5万部超でベストセラーに。その他著書に『ポンコツなわたしで、生きていく。』『聞く習慣』『ADHD会社員、フリーランスになる。』など。
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みずのけいすけ
合同会社グッドバフ代表。企業と個人のブランディング支援をしている。2006年、明治大学政治経済学部を卒業後、広告代理店でのプランナー勤務を経て、株式会社マイナビでメディア運営に従事。2018年、note株式会社に入社後、プラットフォームの急拡大期にディレクターとして関わり、2021年に独立。これまでに、のべ500社以上の情報発信をサポート。法人のメディア運用や、SNS活用法のアドバイスを行っている。
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読者の「読みたい!」を引き出す、書くヒント
書かれている内容がひと目で伝わるタイトルはクリックされる
まずは、グラフィックレコーダーとして活躍中の関美穂子さんのnoteから。
フリーランスの知人から「どうやって仕事をとっているの?」と聞かれる機会が増えたことをきっかけに、「仕事の種まき方法」をまとめてみたのだそう。
「手をかけて書いたnoteなのに、思っていたよりも伸びなくて。もっと読んでもらうための改善点を教えてください!」とコメントをいただきました。
ゆぴ:いいnote!アイキャッチのグラレコも目を引きますし、気合いを入れて書いたことがよく伝わります。

ゆぴ:しいて言えば、タイトル『試行錯誤してきた9年目のフリーランスが、仕事がない時期に毎年やっていること』はもう少し工夫できそうです。
パッと見ただけだと、本文で伝えたい内容を想起するのがちょっとむずかしいと感じていて。仕事がない時期に、毎年旅に出る人もいるじゃないですか。
みずの:たしかに、「仕事がなくて困っている人」に向けた記事だということが、タイトルではっきりと伝わるともっとクリックされそうですね。
ゆぴ:そうそう、「やっていること」を「仕込みの方法」や「種のまき方」に変えるだけでも、ぐっとわかりやすくなります。
あとは「試行錯誤してきた9年目のフリーランス」も、深掘りしたいです。たとえば、「仕事が途切れない9年目フリーランス」など、「売れてる感」を打ち出してみてはどうでしょう?
関:「調子に乗っている」と思われないでしょうか…?
ゆぴ:9年間も活躍しつづけているんだから、もっと“ドヤ顔”してください!とはいえ、自分の強みをストレートにアピールしづらい気持ちもわかるので…「なんだかんだ売上が右肩上がりの」など、ちょっと控えめなバージョンもよさそう。

みずの:人によっていろんな「9年目」がありますからね。自分のことをまったく知らない人に向けて自己紹介するつもりでキーワードを具体化していくと、はじめましての人でもクリックしやすいタイトルになります。
💡noteのポイント
・書かれている内容がひと目で伝わるタイトルを付ける
・「はじめましての人にも伝わるか?」を軸に、キーワードを具体化していく
タイトルに迷ったら、スポットライトを当てたい文章を探してみる
お次は、エッセイスト・オギユカさんの旅エッセイです。
「タイトル(元タイトルは『ダナン到着の夜、カエルになってシーフードを食べた』)がわかりづらく、いいアイデアが浮かばない」ことに悩んでいるそう。
ゆぴ:noteに書き出すシーンの切り取り方がすてき!そもそも、なぜこの瞬間をnoteに書こうと思ったのでしょうか?
オギユカ:ダナンは交通量がかなり多いのですが信号は少なく、タイミングを見計らって交差点を渡ることもあって。シーフードを食べに行くまでの、ちょっとスリルあるその道のりがゲームみたいで、旅エッセイの1作として残しておきたかったからです。
ゆぴ:なるほど!タイトルだけを見ると「シーフードを食べた」ことに1番スポットライトが当たっているので、もう少し「道のり」にフォーカスしたいです。
みずの:今は「カエルになって」が「道のり」の比喩で、「シーフードを食べた」が事実だから、10人中10人が理解できる“事実”のほうがどうしても勝っちゃうんですよね。比喩は受け取り方が読み手にゆだねられるから、意図がうまく伝わらない場合もあります。
カエルになって走った道のりは、楽しかったのか、焦ったのかでいうとどちらでしょう?
オギユカ:楽しかったです!
ゆぴ:であれば、その楽しさが伝わる表現を探したいですね!

ゆぴ:本文にある「車とバイクの洪水の中を、夫と手をつないで渡り切ったこの夜は、きっと忘れられない」が、このnoteのハイライトだから…たとえば「ダナン到着の夜、青春ラブストーリーが始まった」みたいな、ドラマチックさを前面に出した表現でもいいと思いました。

💡noteのポイント
・タイトル付けがうまくいかないときは、そのnoteを書いたきっかけに立ち戻ってみる
・書き手の感情が伝わるタイトルは、読者の共感や「なんか気になる」を生む
「このときじつは…」を付け加えると、エッセイはもっとドラマになる

つづいては、オーストラリア・メルボルンでライフコーチとして活動中のパトちゃん。
noteのお題「 #キャリアの分岐点 」に合わせて書いた記事です。「育休明けに向けて、保育園の入園手続きまで終わらせたのに、申請を取り下げる」選択をした当時の出来事がつづられています。
ゆぴ:これはかなり大きなターニングポイント…!だからこそ、淡々と書かれているのが少しもったいないかな。
イントロも自分のエピソードから始まっていいと思うし、選択するうえでの葛藤の部分に尺をとってもいいんじゃないかな。
みずの:文章にすると、どうしても整理整頓できてしまうんですよね。身振り手振りをしながら人に喋っているときのように、もっと感情の“ざらつき”が残ったままでもいいかもしれない。
ゆぴ:その当時に立ち戻って、気持ちを燃え上がらせてほしい!

みずの:書き上げたあとに、一つひとつのパートに「このとき、じつはこう思っていた」とコメントを付けていくのはブラッシュアップの一つの手です。
アイドルのYouTubeで、自分たちのPVを見ながら「このシーン裏では…」と副音声を付ける企画があるじゃないですか。
ゆぴ:わかりやすい!個人のnoteの場合、事実ベースのコラムやエッセイでも、感情のプロセスを描くことで、読み応えが増すと思います。
あとは、年齢や西暦を随所に出しても良さそう。たとえば「30歳、仕事復帰しようと思ったけどしないと決めた」とあれば、アラサー読者が自分を重ねて読めますよね。
💡noteのポイント
・あえて綺麗にまとめすぎず、感情のプロセスを描くことで、文章にライブ感を出す
・具体的な数字を入れることで、読者との共通点が生まれる
「スキ」が押されるnoteは、情報の出し方がうまい
最後は、「伝える」を軸にライターや動画の仕事をしているY田トモコさんのこちらのnote。
普段は観劇日記を中心に書いているなか、「夏の思い出をエッセイとしてつづってみたので、初見で読んだ率直な感想と意見が知りたいです」とコメントをいただきました。
ゆぴ:タイトルにも入っている「マティーニ」をもっと早く見たいです!サムネイルにしてもいいくらい。あと、私だったら1文目で「4年前、生まれて初めてマティーニをテイクアウトした」のようにフックをかけておくかな。
みずの:「マティーニ」にフォーカスしたnoteだから、ラストも「マティーニ」の印象で締めくくりたいですね。読者に早くスキを押させてあげる。
Y田:照れ隠しでラストにエヴァンゲリオンのエピソードを入れていました。かっこよく終わらせるのが恥ずかしくて…。


ゆぴ:自分のnoteだから、もっと自分に酔って書いてもいいんです。読者は説明文よりも、書き手ならではの視点を読みたいから。そのほうが余韻も残ります。
みずの:はじめて書くときは説明しすぎるくらい書いてもいいけど、ブラッシュアップするときにどんどん削っていけたらいいですよね。
ゆぴ:物語のように語ってみたり、セリフを強調してみたり。すでにできている部分もあるので、もっと良くなりそうです!
Y田:なるほど!「エッセイは陶酔して、観劇日記は冷静に書く」など、書き手のキャラクターを使い分けてみてもいいと感じました。

みずの:あと、2021年の緊急事態宣言下でのお酒のエピソードなので、ちゃんと「ルールは守っているよ」と示してくれているのも安心できます。「これっていいんだっけ?」と冷や冷やしながら読むのはストレスなので、読者に親切な書き手だと感じました!
💡noteのポイント
・「ストレスなく読めるか?」を軸に情報を補足してみる
・スキを増やすには、記事の終わりに情報を追加しすぎない
次回のコンサル会は10月20日に開催。あなたのnote、読ませてください!
今回は1時間で7本ものnoteをコンサルし、参加者も登壇者もあらためて「書く」「読む」おもしろさを実感するひと時となりました。
コンサル会は書くプロの意見をリアルタイムで聞ける貴重なチャンス。耳だけでの参加も大歓迎ですが、ぜひお気軽に「私のnoteです!」と手を挙げてみてくださいね。
次回のコンサル会は、2025年10月20日(月)13:00~14:00に開催します。お楽しみに!
※「パーソナル編集者®」ユーザー限定のイベントです
制作:ふたり広報(執筆:水元琴美 / 編集:金井みほ)
